2024年6月23日

ごみ屋敷問題が発覚

仕事が休みだった水曜日、うちの息子にトラックを運転してもらって午前中は店舗間の商品の移動、午後には片道1時間もかかる所まで商品を配達に行ったうちの夫ですが。

配達した商品は建築現場で使う足場材だったんですが、一部に不良品があったそうなんです。それで、仕事が休みだった昨日の土曜日に交換する商品を届けに行ったんですよ。

そういう仕事は休みの日を使ってするしかないと言うんですけど、宅配業者を使えばいいじゃあないですか?

交換する商品を届けに行くと言ってもね、うちの夫はもう車の運転が出来ないんですから自分では行けないんです。誰かがトラックを運転してあげなくちゃあいけません。

昨日はうちの息子は運転が出来ませんでした。じゃあ、誰がトラックを運転したのかと言いますと、

私ですよ、私!

しかも、我が家のガレージに置きっぱなしだったトレーラーを義母の家の牧場に置いておくために、再びトレーラーを牽引しての運転です。

「ホントにもう勘弁してもらいたいです」と度々このブログに不平を書いていますが、あまりに頻繁にやっているのでトレーラーを牽引してのトラック運転にも慣れちゃってね、このおばちゃんはもう結構へっちゃらなんですよ。

助手席に座る夫も私の運転に慣れたんでしょうか、携帯でメッセージを見たり書いたり、時には居眠りをしたりもするのでございます。以前は緊張して、自動車教習所の指導員みたいに常に指示を出し続けていたのに。

トレーラーは、夫の父親が売りに出していた家(買い手は見つかったけどまた売れてはいないらしい)に置いたままにしている道具や機械の移動に必要ですが、それが終わったら売るそうです。それまで義母の家の牧場に置いておくんだそうです。

ということでトレーラーを牽引して行ったんですけどね、牧場ではびっくりすることがあったんです。

牧場がごみ屋敷化していたんですよ!

義母の家には時々行きますが、牧場に行くことはめったにありません。牛を飼っていた頃に牧草を保管していたしていた大きな小屋があって、その横に義母のパートナー(事実婚の夫)の巨大な作業小屋(普通の家1軒分以上の大きさ)があるんですけど、その周辺がすごいことになっていたんです。

私達が持って行ったトレーラー以外に、小さいのも含めてトレーラーが6台もありました。どうしてそんなにたくあんあるんでしょうか。手押し車も数台転がっていましたよ。

まだ使用可能なのかどうか分からない用途不明の機械もたくさんありました。

そうした物以外に、ペンキが塗ってある廃材の木材、トタン板、雨樋、ワイヤーフェンスなど、おそらく現在義弟が家を建てている場所にあったコテッジを解体した際に出た廃材が山積みになっていました。

普通はそういうものは解体した時に廃棄しますけどね、義母達は捨てずに牧場に運んで、種類ごとに分けて積んでおいたのです。

古タイヤもたくさん積んでありました。

どれも何かに使おうと思えば使えるんでしょうが、実際には使い道の無いものばかりです。牧場が広いので、いわゆるごみ屋敷のようには見えませんけど、ものすごい量だったんです。

義母のパートナーは、エンジニアでした。普通の人にはごみにしか見えないような物から自動車を作ったりすることを趣味としていました。そういう人ですからね、彼の巨大な作業小屋は道具や物で溢れているわけなんですけど。

草の上に転がっていた錆びた古い車のボディーが、ピカピカの車に変身したりするのを見て来ました。彼は廃材からエンジンを自分で作ったりもしていたのです。だから、たとえ私にはごみにしか見えなくても一概には言えないんですが。

少なくとも解体した家の廃材はごみですよ。きっと義母が捨てたくないと言ったんだろうと思います。

義母は物を持ち過ぎています。食器だけでも何十人が一度に食事が出来るほどの数を持っています。物がたくさんあり過ぎると分かっていても処分することが出来ない人です。

パートーナーは、彼なりの理由があって物をもらって来たり買って来たりして収集します。増えていくものを処分する気にはならないようで、どんどんため込んでいるわけです。

エンジニアだった頃の習慣で、何でもきちんと種類分けして整理してありますよ。牧場の草の上に置かれている物だってそうです。無造作に投げ散らかしてはいません。しかし、量がすごいのです。

いつの間にこんな事になっていたのかと、うちの夫と私はその場に立ちつくしました。いつかは誰かが片付けなくちゃあいけない時が来るんです。

うちの夫は、正直な話、義母とパートナーが元気なうちはどうしようもないと言っていますが、夫は数年のうちに目が見えなくなるんですから、片付けをするのは夫以外の誰かになりますね。


私達は、昨年の引っ越しの際に持ち物を大幅に減らしました。私の持ち物はもうわずかしかありません。

夫が作り出したごみ屋敷にあった物はほとんど捨てましたが、引っ越しの時には処分できずに持って来た道具や機械も、これから処分して行くと夫は言っています。

今まで何度もそういうことを言いましたけど、今度は本気でしょう。長年大事に使っていたトルメックの水冷式研磨機一式を先日売りましたしね。

義母とパートナーには、自分達の大量の持ち物をこのままにしておくと、いつか誰かが処分しなくてはいけなくなるということを考えてもらって、元気なうちに持ち物の整理をしてもらいたいのですけど。

少なくとも、解体した家から出た廃材は捨てて欲しいです。捨てるのはもったいないと思う気持ちは分かりますが、鶏小屋でも作る以外に使い道は無いですよ。


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2024年6月22日

義母の家の衛生問題

「義母の家で思ったこと」という記事で少し書いたんですけど、先日久しぶりに行った義母の家がとても汚れていました。

掃除機はちゃんとかけてあってカーペットはキレイだったんですが、最初に気づいたのはキッチンの汚れでした。

冷蔵庫の中やパントリー(食品などを収納しておく戸棚)の中がとても汚れていたんです。冷蔵庫のドアは特にひどくて、汚れていると言うよりも「不潔」といえる状態でした。ガスコンロの周囲も汚れが目立っていましたし、食器やスプーンや調理道具などがキレイに洗えていないまま片付けられていました。

バスルームも汚れていてタイルには黒カビが生えていましたし、家の中のいたる所にクモの巣があったりホコリが溜まっていました。

黄斑変性で目が見えなくなっている義母には、汚れもカビもクモの巣もホコリも見えないのですからね、キレイにしようがありません。

ここが汚れていますよと教えるのは失礼な気がしたし、私が掃除をしてあげましょうかとも言えませんでした。お掃除サービスを利用したらどうですかなんてとても言えませんでしたが、あの日以来私は気になっているんです。

先日、義母の姉のジョーンが巻き寿司の作り方を習いに来た時にそのことを話題にしたんですが、義母の姉妹達の間ではこの件はとっくに問題になっていたんだそうです。

ジョーンはよく義母の家に泊まりに行くらしいのですが、キッチンが汚れていることには当然気付くわけですよ。

客用の寝室のホコリやクモの巣やシーツの汚れにも気づきますから、ジョーンは妹である義母に提案して、掃除を目的に泊まりに行ったこともあるのだそうです。

ところが、義母は喜ぶどころか掃除をしてあげるなどと言われると気に入らないらしくて、掃除や片付けが姉妹喧嘩の原因になると言うのですよ。

プロのお掃除サービスを利用したことはあるらしいのですが、料金が高かったしキレイにしてくれなかったからお金の無駄だと言うんですが、それは利用したサービスが良くなかったんじゃあないんでしょうかねえ。

義母は、家の中の物を他人に触られて物の場所が変わることを大変気にしているそうですが、それなら物の場所を変えないようにリクエストすれば済むことなんじゃあないかと思うんですけど。

それから、義母のパートナー(事実婚の夫)ですけどね、彼は目が見えるんだし身体が弱っているわけでもないのに、家事はほとんどしないそうなんですよ。よくある話ですが、困ったことですよねえ。

義母は、目が見えなくなったせいで自分には出来なくなったことを受け入れて、他の選択肢を考えなくちゃあいけないと思いますけど、その話題になると感情的になるので姉妹達も対応に苦慮していると言うんですから、私が口出しできる話ではないです。


本人達がこれで良いと思っていて気にならないのなら、他の者が汚れているとか不潔だとかどうのこうの言う必要もないのかもしれませんけど、見た目の問題を通り越して衛生問題になって来ると、家族は黙っているわけには行きませんよ。

今度行った時に、勝手に掃除をして来ようかなあと思ったりしています。「汚れていたから拭いといたわ!」くらいの感じで勝手にやっちゃうと、たとえ義母が気分を害しても少しはマシになるでしょう。

この件は、うちの夫も義弟(夫の弟)もあまり関心が無いようです。うちの夫なんて、キッチンが汚れていることに気が付いてもいませんでした。まあね、義母と同じ遺伝性の黄斑変性で目が見えなくなって来ているので、汚れなんて見えないんでしょうけど。

「ごみ屋敷症候群」とも呼ばれる物やごみをため込む行動障害が近頃よく話題になりますが、あれなんかも家族の人達は苦労するでしょうね。

ごみ屋敷問題に比べたら、家が汚れているだけなら掃除をすれば済むことなので、早めに何とかしなくちゃあいけません。

やっぱり、気分を害されるのを覚悟でやっちゃおうか…

 
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2024年6月21日

税制年度末セールとキャロットケーキ

オーストラリアでは、6月が税制年度の最終月です。

6月にはあらゆる小売業が年度末セールを開催するのが恒例となっております。うちの夫が勤めるツールショップでも6月にはセールをしますし、特定のツールメーカーに特化したイベントがあったりするんですが、「一日限りの大セールの日」というのがあるんですよ。

この日に限って特別ボーナスポイントがもらえるとか特典がいろいろあるわけなんですけど、昨日がその大セールの日でした。

毎年この大セールの日はですね、「狂騒のるつぼ」と化すのでございます。

課税控除の対象となる必需品を6月中に買っておくと今年度分の経費として計上できるので、ツールが必要不可欠な建築関係の仕事に従事する皆さんが押し寄せて来るんです。

ツールショップにとって、この大セールの日は一年で最大の売り上げとなるイベントです。夫が勤める店舗はそれほど大きくはないんですが、たしか昨年は国内全店舗で売上がトップだったはずですよ。

セール前日は仕事が休みだった夫は、うちの息子にトラックを運転してもらって午前中は店舗間の商品の移動、午後には片道1時間もかかる所まで商品の配達に行ったりしましたが、(ええ、仕事が休みの日にそういうことをするのです、うちの夫は…)その帰りに年度末大セールの飾り付けに使うというゴム風船とヘリウムガスを買って来ましたよ。

気合の入りようが分かるというものです。

営業時間は、朝7時から夜8時まで。夫は6時過ぎには仕事に行きました。

この日は、押し寄せてくるお客さんへの対応だけでも大変なのに無料のバーベキュー(ソーセージを焼いてパンに挟んで食べる)もしますし、スタッフの皆さんは大忙しでヘトヘトになるのです。

ですからね、私は甘いものを差し入れることにしているんですが、今年は「私の伝説的キャロットケーキ」を焼きました。このケーキは私の自信作なんです。ただ材料を混ぜて焼くだけですが、食べた人が皆んな絶賛するケーキで、ある時うちの娘が「お母さんの伝説的キャロットケーキ」と呼んだのでそういう名前になりました。

とにかくまあ、数え切れないほど何度も作って来たケーキですが、ツールショップの皆さんが食べやすいようにカップケーキにしました。


焼いている間にいいにおいがしてくるはずなんですけど、「なんだかいつもとにおいが違う」と思ったら、

バニラを入れるのを忘れた!

バニラを入れないと味が今一つになってしまいます。それをごまかすために、昨日はクリームチーズフロスティングも作って塗りました。

ちなみに、クリームチーズフロスティングは、柔らかくしたバター50グラム、クリームチーズ125グラム、粉砂糖(アイシングシュガー)120グラム、レモン汁小さじ2を混ぜて作ります。

お昼頃にお店に持って行ったら、車を停めるところがなかったですよ。どこに停めようかと困っていたら、次々にお客が駐車場に入って来るからつっかえてしまって大混雑でした。

8時にお店は閉めたはずですが、夫が帰宅したのは9時頃でした。

朝6時頃に家を出て夜9時まで、

15時間立ちっぱなし!

コンプレッションソックスが役に立ったでしょうかね。

売り上げは、今年もすごい額でした。キャロットケーキは食べたけど、それ以外食事をする暇など無かったと言って、9時に帰って来てから晩ご飯の残りを温めて食べました。

バーベキューのソーセージを食べるなと強く言っておいたんですが、食べなかったそうです。ソーセージは塩分が多いですからね、高血圧が問題になっているうちの夫は食べてはいけません。

今日はお客さんはあまり来ないはずですが、昨日オンラインで買った人達の注文の処理や在庫の確認や商品の注文など、夫にはしなくちゃあいけない仕事がたくさんあると言って、今朝も6時過ぎには仕事に行きましたよ。

お疲れさまです。


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2024年6月20日

消えたコンプレッションソックス

「コンプレッションソックス」(Compression Socks)と呼ばれる靴下があります。着圧靴下とも呼ばれ、着用すると脚に圧力がかかるハイソックスです。

立ち仕事による疲労やむくみに効果があるそうです。


腎臓が原因の高血圧と足のむくみで困っているうちの夫が、このコンプレッションソックスを買ったんですよ。

薬屋などで売っていることもありますが、店舗で売られている商品は種類やサイズが限られています。オンラインショップの方がオススメです。

コンプレッションソックスを専門に扱うオンラインショップもありますが、夫はアマゾンで買いました。選択肢が豊富でサイズもいろいろ揃っていますから、自分の足やふくらはぎのサイズに合わせて買えます。5XLサイズまで売っています。

うちの夫はベストセラー商品のXLサイズ(2足入り)を買ったんですが、長さもキツさもちょうど良かったそうです。

一日中立ちっぱなしの仕事ですが、そのコンプレッションソックスを履いて仕事に行った最初の日は、足の疲れと痛みが緩和されたと言って大変喜んでいましたよ。

次の日も履いて行きましたが、その日の洗濯物にコンプレッションソックスが出ていなかったので、私は変だなと思ったんです。

その次の日には履いて行けませんでした。2足しか買っていないんですからね、前の日に洗濯に出ていなかったわけですから。どこかに脱いだままにしているんじゃあないかと思って探しましたが、見つかりませんでした。

シャツの袖の中やズボンの中に引っかかっている可能性もありましたが、どこを探しても見つかりませんでした。

忽然と消えたコンプレッションソックス…

「どこで脱いだか覚えていないの?」
「デスクで脱いだと思う」

帰宅してすぐにデスクに行って脱いで、オフィスチェアに掛けたと言うんですけど、デスクの下にも周りにも、その部屋のどこを探しても、ソックスなんてなかったんですよ。

探しものが得意な私は、思いつく場所をすべて探しましたが見つかりませんでした。

そのコンプレッションソックスが、見つかったんです。

どこで見つかったのかって?

それはね、

リサイクルごみ箱の中!

なんでそんな所に?


コンプレッションソックスは、夫が服用している薬の空き箱と一緒に入れたと思われる状況で見つかりました。

メルボルンでは、リサイクルごみはガラスもプラスチックも紙も缶も、全部いっしょに大きなリサイクル収集容器に入れて出しますが、いちいち家の外にあるリサイクル収集容器に持って行くのは面倒くさいですからね、洗濯機の横にリサイクルごみを集める大きなごみ箱を置いているんです。

その中に入っていたんですよ。

おそらく、空き箱をごみ箱に、ソックスを洗濯機に入れるために一緒に持って行ったんでしょう。そして、両方ともごみ箱に入れたんじゃあないかと思うんですが。

本人は、

全く記憶にございません!

ということで、ちょっとショックを受けていました。

認知症の初期症状というよりも、オーディオブックにのめり込みすぎと言った方が良いかと思います。


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2024年6月19日

完全犯罪か?

ツールショップに勤めるうちの夫にとっては、泥棒被害というのは日常茶飯事です。

商品をこっそり服の中や同行の女性のバッグに隠して盗むというショップリフティング(Shopplifting)つまり「万引き」というのが一番多いですけど、小さくても高額な商品もありますし、「万引き」は軽い犯罪ではありません。

店内には防犯カメラがたくさん設置されています。怪しい客は注意して監視するそうですし、万引き犯を捕まえることはよくあることで、うちの夫は万引き犯と取っ組み合いしたことも何度かあるのでございます。

万引き以外にも、スタッフの目が届かない出入り口から侵入して盗んで行く泥棒(Thief)や、夜間にトラックで乗り付けて、ドアを壊して侵入して盗んで行く泥棒(Burglar)や、武器を所持して脅して盗む泥棒(Robber)や、泥棒のタイプはいろいろです。

ツール会社は、泥棒被害にあうたびに当然対策を講じますから、今やお店はフェンスで囲まれボラードと呼ばれる棒が立てられ、出入り口は2重3重のドアが付き、警備会社は24時間監視していますし、店内はこっそり商品を持ち出せない配置に工夫されていますし、泥棒にもなかなか厳しい状況になっているんですけど。

先日は、お店に配達されて出入り口の外に置かれたままになっていた商品をスタッフがうっかり目を離している間に盗まれました。盗まれた商品を取り戻すために、うちの夫をリーダーにスタッフ数人で泥棒を襲撃するというような事件も起きましたけど。

被害が取るに足らないような少額なら無視する場合もありますが、多くの場合は警察に届けますから、うちの夫はその点では経験を積んでいます。どのような証拠をどのように提出しなくてはいけないかを良く知っています。

どういう調査をするべきか、どのようなものからどういう手がかりが得られるか、犯人を特定する方法を経験からいろいろ知っているんですけど、現在調査中の事件があるんですよ。

この泥棒は、相当頭がいいらしいんです。数百万円分の商品を大変上手に盗みました。しかも、自分は手をわずらわせることなく。車に乗せされないような大きな商品は配達させてもいるんです。

盗み方が頭脳的で、組織的で、証拠が残っていないんです。

詳しいことを書くと、それを真似する人が出るかもしれませんから書けませんけど、この知能犯はうちの夫が勤めているツールショップ会社以外の他社のお店からも同じ手口で盗んでいるそうで。

それぞれ数百万円分の被害なら、全部で一体どれだけ盗んだのかっていうことなんですが、被害額がすごいし手口が手口なので警察も捜査するでしょう。うちの夫は、警察に届け出るための証拠集めをしているところです。

商品を配達したスタッフは受け取った人と話をしていますが、その配達先は偽住所だったそうで、昨日はその場所近辺で防犯カメラを設置しているお店や事務所に防犯カメラの映像をもらいに行くと言うので、私が運転手をしなくちゃあいけませんでした。

そういうことは警察がやってくれるでしょうが、自分達でやった方が早いということなんですけど。

この泥棒は知能犯ですから、盗んだ商品を自分で売りさばくなんて言うバカな真似はしないだろうと夫は言っていました。闇ルートを通じて海外に輸出するだろうから、今頃はもうどこかでコンテナに載せられているかもしれないとのことです。

お店で商品を受け取った人とその人の車は防犯カメラにはっきりと写っていますし、配達場所で商品を受け取った人の防犯カメラ映像も見つかるでしょうから、その人達から調べていけば泥棒を特定できるんじゃあないかと期待していますが。

どうなるでしょうか。


うちの夫は、今日は久しぶりに仕事が休みなのに、店舗間の商品移動と配達をすると言って、うちの息子にトラックの運転を頼んで早朝から出かけています。まったく相変わらずです。なんでそこまでする必要があるのと思いますよ。

知能犯にだまされて商品を配達した場所のすぐ近くにある郵便局から、頼んでいた防犯カメラ映像を準備できたと連絡があったそうなので、今日はそれをもらいに行くそうです。休みの日ですがいろいろすることがあります。

今日は私が運転手をしないのは、私は夫の伯母さんのジョーンに巻き寿司の作り方を教えることになっているからです。

もうすぐ80歳になるジョーンですが、若々しくて活動的です。

そのジョーンがお友達を呼んでの食事会で巻き寿司を作ったら悲惨な結果になったという「悲惨過ぎた巻き寿司の話」という記事を2ヶ月ほど前に書きましたけど、海苔がドロドロになって美味しくなかったと言うんです。

悲惨な巻き寿司になった原因についてはその記事をお読みいただくとして、今日はジョーンに私の巻き寿司を教えるので、夫のためにトレーラーを牽引してトラックを運転しなくて済んだというわけなんですよ。

建築現場の足場部材を片道1時間もかかる場所まで配達すると言うんですからね、運転しなくて済んでヤレヤレなんですが、私が出来ないのでうちの息子がやらされて、お疲れさまです。


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2024年6月18日

おしゃべりなペンキ屋さん

昨日書いたキッチンの天井のペンキ塗りの話の続きですが、ペンキ屋さんは約束の8時半より15分も前にやって来ました。

テーブルや椅子は運び出してあったのですが、電子レンジなどはそのまま置いていましたから、これで良いかと聞いたらパーフェクトだとおっしゃって、どういうふうに作業をするかを手短に説明してくださいました。

作業に必要なものを運び入れるためにキッチンから出て行こうとした時、「ところで、私の名前はピーターです」とおっしゃったので、「私はヒロコです、日本の名前です」と言ったら、そこからまた、

おしゃべりが始まったんですよ!

私がいつ頃オーストラリアに来たのか、何歳頃に来たのか、なぜオーストラリアに来たのか、そういう質問からピーターさん自身の話になりましてね。キッチンから出て行こうとしていたのに戻って来て、しゃべるしゃべる!

ピーターさんのご両親が移民だったことは前回天井のシミの状況を見に来られた時に聞いていましたが、ヨーロッパのどこの国だったか忘れていましたけどオランダからの移民だったんですよ。お父さんのご両親と一緒に移民されたそうです。

第二次世界大戦でナチスに占領されたオランダは、戦禍で国土が激しく荒廃しました。なんでも堤防が破壊されて干拓地の農地が浸水してしまったそうですしね。戦争末期にはナチスによる食料封鎖によって2万2000人もの人々が餓死するという悲劇も起きたそうですけど。

ピーターさんのお父さんは、物資不足が深刻だった戦後の厳しい状況の中、オーストラリアに来れたことはラッキーだったとおっしゃっていたそうです。船で7週間もかけて来られたそうですよ。

お父さんもペンキ屋だったそうですが、そのお父さんもペンキ屋だったそうで、オーストラリアのペンキ屋業者がスポンサーになってくれて移民できたのだそうです。

ニュー・サウス・ウェールズ州のオーブリーという街の近くにあったという移民センターの近くに住み、ペンキ屋として働いてクイーンズランドに移り住み、それからどこに住んでどうのこうの、お母さんはいまだに健在だけど、腰を骨折して身体が弱ってしまったことや認知症でいろいろなことを忘れていることなどノンストップでしゃべり続けてね、仕事開始の8時半は過ぎてしまいました。

おしゃべりなペンキ屋さんなのです。

天井のシミの状況を見に来てから5ヶ月も経っていたわけですが、この家の持ち主から電話がかかって来たんだそうで、まだ仕事をする気があるのかと言われて「はい、やります!」とすぐに予定を入れたそうです。

仕事を始めたのは8時45分頃でした。到着してから30分も経っていました。

床全体をシートで覆い、残っていた家具にもシートをかぶせました。音楽を聴きながら仕事をするためにラジオをセットして、やっとペンキを塗り始めましたが、ペンキ塗りはあっという間に終わりましたよ。

実際にペンキを塗っていた時間よりも、シートを敷いたり片付けをしたりしていた時間の方が長かったかもしれません。シートを片付けた後は、掃除機もかけてくださったんです。

まさか掃除機をかけてくださるとは思っていなかったからお礼を言うと、お父さんに教えられたことだとおっしゃいました。

ペンキ屋だったお父さんからは、いつでも自分の家だと思って丁寧に仕事をすることが一番大事だと教えられたんだそうです。シートを片付けた後、最後に掃除機をかけることはお父さんから教えられて今でも必ずしているのだそうですよ。

終了したのは9時45分頃でした。

ピーターさんは次の家に向かわれました。仕事の予定がびっしり詰まっていて忙しいそうです。おしゃべりだけど嫌な感じがしないし、人に好かれる人柄です。ペンキ塗りの腕前は優秀なので、自然と仕事の依頼が増えるのでしょうね。

我が家のキッチンの天井は、真っ白になりました。


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2024年6月17日

天井のペンキ塗り

今日は、ペンキ屋さんがキッチンの天井のペンキを塗りに来る予定です。8時半から始めると言うんですから、もうすぐ来ます。

1月に「突然現れた天井のシミ」という記事に書いた通り、キッチンの天井(実際はダイニングエリアの天井)にシミが出来ていましてね。私達はペンキを塗り直して欲しいという希望はなかったんですけど、この家の持ち主は何か問題があると迅速に対応しなくちゃあ気がすまない人らしくて。


シミができた原因を調べる人はすぐにやって来ました。

シミの規模からして、私は屋根の雨漏りのせいだろうと思ったんですが、原因は「エヴァポラティブ・クーラー」の結露だと、その人は言いました。

私達が住んでいる家にはエアコンはないんですけど、エヴァポラティブ・クーリング・システム」(Evaporative Cooling System)というセントラル冷房システムが付いています。水が蒸発する時に熱を奪うので温度が下がるという原理を利用しているクーラーです。日が照っている暑い日中は役に立ちません。

シミが出来た天井の真上の屋根に下の写真のような大きなクーラーが取り付けてあったのですよ。このクーラーで生じた結露による水が漏れて天井にシミを作っていたそうなんですけど。


すぐに対策が講じられましたので、シミは大きくなっていませんし、乾燥したせいか目立ちませんし、私達は全く気にならないのでペンキを塗る必要はないと言ったんですけど、ペンキ屋はすぐに状況を見にやって来ました。

このペンキ屋さんですけど、大変忙しそうで予定を立てるのに困っていたので、私達は急いでいないし、ペンキを塗って欲しいとも思っていないし、いつでも誰かが家にいるので、ペンキ屋さんの都合の良い時を選んでやってくれたらいいですよと言っておいたら、5ヶ月も経ってしまいました。

ペンキはシミのある部分だけ塗るわけには行かないそうです。

キッチンはダイニングとひと続きの部屋になっているので結構広いんですけど、その天井を全部塗らないといけないそうです。

昨夜ダイニングテーブルや椅子は部屋から持ち出しましたが、整理棚とか戸棚はそのままにしています。きっと布か何かをかけて、ペンキが付かないようにしてくれますよねえ。

8時半に始めるそうですから、お昼までには終わるでしょうか。


そのペンキ屋さんはねえ、シミの状況を見に来た時に、おしゃべりがすごかったんですよ。

ご両親がヨーロッパのどこかからの移民だと言いましたけど、それは私がどこの国の出身かと聞いたから、自分の話をし始めたんです。

オーストラリアに移民した両親の話になり、家で英語以外の外国語を話す話になり、食べ物の話になり、ペンキ塗りの仕事の話になり、まあしゃべるしゃべる!

どんな人だったか顔を覚えていませんが、とにかくおしゃべりなペンキ屋であるということだけが印象に残っています。

私達が引っ越して来る前、この家の全部の部屋の壁と天井のペンキの塗り直しをしたのはこのペンキ屋さんだそうですから、ペンキ塗りの腕前は保証付きです。

もうすぐ来ます。


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2024年6月16日

失礼な人達と「ありがとう」

住宅街の狭い道。車がたくさん停まっていますから、すれ違う車はどちらかが停まって道を譲らないといけません。譲ってもらったら、皆さんはどうしますか。手を上げるなりして「ありがとう」の合図をするでしょう?

そうすると、道を譲ってくれた人も手を上げて「どういたしまして」の合図をするものですよ。そういうちょっとしたやり取りは、気持ちが良いものです。

私は、メルボルンの郊外に住むようになって、運転中に親切にされた経験が本当に多かったです。

狭い道路や駐車スペースから交通量の多い道路に出ようとする時にも、必ず入らせてくれる人がいるので、自分も同じように誰かを入らせてあげよう思うようになりました。

他人に親切にしようという気持ちは、こうやって広がるんだと思うんですけど。

道を譲ってあげても、自分の前に入れてあげても、「ありがとう」の合図をしない人がいます。

そういう時には、

「ありがとう」くらい言いなさいよ!

と私はつい叫んでしまうことがあるんですけど、気分悪いですよ。

こういうことは、運転中に限らず様々な場所で起きます。小さなお店の狭い通路ですれ違う時に誰かが端に寄ってスペースを作って自分を通らせてくれたり、建物やエレベーターに入ろうとする時に先に行かせてもらったりしたら、普通は「サンキュー」って言うもんです。

こういう場面で、何も言わないし合図もしないし知らん顔の人がいるんですよ。昨年引っ越して来た街の周辺では、そういう失礼な人によく出会うんですけど、そういう失礼な人達は皆んなアジア人なんです。

昨日も、野菜を買いに行ったショッピングスクエアで、そういう失礼な人に何人も出会いました。全員アジア人でした。

家の近くまで帰って来た時、道路には車がたくさん停まっていましたから、私は左に寄って向こうから来た車を行かせてあげたんですけど、その車の運転手は「サンキュー」の合図をしませんでした。アジア人でした。

アジア人と書いていますけどね、東南アジア系や南アジア系の人は区別が付きます。私がしょっちゅう見かける失礼なアジア人は、東アジア人なんです。

東アジア人というのは、中国人、韓国人、日本人です。

この街には、日本人はほとんど住んでいません。日本語を話すアジア人(つまり日本人)を見かけたのは1回だけです。韓国語を話している人は見かけたことが無いです。

つまりね、私が出会う失礼なアジア人というのは中国人なんですよ。

何なんですか、あの人達!

中国人というのは、他人の親切を認識するのが苦手だったり、認識はするけど感謝の意思表示をしたくないというメンタリティーがあったりするんですか?

中国人には、お店の人に失礼な人も多いですよ。見ていて「あんた何様のつもり?」と思うことが良くあります。

日本人というのはね、以前は服装やヘアスタイルで識別できたんですけど、最近分かりにくくなりました。それでも、「ああ日本人だな」と気がつくことは多いです。

日本人は、誰かに親切にしてもらったりした時に「サンキュー」と声に出して言わない人も少なからずいますけど、思わずペコリとお辞儀をするんですよ。自動的というかね、染み付いちゃっている習慣が出るわけです。

白人は「サンキュー」を言いますよ。「サンキュー」の合図も必ずします。日本人のお辞儀のように、小さな親切を思わずしてしまう人も多いです。例えば、高い棚の上にあるものに手が届かずに困っている様子の人がいたら声をかけて助けてあげるとか。

白人は「スモールトーク」が上手な人が多いですからね。お店の人とかエレベーターの中で一緒になった人とか、見ず知らずの他人とも気軽に短い会話をしますから、「サンキュー」に追加して何か気の利いたことを言える人も多いです。

文化的な違いではなんでしょうが、他人に親切にしたり「スモールトーク」が出来たりする文化は良いですけど、「サンキュー」も言わないような文化はいけませんよ。

「ありがとう」と言われて嫌な気分になる人はいません。どんな小さなことでも、何かしてもらった時には「ありがとう」と言いましょう。

オーストラリお住いの皆さんは、とにかく言葉にして伝えることが大事ですよ。相手が自分の知っている人だったら「サンキュー、誰々さん」とその人の名前もつけて言うのが一番良いエチケットです。


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2024年6月15日

辛過ぎるインスタントラーメン

ニュースをお読みになりましたか?

私はCNNのニュースサイトで知りましたが、日本でも報道されているようですね。デンマークの食品当局が、韓国製インスタントラーメン3商品をトウガラシの成分であるカプサイチンの量が多くて急性中毒を引き起こす恐れがあるとして回収を指示したというニュースです。

回収命令の対象となったのは、韓国の食品大手「サムヤン食品」が世界中で販売しているインスタントラーメン「ブルダック」シリーズのうち、「ブルダック・ホットチキンラーメン 3倍辛」「ブルダック・ホットチキンラーメン 2倍辛」「ブルダック・ホットチキン・シチュータイプ」の3商品です。


私ね、真ん中の「2倍辛」を食べたことがあるんですよ。

きっかけは、米国版クックパッドで見たレシピでした。今ではそのレシピは載っていないんですけど、サラダに汁なしのインスタントラーメンを乗せて食べるというものでした。

その時に「つくれぽ」をした写真があります。


美味しそうでしょう?

使用したのはサムヤン食品の「ブルダック」ではなくて、レシピを書いた方がオススメのパルドという食品会社が製造している「ヴォルケーノ・チキン・ヌードル」という商品でした。


わざわざ韓国食品店にこれを買いに行ったんですよ。

辛いだろうとは思いました。パッケージに「THAT'S CRAZY HOT!」(クレイジーな辛さだ!)って書いてありますし、チキンは涙を流しているし。「ヴォルケーノ」って火山という意味ですからね、噴火するほどの辛さなんでしょう。

でも、これをサラダ野菜やチキンやゆで卵と一緒に食べると辛さが和らいで美味しいのかもしれないと思ったのですよ。

しかし、考えが甘かった。

食べることの出来ない辛さでした!

旨味とかソースの味とかを感じるのは最初の一瞬だけです。その後は、味覚を襲う激烈な刺激が、もう辛いとか痛いとかそういうレベルじゃあなくて、とにかく苦痛なんです。

サラダやチキンが辛さを和らげるということは期待しないで下さい。ゆで卵だけが救いだったわ。麺はほとんど捨てました。とても食べられませんよ。

しかしながら、この「汁なしインスタントラーメン乗せサラダ」は、ラーメンがあそこまで辛くなかったら美味しいだろうと思ったんです。あそこまで辛くないラーメンで再挑戦したいと思っていました。

そうしたら、メルボルンでは普通のスーパーがサムヤン食品の「ブルダック」商品を売るようになりましてね。

普通のスーパーが売り始めたということは、それだけの需要があるということでしょう?きっと人気があるんですよね。これは美味しいのかもしれないと思っていた頃、私は「ブルダック 2倍辛」5個入りをもらったんです。

サラダにする前に味見をしなくてはいけません。

パッケージのチキンは爆弾を持って火を吹いているので、危ない予感はしましたが、結論を言うと、

私が食べられるものではありませんでした…


辛そうだとパッケージから判断できる韓国製インスタントラーメンは、どれも私が太刀打ちできる辛さではないということは断言できます。

デンマークの食品当局が、急性中毒を引き起こす恐れがあると判断したというのも納得なんですよ。

私にとっては、美味しくも何ともないです。ただ苦痛な刺激、それだけです。

辛いものが嫌いなわけではないですが、唐辛子を食べると文字通り滝のような汗が出ますし、唐辛子の辛さには敏感です。うちの夫が辛い料理を嫌うので、唐辛子はあまり料理に使いません。ちょっとピリッとさせるくらいの量だけです。だから、ますます敏感になっているのかもしれません。

それにしても、世の中にはあの辛さを楽しむ人達がいるんでしょうかね?好奇心で食べてみようと思うんじゃあなくて、本当にあの辛さを楽しめて、あの麺を美味しいと感じながら食べる人が。

そういう方がもしもいっらっしゃるのなら、食べたい商品が回収対象になってしまったことは残念でしょう。まあ、普通に辛いやつに唐辛子の粉をふりかければいくらでも辛く出来ますけど。

食べたことがない方は、この記事を読んで食べてみたくなったことでしょう。スーパーでは5個入りしか売っていません。5個入りを買って食べられない辛さだと分かっても、残りを捨ててはいけませんよ。

麺は辛くないんですからね、料理に使いましょう。


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2024年6月14日

隠れた塩とは

最近いろいろ食べたい物を我慢しているせいか、昨日買い物に行った時にお店で見たフルーツケーキが無性に食べたくなりました。

オーストラリアでフルーツケーキと呼ばれるケーキは、日本の皆さんがフルーツケーキと聞いて思い浮かべるケーキとは別物です。大量のドライフルーツが入っているんです。

レーズン、サルタナ、ブラックカラント、レモンやオレンジの皮の砂糖煮、ドレンチェリー、くるみ、そういった物が大量に入っていて、シナモン、ナツメグ、クローブといったスパイスが効いたケーキです。ずっしりと重いです。

私のフルーツケーキは、パウンドケーキをベースに2カップ(500ml)分のドライフルーツが入っています。


お店で見て食べたくなったフルーツケーキを買って来ました。

フルーツケーキにはカスタードソースをかけて食べるのが好きです。カスタードソースは卵黄を使って作りますが、自分が食べる分だけあればいいのでカスタードパウダーで作りました。

「カスタードパウダーで作るプリン」という記事でも紹介した粉です。私が使うのは、「Foster Clark's」というブランドのものです。


カスタードパウダーというのは、ほとんどコーンスターチで出来ているんですよ。牛乳と混ぜて、少し砂糖を加えてチンするとあっという間にカスタードが作れます。

ソースとしてケーキやプディングにかけて食べたい時は、1カップ(250ml)の牛乳にカスタードパウダー25ml(小さじ5杯)と砂糖小さじ2杯を混ぜてから鍋か電子レンジで加熱して、沸騰してトロっとなったら完成です。

商品の箱に書いてある説明に従うと、大さじ1杯(オーストラリアの大さじは20ml)を1カップの牛乳に混ぜれば良いようですが、ちょっと柔らかすぎると感じるので私は25ml入れます。

冷めると固くなるので、冷たいソースとして使いたいなら20mlで良いでしょう。

下の写真は、25ml(小さじ5杯)のカスタードパウダーで作ったカスタードソースをかけたフルーツケーキです。


一口食べましたらね、

塩の味がする!

気になるくらいに塩の味がしたんです。

カスタードパウダーの原材料は「スターチ、砂糖、塩、着色料、香料」ですから確かに塩は入っているんです。今まで何度も作っていますが、塩の味に気付いたことなど無いんですけど。

フルーツケーキも塩の味がしました。こちらも塩が入っていたので塩の味がしても当たり前ですが、今までこういう甘いケーキを食べて塩の味がしたことも無いんですよ。

これはあれでしょ?

塩を出来るだけ食べない暮らしをしているせいで、味覚が塩に対して敏感になって来たってことでしょ?

減塩の食生活にとっては「隠れた塩」というのが問題になります。塩からい味付けの料理や食品に限らず、市販のパンやケーキやクッキーや和菓子など、塩味に気が付かないような食品にも塩が加えられているからです。

「隠れた塩」のことを頭に入れて何を食べるかを決めないと、一日あたりの塩分摂取量3.75グラムという目標は達成が難しいです。


昨夜は晩ご飯に「ジャガイモと鮭缶のグラタン」を作ったのですけど、鮭缶はいつも使っているものを使いましたが、この鮭がものすごく塩からく感じました。チーズにも塩が入っていたわけですしね、昨夜作ったグラタンは塩分多めの料理になってしまいました。

サラダにはモッツァレラチーズを入れたんですが、塩分少なめのモッツァレラチーズだったのに、気になるほど塩の味がしました。

そういえば、先日久しぶりにカレーを作ったんですが、日本のカレールウには相当な量の塩が入っていますからカレー粉で作ったんですが、カレーというのはしっかり塩味を付けないと不味くて食べられませんね。出来るだけ減らしましたけど、減塩のカレーは難しいと思いましたよ。

鮭缶もチーズもカレールウもあれもこれも、加工食品はもう全部要注意という感じです。

食べたい物を我慢するのはストレスですから、塩分に気をつけながら何でも食べたら良いと思いますけど、食品に含まれる塩の量を知ることが非常に重要だと思います。

例えばですが、ピザには多くの塩分が含まれています。具の種類やソースやチーズの量にもよりますが、1切れに含まれる塩分は1~1.5グラムだそうですよ。2〜3切れ食べたら一日の摂取量3.75グラムを超える可能性があるわけです。

それを知っていて、ピザが食べたくなった時に「食べる」という選択をするか「他のものを食べる」という選択をするか、それは自分次第ということです。「1切れだけ、あるいは1口だけ食べる」という選択もあるけどね。

昨夜の晩ご飯の時に、うちの夫が食べてはいけないものがいろいろあると不満を言うので、「Your kidney, your decision」(あなたの腎臓です、決めるのはあなたです)と言ってやりましたら黙りました。

私にあれこれ言われると気分が悪いようですが、「自分で決めろ」と言われると悪い選択をしてしまうところがうちの夫の困ったところなんですけど。


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2024年6月13日

まさかの正常血圧、むくみも無し

昨日は、うちの夫に付き添って医者に相談に行きました。

いつも診てもらっているリム医師は休暇を取っておられたので、リム医師よりも若そうなT医師に診てもらいました。

服用している薬の新しい処方箋が必要だったから行ったのですが、よい機会なので腎臓の件も相談することにしていました。私も一緒に診察室に入りました。いつもなら駐車場で待っているんですけど。

夫の最大の問題は、血圧を下げる薬を2倍の量にしてから3週間も経つのに血圧が下がらないことと脚のむくみです。3週間前の検査でたんぱく尿が出ていると言われたことも話しました。脚の痒みは気にならなくなっているそうですが、もちろん話しました。

若いT医師は、夫の病歴や昨年の腎臓摘出手術からこれまでの経緯を時間をかけて読み、夫が服用している4種類の薬以外に何か飲んでいないかを確認してから、まずは血圧を測ってみましょうということになりました。

最高血圧が127mmHgで最低血圧が75mmHgでした。

何だそれ!

正常値じゃないですか!

「え?どういうこと?」夫も私もびっくりしました。こんな値が出たことは、昨年の摘出手術以来一度もなかったんです。病院で測った時だって、これまでずっと高かったんですから。

T医師のオムロン血圧計が不正確だったか、私達の家庭用オムロン血圧計が不正確だったか、血圧が突然下がったかのいずれかですよ。

次に脚のむくみを確認しました。夫の脚は全くむくんでいませんでした。

何だそれ!

「いや、昨夜はですね、指で押したらへこんだまま元に戻らなかったんですよ」と言いながら、夫はその時に撮った写真を見せました。T医師は「うーん…」とうなりました。

T医師がおっしゃるには、脚のむくみは夫が服用している血圧を下げる薬のよくある副作用なんだそうです。そこで、これから2週間薬を止めてみましょうとおっしゃいました。薬の副作用でむくんでいるのかどうかを調べるためです。

薬のせいでむくんでいると分かったら、対応策を考えるそうです。2週間薬を止めている間に血圧が異常に高くなったら、すぐにT医師に相談します。

それから、うちの夫はツールショップに勤めていて一日中立ちっぱなしの仕事なわけですが、脚がむくむようになってからは靴を履いている部分の足の疲れと痛みが耐えがたいということで、ポダイアトリスト(Podiatrist)と呼ばれる足病専門医への紹介状が欲しいということも話したのですけど、その件については腎臓移植プログラムの医者と相談するとおっしゃいました。

足病専門医の治療は、普通はメディケア(公費で医療費の一部を負担する制度)でカバーされません。歯科医療がカバーされないのと同じように。

しかし、夫の場合はメディケアで一部負担してもらえるような治療体制を準備できる可能性があるということなんです。

腎臓移植プログラムの医者と足病専門医とT医師のようなGP(一般家庭医)の3者がチームで治療をおこなうプログラムみたいなのを作ると、治療費の負担が少なくて済むそうなんですよ。

ありがたくお願いしました。


血圧がまさかの正常値ということでなんだか拍子抜けしたんですけど、薬を2週間止めて血圧と脚のむくみを観察し、結果が分かってから対応策が決まることになりました。

若いT医師には、大変良い印象を受けましたよ。リム医師と同じく中国系の方でした。メルボルンの医療関係プロフェッショナルは中国系の人が多いですけど、おっしゃることがいちいち納得出来て、この人は信用出来ると思わせるお医者さんでした。

私は引き続き減塩に取り組みます。

もしかしたら、減塩の効果がついに現れたのかもしれませんからね。もしそうなら、私は嬉しいです。これからも頑張ろうと思えます。


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2024年6月12日

チアシード・プディング

チアシード(チアの種)は、胡麻をポピーシード(ケシの種)くらいの大きさにしたような見た目の小さな種ですが、胡麻と同じように白いのと黒いのがあります。

チアはシソ科の植物だそうですが、確かに種は同じような大きさです。

チアシードは、水分と混ざると表面がゼリー状に膨らんでカエルの卵のような見た目になります。

この性質を利用して作る「チアシード・プディング」というのが人気がありますよね。私は牛乳と混ぜて作ります。豆乳でもアーモンドミルクでも、好きなミルクと混ぜるといいです。

甘みのために私はメープルシロップを少し加えます。ハチミツや砂糖や他のシロップも試しましたけど、メープルシロップが混ざりやすいし味が一番スッキリします。

種は底に沈みますから、時々混ぜながら5分くらい置いておくととろみが付き始めます。これを冷蔵庫に2時間以上入れておくとプリンのような状態になるのです。

プディングの硬さは混ぜるチアシードと牛乳の割合次第です。私は少し硬めが好きなので、1/2カップ(125ml)の牛乳に大さじ2杯と半分くらい入れます。ブルーベリーやイチゴを加えると美味しいです。


一昨日、これをうちの夫のために作ったんですよ。

夕方お腹をすかせて仕事から帰って来ると、晩ご飯を食べ過ぎる傾向がありますし、帰宅してすぐに晩ご飯が食べられない時は、晩ご飯の前だというのにトーストを焼いて食べたりデザートの残りを食べたりしますからね。

帰宅してすぐにこのチアシード・プディングを食べてお腹がふくれると、晩ご飯はたくさん食べられないはずですから、食べ過ぎ防止に有効だろうと思ったわけです。

シアシードの健康上の利点についてはまだ十分な研究がされていないとは言え、多様な栄養素を豊富に含んでいることは確かです。食物繊維やオメガ3脂肪酸が豊富だと言われています。高血圧にも効果があるとも聞きます。

とにかく、私の場合はチアシード・プディングを食べるとお腹がふくれて、しばらくは他に何か食べたいとも思わなくなるので、夫の食べ過ぎ防止に役立つと思ったんですよ。

その日の晩ご飯は、減塩に挑戦して作った和食でした。「白ご飯、具だくさんのお汁、焼き鮭、和風サラダ」という献立でした。

帰宅してすぐにキッチンにやって来て冷蔵庫を開ける夫に、私はチアシード・プディングを食べてもらいました。夫は気に入ったようでした。

それでお腹がふくらんだはずでした。

しばらくして晩ご飯が出来上がりました。まずは具だくさんのお汁から食べてもらいました。チアシード・プディングでお腹がふくらんだ後に具だくさんのお汁をボウルいっぱい食べたら、もうお腹はパンパンのはずですよ。

お汁を食べ終えて大いに満足した様子だった夫ですが、すぐに白ご飯と鮭を取りに行きました。

お腹はパンパンのはずなのに、白ご飯と焼き鮭を普通に食べ、サラダは少しだけ食べて、

「あ〜お腹いっぱい!食べ過ぎた!」と言いましたよ。

鮭は3人分だから3切れ焼けば良かったんですが4切れ焼いておきました。残る1切れで私はおにぎりを作るつもりだったんですけど、フライパンは空っぽになっていました。夫が2切れも食べていたのです。

食べ過ぎを防ぐためのチアシード・プディングのせいで、余計に食べ過ぎてカロリーも余分に摂りました。

晩ご飯の後、居間でニュースを見ていましたが、しばらくすると再びキッチンに行って、紅茶とケーキを持って居間に戻って来ました。1切れだけケーキが残っていたのです。

まだ食べるのか?

どんな大きな胃をしているんでしょうか。信じられませんでしたよ。

食べ過ぎ防止にチアシード・プディングを仕事から帰ってすぐに食べさせるという私のアイデアは、考えが甘かったですね。もう作りません!


ホントにねえ、食べる量を減らさないといけないという意識が欠けていますよ。毎日私が減塩に取り組んでも血圧が下がらないのは、食べ過ぎが影響しているんじゃあないでしょうかね。

昨夜は脚のむくみがひどかったとショックを受けていました。指で押すとへこんだまま元に戻らなかったんですって。

おいおい…

問題が悪化しないように、自分で出来ることは何でもしなくちゃあいけませんよ。食べ過ぎないというのは、簡単に自分で出来ることでしょう。

今日は、私も付き添って医者に相談に行くことになっています。


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2024年6月11日

和食の減塩チャレンジ

和食は減塩が難しいということは、3週間前に本気で減塩に取り組み始めてすぐに分かったことです。

だから、最近は醤油や味噌を使った料理は作っていなかったんですが、先日うちの娘がその日の晩ご飯の写真を家族のグループチャットに送って来ましてね。それが「白ご飯、お味噌汁、卵焼き、納豆」というメニューだったのですよ。

それが大変美味しそうに見えたんです。

グループチャットでその写真を見たうちの夫が、すぐにコメントを書き込みました。「少し塩をして焼いた鮭が食べたい」と。

だから、昨日はスーパーで鮭の切り身を買って来ましてね、晩ご飯は「白ご飯、具だくさんのお汁、焼き鮭、和風サラダ」という献立にしたんです。

私は大根とニンジンのなますも食べたかったのですけど、あれは塩を結構使いますからあきらめました。塩をして水を出してから絞ったりするので計算するのが難しいし。

お汁にはチンゲンサイとシメジと豆腐を入れて、かきたま汁のようにトロっとさせてから卵も入れることにしました。ネギもたっぷりね。

鮭の切り身は、塩を全くしていない生鮭しか売っていませんから好都合です。

さて、塩の量なんですけど、一人分の一日あたりの塩の摂取量は3.75グラムを目標にしていますから3人分で11.25グラムです。朝ご飯と昼ご飯で少し塩を摂取していましたので、晩ご飯に使える塩は9グラムくらいでした。

9グラムの塩はおよそ小さじ1杯と半分です。

1リットルのだし汁で作ったお汁には、小さじ半分の塩と小さじ1杯の醤油を入れたんですけど美味しくなさ過ぎたので、塩を少し増やして小さじ3/4くらい入れました。

醤油大さじ1杯に3グラムの塩が含まれるそうですから、小さじ1杯の醤油は1グラムの塩と同じ計算です。お汁に使った塩は5.75グラムという計算ですから、鮭とサラダに使える塩は、3.25グラムです。小さじ半分ほどです。

生鮭4切れの味付けには塩を小さじ1/4だけ使いました。小さじ1/4の塩は1.5グラムです。最近薄味に慣れているせいか、これで十分美味しいと感じました。

サラダの味付けには醤油を小さじ1/2ほど使っただけです。それは0.5グラムの塩と同じ。

お汁に使っただしの素にもサラダに使ったマヨネースにも塩が含まれていますけど、昨日の晩ご飯に使った塩の量は3人分で9グラム以下だったはず。

目標達成です!

やれば出来るものですね。お汁はたくさん残ったので、実際に摂取した塩分はもっと少なかったはずです。

簡単な計算ですけど、こういうことを考えながら料理をしているとボケ防止にもいいですよ。


それにしても、和食は減塩は難しいです。

酢の物とか漬け物とか、そういうのを献立に加えると減塩は難しくなります。うちの家族の好物の鶏の照り焼きとか、ご飯のお供の佃煮とか、蕎麦のつゆとか、そういうのはね、塩の摂取量を一日あたり3.75グラムにするのならもう食べられません。

醤油大さじ1で一日分の摂取量に近いんですよ。丼ものなんて、親子丼も牛丼も豚丼も全部ヤバいでしょ?

しかし、時にはそういうのを食べたくなりますから、塩からい物を食べた時は他の食事で塩を摂取しないようにすれば大丈夫。それに、私はそこまで厳しく制限しなくても大丈夫なんですからね、丼ものも自分のお昼ご飯に作って食べますよ。

問題はうちの夫なんですから。そして、その夫は肉を焼いたのと蒸し野菜で満足なんですから、晩ご飯ではほとんど塩を摂取しなくて済みます。

夫の血圧はまだ正常な値に下がっていませんが、これからも減塩に取り組み続けます。

ちなみに、昨日は私も久しぶりに血圧を測ってみました。最高血圧が117mmHgで最低血圧が75mmHgでした。カンペキな値です。薬のおかげでしょうけど、減塩も影響している気がします。


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2024年6月10日

マイケル・モーズリーさん

昨日は天気が悪くて一日中薄暗かったですし、先週の水曜日から行方不明になっていたマイケル・モーズリーさんが遺体で見つかったというニュースがありまして、私は気分が沈みました。

医師でありジャーナリストでありTVプロデューサーでもあるマイケル・モーズリーさんは、「Eat Fast & Live Longer」というドキュメンタリー番組で「ファスティング(断食)・ダイエット」というのを取り上げて、それで有名になった方です。

他にも、健康や科学に関する多くのTV番組を制作されています。つい最近も、モーズリーさんがプレゼンターを務めたオーストラリアSBS放送制作の「Australia's Sleep Revolution with Dr Michael Mosley」(オーストラリアの睡眠革命)という番組をこのブログで紹介しました。

睡眠を改善する方法を紹介した番組でした。私には、残念ながら参考になる内容ではなかったのですけど。

報道によると、モーズリーさんは奥様ともう2人の4人で、ギリシャのロドス島に近いシミ島という小さな島に休暇で滞在されていたそうです。火曜日に到着して、水曜日の午前中にはボートで小さなビーチを訪れていたそうですが、自分だけ歩いて帰ると言って他の3人と別れたそうです。

夜になっても帰って来ないので奥様が警察に届け出て捜索が始まりました。有名人でもありますから、大規模な捜索が行われていることが報道されていましたけど、5日目の昨日遺体が見つかりました。

帽子をかぶって日よけの傘をさして歩いているモーズリーさんの姿が、訪れていたビーチから20分ほど歩いたところにある村の防犯カメラに写っていました。

滞在している家には、その村で西に曲がって40分も歩けば着くそうですけど、モーズリーさんはそのまま真っ直ぐに海沿いの道を歩いているのが防犯カメラに写っていました。

その場所から東にある岬の先にある別のビーチで遺体は発見されたそうです。ビーチはフェンスで囲まれていて、そのフェンスの横に倒れていらっしゃったそうです。

防犯カメラに写っていた通りの服装で、帽子をかぶり傘を持っていらっしゃったそうです。

ビーチの施設の防犯カメラには、明らかに方向が分からなくなっている様子のモーズリーさんがふらふらと歩いている様子が写っていたそうですよ。ビーチにいた人達の誰か一人でも岩山の方を見上げていたら、モーズリーさんに気がついただろうということですけど。

水曜日は快晴で気温が午後には40度になったそうです。グーグルマップで見ると、この島は木がわずかしか生えていなくて岩ばかりです。カンカン照りの岩場では、気温は40度以上になっていたでしょう。日よけの傘をさしていたとしても、何十分も歩くのは危険です。

遺体が見つかったビーチの防犯カメラの映像は、最初のビーチを出発してから2時間以上経っていました。

状況から判断すると、モーズリーさんは少し違う道を行ってみようと思ったのか村を通り過ぎ、その後で道を間違って迷い、岩山を登ることになってしまったようです。熱中症でふらふらになり方向感覚を失いながらも、ビーチの施設が見えたのでそこを目指したのでしょうけど、あと少しの所で力尽きたのです。

モーズリーさんは、この日は携帯電話を滞在している家に忘れて出かけたので、携帯電話を持っていらっしゃらなかったそうです。持っていたら途中で道に迷っても具合が悪くなっても連絡出来たでしょう。連絡が出来ない状況になっていたとしても、もっと早く見つけることが出来たはずです。

歩いて帰るべきじゃあなかったですよ。よく知らない場所なんですし、気象条件から判断すると、歩いて帰るという判断は誤りでした。少し違う道を行ってみようと思ったのなら、その判断も誤りでした。

お気の毒です。


私達人間は、毎日あらゆる場面で「選択」とか「判断」というのをしているわけですけど、その結果として大怪我をしたり、場合によっては命を失うようなことになったりするわけです。

天候というのは大きな危険要因ですよ。

酷暑とか厳寒とか、大雨とか暴風とか、そういう天候に関わる危険をちゃんと認識して、慎重に判断をしないといけません。

日本はこれから暑くなりますね。体温よりも高い気温の屋外で何かするというのは、非常に危険なことです。どうか皆さん無理をしないで下さい。


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2024年6月9日

ポジティブな読後感

M. W. クレイヴン(M. W. Craven)という作家の「ワシントン・ポー」シリーズ6作目「The Mercy Chair」を読み終えました。


6月6日の発売を楽しみに待っていた本です。これまでの5作品はどれもあっという間に読んでしまったので、楽しみを長持ちさせるために今回はゆっくり読もうと思っていました。

そうしたら、ストーリーが非常に重くなって来て、かつてメンタルヘルスの問題があって抗うつ薬を15年も飲んでいたことがある私は、久しぶりに心臓がバクバクして気持ちが動揺するという状況になり、途中で何度も休む必要がありました。

昨日はうちの夫は仕事が休みだったのですが、玄関周りを泥だらけにしたのを放ったらかしているので、それを何とかして欲しいと頼んだのに何もせずに、朝からずっと座ったままでした。

見ると耳にイヤホンが入っていたので、オーディオブックを聞いているのだと分かりました。今度は何を聴いているのかと聞くと、私と同じM. W. クレイヴンの「The Mercy Chair」を聴き始めたところだと言いました。

夫は、結局一日中何もせずに座り続けていましたよ。午後遅くに果物を買いに行ってくると言って出かけましたが、耳にはイヤホンが入ったままでした。晩ご飯の時も聴きながら食べて(私は注意したけど)、晩ご飯の後も黙って座り続け、いつの間にか寝室に消えました。ベッドで横になって聴いていました。

私は、衝撃的な場面で激しく動揺した後、読むのを止めてパンを焼いたりしたんですけど、再び読み始めてからは止められなくなりました。

しかし、夫のように聴きながら他のことをするわけにはいきませんからね、晩ご飯の支度をする時には読むのを止めなくてはいけませんでしたけど。

晩ご飯の片付けが終わってから再び読み始めましたが、長時間 iPhone の画面を見続けていたせいで拡大表示している文字もぼやけて見づらくなり、最後の数章は眠くなって読み続けられなかったので、昨夜はあきらめて寝ました。

今朝5時に目が覚めてから読み終えました。

非常に感情に訴える終わり方でした。ハッピーエンディングではありませんが、気持ちは前向きになります。

これまで6作品を順番に読んで来たので、主な登場人物達のことを良く理解していますから、残念な出来事がいろいろ起きるんですけど、人生にはそういうことが起きるものだと受け入れて前に進もうという気持ちになります。

大変読み応えのある本でした。


M. W. クレイヴンさんは、現在56歳だそうです。健康に気をつけて長生きしていただいて、小説を書き続けていただきたいと思います。

「ミレニアム」シリーズで有名になったスウェーデンの作家スティーグ・ラーソン(Stieg Larsson)さんは、1作目の「ドラゴン・タトゥーの女」が出版される前に心臓発作で突然亡くなられたんでしょ?お元気だったら「ミレニアム」シリーズ以外にも、優れた小説を書かれただろうと思うんです。

M. W. クレイヴンさんの「ワシントン・ポー」シリーズは、これまでに6作品が出版されて、いまだに主人公ワシントン・ポーの出生に関わる件が未解決なんですよ。この件が未解決なままクレイヴンさんが心臓発作なんかになって書けなくなるとファンとしては大変残念なので、ワシントン・ポーのように飽和脂肪の過剰摂取をしないようにしていただきたいです。

7作目の出版は来年2025年の6月と決まっています。クレイヴンさんのインスタグラムによると、8作目もすでに書き終えたとのことですから、きっと2026年に出版されるんでしょう。

待ち遠しいです。

うちの夫は、今朝は「The Mercy Chair」の後半を聴いていましたよ。たたみかけるようにストーリーが展開するので本当に止められなくなるんですけど、夫は「おはよう」と言っただけでずっと黙って聴き続けていました。

本にのめり込みすぎて、血圧を測るのを忘れました。

鍵もメガネも財布も忘れて仕事に行きましたよ。気がついて戻って来ましたけどね。


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2024年6月8日

知りたいけど怖い

最近よく眠れるようになっている私が、現在睡眠不足なのは「自分自身の判断がもたらした結果」です。

眠るよりも本を読むことを優先してしまっているのが悪いんですけど、読んでいる本が「ページ・ターナー」(Page Turner)なのですよ。

「ページ・ターナー」というのは、「ページをめくる手が止まらない」すなわち「読み出したら止まらない」という意味ですが、途中で止めるのが難しい本なのです。

読んでいるのは、度々話題にしている M. W. クレイヴン(M. W. Craven)という作家の本で、ワイントン・ポーという名前の刑事が登場する「ワイントン・ポー」シリーズの6作目「The Mercy Chair」という本です。

私は、文庫本はもちろん単行本の文字も読むのが苦痛なほど目が悪くなり、長い間読書をあきらめていたんですが、アマゾンの電子書籍 Kindle本で再び読書を楽しむことが出来るようになりました。だって文字を好きなだけ拡大できますからね。

久しぶりに読んだのがこの「ワシントン・ポー」シリーズの1作目だったんです。

日本語の翻訳版を読んだのですが、一日で読み終えてしまいました。すっかりハマってしまって、立て続けに4作目まで読みました。

5作目も読みたかったんですが翻訳版がまだ出版されていないので、5作目は原書の英語版で読んだんです。そうしたら、やっぱりこういう小説は原書で読むに限ると分かったので1作目から英語版で読み直して、6月6日発売の6作目「The Mercy Chair」を楽しみに待っていたんですよ。

ついに発売になりましたのでね、早速購入したんです。あまり速く読んでしまうと楽しみがあっという間に終わってしまうので、今回はゆっくり読むことにしていたんですけど。

この6作目も、やはり早く次が知りたくて止められなくなる「ページ・ターナー」なのでした。

寝る前に読むのは難しいです。すぐに眠くなってしまうから。

しかし、私は必ず夜中に目が覚める。おトイレに行かなくちゃあいけませんから。その時に「1章だけ読むか」と思って読み始めたら止められなくなって。

おかげで昨日は寝不足でしたし、日中は本を読む時間がなくて、夜になってから続きを読み始めました。もちろん夜中にも読みました。

ところが、読み進めたい気持ちはもちろん強かったんですけど、ストーリーが重くなって来てですね、気持ちが動揺すると言うか、「この後どうなるのか知るのが怖い」みたいな展開になって来たので読むのを止めて寝たんですよ。

犯罪のタイプにもいろいろありますけど、この本が扱っている内容は私には重過ぎる可能性があります。不安が強くなって来ているんです。

こういう時、私は結末を先に読んで安心してから読み進めるなんてことをすることがあるんですけど。犯罪ミステリーなのに、結末を先に読むなんてアレですよねえ。

この後どういう展開になるんでしょうか。

知りたいけど怖い…


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2024年6月7日

モルモン教のお葬式

昨日は、先日から何度か話題にしたうちの夫の同僚Cさんのお父さんのお葬式に行って来ました。

認知症が悪化して脳のがんも見つかり、血栓による下肢の壊死や腎臓が機能しなくなったことなどでひどい人生の終わり方をされたんです。

私はCさんのことは良く知りませんし、Cさんのお父さんにはお会いしたことも無かったのですが、うちの夫にとっては親友であるCさんのお父さんですからね、夫はお葬式に行きたかったのですよ。

私が車で送って行かなくてはいけませんでした。葬儀の後はヒールズビルという町の墓地での埋葬にも出席したいと言うので、私はどこかで夫を待つよりも一緒に出席した方がいいだろうと思って、私もお葬式に出席することにしたんです。

葬儀は教会で行われました。Cさんの家族は「末日聖徒イエス・キリスト教会」の信者なのです。「モルモン教」と通称されていた教会です。今でも一般的にはそう呼ばれています。

モルモン教は服装に関しては保守的なので、ちゃんとした服装で行くべきだと夫が言うもんですから、私は黒いパンツスーツで行ったんですよ。

お昼前に夫を迎えにツールショップに行きました。夫はツールショップの駐車場でユニフォームのポロシャツを脱いで白シャツに着替え、ネクタイをしてジャケットを着ました。上半分はちゃんとした服装、下半分は仕事用の黒いワークパンツと安全靴です。

変な格好でしたよ。ズボンも着替えたら良かったのに、駐車場で着替えると決めていましたからね、それは出来なかったらしいんですけど。

教会にはいろんな服装の人がいました。全身真っ黒なのはおそらく私だけだったでしょう。アニマルプリントの服や赤いセーターを着た人もいましたし、日常着と言える服装の人も大勢いました。イヤリングなどアクセサリーを付けている人も多かったですし、あまり気にする必要は無かったようです。

ただし、男性は黒のスーツ、白シャツに黒のネクタイの人が多かったです。

Cさんのお父さんはシドニーさんという名前でした。会計士をされていたそうです。若い頃には信仰をお持ちではなかったそうです。世界中を旅行されて、カナダでカナダ人のシャーリーさんと出会われました。

結婚後はカナダに住んでおられたそうですが、4人の息子さんが生まれた後、家族でオーストラリアに戻ったそうです。末っ子であるCさんだけがオーストラリアで生まれたそうです。

その後、どういう経緯か知りませんがモルモン教の信者になられたのです。

葬儀では、シドニーさんの60年来の親友だったという方と、奥さんのシャーリーさん(Cさんのお母さん)、Cさんのお兄さんの一人、孫娘の一人、そして最後にビショップと呼ばれる教会の方が生前のシドニーさんについて話をされました。

シャーリーさんは、脳のがんのため認知症の症状が出ているのですが、昔のことはまだ良く覚えていらっしゃって、シドニーさんとの思い出をユーモアたっぷりに話されました。

皆さんの話が長くなってしまって予定時間をオーバーしたのですが、シドニーさんのことをいろいろ知ることが出来ましたよ。

一言で言えば、「グッドマン」(良い人)だったそうです。良い夫であり、良い父であり、良い祖父であり、良い友人であり、良い(正しいことをする)会計士だったそうです。

信仰を大事にして誰にも親切で誠実で、酔っ払ったことなど一度もなく、エクレアとシュークリームが大好きで、何かを教えようとすることは無くて常に提案や助言をする人で、ゴルフとテニスを愛し、エッセンドン・フットボール・クラブの大ファンで、ピアニストでもあったそうです。

Cさんのお母さんがピアニストで長年ピアノの先生をされていたことは知っていましたが、お父さんもピアニストだったとは知りませんでした。だからCさんの家の居間にはグランドピアノがあるんですよ。元々はピアニストだったシドニーさんのお母さんのグランドピアノだったそうです。

息子さんが子供の頃の思い出として、夜ベッドに入ってからお父さんが弾くベートーベンが聞こえてくるのを聴きながら眠るのは素晴らしかったという話をされました。うらやましい話です。

シドニーさんご夫婦にはCさんを含めて5人の息子さんがいらっしゃって、そのうち2人はすでに故人なんですが、19人も孫やひ孫がいらっしゃるのだそうです。

教会にはその大家族が集まっていました。家族の友人達や教会の仲間の皆さんも大勢集まっていましたから、教会は座るところが無いほどいっぱいでしたよ。

そういうところからも、シドニーさんの人柄が忍ばれるわけです。


葬儀が長引いたので、大急ぎでヒールズビルの墓地に向かいました。教会から30分以上かかりました。私はかつてヒールズビルの町に住んでいたのですけど、教えていた小学校にはその墓地の横を通って通勤していたので、場所はよく知っていました。

ゴルフ好きだったシドニーさんは、この町にあるカントリークラブを頻繁に利用されていたそうで、お元気だった頃にここに墓地を購入されていたのだそうです。

埋葬は短い儀式でした。シドニーさんはとても立派なお棺に入れてもらって、あんなに大勢の家族や友人達に見守られて埋葬されたのですから、本当に「良い人」だったのだろうなと思いました。

あのような残念な人生を終わり方をされたのは、お気の毒でした。

シドニーさんは認知症で介護施設に入っておられたわけですが、Cさんは毎週火曜日と木曜日にお父さんに会いに行き、毎週土曜日にはお母さんのシャーリーさんも一緒に決まったレストランで一緒に食事をして過ごすというのをずっと続けておられたそうです。

Cさんは本当にお父さんを大事にされて来ましたし、お母さんの脳のがんが見つかってからは同居して世話をされています。うちの夫が車の運転が出来なくなってからは通勤を助けてくださったし、引っ越しの時も何度も手伝いに来てくださいました。

Cさんは敬虔な方です。親切で誠実で非常に気遣いをする方です。仕事は真面目で責任感の強い方です。ツールショップで働くには学歴も職歴も良過ぎるのですが、家から近くて4時に仕事を終えられて、土日は休みで仕事上のストレスが無いということから、ツールショップで働き始めたと聞きました。

Cさんのこういう人柄がどこから来たのか、昨日の葬儀でよく分かりました。


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2024年6月6日

高血圧と塩の摂取量

うちの夫は、毎朝血圧を測っています。朝起きてシャワーを浴びた後、30分ぐらい経ってから測ります。仕事に出かける前くらいの時間になります。

毎朝血圧を測っている理由は先日から書いている通り、昨年、生体腎臓移植プログラムに参加して腎臓を一つ提供してから血圧が高い状態が続いているからです。残っている腎臓が正常に機能していないのですよ。

今朝もいつものように居間の椅子に座って測っていました。

「今日はどうだった?」
「169...」
「ひゃくろくじゅうきゅう?オーマイゴー!」

それは高過ぎ!

どうして下がらないんでしょうか。

12月から服用している血圧を下げる薬の量を2倍にしてから2週間以上になるんですよ。

もしかしたら、夫が服用している薬は効き目が弱いのかもしれないと思いましたよ。夫の薬は私の薬とは違うんです。私も血圧を下げる薬を服用しているんですけどね、効き過ぎて低くなり過ぎたので半量にしたくらい良く効くんです。

夫も私と同じ薬にすればいいのにと単純に思ったんですけど、血圧を下げる薬にも種類がたくさんあるんだそうで、腎臓に問題がある人の場合は、腎臓を保護しながら腎臓の状態に応じた薬を選ばないといけないんだそうです。

血流が減り過ぎると、尿が減ってむくみが生じたりもするそうですし。

夫の脚はすでにむくんでいるんですよ。たんぱく尿も出ていますし、スネの辺りが痒くなってもいるんです。すべて腎臓が正常に機能していないことが原因です。

むくみや痒みについては自分で認識出来ますし、血圧も毎日測っているので、たんぱく尿を定期的に検査するために夫は試験紙を注文しました。

私は食品と塩分について勉強しています。


晩ご飯作りで減塩に努めていますけど、晩ご飯だけじゃあなくて、夫が口にするすべての食べ物の塩分について注意しなくてはいけません。ありとあらゆる物と言って良いほど、様々な食品に塩が加えられていますからね。

保健省のウェブサイトによると、成人が必要とするナトリウム(Sodium)の摂取量は、一日あたり0.5〜1グラムだそうです。(正確には0.46〜0.92グラム)

これはナトリウムの量で塩の量ではありませんから、注意する必要がありますよ。塩というのは塩化ナトリウムを主成分とする物質で、塩に含まれるナトリウムの量は約40%だそうです。

一日あたり0.5〜1グラムのナトリウムが必要ということですが、健康のためにはナトリウムの摂取を一日あたり2.3グラム以下にしましょうということなんですけど、2.3グラムのナトリウムは塩に換算すると5.75グラムです。

高血圧の人や腎臓に問題がある人は、ナトリウムの摂取は1.5グラムくらいにした方が良いそうです。それって塩に換算すると3.75グラムです。

ですからね、私は塩の摂取は一日あたり3.75グラムを目標にしているんです。

小さじ1杯の塩が6グラムくらいだそうです。醤油の場合は、大さじ1杯に3グラム塩が含まれるそうですよ。

ということは、塩なら一日あたり小さじ半分ちょっと、お醤油だと大さじ半分ちょっとということになります。

昨夜はビーフストロガノフを作ったんですけど、ガーリックソルトというのを小さじ1杯だけ入れました。

ガーリックソルトというのは、ガーリックと塩以外にもいろいろ入っていますが、76%が塩だそうですから約4.5グラムの塩を入れた計算です。

サワークリームを200ml入れました。そのサワークリームには50ミリグラムのナトリウム(つまり125ミリグラムの塩)が含まれていましたが、ビーフストロガノフに入れた塩は5グラム以下です。4人分ですから1人あたり1グラムとちょっとですよ。

それに添えたキノコと栗のご飯にも塩は少し入れましたし、サラダのドレッシングにも入れましたが、いずれも減塩で作ったので、夫が晩ご飯に食べた塩の量は2グラムほどです。

朝ご飯にはポリッジ(オーツ麦のミルク粥)を食べていましたから塩は摂っていませんし、お昼ご飯には前の晩の残りの鶏肉を焼いたのと蒸し野菜を食べましたから、昨日一日の塩の摂取量は3グラムくらいだと思います。

目標達成です!

毎日こういう調子で気をつけているんです。

夫が私の知らないどこかで塩からい物を買って食べていない限り、減塩は出来ているはずです。だから、血圧が下がらないのは塩のせいではありません。

ところで、

食品の栄養成分表を見ると、塩(Salt)と書かれている場合とナトリウム(Sodium)と書かれている場合がありますね。ナトリウムの場合は、その量を0.4で割った値が塩に換算した量です。おおまかな計算では2倍より少し多めくらいです。

いろいろな食品に驚くほど塩が加えられていますよ。

夫が大好きな食べ物、例えばピーナッツバターとか、クラッカーとチーズとか、ああいう物を食べるとあっという間に摂取目標の3.75グラムを突破してしまいます。

ピザなんて塩分的には危険な食べ物ですよ!


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2024年6月5日

絶対に一緒に暮らせない人

今日の話題については書くつもりはなかったんですけど、いろいろ不愉快なことがあったので書くことにしました。このブログは、私が愚痴をこぼす場所でもありますのでね。

義母(うちの夫の母親)のことなんですよ。

先日の「取り壊された家と壊れた心」という記事にも書きました通り、私達家族は20年くらい前までは義母の家の敷地内にある小さな古い家をリフォームして住んでいました。

言っておきますけど、家の所有者である義母に家賃を払って住んでいたんですよ。

リフォームした家は気に入っていました。日本式のお風呂場も作りましたし、子供を育てるには環境的にも良い場所でした。

それなのに、どうしてその家から引っ越したかと言うと、最大の理由は義母だったんです。とにかく義母からのストレスがひどかったんですよ。

義母にとって、私達が家賃を払って住んでいた家は自分が所有する家ですから「自分の物」という認識でしたし、息子の家族は自分の家族というわけで、とにかく毎日やって来るのですよ。

リフォームや増築の工事をしていた頃は、もちろん作業の進み具合をチェックしに来ていたわけですが、子供達が生まれてからは工事とは関係なくほぼ毎日やって来ました。

ただ来るだけじゃあないんです。しょっちゅう誰かを連れて来るんです。友達や近所の知り合いや親戚の人や姉妹達や、そういう私が知らない人達を引き連れてやって来るのです。

孫を見せたい、あるいは工事の様子を見せたいということなんでしょうけど。

しかも、義母は玄関をノックして返事があるまで待ったりしません。いつも勝手に入って来るんですよ。一応玄関の所で「フーフー!」と声を出して来たことを知らせるんですけどね。

「あっ、また来た」と思ったら、もうそこにいるという状況です。

出産直後は特にストレスがたまりました。オーストラリアでは出産後2〜3日で退院しますからね、私は子供を産んだばかりなのと赤ちゃんの世話とで疲れ果てて寝ているわけです。一日中パジャマを着ていることもありましたよ。

そういう状況で、知らない人達を引き連れてやって来るんですよ。

交友関係が広い義母の家には、しょっちゅう人がやって来てBBQだのパーティーだのやっていましたけど、そういう時には私達家族も参加することを望みます。赤ちゃんを連れて、顔を見せに行くくらいは当然という態度です。

私は本当にストレスがたまって、とてもその家に住み続けることが出来なかったんですよ。それ以外にも理由はありましたけど。

こういう経験がありますからね、義弟のスペイン人の奥さんが10年以上も義母と仲良く暮らしていることに驚いたんですが、上手く行っている理由の一つは、スペイン人の奥さんが我慢をしないで言いたいことは言うし、義母の家での集まりに顔を出したりもしないということでした。

現在、義弟夫婦は住んでいる家(私達がリフォームした家)を取り壊して新しい家を建てているわけですが、義母があまりにも頻繁に、しかも人を連れてやって来て、工事をしている部分だけではなく義弟家族が住んでいる部分にも勝手に入って来るので頭に来たらしいんですよ。

スペイン人の奥さんは、来ないでもらいたいということを義母に伝えたんです。そして、うちの夫にも事情説明の電話をして来ました。私達が土曜日に義母の家に来ると分かっていたからです。

しかし、その土曜日、私は義母には驚かされました。

スペイン人の奥さんから来ないでくれと言われた直後なのに、その日スペイン人の奥さんはお出かけしていて家には誰もいないから、見に行くチャンスだと義母は言うのです。

うちの夫は建て替え工事を見に行きませんでしたが、私は行きました。外から見るぶんには問題無いだろうと思いましたから。そして、木の骨組みが出来上がっているのを見ながら、義母が間取りを説明してくれました。

義弟夫婦が別々の寝室で寝ているから、バスルームも別々のが必要だなんてことまで教えてくれました。

その後ですよ!

取り壊さずに残っている部分を見せるために、家の中に入って行こうとしたのです。誰もいないから平気だと言って。

「ちょっと待って!勝手に入ってはダメでしょ!義弟家族のプライバシーを尊重しなくちゃあ!」と私は言いましたよ。

そして、心の中で「私達が住んでいた頃も、私達が留守の時には人を連れて勝手に入って来て家の中を見せていたのかもしれない」と思いました。

自分が所有する家だとは言え、息子家族が住んでいる家ですよ。自分の家じゃあないんですから、勝手に入ってはダメですよ。

「この家は義弟達の家なんだから」と言う私に、義母が何と言ったと思います?「それでも基本的には私の家よ」と言ったんです。

そういう問題じゃあないんですよ。「ああ、この人とは一緒に住めない」と改めて思いました。


目が見えなくなっていることは気の毒に思うし、彼女のために私が出来ることはしてあげたいとも思っていたんですけど、あの上から目線の自分中心的言動には私も頭に来たのでございます。

こういう人ですからね、私達が昨年引っ越しをした際に手伝いを頼んでもいないのに勝手にやって来て、家の中に残していたものを勝手に持ち出して、「まだ物がたくさん残っているけど一体どうするの!」と私を批判するから、あの時はさすがに私は面と向かって反論したんですよ。

そうしたら、私に反論されてイライラがさらにヒートアップした義母は、私に対して大声で怒鳴りましたからね。

悪い人ではないですが、難しい人です。

絶対に一緒に暮らせません。


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2024年6月4日

減塩だけじゃあダメ

塩とは、ナトリウムの塩化物である塩化ナトリウムを主成分とする物質です。とても美味しいし手に入りやすいので、調味料として世界中で使用されています。

醤油や味噌やナンプラーなどの調味料の製造にも塩は不可欠です。漬け物や肉や魚や海藻の塩蔵にも利用されます。

料理に欠かせないこの塩を、出来るだけ使わないようにするというのが最近の私の課題です。

何故なら、昨年「Australian and New Zealand Paired Kidney Exchange (ANZKX) Program」という生体腎臓移植プログラムに参加して腎臓を提供したうちの夫の残った一つの腎臓が、

SOSを発しているからですよ!

先月の検査で、血圧が高過ぎることとたんぱく尿が出ているという問題が見つかったのです。血圧は腎臓摘出手術後すぐに高くなっていることが分かったので、血圧を下げる薬を12月から飲んでいるんですけど。

薬を飲んでいるのに検査をした時には150mmHg以上あって、それは高過ぎるから薬の量を2倍にするように医者に言われたんです。2倍にしてから2週間が経ちましたが、まだ下がっていないんですよ。

3日前には138mmHgと腎臓摘出手術後の最低値だったので「ついに下がったか」と夫も私もホッとしたんですけど、その日は義母(夫の母親)の家でうちの夫はヤバいほど食べ過ぎました。

義母が作っていたパンプキンスープは、塩味が足りていなかったので幸いでした。味見をして欲しいと頼まれましてね、塩が足りていないと分かりましたけど、私はこれでいいと言ったんです。もっと塩味が欲しい人は食べる時に自分で塩を足せば良いと。

だからパンプキンスープは良かったんですが、うちの夫はパンを食べ過ぎました。義母の分ももらって食べていました。どれもバターをたっぷり塗って。バターには塩が入っています。

お昼ご飯のメインは、お店で買って来たビーフパイとチキンパイだったんですが、ビーフパイは塩が入り過ぎていました。夫には注意したんですけど、夫はその塩からいビーフパイを2切れも食べ、おまけに久しぶりにワインも飲んだんですよ。

塩の摂り過ぎに加えてお酒を飲んだのです。腎臓には良くないですよ。私は注意しましたけど、そんなのを聞くわけがありません。

デザートのルバーブクランブルには、高カロリーのダブルクリームやアイスクリームをドバドバかけて食べていました。お代わりもしました。

食べ過ぎだと私は注意したんですけど、注意しても意味はないんです。

そして翌朝の血圧は、再び150mmHgを突破ですよ。昨日も今朝も高いままです。本人に危機感が無いのが一番の問題です。


昨晩、夫が脚を見せてくれました。むくんでいました。腎臓が正常に機能していないと、体内に水分がたまってむくみが生じますよね。靴下のゴムのところがめり込むようにへこんでいましたよ。

おまけに、スネのあたりに赤いポツポツがたくさんあったんです。湿疹が出ているのかと思ったら、違うんですよ。痒いからついつい掻きむしったり擦ったりして、かさぶたのような赤いポツポツになっていたのです。

腎臓機能の低下が痒みの原因にもなることを、昨夜初めて知りましたよ。腎臓が原因の痒みは、スネの辺りから始まることが多いと書いてあったのですが、まさにその通りなんです。

たんぱく尿と高血圧に加えて、むくみと痒み。うちの夫は、もっと真剣に取り組まないとダメです。

「もう十分注意してるよ。これ以上何が出来るの?」と言いましたから、土曜日に義母の家で何をどれだけ食べたか思い出せと言ってやりました。


晩ご飯作りは、塩を出来るだけ使わないように注意しています。塩や醤油の足りていないお料理は不味いですけど、何とか美味しく食べられると思うギリギリの減塩に毎日挑戦しているんですよ。

いろいろ作ってみて、和食は減塩が難しいと思います。

減塩が簡単なのは、うちの夫の大好物である「肉を焼いたのと蒸し野菜」です。肉を焼いたのは、味付けしなくてもいいんです。ただ焼くだけでいいんですよ。

私は塩こしょうをふりかけて食べますけど、うちの夫は塩こしょう無しでも食べますから。

蒸し野菜は、基本的に味付け無しでそのまま食べます。肉の味、野菜の味、それで十分なんだそうです。作るのがラクで、減塩が簡単で、夫が喜ぶ、三拍子揃った「肉を焼いたのと蒸し野菜」はいいですよ。

ただし、減塩に気をつけるだけでは不十分だということも分かりました。たんぱく質の摂り過ぎにも注意が必要なので、「肉を焼いたの」はしょっちゅう作るわけには行きません。

塩(ナトリウム)とたんぱく質だけでなく、カリウムやリンといったミネラルの摂取にも注意が必要だそうですが、そうしたミネラルが多く含まれる食品というのがあるわけですよね。健康に良い食品と思われている野菜や果物や穀類の中に要注意なものがいろいろあるんです。

例えば、緑の葉物野菜、アボカド、全粒粉や玄米、バナナ。

晩ご飯作りを任されている私は、もっと勉強しなくちゃあいけません。


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2024年6月3日

取り壊された家と壊れた心

土曜日に義母(うちの夫の母親)の家に行った話の続きなんですが、私には楽しみにしていたことが一つありました。

それは、同じ敷地内にある義弟家族が住んでいる家の建て替えの状況を見ることでした。

その家は、元々は古い小さな木造の家で「コテッジ」と呼ばれていました。部屋が2つ(寝室と居間)と小さなキッチンとバスルームがあるだけの小屋みたいな家でした。

私がオーストラリアに移民した頃、もう30年も前のことですけど、うちの夫がこの家に住んでいたんです。当時パニック障害で仕事が出来なくなっていた夫がリフォームを始めたところでしたが、私も一緒に住み始めてからは本格的なリフォームになりました。

私も手伝いましたけど、ほとんどの作業は夫が一人でやりました。

最初にキッチンとバスルームをリフォームしました。キッチンが狭かったので、キッチンの外にウッドデッキを作り、そこで食事が出来るようにしました。玄関も作りました。

お金が無いのでね、すべて自分達で作業したのですよ。そして、私達はこの家のキッチンで結婚式を上げたんです。突然の悪天候のためやむを得ずでしたけど。

息子が生まれる前には、居住スペースを広げるために大きな部屋を増築しました。壁も天井も板張りにしたのですが、天井に板を張るのは大変な作業でした。

娘が生まれる前にはさらに増築して、事務所を作ったり私達夫婦の寝室を作ったりしました。その時に日本式のお風呂場も作ったのですよ。

私達は20年ほど前にこの家から引っ越し、その後は賃貸に出されていましたが、10年ほど前から義弟家族が住んでいます。そして、義弟夫婦がこの家を建て替えることに決めたのです。

一部だけ残して、キッチンもバスルームもウッドデッキも玄関も日本式のお風呂場も取り壊しました。そこに彼等の好みの新しい家を建てているんですけど、もちろん自分達で作業なんてしていません。

この家は、私がオーストラリアに来てから住み始めた家でしたし、何年もかけて自分達でリフォームしたんですし、子供達が幼かった頃の思い出もありますし。

その家が取り壊されて無くなっているのを見たら、寂しい気持ちになるかもしれないと思っていました。

しかし、実際に見てみると私は何とも思いませんでした。悲しいとか寂しいという気持ちよりも、新しく建てている家がとても良いデザインだったので、完成が楽しみな気持ちでしたよ。

ところが…

うちの夫は、建て替えているのを見に行こうともしなかったんです。

見たくない様子でした。

英語で「ハートブロークン」(Heartbroken)という言葉がありますけどね、心が壊れた状態という意味の言葉ですが、うちの夫はそれだと思います。

何年もかけて大いに苦労しながら自分が建てた家が取り壊されているのを見るのは、そりゃあ悲しいでしょう。

特に日本式のお風呂場はね、私達には特別のものでした。家に継ぎ足すようにして建てたんですが、骨組みを作るのもコンクリートを流し込むのもタイルを張るのも、全部うちの夫が一人で作業したんです。それも仕事と両立させながらですよ。

そのお風呂場にあった日本式の浴槽は、現在義母が植木鉢として使っています。庭の端にポツンと置かれていて、ツバキの木が植えてありました。

あの浴槽はね、オーストラリア製の浴槽だったんですよ。日本式の浴槽を作って販売している会社があったんです。それを手に入れて、床も壁もタイル張りの日本式のお風呂を作ったんです。

二人でタイルを買いに行ったことを今でも覚えています。

うちの夫は、あの浴槽にツバキの木が植えてあるのなんて見たくないだろうと思いますよ。見たくない気持ちは分かります。悲しいですよね。

しかし、住んでいるのは義弟家族なんですから、自分達が住みやすい家に建て替えたいという彼等の気持ちも分かります。(それなのにバイロンベイという街に引っ越すつもりだというのは分かりません。)

うちの夫が建てた一部分はまだ残っていますから、完全に何もかも無くなってしまったわけではないですからね、そんなにがっかりしないで欲しいです。


建て替えている家は、とても素敵な家になると思いますよ。

壁の骨組みはもう出来ていて、ウッドデッキ部分は半分完成していましたが、さすがはプロの大工さんが作っているだけあって、階段なんてすごくいい感じでしたよ。

仕事が遅いので義弟はイライラしているようですが、クリスマスまでには完成するでしょう。


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2024年6月2日

義母の家で思ったこと

昨日、私達家族は義母(うちの夫の母親)の家に行って来ました。

お昼ご飯に呼んでもらっていたんです。1週間前から決まっていたことなんですが、先日義母は階段を踏み外して転落し、歯が唇に突き刺さって貫通するという事故にあいましてね。

彼女を励ますためにうちの娘も行くと言うので、私達家族4人で行ったんですけど、義母の下唇の下の縫った部分は黒くなっていましたが、唇の腫れも引いていて大変元気でした。

ウッドデッキの横にある階段を踏み外したと聞いていたんですが、踏み外したのは自分の家ではなくて義弟(夫の弟)が住んでいる家だったそうです。

同じ敷地内にある家ですが、義弟に会いに行った帰り、その家のウッドデッキの横の階段を下りていて転落したそうです。

階段の数を間違えたと言うんですよ。

義母は、うちの夫と同じ遺伝性の黄斑変性でほとんど目が見えなくなっています。視野の中心部分は黒くて何も見えない状態なんだそうです。

皆さんね、まっすぐ前を向いた状態で目のすぐ前に握りこぶしを2つ近づけると視野の中心部分は何も見えなくなるでしょう?でも視野の外側は、ぼやけていますけどまだ見えるでしょう?

そういう状態らしいんですよ。

そのぼやけている視野の外側部分でものを見て生活しているんですが、やってみれば分かりますが、ものを見て認識するのはとても無理です。

階段を見ながら下りるなんてことも出来ないそうです。義母は階段の数を覚えていたので、その数を頼りに下りていたらしいのですよ。ところが、数を間違えていたんです。思っていたよりも階段は多かったのです。

だから最後の部分を踏み外して転落したということでした。

危ないわ…

その階段はもう二度と使わないと言っていました。


昨日は、義母にお昼ご飯に呼んでもらっていたわけですが、目が見えないのにどうやって料理をするのかと心配で、私達が何か持って行くと言ったんですけど、義母は自分で何か作ると言いました。

行ってみたら、パンプキンスープが作ってありました。

メインディッシュは、ベーカリーで買って来たビーフとチキン2種類のパイと、ブロッコリを茹でたのと、マッシュポテトでした。野菜を切ったりジャガイモの皮をむいだりは出来るんだそうです。

しかし、火加減とか野菜が煮えたかどうかを判断するのは出来ないし、ジャガイモをつぶしてマッシュポテトにしたりするのも出来ないので、そういうのはパートナーに手伝ってもらうそうなんですけど。

義母はロースト料理が得意な人でしたが、もうそういう料理は出来ません。しかし、自分にできる範囲で今でも料理をしていると言うんですよ。目がほとんど見えていないのに、どうやってやっているのか私には想像も出来ません。

昨日は久しぶりに義母の家に行ったのですが、義母の目が見えていないことに改めて気づかされることもありました。

掃除機はちゃんとかけてあって、カーペットはキレイだったんですけど、キッチンがとても汚れていたんです。食器やスプーンなどがキレイに洗えていないまま戸棚に片付けられていたりしました。

パントリーの中も冷蔵庫の中もとても汚れていて、冷蔵庫のドアは特に汚れがひどかったです。もちろんガスコンロの周囲は汚れが目立っていました。

バスルームも汚れていましたし、家の中のいろいろな所にクモの巣があったりしました。

見えないのですからキレイにしようがありません。

ここが汚れていますよとか私が掃除をしてあげましょうかなんてとても言えませんでしたし、お掃除サービスを利用したらどうですかとも言えませんでした。

そういうことは、息子であるうちの夫か義弟が何かの機会に言ってあげるしかないように思います。義母とパートナーは十分な経済力があるので、お掃除サービスを利用すればラクだと思うんですけど。

ひどく汚れた冷蔵庫のドアを見て、私は少し悲しくなりましたよ。

義母の家は大きいし、敷地も広いし、今はもう使っていない牧場もあるんです。家の周囲の草木の手入れや草切りだけでも大変なんですけど、もうすぐあの二人の手には負えなくなると思います。

そういう仕事が得意なうちの夫が助けることができれば問題ないんですが、うちの夫も目が見えなくなって来ていますから難しいです。

同じ敷地内に義弟家族が住んでいますけど、彼等はバイロンベイという街に引っ越したいと言っていますしね。

義母は、家を売る気は無いようですが、自分達で出来ないことが増えて来たら今の暮らしを続けていくことは出来ません。誰もが避けては通れない問題です。


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2024年6月1日

緩和ケアと終末期ケア

先日の記事「認知症と終末期と尊厳死」で話題にした、うちの夫が勤めるツールショップの同僚Cさんのお父さんですが、一昨日の夕方に亡くなられました。

認知症が悪化して家族のことも含め多くのことが認識出来なくなっておられたんですが、身体も弱り、先月はベッドからの転落や転倒が続いていたそうです。

1週間ほど前に腎臓が機能しなくなっていることが分かましたが人工透析は不可能ということでした。それに加えて血栓のために下肢が赤黒く変色して腫れ始めました。下肢が壊死して来ていたのですけど、治療は出来ないということでした。

痛みがひどくなり介護施設から病院に移されましたが、治療が出来ないということで病院から「終末期ケアの施設」に移されたと聞いていたのですけど、その翌日に亡くなられたことになります。

おそらく、モルヒネか何かの薬で苦しみを終わらせてもらったんだと思いますよ。お父さんの心臓が自然に止まるまで苦しませ続けるはずがないですから。

Cさんのお母さんも脳のがんのために認知症が進んでいます。記憶の障害が顕著で、覚えていたことが思い出せなくなっていらっしゃいます。もう2〜3か月前のことですが、親しい友人に会った時にその人のことが認識出来なかったそうです。

今はまだ息子であるCさんとコミュニケーションが取れていますが、いつかはCさんのことも認識できなくなるんですよ。自分の意思を伝えることも困難になります。

お母さんも、いずれは介護施設に入るしかないでしょう。


私は、Cさんのお父さんが「終末期ケアの施設」に入られたと聞いた時に調べてみたんですが、終末期ケアは緩和ケアサービス(Palliative Care)の一部で、オーストラリアでは公立病院での医療サービスと同じく緩和ケアサービスも無料なんだそうです。

ヴィクトリア州の緩和ケアサービスについては、「Palliative Care Victoria」のウェブサイトに詳しく載っています。

このウェブサイトには、「緩和ケアとは、生命を脅かす病気や末期の病気を抱えて生きる人々が、できるだけ充実した快適な生活を送れるように支援するケアです」と書かれています。

終末期ケアと緩和ケアとでは病気の治療を行うかどうかという点で違いがあるようですけど、ほぼ同じ意味で使われているように思います。

ヴィクトリア州の緩和ケアは、次のようなサービスを提供しています。

  • 痛みやその他(吐き気や息切れなど)の症状の緩和
  • 在宅介護に必要な機器などの提供
  • 家族が集まってデリケートな問題について話し合うための支援
  • 将来の治療決定とケアの目標計画
  • 在宅介護や経済的支援など他のサービスへのリンク
  • 文化的(宗教的)な道徳責任を果たすための支援
  • 感情的、社会的、精神的な懸念に対する支援
  • 家族の心痛に対するカウンセリングとサポート
  • レスパイトケア(介護をする家族が一時休養するための介護サービス)の紹介

緩和ケアサービスは、病院、ホスピス、介護施設、あるいは在宅で受けることができるそうです。

基本的に無料ではあっても、公立病院での医療サービスが有料になる場合があるのと同じように、サービスの内容によっては経費が発生する可能性があるそうです。

私はこれまで何度も公立病院に入院したり手術や治療を受けたりしましたし、息子も娘も公立病院で出産しましたが、いつも無料でした。1ドルも払っていません。

終末期ケアも無料だということを知って、少し安心しました。いずれ私もこうしたサービスのお世話になるかもしれませんからね。

経済的に恵まれていない人も医療サービスや終末期ケアサービスを受けられるということですからね、ちゃんと税金を払おうという気持ちになりますよ。


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