2024年11月7日

なんてひどい誕生日

今日は私の誕生日なんですけど、朝起きたらうちの夫が言いました。

「ハッピーバースデー!What a horrible day !(なんてひどい日だ!)」

その通りです。ひどい日です。米国の大統領選挙でドナルド・トランプが勝ちましたね。びっくりしましたよ。まさか米国があの男を選ぶとは思いませんでした。

女性の権利を守るため、民主主義を守るためには、トランプを大統領に選ぶわけには行かないだろうと思いましたけどねえ。米国はどんな国に変わって行くんでしょうか。

まあとにかく、私は米国人でなくて本当に良かったと思いました。気が滅入るのでもう考えないようにします。

そんなことより、我が家の心配事は昨日の記事に書いたうちの夫の叔父さんのことなんですよ。

夫の両親の兄弟姉妹の中で最も若いこの叔父さんが舌がんだったという、しかもすでに進行していて全身のリンパ組織にがんが広がっていると分かったことで家族はショックを受けています。

もっと早く検査を受けていたらと悔やんでも悔やみきれないわけですが、実は叔父さんは医者に相談に行っていたんだそうですよ。

住んでいるペンズハースト(Penshurst)という小さな町には医者などいませんが、車で30分のハミルトン(Hamilton)という町には医者もいるし公立病院もあるんです。

しかし、その病院は診療科目が限られているし、GPと呼ばれる一般開業医は数が少ないので診察を受けるには6〜8週間待ちだそうです。

そこで、毎週仕事でメルボルンに来る叔父さんは、仕事場の近くにある病院の救急外来に行ったんだそうですよ。公立病院の救急外来というのは無料で診てもらえるということもあって、待ち時間がすごいんです。

あまりにも長く待たされるので、診察料が払える人は病院ではなくてGPに診てもらいに行くのが普通です。予約制だから待たされないし、GPの診察料はメディケア(公費で医療費の一部を負担する制度)で何割かカバーされますから。

GPが必要と判断すると専門医に紹介状を書いてもらって診察に行くシステムになっていますが、公立病院の専門医だと何日も待たされるのが普通です。

叔父さんは公立病院の救急外来に行ったわけですけど、何時間も待たされてやっと自分の番が来た時には家に帰るバスに乗る時間だったので、医者には会わずに帰ったんですって。その時診てもらっていたら何ヶ月か早くがんが見つかったはずなんですよ。

私達が叔父さんに会ったのは、それからしばらく経って症状も悪化した頃でした。

一日も早く医者に相談して検査を受けるようにとうちの夫に言われて、結局叔父さんはハミルトンの医者に予約を入れたんです。だから何週間も待たされて、やっと診察を受けたら検査が必要だと言われて、検査を受けるまでさらに待たされたそうです。

検査結果を見た病院の医者がメルボルンの病院の医者に紹介状を書いてくれて、すぐに行けと言ったからすぐに行ったらすぐに診察してもらえたんですって。そして舌がんだという診断を聞き、直ちに歯を6本抜くことになって、もうすぐ放射線治療が始まるんですけど。

がんの切除手術は受けないそうですから、相当進行していたということなんでしょうか。

検査の結果が出てからはすごいスピードでいろんなことが進んでいますけどね、首の腫れが気になり始めてから検査を受けるまでに何ヶ月もかかっているのですよ。

医者に相談に行くのを先伸ばしにしていた叔父さん自身に責任がありますが、オーストラリアの地方に住んでいると医療事情がこれほど悪いということに私は驚きました。

公的医療サービスの格差が大き過ぎると政府を批判する人も多いんですけどね、人口密度を比べてみれば分かるでしょうが、メルボルン都市部と同じレベルの公的医療サービスを期待する方が間違っていると思います。

叔父さんが住んでいるヴィクトリア州西南部の中心の町であるハミルトンにしても人口は1万人ほどです。ここにメルボルンと同じレベルの総合病院を経営することは無理な話ですし、医師不足は地方の小さな町ではよくある話です。

どこに住むかは選択の問題だと思うんですよ。私はこれまで度々救急車のお世話になって来ましたし、うちの夫は目が見えなくなって来ていますし、私はしょっちゅう目がまわります。

老後のことを考えると、やはり交通の便が良くて生活必需品の買い物に便利で、良い病院がある所に住みたいと思います。叔父さんのように、大きな家を買って自分が欲しい暮らしを手に入れてもね、医者もいないあんな不便なところには住めません。

叔父さんはメルボルンの病院で治療を受けるので、片道6時間の家から通うことは出来ませんし、飼っている2匹の犬をどうするかという問題もあって、今は6週間の放射線治療中のことが問題になっているそうです。

叔父さん夫婦は、突然いろいろな大きな問題に直面しています。


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2024年11月6日

首の腫れはがんだった

良くない話題が続いていますが、今日の話題も良くないです。うちの夫の叔父さんのことです。叔父さんと言っても、歳は私と同じくらいなんです。年齢が近いので、夫は子供の頃からこの叔父さんとは親しい仲なのです。

私達が1000キロ運転旅行に行った時、この叔父さん夫婦の家に泊めてもらったのですが、それはもう2ヶ月も前のことになります。

最初の夜、晩ご飯を一緒に食べながらうちの夫の目の病気の話になった時、叔父さんは自分の首が腫れていることを話しました。腫れているだけじゃあなくてしこりがあるとも言いました。そう言われてよく見ると、その腫れというのはめちゃくちゃ大きくて、首のあたりから脇の下まで膨らんでいたんです。

私はすぐにリンパ節に何か出来ていると思いました。リンパ節が腫れるような病気をしていないのに腫れているということは、悪いものが出来ているのではないかと思いました。

叔父さんは、バスの洗車や掃除をする仕事をしているんですけど、首や肩を酷使し過ぎているせいで首が凝っているのかもしれないとか、最近鼻水がよく出るから、その鼻水が首のあたりに溜まっているんじゃあないかとか、呆れるようなことを言いました。

首の腫れと関係があるのかどうかは分からないけど、仰向けで寝ると息が出来なくなるとか、夜寝ている時にものすごい汗をかくとか、発疹が出て痒いとか言うので、うちの夫がグーグルで調べたら悪いものである可能性が大きかったです。

叔父さんが住んでいるのは、ヴィクトリア州西部にあるペンズハースト(Penshurst)という小さな町で、その町には医療サービスなどありません。

食品や日用品の買い物には、車で30分のハミルトン(Hamilton)という町まで行かなくてはいけません。ハミルトンには公立病院がありますが医療事情は良くなくて、数少ないGP(一般開業医)に会うのには6〜8週間待ちだと言っていました。

医者嫌いの叔父さんに、一日も早く医者に相談して検査を受けるようにと夫は強く言いました。叔父さんの家を出る時にも医者に行くようにと念を押しました。ハミルトンでは時間がかかり過ぎるので、メルボルンの病院へ行くようにとも言っていました。

そして昨日、叔父さんから電話があったんです。首の腫れはがんだったと教えてくれました。舌がんが首や脇のリンパ節に転移して、全身のリンパ組織に広がっているそうです。

私達が恐れたよりも深刻な状態でした。もっと早く検査を受けていたらと悔やまれます。本当に残念です。


叔父さんは不便な所に住んでいますが、そこで欲しかった暮らしを手に入れているんです。リタイヤしたらやりたいことが山ほどあったのに、がんの治療のためにリタイアしなくちゃあいけなくなりました。

ハミルトンの病院では治療を受けることが出来ないので、メルボルンの病院で治療を受け始めたそうで、先週の金曜日には歯を6本抜いたそうです。全身麻酔が出来ないため、局所麻酔で6本も一度に抜いたそうです。

もうすぐ6週間の放射線治療が始まります。切除手術はしないそうです。

食べ物を口から食べることが出来なくなるので、胃ろうの処置もするそうです。これからは、食べ物はドロドロにしたものをチューブで直接胃に入れることになります。

放射線治療をして余命がどのくらいになるのか分かりませんが、叔父さんはもう長くはないと覚悟を決めて、持ち物や財産の処理を始めたそうです。

末期の舌がんですから、これからの残りの日々は苦しいものになります。口から飲食が出来なくなるわけですし、すでに寝ている時の呼吸が困難になっていますし、会話が困難になったりもするそうです。激しい痛みも生じます。

そういう話を聞いて、うちの夫は叔父さんに自発的安楽死が合法化されていることを知っているかと聞いたそうです。叔父さんは知らなかったので、うちの夫にいろいろ質問したそうです。

うちの夫は、偶然にも最近安楽死を選択した同級生に会いました。看護師として働いていたその同級生から、自発的安楽死の申請の方法や実際にどのようにして安楽死するのかといった話を聞いて来ました。

叔父さんは、自分の命の最後は自分で決めたいと考えるタイプの人だそうです。叔父さんが望むなら、自分が申請の手伝いをすると夫は言っています。

ちなみに、自発的安楽死の申請は本人しか出来ませんし、厳しい条件がいろいろあって簡単ではありません。そして時間もかかります。

医療関係者は患者に自発的安楽死について話すことは禁じられているので、安楽死が可能であることを知らない終末期患者も多いそうです。


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2024年11月5日

杖と腐りかけのオレンジ

体重が激増しているうちの夫のために、最近はパンもケーキも焼かないようにしています。

仕事から帰って来ると何か食べたくてたまらない夫は、そういう物が家にあると食べてしまいますからね、晩ご飯の前に。

そして、晩ご飯の後にも。

夫自身も何とかしないといけないとは感じているようで、パンを食べられなくても不満は言いません。不満を言うどころか、せめて10キロ減量して体重2桁を目指すと言いましたよ。

昨日は晩ご飯を食べた後、散歩に行ってくると言って出かけました。買い物バッグを持って帰って来たので、スーパーまで行って来たようでした。

アーモンドとオレンジを買って来ていました。おやつに食べようと思ったのでしょう。「ヘルシーなおやつは大変よろしい」と思ったら、チーズとクラッカーも買って来ていました。

チーズとクラッカーはねえ、塩分及びカロリーの両方でヘルシーなおやつではないんですよ。アーモンドだって食べる量が多過ぎると良くないんですけど、オレンジは良いです。

ところが、

夫が買って来たオレンジを見た瞬間に私は気が付いたんですが、腐っている部分があったんですよ。

オーストラリアでは、八百屋でもスーパーでも果物や野菜は山積みで売られていることが多いですが、古いのと新しいのを混ぜて売っていますからね、買う時に良く見て選ばなくてはいけないんですけど。

夫には見えないのだった…

「もうボクは果物を買わない方がいいですね」と言いました。

文字は読めるのに、見えていないことがたくさんあります。野菜や果物は、私が一緒に買った方がいいでしょう。


最近、うちの夫は杖を使い始めたんですよ。

目の検査に行こうかなあと何度も言っていたので、さらに見えなくなって来たんだろうとは思っていましたが、検査をしてもらったところで出来ることは何も無いのでしてね。

「確かに視細胞が死んだ部分が広がっていますね」と病気の進行を確認してもらうだけです。

それでも検査に行こうかなあと考えているということは、気になるほど見えなくなって来ているんでしょう。

先日は、友人達と釣りに行った時にガソリンスタンドでコンクリートの地面の出っ張りが見えずに転んで胸から落ちるというアクシデントがありました。

真っ昼間の明るいガソリンスタンドで転んだというのがショックだったようですが、あまり明る過ぎても見えにくいということはあります。コンクリート地面のデコボコは見えにくいですからね。

見えにくくても私には見えますけど、夫には見えないそうです。

薄暗いとほぼ何も見えなくて、暗闇を歩くのと同じくらいの感じらしいですよ。そういう時には杖が役に立つとだろうと思って、杖を使うことを勧めていたんですけど、ついに使い始めたんです。

義母(夫の母親)が持っていた普通の木製の杖をもらったんですが、私は白色に塗ったらどうかと言っています。白い杖だと周囲の人達も注意してくれますからね。

しかし、白い杖はまだ使いたくないようです。その気持も分かります。

出来るだけ親切にしてあげなくちゃあいけません。


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2024年11月4日

トランプに取り憑かれた友人宅でディナー

2ヶ月ほど前に「陰謀論に洗脳された友人」という記事に書いた友人のことなんですが。

ハイチ移民が犬や猫を食べているなどという話も信じていましたし、陰謀論を本気で信じ込んでいて、ドナルド・トランプだけが米国に残された唯一の希望だと言う友人と、大声を張り上げての大激論になってしまいましてね。

あの時は、追い出すようにして友人には帰ってもらったんですが、私達はかなりショックを受けたんです。

感情的になっていた友人はうちの夫に失礼なことも言いましたから、うちの夫は怒っていましたし。私は腹が立ったと言うよりも、友人が馬鹿げた嘘を信じていることにびっくりしたんですけど。

あれからずっと連絡を取っていませんでしたが、その友人から電話があって晩ご飯に招待してくれたんです。

おそらく借りていた道具を返しに来たかったけど、気まずくて来れなかったんじゃあないかと思います。それで奥さんが提案して晩ご飯に呼んでくれたんだろうと思うんですが、私達は喜んで行って来ました。

毎日のほとんどをFOXニュースや保守&右翼のメディアの動画を見て過ごしているらしい友人の言動には、奥さんは随分前からうんざりしていて、家庭内のトラブルの原因になっていたんだそうです。

ところが、エスカレートした友人とゴルフ仲間達との間でもトラブルになったり、ついには私達との間でもあんな大喧嘩みたいなことになってしまったので、奥さんの堪忍袋の緒が切れたのですよ。

「友人達が自分の意見に賛成しなくても、それは彼等が間違っているということではないんだぞ」「このままでは大事な友達を失ってしまうぞ」と、厳しく言ったそうです。

そして、どうしてもそういう動画を見たいのなら見ればいいけど、家の中では一切そういう動画の話もトランプの話もしてはいけないという禁止令を出したんだそうですよ。

友人宅には夕方6時頃から9時半頃までいたんですが、その間一度もトランプの話はしませんでした。米国の政治の話になりかけた時にはすぐに話題を変えました。

なんだかね、終始奥さんが友人の発言を「見張っている」みたいな状況で、友人は奥さんからあれこれ言われてだんだん不機嫌になり、一時は険悪な感じになりました。

私は、いつヤバい状況になるかとハラハラしましたよ。

大統領選挙が終わったら、おそらくカマラ・ハリスが勝つと思いますけど、友人は熱が冷めて普通に戻るのではなく、心配のし過ぎと失望感でうつ状態になるんじゃあないかと、奥さんは言っています。

そうならないといいですけど、そうなる予感はします。それくらいトランプに取り憑かれていますから。


美味しい食事と普通のおしゃべりを楽しみましたが、変な緊張感がある夜でした。

ただね、友人は度々言いたい言葉が出て来なくて苦労していたんです。話題にしたいと思ったらしい映画のことを全く思い出せなかった時には、とても悲しそうな顔をしていました。

きっと日々の暮らしの中で「思い出せない」ということが増えて来ているんだろうと思います。私達の1000キロ運転旅行のことは、友人には話していたのに忘れていましたし。

話したいことや言葉がなかなか出て来なくて友人が困っている時に、うちの夫は絶妙なタイミングで上手に話題を変えたり面白いことを言いました。夫のいいところの一つだなと思いましたよ。

友人が1000キロ運転旅行の話を忘れていても、「この前話したじゃないの!忘れたの?」などとは言わずに、同じ話をまたしたんです。

この友人夫婦とはこれからもずっと良い友達でいたいのですけど、どうなるでしょうかね。


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2024年11月3日

尊厳死で逝った同級生

ラグジュアリー過ぎる出張から帰って来たうちの夫ですが、全100店舗の店長や地域マネージャーらが集まった総会でしたから、久しぶりに会った知り合い達とは話に花が咲いたようです。

夫が勤める店舗に以前勤めていたSさんもそうした知り合いの一人。赤毛のヴァイキングのような外見のSさんとは個人的にも親しくして、Sさんは我が家にも来られたことがあるんですけど、現在は地域マネージャーをされています。

朝ご飯をSさんと一緒に食べながらいろいろな話をしたそうですが、がんで余命がわずかとなり安楽死を選択した高校の同級生の話になったそうです。その同級生はマイケルさんとおっしゃるんですけど、夫にとってマイケルさんから聞いた話は非常に興味深いことだったので話したかったのだそうです。

驚いたことに、Sさんは自発的安楽死が合法化されていることをご存知ではありませんでした。現在オーストラリアでは北部準州と首都のキャンベラ以外のすべての州で合法化されているんですよ。

実は最初に合法化したのは北部準州だったんですが、準州の知事が熱心なカトリック教徒の人に変わってから自発的安楽死は再び非合法化されてしまったんだそうです。

それはともかく…

同級生のマイケルさんは、自分の人生で最も達成感を感じることは看護師としてメルボルンの小児病院の救急病棟で働いたことだとおっしゃったそうなんですけど、それを聞いたSさんは驚きました。Sさんの奥さんも同じ小児病院の救急病棟に勤めていたからです。

「その人どういう名前?」とSさんが聞くので教えたら、Sさんはマイケルさんのことを知っていたんですって。奥さんとマイケルさんは同じ救急病棟に勤める同僚だったんです。世間は広いようで狭いですね。

マイケルさんががんで闘病していたことも奥さんから聞いて知っていました。がんが悪化して病院を辞めた時にはお別れ会もしたんだそうです。

マイケルさんは安楽死を選択したことを誰にも言わなかったので、Sさんの奥さんもそれはご存知ではなかったはずですが、うちの夫がSさんに教えたので奥さんはSさんから聞いたでしょう。

安楽死は金曜日のお昼頃を予定しているとのことでした。

そして翌日、マイケルさんの弟さんがフェイスブックにマイケルさんが亡くなったことを知らせるメッセージを投稿していたそうです。予定通りに亡くなられたようです。


マイケルさんは5人兄弟の長男でした。お母さんはすでに亡くなられています。

前立腺がんが見つかってすでに進行していると分かった後、自分の命の最後は自分で決めたいと考えました。自発的安楽死の申請には時間がかかることを知っておられたので、早めに準備を始められたそうです。

余命が6ヵ月と分かって申請を行い、安楽死が認められた後、お父さんと4人の弟達と小旅行に出かけて楽しい思い出を作りました。持ち物や財産の処理も終えました。

がんは脊髄にも転移していましたので、ついに身体が動かなくなった先日、安楽死の日を金曜日と決めました。

お父さんと弟達は遠方に住んでいるので、前日は病院の近くのホテルに泊ることにしていました。そして、金曜日の午前中、病室に集った家族にさようならを言ってから、薬を飲んで眠られたはずです。それが、マイケルさんが望まれた終わり方でした。

終末期患者が、まだ自分が自分でいるうちに尊厳を持って逝く。こういう命の終わり方には人それぞれ意見があると思いますけど、マイケルさんは自分で決めた終わり方が出来て、心は安らかだったはずです。

フェイスブックのメッセージには、「がんで闘病していましたが、家族に囲まれて安らかに亡くなりました」とだけ書いてあったそうです。

ご冥福をお祈りします。


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2024年11月2日

ラグジュアリー過ぎる出張

シドニーへ出張に行っていた夫が帰って来ました。

息子が言った通りでしたよ。スーツケースを持って行っていませんでした。スーパーの買い物バッグを持って帰って来ましたからね、フォーマルディナー用のスーツはその買い物バッグに入れて持って行ったんです。

本当に呆れます。

総会イベントが開かれたのは、「ザ・スター」(The Star)というホテルだったそうです。カジノが入っているホテルで、ダーリング・ハーバーの景色が望める高級ホテルですよ。

そのホテルでは、どういう事情でそうなったのか知りませんけど、うちの夫は他の誰とも部屋を共有することなく一人部屋だったそうで、泊まった部屋というのが、

プレミアムスイートルームだったんですって!

大きなキングサイズのベッドがある寝室とは別に広々としたリビングルームがあって、大きなテレビがあったそうです。ダイニングテーブルもあったそうです。

スパバス付きのバスルームは大理石で、広々としたシャワーもあって、それとは別に化粧室もあって、流し付きのバーカウンターもあったそうですよ。

そんな部屋に、あのスーパーの買い物バッグを一つ持って泊まったんですよ、うちの夫は。

全国100店舗の店長と、地域マネージャーや州の営業開発マネージャーや、もちろん本社の人達も大勢が集まった総会だったそうですが、取り引きのある多くのメーカーからもスタッフが来ていてプレゼンテーションをしたんだそうで、そういうメーカーがイベントの費用をかなり負担していたそうです。

商品のプレゼンテーションばっかり聞いていたわけではなくて、エンターテイメントのショーもいろいろあったそうです。夜のフォーマルディナーでは大変なご馳走を頂いたそうですよ。

予定されていたイベントが初日に全て終了したので、2日目はすることが無くなったそうですけど、帰りの便は午後だったから待っているのが退屈だったそうです。

「だったら半日でも観光すればよかったのに」
「それは無理!履いて行った靴がきつくて歩けなかったから」
「やっぱり仕事で履いている安全靴で行くべきだったわね」

ということで、午後の便でメルボルンに戻り、6時頃には家に帰りましたけど、ホテルの朝ご飯を食べただけだからお腹が空いたと言って、家に帰るなり大盛りのカレーライスを食べていました。

自分でお金を払えばどこでも何でも食べることは出来るのに。

まあとにかく、私が一生経験が出来ないようなラグジュアリーな部屋に泊って帰って来たのでございますよ。私も一緒に泊まらせてもらいたかったですよ。


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2024年11月1日

出張に買い物バッグで

昨日、うちの夫がシドニーに出張に行きました。この出張には私も一緒に行くことにしていたのに、目まいのせいで行けなくなりました。夫が仕事の2日間は私は一人で観光をして、週末は一緒にブルーマウンテンに行く計画だったんですけど。

シドニーまで行くだけなら行けましたけどね、まだフラフラしているから観光をするというのが難しいのですよ。歩き回るなんて出来ませんから。

朝4時半に空港まで送って行くのも私には無理だったので、息子が行ってくれました。

この出張は、夫が勤めているツールショップ会社の100店舗目オープンを記念する総会で、全店舗の店長が集まるということでした。夫はいつものユニフォーム姿で出発しましたが、靴は安全靴じゃあなくてピカピカの黒い革靴を履いていましたよ。

夜のディナーはフォーマルだからスーツを持って行かなくちゃあいけないと言って、出発前日の夜には持って行く物の準備をしていました。最近体重が激増していますからね、スーツが入るかどうかチェックしてから持って行く服を並べていました。

ピカピカの革靴を履いて行ったのは、履いて行けば持って行かなくて済むからでしょう。

夫を空港まで送って行った息子が帰って来て言いました。

「空港に着いたらねえ、スーツケースを持ったビジネスマンみたいな人ばっかりだったけど、お父さんはツールショップの赤いパーカーを着ていて買い物バッグだから目立ってたよ」
「買い物バッグ?スーツケースを持って行ったんじゃあないの?」
「いや、コールズ(スーパーのColes)の買い物バッグを持ってた」

何だそれ!

夫が持って行った買い物バッグというのはこれですよ。


いつも仕事にランチを入れて持って行くのに使っているやつです。

前の晩に準備をしていた時には、小さいスーツケースを出しているのを見ましたけど、スーツケースは使わなかったのか。

あのスーツケースは機内に持ち込めるサイズで便利だからと、旅行の時にはいつも使っているんですよ。一泊旅行には最適な大きさなんですけど。

フォーマルディナー用のスーツをあの買い物バッグに入れて持って行ったとは!

総会が行われるホテルは、シドニーのダーリングハーバーを見下ろす高級ホテルだと聞いていたけど、そんなホテルへこの買い物バックを持って入って行くうちの夫を想像すると…


この買い物バッグもね、夫はちゃんと考えての選択だったはずです。

持って行く荷物が少ないから小さいバッグが良いと思ったんでしょう。そしてスーツやシャツがシワにないようにふんわり入れられるバッグが良かったんでしょう。手さげの旅行バッグも持っていますけどね、それも大き過ぎると思ったんでしょうね。

優先したのはバッグのサイズとスーツがシワにならないこと。見た目のことなどは考えもしないのですよ。

うちの夫は思考回路がどうかしていると何度も書いていますけど、こういうことなんです。夫にとっての最良の選択が、一般人の私には「ありえないこと」というのがよくあるんですよ。

私が一緒だったらスーパーの買い物バッグでは行かせませんでしたけどね。


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2024年10月31日

安楽死は明日の金曜日

うちの夫の高校時代の同級生が、金曜日に死ぬことになっているという話を聞いたのは火曜日のことです。

死ぬ日が決まっているというのはどういうことなのかと思ったら、安楽死することになっているんだそうです。

尊厳死の話題はこのブログでも何度か取り上げましたが、ヴィクトリア州では2017年11月に自発的安楽死を合法化する法案が可決されました。その後1年半をかけて組織とシステム作りが行われ、2019年から自発的安楽死が可能になったんです。

現在、オーストラリアでは北部準州と首都のキャンベラを除く全ての州で自発的安楽死が合法化されています。

病院などの医療機関でなくても、自宅で家族や友達に囲まれて最後の時を迎えることが出来るシステムになっているそうです。2種類の液体薬を混ぜて飲むことで静かに永遠の眠りにつくことが出来るそうですから、特別な医療スタッフは不要です。

この薬を飲み込むことが出来ない場合は、別の方法が選択できます。その場合には、第三者の証人の立ち会いのもと医師が援助するそうです。

金曜日に安楽死することになっている夫の同級生は、前立腺がんが見つかったのだそうですが、自覚症状が出て診察を受けた時にはがんはすでに進行していて手遅れの状態だったそうです。

オーストラリアでは大変よく聞く話です。日本のように定期的な健康診断などする人はまずいませんからね、がんの早期発見は難しいのですよ。診察を受けた時には手遅れだったというのはよくあるパターンなんです。

前立腺を全て摘除する手術は行われましたが、がんを全て取り除くことは出来ませんでした。がんがさらに進行して余命が6ヶ月と分かり、自発的安楽死の申請をしたそうです。

この方は、結婚をしたことはなくて子供さんもいらっしゃらないそうです。元々は会計士をされていたそうですが、メンタルヘルスの問題がおありでした。人生を変えるためにと勉強をし直して看護師になり、メルボルンの小児病院の救急病棟に勤めて来られました。

医療の仕事についておられたので、自発的安楽死の申請についてもよくご存知でした。

申請すればすぐに安楽死出来るわけではないんですよ。厳しい条件がいくつもあるのです。安楽死を申請できるのは本人だけですし、審査には時間がかかりますから、安楽死を希望する場合は申請をする時期に注意が必要だそうです。

同級生の方は、申請が認められて死ぬための薬を手に入れてからは、心配が無くなって大変心が穏やかになったそうです。家族と一緒に小旅行に行って楽しい時間を過ごし、自分の持ち物や財産の処理も終えました。

最近自分の力で動くことが出来なくなり寝たきりの状態になったことで、今週の金曜日に死ぬことを決めたそうです。そのための部屋が借りられて必要な介護を受けられる病院に入っておられます。

心安らかに金曜日を待っていたところへ、突然高校時代の同級生が現れたのでびっくりしたそうですよ。

その病院で金曜日を待っていることは誰にも言わなかったし、家族にも言わないようにと頼んでおいたのに、どうやって知ったのかと同級生は夫に尋ねたそうです。

どうやって知ったかと言いますとね、義母(夫の母親)から聞いたのです。同級生のお父さんが親しい友人のHさんにこのことを話しました。Hさんは義母のご近所さんで家族のように親しい仲です。Hさんからこのことを聞いた義母が夫に教えたのです。

うちの夫は、仕事が休みの昨日この同級生に会いに行きました。同級生は、「来てくれてありがとう。ゆっくり話が出来てよかった」とおっしゃったそうです。


すっかり落ち着いてリラックスしている同級生を見て、自分が同じような立場になったら絶対に同じ選択をすると夫は宣言しました。そんなことはもう何十年も前から知っていますよ。

耐え難い痛みや苦しみに直面する終末期患者が、自分の命の終わり方を自分で決めることが出来るようになったことは、本当に良かったと私は思っています。

安楽死に対する考えは人それぞれで、強い薬で意識が無くなった後も命が続く限り生き続けたいとお考えの方もいらっしゃるでしょうが、夫も私も終わりは自分で決めたいと思っています。

同級生の方の家族も同じ考えで、この方の選択を支持しておられるそうです。悲しいことですけど、自分が自分でいるうちに自分が望む通りの終わり方をする、それがオーストラリアでは可能になっていることに私は安心を感じます。


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2024年10月30日

スタッフが襲われたそうです

昨日の夕方、うちの娘が突然帰って来ました。

何も言わずに家に入って来て、居間でテレビを観ていたうちの夫に抱きついて泣いていました。何かつらいことが起きたと分かりましたが、夫は「何があったんだ」とも聞かず、ただ抱きしめ続けていました。

私もしばらく黙って一緒に座っていました。

大学院で心理カウンセラーになるための勉強を続けている娘が、今年の7月からは司法精神医療施設で研修をしていることは度々話題にしています。

その施設はヴィクトリア州の「フォレンジック・ディサビリティー・サービス」(Forensic Disability Services)の一部で、刑事司法制度に関わる事件を起こした人々の中で精神障害や重篤なメンタルヘルスの問題がある人達に治療と社会復帰のためのサポートを提供しているんです。

娘が研修をしている施設に収容されている人達は、ほとんどが知的障害のある性犯罪者です。凶悪な犯罪を犯した人達もいるんですけど、収容されている男に女性のスタッフが襲われて、床に押し倒されて首を絞められるという事件が起きたんだそうです。娘はそれを目撃した一人でした。

一瞬のうちの出来事で、非常に凶暴で、身がすくんだそうです。クラヴ・マガのトレーニングを何年も続けていて護身術には自信があった娘も、女性が襲われる場面を見て現実の恐しさを知ったのです。

娘がさらにストレスを感じたのは、その事件後の管理職の対応だったそうです。日頃から問題が多いと感じていたその管理職の男性が、事件が起きたことについて他のスタッフ達を叱責したんだそうです。事件の直後ですから、その怒鳴り声で娘は余計に動揺しました。

研修中の学生である娘へのサポートは「大丈夫か?」の一言だけだったそうです。

この施設での研修は4ヶ月が経ちましたが、娘は犯罪者にカウンセリングを行って社会復帰させることの困難さをすでに理解していましたし、現実的にそれが可能なのか、やるだけの意味があるのかという疑問も感じ始めていました。

もうあそこには行きたくないと泣きながら話していましたが、しばらく私達と話をした後は、大学院を卒業するためだと割り切って、あと2ヶ月頑張るしか無いと前向きに考えられるようになっていました。

この研修が始まる前は、大学院卒業後の進路として犯罪者を相手にする司法心理カウンセラーの仕事を考えていたのですが、考え直し始めたようです。


こんなことを書くと批判されるでしょうけどね、娘の話を聞いたり新聞の記事を読んだりして、私は知的障害のある犯罪者達への治療や社会復帰へのサポートに莫大な税金を使う現実的な意味があるようには思えませんでした。

その犯罪者達の知的障害や生まれ育った環境についてはお気の毒に思いますが、カウンセリングであの人達が善良な市民に生まれ変わる可能性はほとんどありませんよ。

治療を受けて安全と判断されて社会に出た途端に再犯というケースが多いことが、それを表しているでしょう。居場所を24時間モニターされ続けているのにですよ。

正直なことを言うと、襲われたのがうちの娘ではなくて良かったと思いました。襲われた女性スタッフは大変お気の毒でしたけど、スタッフが襲われることは最初から想定されていることです。いろいろな対策が講じてあるという話だったんですけど、やはりこういうことは起きるのですよ。

襲われてショックを受けているその女性スタッフの目の前で、管理職が他のスタッフ達を叱責し、収容されている他の犯罪者も興奮して恐ろしいことを叫び、誰も彼もが怒鳴り声を上げているという状況は良くないですよ。

娘にはそんな職場で働いて欲しくないですけど、何とかあと2ヶ月頑張って欲しいとも思います。8年間の苦労がこんなことで無駄になっては残念過ぎますから。


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2024年10月29日

体調不良と視力の関係

うちの夫のことなんですけど、土曜日に以前勤めていたツール会社の友人達と釣りに行って以来、体調が優れない様子なんです。

活動的な人ではないので、自分には一日が長過ぎたと言っていましたが、確かにねえ、朝7時に家を出て帰って来たのは夜の9時でしたから。

朝は友人の家まで息子が車で送って行ったんですが、帰りは迎えに来てくれと頼みにくかったのか電車で帰って来たんですよ。駅からは歩いて帰ったので時間もかかり、帰宅があんなに遅くなったんです。

日曜日がお休みの友人達はいいですけど、うちの夫は仕事でしたから疲れたんだろうと私は思っていたんです。そうしたら、咳をしたりくしゃみをするとまだ痛いと言うんですよ。右側の肋骨のあたりが。

はあ?

「釣りをすると肋骨が痛くなるの?」
「違うよ!打ったところだよ!」
「打った?ガソリンスタンドで転んだ時に?」
「そうだよ!」

釣りに行く途中で寄ったガソリンスタンドで出っ張りが見えずに転んだとは聞いていましたが、転んでコンクリートの地面に胸から落ちたんだそうです。

遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」で目が見えなくなって来ている夫は、見えていなかったものにつまずいて転倒するという事故が最近増えて来ているんですが、

胸から落ちたとは…

コンクリートに胸を打ち付けた時に、3桁もある夫の体重が一か所に集中したわけですよね。肋骨にヒビでも入っているんじゃあないでしょうか。

仕事で重い物を持ち上げると痛いと言っていますが、あまり重い物は持ち上げるなと言っておきました。


幼い子供は良く転びますけど、大人になるとね、つまずいたりすることはあっても怪我をするほど転ぶことは滅多にありませんよね。

私自身、大人になってから転んだことなんてキッチンで転んで顔面を強打した時くらいしか思い出せません。歩いていて転んだことなんて無いです。転びそうになったことはありますけど。

大きな身体のおじさんが、人前で転ぶのは恥ずかしいだろうし、何よりも怖いですよねえ。全く予期していない状況で、突然バーンって地面に転ぶなんて。

骨折するとか頭を打つということも考えられるので、気をつけないといけませんよ。これからさらに目は見えなくなって行くんだし、周囲にいる人も注意してあげないといけません。

夫の目が見えなくなって来ていることを知っている人達も、どのくらい見えていないのかは分からないでしょう。見えなくなっているとは思えないくらい普通に暮らしているし仕事もしていますから。

でも、ずっと一緒にいる私には「見えていないな」と分かることが増えて来ています。

何がどこにあるかを知っている自分の家や勤めているお店は大丈夫なはずなんですけど、思いがけず家具や物の場所が変わっていると危ないんですよ。

そう言えば、最近冷蔵庫に物があり過ぎて欲しい物を見つけにくくなっているようなので、減らさなくちゃあいけません。置き場所は決めているんですけどね、物がたくさんあると見つけるのに苦労するようです。


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2024年10月28日

サチの26歳の誕生日

昨日はうちの娘の26歳の誕生日でした。

誕生日は友人達と一緒に過ごしたようです。午前中は、心理カウンセラーのメンター(指導や助言をしてくれる立場の人)でもあり、娘が時々ドッグシッターとして世話をしていた老犬アンブローズの飼い主でもあったLさんと犬の散歩に行くと言っていました。

Lさんは、うちの夫のトラックを買ってくださった方でもあるんですが、最近保護施設から犬を引き取って飼い始めたんです。引き取ったのはまだ1歳にならない犬で、セラピー犬にする予定だそうです。どんなトレーニングをするんでしょうかね。

Lさんは娘にとって親しい友人であるだけでなく、仕事上の様々なことを相談出来る頼もしいメンターです。人柄が素晴らしい方なので、うちの夫も私も心から信頼しています。

午後からは、別の友人がハロウィーンパーティーの準備をするのを手伝うと言っていました。その方は娘がアルバイトをしているレストランの店長をしていらっしゃる方で、個人的に良い友人になったのだそうです。

誕生日前日の土曜日は、娘はアルバイトでした。レストランの営業が終わるのは夜の10時頃だそうですが、閉店後にサプライズがあったそうですよ。

調理スタッフの人達が娘のためにお祝いプレートを作ってくれて、レストランのスタッフが全員集まってハッピーバースデーを歌ってくれたんだそうです。


スタッフに囲まれてめちゃくちゃ嬉しそうな自分の写真も送って来ました。

信頼されて好かれているから、そういうことをしてもらえるんです。お母さんは幸せそうな娘の写真を見てとても嬉しかったんですけど、10時過ぎなんてねえ、私はもう寝ているんですよ。

ちょうど眠りに落ちた時に着信があって、消音にするのを忘れていた iPhone がピンピンと音を立てたので、私は目が覚めてしまいました。

メッセージを読んだり写真を見たりしていたら眠れなくなって、またも睡眠薬のお世話になってしまいましたよ。


毎年娘の誕生日にはバースデーケーキを焼いてお祝いしましたが、最後にケーキを焼いたのはいつでしたかねえ。

こういうのを寂しく感じる方もいらっしゃるでしょうけど、私は娘が自立して自分の人生をしっかり生きていることが嬉しいです。今年大学院を卒業して、来年からは心理カウンセラーとして働き始める予定です。

ハイスクール卒業から8年もかかりました。

レストランのアルバイトを辞める日も近づいて来ていますよ。辞める時には惜しまれるだろうと思います。自分の娘だからあまり褒めるのもアレなんですけど、本当に働き者で、キッチンスタッフにも頼りにされているそうですから。

娘はウェートレスなんですけど、知人のLさんのお料理実演ショーでは長年アシスタントを務めて来ましたし、お料理は得意ですしね、キッチンが忙しくなり過ぎたり何かトラブルが起きたりすると、ウェートレスの仕事に加えてキッチンの仕事でも何でも自ら進んでやって来たそうなんです。

そういう姿はね、誰かがちゃんと見ているんですよ。そういう小さなことの積み重ねが、他のスタッフから信頼を得ることにつながるわけじゃあないですか?

だから土曜日の夜はスタッフが全員集まってハッピーバースデーを歌ってくれたりしたんですよ。

小学生の頃から様々な不安障害の症状で苦しみ、ハイスクールの終わり頃にはパニック障害で家から出られなくなっていたんですが、娘は本当に変わりました。誠実で正直で働き者で、他の人から信頼される良い人間に成長したことは、何よりも嬉しいことです。


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2024年10月27日

あんこ味とチョコレート味は違う

以前勤めていたツール会社の友人に誘われて、昨日の朝は早起きをして釣りに行ったうちの夫ですが、帰宅したのは夜の9時頃でした。長い一日でしたよ。

ヴィクトリア州北部にある農業用貯水湖であるワランガ・ベイスン(Waranga Basin)という所に行ったそうです。友人のボートで6時間以上も水の上で釣りをしましたが、夫は小さな魚を2匹釣っただけだそうです。もちろん水に返してやったそうですけど。

水を貯めてあるだけの場所なので、周囲に森があったり岩場があったりすることもなく、隠れる場所が限られているから魚が住むには不向きだと友人は言っていたそうです。

その友人は、ボートを持っているくらいですから熱心な釣り愛好家なわけですが、ワランガ・ベイスンには二度と行かないと言っていたそうですよ。

うちの夫は、アンパンマンのように真っ赤な顔になって帰って来ました。サングラスをかけていたんでしょう、目のまわりだけは白かったので鼻やほっぺたが真っ赤でパンパンなのが目立っていました。

昨日は朝から晩まで雲一つない快晴でしたからね、日陰のない湖上に一日中いて、あんなに日焼けしてしまったのでしょう。


友人達とボートで食べるためにおやつをいろいろ買って行ったようですが、私が作ったカップケーキも持って行きました。

そのカップケーキは一昨日焼いたもので、最近体重が激増している夫が食べないように、夫が好きではない小豆のあんこを入れたものでした。つまり夫のために焼いたのではないんです。

ケーキを焼くと夫は一人で半分くらい食べてしまったりするので、最近ケーキを焼くのは控えていたんですけど、私だって時には食べたくなりますからね、夫が好きではないケーキを焼いたんですよ。

うちの夫は豆類が好きではなくて小豆のあんこも食べないんです。どら焼きだって食べないんですからね、あんこ入りのケーキは食べないだろうと思って。


砂糖を控えめにして作った普通のカップケーキ生地にあんこ(手作りのつぶあん)を1カップ入れただけです。刻んだクルミも半カップ入れました。あんこはもっと入れても良かったと思います。

あんこのケーキにはラム酒が合いますから、このカップケーキにもラム酒を大さじ1入れました。大変美味しいカップケーキが12個焼き上がりました。

私もうちの息子もあんこは大好きなので、焼き立てを1個ずつ食べました。私は晩ご飯の後にも1個食べました。

寝る前に、残っているカップケーキの半分を冷凍しておこうと思ってキッチンに行ったら、5個しか残っていませんでした。

誰かが大量に食べている!

そして昨日の朝、夫は友人と釣りに出かけたわけですが、カップケーキは1個しか残っていませんでした。

「カップケーキが1個しか無い!」
「3個持って行っているんだよ。今日皆んなと一緒に食べようと思って。いいでしょ?」
「それはいいけど、あれはあんこのケーキなのよ!」
「あんこ?チョコチップケーキだと思った」

チョコチップケーキ?

どこの誰があんこ味とチョコレート味を間違うわけ?色だって小豆の赤紫色なのに?

…と普通の人なら思います。

しかし、うちの夫は味覚音痴で何を食べても美味しいか不味いかしか分からないらしいですからね。あんこは不味いと感じるようなんですが、このカップケーキはラム酒の香りのせいで美味しいと感じたようです。

それから、遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」で目が見えなくなって来ている関係で、夫には微妙な色の違いが分かりません。

ブルーベリーアイスクリームをチョコレートアイスクリームだと勘違いしたこともありましたからね、あんこ入りをチョコチップ入りと間違えても不思議はないわけです。いやあ、普通は味とにおいで分かるけど。

そうそう、釣りに行く途中でガソリンスタンドに寄ったら、コンクリートの地面に出っ張った部分があったのが夫には見えなくて、つまずいて転んだそうです。

転ぶというアクシデントが最近増えていますよ。薄暗いと物が見えにくいんですが昨日は真っ昼間だったそうですから、さらに目が見えなくなっているのは確実です。


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2024年10月26日

驚くべきカルシウム含有量

今朝は寒いです。空は快晴で雲一つなく、現在の気温は3度です。真冬並みの寒さです。

うちの夫は以前勤めていたツール会社の友人に誘われて、今日は釣りに行きました。釣りなんて1ミリも興味は無い人ですがね、まるで遠足に行く子供のように早起きして準備していましたよ。

友人の家まで車で送って行かなくちゃあいけませんでしたが、私はまだ運転が不安なので息子が行ってくれました。

頻繁に目がまわるせいで昨日は気持ちが沈んだんですが、現実的に考えてみました。目まいとは死ぬまで付き合っていかなければ行けないんですから、自分に出来ることをして行くしか無いというのが現実なのです。

前庭神経炎の後遺症のふらつきですが、入院するほどひどかったので前庭神経がかなり損傷したのだろうと思っています。損傷した部分は一生治らないので、損傷されずに残っている部分を鍛えることで障害を代償するしかありません。

だからリハビリを根気強く続けていくしかないです。

もう一つの目まい、耳石が三半規管に入り込むことが原因の回転する目まいは、耳石が入ってしまった時にはエプリー法(Epley Maneuver)で外に出すことが出来るんだから、それで良いとしないといけません。

また、剥がれた耳石を砕く運動というのもあるので、それも根気強く続けることです。

そして、カルシウムが不足している人は耳石が剥がれやすいというのを読みましたので、カルシウムの摂取に気をつけたいと思いました。カルシウムを適切に摂取することは、骨にも良いことですしね。

カルシウムを多く含む食品というのはいろいろありますが、食べる量を考えるとやはり最も良いのは乳製品です。

牛乳の100gあたりのカルシウム含有量は110ミリグラムだそうですが、オーストラリアにはフィジカル(PhysiCAL)というカルシウムを強化した商品があるんです。普通の牛乳よりも40%多くカルシウムを含み、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも加えてあるそうです。

私の年齢だと一日に必要なカルシウム摂取量は650ミリグラムですが、毎朝牛乳をたっぷり入れたコーヒーを飲み、ポリッジ(オーツ麦のミルク粥)を食べるので、普通の牛乳からフィジカル(PhysiCAL)に変えるだけで必要摂取量の半分以上を朝ご飯だけで摂取出来る計算になります。

これで耳石が剥がれにくくなったり骨が強くなるなら、やってみない理由はありません。


カルシウムを多く含む食品というのを調べていましたらね、煮干しは100グラムあたり2200ミリグラムと思った通りに含有量が多かったですけど、驚くべき数値の食品がありましたよ。

干し海老のカルシウム含有量が7100ミリグラムだったんです。

煮干しは簡単には手に入りませんが、干し海老はどのアジア食品店でも売っています。

私ね、干し海老をおやつにつまむのが好きなんですが、100グラムあたり7100ミリグラムもカルシウムが含まれているなら、10グラム食べると710ミリグラムってことでしょ?

10グラムなんて簡単に食べられますよ!

10グラム食べたら一日当たりの摂取量を超えちゃうんですけど。

カルシウムは摂り過ぎも問題になりますからね、干し海老をおやつに食べるのは程々にしないといけませんね。


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2024年10月25日

気持ちが沈む朝

昨夜はちょっと涙が出た。

また回転する目まいが始まったから。

前回は腕を上に伸ばしてストレッチしながら天井を見上げたら始まった。昨夜はキッチンの片付けをしている時に下を見たらクラクラ〜となって目がまわり始めた。

じっとしていたら治まったけど、動けばまた目がまわる。

耳石が原因だと思ったから、例のエプリー法(Epley Maneuver)というのをやってみた。エプリー法をやっている間の目まいはひどい。部屋中が激しく回転するし吐き気もする。でも目まいは治まった。

耳石が原因の回転するやつが起きていない時も、3年前に入院するほどひどかった前庭神経炎の後遺症によるふらつきはいつも感じているわけで、死ぬまでこれが続くのかと思ったら悲しくなって涙が出た。

今朝は不思議なことに何ともない。頭を左右に振ってもクラクラしないから車の運転だって出来そうだけど、いつまた目が回るか分からない。一人で外出するのは不安だ。

夫も息子も同情はしてくれているけど、命に関わるわけではないので心配はしていない。経験したことがない人には分からないだろうとは思う。

なんだか気持ちが沈みます。


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2024年10月24日

なんでそんな物を着る?

昨日の記事で書いたオースティン病院でのセミナーですが、今日の夕方にあるんですけど、行かないことになりました。

うちの夫が勤めるツールショップで今日はセールがあるんだそうです。木曜日ですから営業時間が7時までですし、セミナーに行くために早退することが出来なくなったようです。

商品搬入のトラックが朝の5時に来るということで4時に起きて出勤しました。帰って来るのは8時頃でしょう。

私は、夫が行けなくなって助かりましたよ。交通量の多い大きな道路をラッシュアワーに運転できるほど回復していないからです。それどころか、昨夜は睡眠薬のお世話になったので、今朝はその影響でフラフラしていますからね。

シドニー旅行も無理だと判断しました。何とかシドニーまでは行けたとしても「こんなにフラフラしているのにシドニーで何をするの?」ということですよ。

夫が仕事をしている2日間、頑張って一人で観光しているうちに目が回り始めたら、私はどうしたらいいのか分かりません。

もしも救急車を呼ぶようなことになったら、シドニーはニュー・サウス・ウェールズ州ですが、私達が加入しているヴィクトリア州の救急サービス「Ambulance Victoria」が費用をカバーしてくれるそうですけど。

昨日、夫が会社の担当者に私の分の航空券をキャンセルしてくれるように頼んでくれましたけど、キャンセル出来るのかどうかは分かりません。ホントに情けない話です。


昨日はフラフラ感はひどくなかったんですけどね、頭が重くてどうしても晩ご飯を作る元気が出なかったので、何か買って来て食べることにしました。

仕事が休みで家にいた夫は大賛成しました。「何が食べたい?」と夫に聞かれて、最初に思い浮かんだのはマクドナルドのフレンチフライ(フライドポテト)でした。

それはね、ニュースを見たせいなんですよ。米国の大統領選挙が目前に迫り、ドナルド・トランプがマクドナルドでフレンチフライを揚げるパフォーマンスをしたでしょ?

帽子で髪の毛を覆うこともせず、調理用手袋も付けずにポテトを揚げて容器に詰め、お客に商品を手渡したトランプには、非難の声が上がっていますけどね。

トランプのパーフォーマンスは、少なくとも私にフレンチフライを食べたい気持ちにさせたんです。

夫が息子に車を運転をさせてマクドナルドに買いに行ってくれました。我が家からは車で2分もかからない所にマクドナルドがあるんです。

夫は青いフランネルの長袖シャツを来て、下には薄いグレーのぶかぶかのトラックパンツをはいていましたが、その格好のまま出て行こうとしました。

うちの夫の外出時の服装については、先日も「献血に行く服装が」という記事に書きましたけど、昨日はさすがに黙っていられず「すごい服装で行くのね」と言いましたら戻って来ました。

「ドライブスルーだから何を着ていても分かりませんけどね、ハイハイ着替えますよ」と言いながら寝室に入って行きました。

着替えてから玄関を出ていく夫をチラッと見ました。ぶかぶかのトラックパンツを脱いで、海水パンツ(トランクス型)に着替えていました。

なんでそんな物を着る?

先日暑かった日に、ウエストがゆるくて快適なその海水パンツを着ていたんですよ。それがベッドの横に投げてあるのは見ましたけど、それを拾って着替えたんですね。

仕事に着て行く半ズボンもベッドの横に投げてありましたけど、海水パンツを選んだのはやっぱり快適さを優先したのでしょうか。

いやあ、ホントに夫にはびっくりさせられますよ。

長袖フランネルシャツに海水パンツに足にはクロックスですからねえ。ドライブスルーならどうでもいいけど。


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2024年10月23日

めまいと運転とシドニー旅行

また目まいのことなんですが、もう回転していないしフラフラ感もほとんど気にならなくなっているんですけど、それは家にいる時の話。

真っ直ぐ前を向いていたら何とも無いんですけどね、急に別の方向を見たりするとクラクラ〜となるんですよ。じっとしていればすぐに治りますけど。

車の運転をする時にはこれが問題になります。安全確認に左右を見たり後ろをふり返ったりするでしょ?運転中にクラクラ〜となるのは危ないですけどね、明日は運転をしなくちゃあいけない予定が入っているんですよ。

うちの夫が腎臓摘出手術を受けたオースティン病院では、毎年様々なテーマで一般公開セミナーが行われておりまして、うちの夫は腎臓移植プログラムに関わった関係で病院からこうしたセミナーへの招待が届くんですが。

明日の夕方5時から、移植する臓器の保存技術というテーマのセミナーがあるんです。夫と私は行くことにしているので、私は車の運転をしないといけないんですよ。それも道路が混む時間帯に。

セミナーが終わるのは7時なので、帰りは暗くなって来ているはず。オースティン病院までは30分くらいですけど、運転が出来るだろうかと心配です。無理だったら、代わりに息子に行ってもらうという選択肢はありますが。

晩ご飯の後片付けをしながらそういう話をしていたら、急に向きを変えたせいかクラクラ〜となってオーブンの扉にしがみついていましたらね、それを見た夫が言ったんです。

「そんなんでシドニーに行けるの?」

ああ、私はすっかり忘れていましたよ。シドニーに行くことになっていたのです。11月のことだとばかり思っていたけど、出発は来週だったんです。

うちの夫が出張でシドニーに行くのですよ。それについて行きたいと私が言ったんです。仕事があるのは2日間だけですから、その間は私は一人で観光をして、夫の仕事が終わってから週末にブルーマウンテンに行こうという話になって。

会社の方に頼んで、私の分の航空券も一緒に予約してもらったんですよ。

出発は来週の木曜日31日の早朝だったんです。まだ暗いうちに家を出ないと間に合いません。今の私にはメルボルン空港まで運転するなんて無理ですが、あと1週間あるから、それまでに運転が出来るようになる可能性はあります。

しかし、運転は出来るようになっても、一人でシドニー観光など出来るのか?今の私にはシドニーの街を歩き回るのは難しいけど、1週間あるから治るかも?

航空券をキャンセルした方がいいでしょうか。

困りました。


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2024年10月22日

顔認証とめまいの関係

一昨日、回転するめまいが突然始まってひどい目に遭いましたが、回転するめまいはおさまりました。

「エプリー法」(Epley Maneuver)という耳石を三半規管から出すための運動をしたら回転しなくなったので、やはり耳石が問題だったんだろうと思うわけですが。

回転はしなくなったとは言え、頭は重いんですよ。脳にダメージが残ったというような感じなんです。耳石が原因のめまいが脳にダメージを与えるはずは無いですが、そんな感じなんです。

フラフラ感は残っていて、歩いているとよろけたりします。どうしてこんなことになるんでしょうかねえ。もしかしたら、再びヘルペスウイルスが活発になりかけているのかもしれないと思ったりしているんですけど。

回転しなくなったので昨日は普通に家事をして過ごしたんですが、一つ問題が発生しました。iPhone の顔認証が出来なくなったんです。

スマートフォンのロックを解除するのに顔認証を利用している方は多いと思いますが、私も現在使っている iPhone を買った時から顔認証を利用しています。

以前に使っていた iPhone は古すぎてそのような機能はありませんでしたから、いちいちパスワードを入力しなくてはいけませんでした。顔の前にかざすだけでロックを解除できる顔認証は本当に便利です。

ロックを解除しているということを忘れるほど、使うたびに瞬時に起動しますからね。

ところが、昨日の朝からこれが使えなくなったのですよ。

パソコンの調子が悪くなった時には再起動すると問題が解決することが多いですからね、iPhone も再起動すれば直るかと思ってやってみましたが、やはり顔認証は出来ませんでした。

うっかりどこか変なところを触って設定を変更しちゃったかと思って確認しましたが、おかしなところはありませんでした。iOSも最新でした。

iPhone が顔認証をしようとしていることが分かる表示が出るんですけど、認証出来ないからパスワードを入力しろという画面が出るのです。もしかしたら自分の顔が変わってしまったのかと思って、私は鏡で顔をチェックしましたよ。

いつも以上に疲れて見えましたけど同じ顔でした。目の下のたるみは悪化していましたけどね。でも、あれでしょ?顔認証というのは、目や鼻や口など顔のパーツの位置や大きさなどをもとに照合するわけじゃあないですか?

めまいで顔が疲れているからと言って、本人と認識できないほど変わってはいませんよ。

再び、今度は目や口元に力を入れて元気な顔を作ってやってみましたが、やはり認証はされませんでした。

顔認証の設定をリセットして、顔情報を登録し直すと再び顔認証が出来るようになる場合があるというのを読みましたが、そんなの面倒くさ過ぎるので昨日は iPhone を使うたびにパスワードを入力しました。それも面倒くさいんですけど。

そして、今朝のこと。

目が覚めて、ニュースでもチェックするかと思って iPhone を手に取ると、普段通りに何の問題もなく起動したんです。

どうしてなの?

今朝の私の顔は、昨日よりは少し疲れがマシな感じではありますが、それはわずかな違いですよ。顔認証が出来なかったことと目まいとは関係ないでしょう。

不思議です。

まあとにかく、設定をリセットしたりしなくてよかったですけどね。


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2024年10月21日

なんでこんなことになる?

昨日の日曜日、くしゃみも出ない朝でした。

今日から花粉の飛散が増えると知っていましたから、日曜日にはスーパーに行きたくなかったんですけど、買い物に行きました。

帰って来てお昼ご飯を食べ、レシピサイトのメンテナンスをしようとコンピューターの前に座り、腕を上に伸ばしてストレッチをして、天井を見上げた時ですよ。

頭がグワングワンとなって、突然天井が回り始めました。

また始まったか!

天井だけじゃあありませんよ。本棚もコンピューターも窓も壁も、何もかもがグワングワンと回転し始めたんです。

なんでこんなことになる?

椅子から転げ落ちないようにデスクにしがみつき、じっとしていると回転はおさまって来ました。天井を見上げたことが原因だったのかと思って、再び上を向いたら、再びグワングワンと更に激しく回転し始めました。

「Oh no! Oh no! Oh no! Oh no! ...」

吐き気がして来たので、床を這っておトイレに行きました。そのうち回転はおさまりましたが、ベッドに行って横になると再びグワングワンと回転し始めました。

これは耳石が原因だ!

頭の位置によって回転するめまいが生じるのは、耳石が原因です。

3年前に入院した時の回転するめまいは前庭神経炎によるものでしたが、あの時には頭の位置などには関係なく、何日も回転するめまいが続きましたけど、昨日のめまいは違いました。

じっとしていると回転はおさまって来るし、頭を特定の位置に動かした時に回転するんですから、これはもう耳石が原因ですよ。

耳の奥に三半規管というものがあるのは皆さんご存知でしょうが、三半規管の根元あたりに「耳石器」という器官があるのです。重力や体の方向を感知する器官です。

耳石というのはカルシウムの小さな粒だそうですが、それが剥がれて小さなかけらが三半規管に入り込むとめまいを引き起こすのです。

三半規管に入り込んだ耳石のかけらが原因なら、そのかけらが三半規管から出れば問題解決なわけですよね。方法はいろいろあるそうなんですが、家庭でも簡単に行える「エプリー法」(Epley Maneuver)というのが様々なウェブサイトで紹介されています。

今年の7月に回転するめまいに襲われた時にこれをやってみたら、めまいは治ったんです。そこで、昨日もやってみました。

まずは、左右どちらの耳に問題があるのかを調べなくてはいけません。

昨日は、頭を左下に傾けて横になった時に激しく回転したので左耳だと判断して、左耳用の動きをやってみました。2回目を終えた頃にはあまり回転しなくなっていました。

吐き気がひどくなったのでおトイレに行って嘔吐し、ベッドに戻ってから3回目もやりました。

横になっているうちに眠りました。目が覚めた時には治っていて、頭を左下に傾けても回転しませんでした。耳石が三半規管から出たんでしょうか。良く分かりませんけど、回転しなくなったので助かりました。


めまいと言ってもね、フラフラしているくらいならまだ動き回ることは出来ますが、回転していると動くことは危険です。スイカ割りゲームをする時、目隠しをしてくるくると回転するでしょ?するとめちゃくちゃフラフラするじゃあないですか?

頭がああいう状態で、しかも見えているものが回転しているんですからね、立っていることも出来ません。

私は前庭神経炎が原因のめまいを経験していますから、それとは違うめまいで耳石が原因だろうと判断できる場合は、「エプリー法」(Epley Maneuver)で治せると分かりましたので、今後はそれほど慌てることもないと思いますけど、怖いですよ。

スーパーの買い物中に起きなくて良かったです。スーパーの中だったら、その場にしゃがみ込むくらいしか出来ません。吐き気がして来ても這っておトイレに行くなんて出来ないでしょう?

だから私は嘔吐用の袋を常に持ち歩いているわけですけど、今後も持ち歩き続けないといけません。


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2024年10月20日

初めての殺人犯

大学院で心理学を学んでいるうちの娘が、7月からはヴィクトリア州のフォレンジック・ディサビリティー・サービス(Forensic Disability Services)の司法精神医療施設で研修をしていることは度々このブログで話題にして来ました。

刑事司法制度に関わる事件を起こした人々の中で、刑務所ではなくてそうした医療施設に入っている人達というのは、精神障害やメンタルヘルスの問題がある人達です。

フォレンジック・ディサビリティー・サービスは、そうした犯罪者の社会復帰を助けるために治療やサポートを提供しているわけですが、うちの娘がこれまでカウンセリングを行って来た人達の多くは、知的障害のある性犯罪者でした。

中には、幼児をレイプして逮捕された小児性愛者の若者もいました。知的障害のある21歳の若者でした。自閉症スペクトラム障害があり、強い関心とこだわりを持っている対象が幼児なんです。

初めて幼児を襲ったのは17歳の時だったそうです。自分のしたことが悪いことだとは理解していません。

自閉症スペクトラム障害の人の「こだわり行動」というのは障害の特性によるもので、こだわりの対象となるものに非常に強い欲求が現れるそうですけど、その若者の「こだわり行動」は幼児と性行為を行うことなわけです。

それは完全に止めさせなくてはいけませんが、なぜ止めなければいけないのかが理解出来ない人にどうアプローチすれば良いのか、そもそも障害の特性として現れている欲求を止めることができるのか。

その若者の社会復帰は、非常に難しいと娘は言っていました。

娘がカウンセリングを行って来た犯罪者の中には、知的障害のある家庭内暴力の加害者達もいました。全員男性でした。この人達も心理カウンセリングによる治療は難しいようです。

予算不足で十分なことが出来ていないと娘は悩むことが多いようですけど、そもそも犯罪者達を社会復帰させるために莫大な税金を使うことにも批判があるのですよ。

それでも心理カウンセラーとしての使命感を持って頑張っているうちの娘ですが、ついに殺人犯のカウンセリングをすることになったそうです。

「カウンセリング中に襲われたりしないんでしょうね?」と思ったら、やはりそういう可能性はあるのです。家庭内暴力の加害者だって性犯罪者だって、いつ医療施設のスタッフを襲うか分かりませんからね。もしもの時のためにいろいろ対策は講じてあるそうです。

お母さんはそういう話を聞くと心配になるんですけど、娘はクラヴ・マガのトレーニングを積んでいるので、襲われても身を守ることは出来そうな気がします。本人は自信があるようですよ。

今年大学院を卒業したら、司法精神医療施設では働いてもらいたくないと私は思っています。犯罪者達の社会復帰を助ける仕事じゃあなくて、被害者を助ける仕事の方をして欲しいというのが正直な気持ちです。

ところで、娘が受け持つことになったその殺人犯は、女性だそうです。何らかの精神的な障害があるということでしたが、まだ詳しい話は聞いていません。

人を殺すという犯罪を犯すのは圧倒的に男性が多いわけですけど、女性が人を殺す場合、目的は何なんでしょう。その女性にどのような障害があるのか、どんな家庭環境で育った人なのか、殺人の動機は何だったのか、なんだか気になります。

幻覚や幻聴、妄想といった症状があったとすれば、カウンセリンではなくて薬による治療が必要ですからね、その人の障害は別のものだと思うんですけど。

お気の毒なケースかもしれません。


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2024年10月19日

ダラスが亡くなりました

うちの娘がドッグシッターとして時々世話をしていた犬のダラスが亡くなりました。12歳でした。安楽死させたそうです。

犬の12歳はまだ若いとお思いの方もあると思いますが、ダラスはグレーハウンドという種類の犬で、グレーハウンドの平均寿命は12~15歳だそうですから寿命としては平均でした。

安楽死をさせるに至った経緯は聞いていませんが、歩けなくなったのではないかと思います。ダラスは、昨年ぐらいから脚が悪くなっていたんです。

皆さんもご存知のように、グレーハウンドという種類の犬は非常に長い脚をしています。今年の3月にダラスが我が家に来た時に、脚が随分震えるようになっていたんですよ。

お散歩はダラスの楽しみだったんですが、歩く時にヨロヨロっとなったりもしました。食事があまり進まず、白髪も増えて、弱って来たなと感じました。

以前にもダラスのことを記事に書きましたけど、ダラスは「グレイハウンドレース」の競走犬だったんです。

オーストラリアには、グレイハウンドレースという競馬のような犬のレースがあるのです。動物虐待であるとの強い批判がありますが、ギャンブルとして根強い人気があるそうです。

優れた競走犬を育てるために、グレイハウンドレース業界では非常に多くの犬を繁殖させます。馬は1頭産みますけど、犬はたくさん産みますからね。たくさん生まれた子犬達の中から選ばれた子犬だけがトレーニングを受けて競走犬になります。

競走犬になれなかった子犬達はどうなるのかと言いますと、それらは人々のペットになるのだと業界は言いますが、数が非常に多いのですべての子犬にもらい手が見つかるわけがありません。

大半の子犬は殺されているのですよ。その数は年間で数千匹に上ると言われています。

レースは危険です。かなりの速度で走りますから、怪我をする犬も多いそうです。怪我をした犬は殺されます。パフォーマンスが悪い犬もそうです。健康に問題がなくてもです。平均して毎週5匹が殺されているそうです。

競走犬としてレースを走るようになった犬達には、パフォーマンスを向上させてレースで勝つチャンスを高めるために薬物が与えられます。ダラスは、薬物を与えられてレースを走らされていた競走犬だったのです。

動物福祉団体に保護されて、その団体からうちの娘の知人カップルが家族として迎え入れました。子供のように大事にされて来たのですよ。

残酷な環境で人間に娯楽と金儲けの道具として使われたダラスですが、最後の数年間は幸せだったと思います。

ベッドにひっくり返って寝るのが好きだったダラスです。



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2024年10月18日

ケイオティックな朝

私は、ほぼ毎朝4時過ぎには目が覚めます。そんなに早く起きたくないのでね、iPhone でニュースを読んだりしていると夫が起きてシャワーを浴びる音が聞こえて来ますから、たいていそれがきっかけで起きるんですけど。

今朝は聞こえて来なかったんですよ。

6時になっても夫は起きて来ませんでした。

うっかり目覚ましをかけるのを忘れて寝過ごして、大慌てで出勤するということが時々ありますから、私は起こしに行くわけです。

「ちょっとお、今日休みなの?」
「えっ?今何時?」

という場合が多いわけですが、今朝は「ううん… でも今日は出勤が遅いんだ」と言いました。知っていたら起こさなかったですけど、起こして悪かったです。

昨日は商品搬入のトラックが5時に来るからと言って、4時に起きて出勤したんですよ。その分早く帰って来るのかと思ったら、閉店後に鍵をかけることが出来るスタッフが休んでいたもんだから夫が最後までいなくてはならず、帰宅したのは7時半でした。

ヘトヘトに疲れていましたからね、今朝はゆっくり寝たかったでしょう。

私に起こされた後、再び眠ろうとしたのか静かにしていましたが、6時半頃に突然「うおおお」と唸り声が聞こえてガタゴトと音がして、何事かと思っていたらユニフォームに着替えた夫が現れました。

「どうしたの?」
「ボクが鍵を開けなくちゃあいけないんだ!鍵を持っているBさんが来れなくなった!」
「だからシャワーも浴びずに行くの?」
「もう時間がない!」

お店は7時開店です。すでに6時35分を過ぎていました。夫は歩いて通勤しているんですが、お店まで夫の足なら10分もかかりませんけど、運悪く雨が降り始めました。

お店を取り囲むフェンスには2つのゲートがあって、ゲートの前のボラードという棒を動かして鍵を開け、2つのゲートを開けてからお店の入り口の鍵を開け、防犯装置のスイッチを切り、電気をつけてコンピューターのスイッチを入れ…と、しないこといけないことがたくさんありますから夫は焦っていました。

車で送って行くしかありません。

ところが、私はちょうどその時おトイレに行きたくなっていたのですよ。少し待ってもらわないと行けません。夫は待っていられませんからね、息子が送って行ってくれました。

7時開店に間に合って良かったですけど、バタバタしましたよ。


昨日は汗ばむような一日でした。長時間勤務でしたしね、汗をかいたはずなのに夫はいつものようにシャワーも浴びず顔も洗わずに寝たんです。

普通なら出勤前にシャワーを浴びるからそれで良いわけですが(ベッドは臭くなるんですよ)今日は臭うでしょうね。

こういう日は忘れ物をして行っている可能性が大きいです。出かける前に「財布・携帯・鍵・メガネ・ナイフ」の決まり文句を言わなかったですから。

まあね、家から近いので忘れ物を届けるのも簡単ですけど。


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2024年10月17日

献血に行く服装が

昨日の水曜日、うちの夫は久しぶりに仕事が休みでした。

映画「七人の侍」を観に行くことも出来たわけですが、夫にはもっと大事なことがありました。

献血に行くことです!

もうこれね、執念を感じるほど熱心に取り組んでおります。血漿(けっしょう)献血は2週間毎に行っていますが、全血献血は12週間に一度しか行けないので、夫は予約を入れてカレンダーに書いてあるんですよ。

献血に行く日を楽しみにしていると言っても過言ではないのでございます。

家から歩いて駅まで行って、そこからバスで行くこともあるんですが、昨日は献血センターまで車で送って欲しいと言いました。ずっと休み無しで働いていて疲れが溜まっている様子でしたからからね、それはいいんです。

よくないのは夫の服装。

さあ出かけましょうかと玄関に現れた夫を見て、「誰かに似ている」と思いました。それは芦屋雁之助さんが演じた山下清さんです。山下清さんは、放浪の画家とも呼ばれた方です。


半ズボンは前日仕事に着て行った黒いやつで、草履ではなく黄土色の靴を履いていましたが、スネのあたりまである青い靴下を履いていたからヘンテコでした。上はTシャツでバックパックも背負っていてね、日差しが強かったら麦わら帽子もかぶっていたでしょう。

「ちょっとそんな格好で行くの?」という言葉が喉の奥まで出ましたが、言いませんでした。

言ったところで着替える時間もなかったし、ご機嫌が悪くなるだけですから。私は車で送って行くだけで一緒に行動するわけじゃあなかったので、どうでもいいかと思いまして。

うちの夫は、着るものに関心が無いとも言い切れないんですよ。これでも本人は考えて選んだのです。ただし、考えるのは暑さとか歩きやすさとかが先で、デザインとか色の組み合わせといったことはセンスが無さ過ぎます。


昨日の献血センターには研修中の看護師さんがいて、採血用の太い針を刺すのはその方がしたそうです。

針を刺す瞬間に、うちの夫はわざと「あ゙ 〜!」と大声を上げたんだそうです。

研修中の看護師さんは緊張していたはずなので、大声を上げられてびっくりですよ。「冗談、冗談!わはははは!」と笑って済ませたそうですが、困った人です。

家に帰ってから前庭の草刈りをして、昼からは寝て過ごしました。今朝は5時に商品搬入のトラックが来るということで、4時に起きて準備をして出勤しました。

5時なんて真っ暗ですよ。最近は暗いとものが見えなくなっているので、怪我をしないようにやってもらいたいです。


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2024年10月16日

ジョージ・ニーガスさん逝去

昨日は、有名なジャーナリストのジョージ・ニーガス(George Negus)さんがお亡くなりになったというニュースがありました。

この方は、ジャーナリストになられる前は高校の先生をされていました。オーストラリアでは、放送ジャーナリズムの先駆者として評価されている方で、政治や国際情勢に関する話題を多く取り上げられました。


世界的に有名なドキュメンタリー番組「60ミニッツ」(60 Minutes)のオーストラリア版でも活躍されましたけど、この番組の取材で行った英国のサッチャー首相へのインタビューで注目されるようになったそうです。

82歳だったそうですが、最近全くニーガスさんの姿をテレビで見ることも話を聞くこともなかったです。死亡を伝える記事を読むとアルツハイマー病でお亡くなりになったと書いてありました。

優れた知性とプレゼンターとしての才能あるジャーナリストだったニーガスさんのような方が、アルツハイマー病になられていたというのは悲しいことです。

アルツハイマー病というのは、記憶や思考能力を次第に失って行く病気ですけど、最終的には日常生活の最も単純な作業を行う能力さえも失われるわけで、ニーガスさんも最後の数年は介護施設に入っておられたそうです。言葉を発することも出来なくなっておられたと聞きました。

高齢になっても頭脳が明晰なら、ジャーナリストとしてまだまだ活躍できると思いますし、実際に活躍されている方は多いですが、さぞ無念だったでしょうね。

ジョージ・ニーガスさんは、良いジャーナリストだったけれども、それ以上に「良い人」だったと多くの人が言っています。テレビの画面からもそれは伝わりました。ニーガスさんの報道で、いろんなことに気づき考えさせてもらいました。

ご冥福をお祈りしたいと思います。


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2024年10月15日

あきらめのスーパーフルムーン

木曜日17日の夜は満月だそうですが、今年12回ある満月のうちでも月が地球に最も近い満月なので通常よりも大きく見えるそうです。「スーパーフルムーン」とも呼ばれます。

これを見に行く旅行を計画していたのがうちの息子です。

親しい友人達とマウントバッファローへのハイキングを計画していたんですよ。オーストラリアの内陸部に行くと、光害が無いので息を呑むような美しい星空を見ることが出来るんですが、満月もさぞ美しいのが見えることでしょう。

メンタルヘルスの問題があって苦労している息子ですが、家から出てどこかに行くということだけでも良い影響があると思っていたので、私は息子のハイキング旅行を楽しみにしていたんですけどね、キャンセルになりました。

天気がひどいからです!

ハイキングを計画していた木曜と金曜日は、雨の確率が90%。満月は見えませんよ。

今月の満月が最大だそうですが、先月も月が地球に接近していて「スーパーフルムーン」ではあったそうですけど、マウントバッファローは気温が氷点下になるということで延期したと言っていました。

来月の満月も同程度に大きい「スーパーフルムーン」らしいので、息子は来月にかけているらしいですが、いろいろと運が悪い息子です。特にお天気には恵まれていません。俗に言う「雨男」というやつ?

5年ほど前、ウィルソンズ・プロムにハイキング旅行した時にもそうでした。

ウィルソンズ・プロムというのは、オーストラリア大陸の最南端に位置する岬で、メルボルンからは車で3時間くらいのところにあります。プロムというのは「プロマントゥリー(Promontory)」という言葉を短くしたもので、ウィルソンズ・プロムとは「ウィルソンズ岬」という意味です。

うちの息子は、この岬を4日がかりで一周するという旅行に出かけたのですよ。寝泊まり用のテントや食料なども背負ってのハイキングですし、距離が距離ですからね、数ヶ月計画でトレーニングをして行きました。

そして、2日間歩き続けてやっと灯台のある岬の先端に到着した時、見たのは真っ白な霧だけ。

岬の上からは、オーストラリア大陸とタスマニア島の間のバスストレート(Bass Strait)と呼ばれる大海と美しい岬の海岸線を見渡す、息も止まるような絶景を見ることができるはずでしたけど。

な〜んにも見えなかったのですよ。

来月こそは天気に恵まれて、山の上から満月が見えるといいですけどね。息子はいろいろと運が悪すぎるので、何かいい事が起きて欲しいです。


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2024年10月14日

喉元過ぎれば熱さを忘れる

今日のタイトル通り、私は忘れていました。

この家のキッチンがどれほど暑くなるかを!

1年前に引っ越して来たこの家のキッチンには西向きの大きな窓があるもんですからね、晩ご飯の支度は西日がキッチンに入り始める前に終わっておかないと、全身に西日を浴びながら料理をすることになるのですよ。

冬の間は、太陽は木の陰に隠れて西日は入らなくなっていたんですが、再び西日が入るようになったことに先日気付きました

もちろん、窓に付けてある分厚いカーテンを閉めれば西日を浴びることは防げますけど、カーテンを閉めれば真っ暗になってしまうし、カーテンはシンクのすぐ上ですからね、汚れた水が散ってカーテンにシミができる心配もしなくてはいけません。


昨日の最高気温は24度。私は半袖になって汗をふきふき晩ご飯を作りましたよ。まだ気温は高くないのにあんな暑さになるんですから、真夏の頃はさぞ暑かったはず。

このブログを読むと暑さのことをいろいろ書いています。命に関わる暑さだとか書いていますが、私は忘れていましたよ。

夏が来る前に何とかしないといけません。

この西向きの窓の外にオーニング(Awning)を付けさせてもらおうかと夫と相談しています。オーニングというのは日除けのことでいろんなタイプがありますが、今まで住んでいた家には丈夫なキャンバス地のこういうオーニングが付いていました。


どれだけ暑かったかを忘れているので、オーニングがなくても何とか我慢できそうな気もしていたんですけど、暑かったという事実は覚えています。

この家にはエアコンが無いので、気温が40度近くになる日にはひどい暑さになってね。扇風機だけが頼りでしたが、そんな一日の終りに西日の差す危険な暑さのキッチンで私はどうやって晩ご飯を作っていたんでしょうか?

火を使わない料理を作っていたと思いますけど、どんなものを作っていたかも忘れていますよ。

お金がかかってもオーニングを付けさせてもらった方がいいか、今年もまた我慢するかと悩んでいましたら、気象局(Bureau of Meteorology)が今年の夏は記録上最も暑い夏の一つになると発表したと聞きましたから、これはもうオーニングを付けるしかないと思います。

結構な費用がかかると思いますから、キッチンの窓だけに付けさせてもらうことを考えていますが、千ドルくらいかかるんじゃあないでしょうか。

費用は全部私達の負担になるんですし、この家を引っ越す時にはもちろん外して持って行くわけには行きません。

これから何年もここに住むならもちろん付けますけどね、いつまでここに住むか分からないのに、もったいない話ではあります。


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2024年10月13日

ついに始まった花粉の季節

昨日あんな記事を書くんじゃあなかったです。

昨日もまた雲一つない快晴になったんですよ。くしゃみも出ないんですからね、再び散歩に出かけない理由がないと思ったのです。

洗濯物を干し終えた後、また花の写真でも撮ろうとユニクロミニバッグにiPhoneと財布を入れて、元気に出かけたのでございます。

ちなみに、ユニクロミニバッグですけど、半月型のやつね、あれは散歩にいいんですよ。斜めがけにすれば邪魔にもならず、大きさもちょうど良くて、歩いてスーパーに買い物に行く時にも愛用しています。

散歩は気持ち良かったんですよ、

最初の10分くらいは…

10分くらい経った時に何が起きたかと言いますと、くしゃみが出始めたんです。それも花粉アレルギー特有の連続するくしゃみです。10連発くらい行きましたよ。

「しまった!始まってしまった!」と思った時には、もう家からかなり離れた所まで来ていました。

花粉アレルギーで出るくしゃみというのはね、経験のある方ならお分かりでしょうが、連続して出るんです。そして、連続するくしゃみが出る時には、大量の鼻水が出るんです。鼻の粘膜に付着したアレルゲン(アレルギーの原因)を洗い流そうとするからです。

あっという間に私の鼻の中は鼻水で満タン。

「しまった!ティッシュを持って来なかった!」

もう家に帰るしかありません。しかし皆さん、鼻の中が鼻水で満タン状態の時にくしゃみが出るとどういうことになるかご存知?

私は以前、スーパーのレジに並んで待っている間にそういう状態になったことがあって、「これは危ない状況になってきたぞ...」と思っているうちに私の番になりまして。

1枚だけ残っていたティッシュを手に持ってもしもの時に備えつつ、必死でくしゃみをこらえながら支払いを済ませようとしていたら、「ハックショーン!」と恐れていたしゃみが出た。

その瞬間、5センチほどの鼻風船がブワッと吹き出たんです。

あわててティッシュで鼻を押さえたからレジの女の子には見られなかったかもしれませんが、ティッシュの下には押しつぶされた鼻風船があるわけで、鼻の中にはまだ大量の鼻水も残っているんですよ。

鼻をかみたかったけど、たった1枚のティッシュでは不可能です。花粉アレルギーのくしゃみでは、本当に大量の鼻水が出るのでね。あの時は、出ちゃった分だけを拭き取って耐えましたけど。

あの鼻風船は、トラウマになるようなアクシデントでした。ですからね、必ずティッシュを持ち歩くのはもちろん、バッグには予備のティッシュも入れておくようにしているんですけど。

昨日は油断していたわ…

ミニバッグで散歩に出る時にも必ずティッシュを入れておかなくちゃあいけません。

散歩からは小走りに走って家に帰りました。もしもの時にはどうしようかと考えながら帰りましたが、恐れていた鼻風船は出ませんでした。

私は楽観的過ぎましたね。今年は花粉の飛散が少し遅かっただけで、ちゃんと飛び始めているんですよ。


家に戻って鼻をかんだらくしゃみは止まりました。抗ヒスタミン薬が必要なほどではないと思いましたから薬は飲みませんでした。

お昼過ぎにゴミを出すために外に出たら、たちまち目がチクチクと痛くなり、再びくしゃみが出始めました。急いで家の中に入りましたよ。

これからは、外出する時には準備と対策を忘れないようにしないといけません。抗ヒスタミン薬をちゃんと飲んで、マスクとティッシュを必ず持ち歩くことです。

当分の間は家の窓を開けられませんよ。天気が良くても洗濯物は外に干せません。

今日も朝から快晴です。芝刈りの音があちこちから聞こえて来ます。

ああ、スーパーに行きたくないけど行かなくちゃあ…


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2024年10月12日

こんな春はうれしい

オーストラリアに来て2年目の春にくしゃみが出始めて、草花粉アレルギーが始まりました。日本に住んでいた頃は、猫にはアレルギー症状が出ていましたが、スギ花粉は何とも無かったんですけど。

毎年春になると花粉アレルギーの症状が出るようになり、それは天気が良い日ほどひどいということもあって、春はうっとうしいだけの季節になりました。

8月の終わりに症状が出始めた年もありましたが、9月に始まることが多いです。そして10月の終わり頃からひどくなり、クリスマス頃まで続くのです。

昨年の10月、草地や森林に囲まれた田舎環境から街に引っ越して来たんですが、引っ越して来てすぐの頃に呼吸困難になるほどひどい症状が出た日がありました。街に住んでも草花粉からは逃れられないのですよ。

家中の窓を締めて、カビ防止のための窓の隙間も目張りをして、もちろん抗ヒスタミン薬は毎日服用して、寝室では空気清浄機をフル稼働にして、さらにマスクをして寝るなんていう日もありましてね。

春は一年で一番嫌いな季節!

になってしまったはずなのに、どうしちゃったんでしょうか、今年は。くしゃみも出ないし目も痒くならない。

青空が広がってお日様はキラキラで、空気はひんやりと乾燥していて爽やかなお天気の日に、窓を締め切って家の中にこもっていなくても良いという奇跡のような毎日なんですよ。

こりゃあもう散歩に行かない理由がないです。

そこで、昨日もまた近所を歩いてみました。前庭にきれいな花が咲く木を植えている家が多いので、そうした花を見ながら歩くと余計に気持ちがいいです。

私達が住んでいる家はカメリア(椿)の木に囲まれていて、ボトボトと落ちた花が枯れたり腐ったりしていて見た目がよろしくないんですけど、我が家のお隣りの家の前庭はラベンダーでいっぱいです。


こんなエレガントな花も咲いていましたよ。花瓶に生けたくなるような花です。


ピンク色のきれいな花が咲いている家もありました。リンゴの木ではないかと思います。


ライラックが咲いている家もありました。


道路脇には様々な木が植えてありますが、こんな木もありました。桜の木に似ています。


度々真冬並みの寒さが戻るせいか、花が咲くのが例年よりも遅いというか長いというか。家々の前庭がカラフルで、見ているだけで元気が出ます。春は本来こういう季節だったんですよ。


「ああ、今年もまた春が来たか…」

もう30年近く、この季節にはそういう気持ちでした。

10月のこの時期に散歩を楽しむなんてことは考えもしなかったですけどねえ。花粉アレルギーがない皆さんには分からないでしょうが、こんな当たり前のことが特別のことのように感じます。

明日からは気温が高めの日が続く予報なので、ついに草が花粉を飛ばし始めるかもしれませんけどね。マスクと花粉症用ゴーグルはもう準備しています。空気清浄機もいつでも使えるようにしてあります。

今日も春らしい天気で予想最高気温は19度。今のところ花粉症の症状はありません。もうサイコーです!


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2024年10月11日

「七人の侍」と4K修復とは

今朝は、米国のフロリダ州を直撃したハリケーン「ミルトン」の被害状況が明らかになり始めましたね。心からお見舞い申し上げます。

それにしても、米国にはバイデン政権が天気を操作して政治目的でこうした自然災害を起こしているなどという荒唐無稽な陰謀論を広めている連邦議会議員がいるんですからね、とんでもない話ですよ。

私の親しい友人の一人が陰謀論を信じ込んでしまい、ドナルド・トランプに取り憑かれたようになっているので、こんなバカバカしい話を本気で信じる人がいるということが理解できますから、笑って済ませられませんよ。

ところで、うちの夫は今日は休みのはずでしたが、仕事に行きました。

最近毎日早番の出勤で遅番までの勤務です。朝一番に行って鍵を開けるのも閉店後に鍵をするのも、夫以外にする人がいないからだそうです。

夫以外で鍵を持っている副店長格の人の一人が現在休暇中で、もう一人が新しく開店する新店舗に異動したのです。そして、その新店舗の準備が上手く行っていなくて夫の店舗のスタッフが駆り出されたから、余計にスタッフ不足になっているんだそうです。

今日と明日で2連休になるはずだったんですけどね、日曜日も仕事なので休み無しが続きます。来週の水曜日に休めるはずだと言っていますけど、どうなるでしょうか。

黒澤明の「七人の侍」(Seven Samurai)を映画館に観に行こうという話をしていたんですけどね、休めなくなったので延期です。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、黒澤明監督作品の4K修復版(4K Restoration)が映画館で上映されることになっているんですけど、現在は「七人の侍」がいくつかの映画館で上映されているんです。


私達はカールトン(Carlton)にあるシネマノヴァ(Cinema Nova)という映画館に観に行くつもりだったんですけど。

来週からは「隠し砦の三悪人」(The Hidden Fortress)も上映が始まるようです。うちの夫の大好きな映画です。ビデオで何度も見ていますけど、映画館の大きな画面で観てみたいんだそうですよ。

私は観たいと思っていませんが、運転手をしないといけませんから。


ところで、「4K修復」とか「4Kデジタルリマスター」って一体どういうことかと思って調べてみたら、フィルムで撮影された映画を4Kでスキャンしてデジタルデータに変換してから修復することだと書いてありました。

でも、

4Kって何?

私は聞いたこともなかったので、これも調べてみましたらね、4Kとは「4000」という意味で、画面の解像度のことだそうですよ。

画面の解像度が高いと細かい部分まで精細に表示できることを意味しますが、4Kの画面には、横に3840画素(ピクセル)、縦に2160画素、全体で829万4400個の画素が敷き詰められているんだそうです。

そう聞いてもよく分かりませんけど、これはハイビジョンよりもさらに高精細な画質なんだそうです。

横の画素数が3840、すなわち約4000でしょ?1000の単位はキロで表しますよね。だから4Kなんだそうですよ。

目が見えなくなって来ているうちの夫には、画面のアラなど見えないので解像度はあまり関係が無いですけどね。

それよりも、画面が暗いと何も見えないということに、先日「Touch」という映画を観に行った時に気づきましたから、白黒映画の「七人の侍」は見えない場面が多いかもしれません。


「七人の侍」の上映時間は201分です。長いですよ。観るのは覚悟が必要です。


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2024年10月10日

100年に一度のハリケーン

これを書いている10月10日の朝の時点で、カテゴリー5の巨大ハリケーン「ミルトン」が米国のフロリダ州に接近しています。フロリダ州西部の都市タンパ(Tampa)の南に上陸する見通しです。

100年に一度のハリケーンだとも言われています。避難しないと生死に関わるとのことで非常事態宣言が出されています。避難命令の対象は590万人だそうですよ。

甚大な被害が出ることが予想されていて、人命被害も避けられないとされていますが、被害が少ないことを祈るばかりです。

私が「100年に一度の」という言葉を聞いて思い出すのは、ブラックサタデーのことです。

2009年2月7日の土曜日(サタデー)に、オーストラリアのビクトリア州では大規模なブッシュファイアが発生して甚大な被害が出たんです。173人が亡くなり、何百人もの人が大火傷などで負傷し、2029軒の家屋が焼失しました。

大災害が発生したこの土曜日を、ブラックサタデー(Black Saturday)と呼んでいるんですけど。

この時、100年に一度あるかないかの非常に危険な天気になるから十分な準備と注意をしろと、州知事や消防庁の人がテレビやラジオで呼びかけ続けていたんですけど、私は呑気な気分でいました。多くの人達がそうだったと思います。

ところがね、これが本当に100年に一度あるかないかの恐ろしい天気になったんですよ。


森林火災にしろ台風(ハリケーン)にしろ、自然災害は避けられません。気象情報に注意し、「各自が命を守るために出来ることをしなさい」と呼びかけられるような場合は、呼びかけを軽視しないで責任のある行動をしたいものです。

海や川に近づくなと言われる中で近づいて、波にさらわれたり水に流されたりして、救助隊員の命を危険にさらす人達がいるでしょ?

今回のハリケーン「ミルトン」は壊滅的な規模で、避難命令が出されている地区に残れば死ぬと言われていますけど、残っている人達もいます。避難することが出来ないから残っている人達もいるそうですから、そうした人達には何らかの援助が必要だったとは思いますけど。

どうぞ、そうした人達が生き延びますようにと祈りますよ。


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2024年10月9日

トーフパフという食べ物

昨年引っ越してきて以来、一部の日本食品が手に入りにくくなりました。

近所のショッピングスクエアにアジア食品店はあるんですが、売っているのは中国食品がほとんどで日本食品はわずかです。カレーとか味噌とかソースやドレッシングはあります。冷凍した竹輪や納豆は売っています。

先日、ニンジンと油揚げの炊き込みご飯を食べたくなったんですが、そのアジア食品店は油揚げを売っていません。油揚げを売っているお店はいくつか知っていますが、油揚げだけのためにそこまで運転するのも面倒くさくてね。

代わりに買ったのが「トーフパフ」でした。見た目は油揚げと同じような感じです。油揚げは豆腐を薄く切って揚げてありますが、トーフパフは四角く切って揚げたものという感じ。


触ってみると厚揚げのようなずっしりした重さはなくて、パフっていうくらいですからフワフワで軽かったですよ。これはもう油揚げと同じものと考えて良いんじゃあないかと思いました。

そう言えば、どこかで食べた中華麺のスープにこれが入っていたような気がします。味のない油揚げの四角いやつみたいな感じだったような記憶がありますけど。

まあとにかく一度使ってみようと思って1袋買ったんですよ。

ニンジンの炊き込みご飯を作るつもりで買ったのに炊き込みご飯は結局作らず、1週間が経ってしまいました。

早く使ってしまわないといけないと気になっていた昨日、私はとにかく日本の味の何かが食べたいと思っていたんです。「砂糖、みりん、醤油」で味付けした何かです。

そこで、油揚げの含め煮のように「トーフパフ」を煮てみることにしました。1カップ(250ml)のだしで作った煮汁で1袋全部150グラムの「トーフパフ」を煮ました。

「トーフパフ」が煮汁を吸ってしまって、汁は残りませんでした。「砂糖、みりん、醤油」はそれぞれ大さじ2ずつ入れましたが、最近塩味に敏感になっているせいが味が濃すぎるような気がしましたので、少しお湯を足したんですけど。

こうして出来たのが「トーフパフ」の含め煮です。かかった時間は5分。


サイコーに美味しかった!

見た目はあれですけどね、これは美味しいですよ。ご飯のおかずにはもってこい。うどんのトッピングにはもちろんいいし、ちらし寿司の具にもいいですよ。おつまみにも最高、おやつにもなります。

とにかくね、「トーフパフ」は最近はスーパーでも売っているところがあるくらいだから簡単に手に入るし、油揚げに比べたら安いのです。油揚げを切って使うのなら「トーフパフ」で十分だと思います。

オーストラリアにお住まいの皆さんで、「トーフパフ」を使ったことがない方は一度使ってみることをおすすめしますよ。

油揚げにありがちな油の変なニオイもしなかったので、煮汁に直接入れて煮ました。もしも変なニオイがしたら一度お湯でゆでてから使うといいでしょう。

煮汁は以下の材料で作りました。「トーフパフ」150グラム用です。味が濃すぎると思ったらお湯を足して薄めて下さい。

<材料>
トーフパフ1袋 150グラム
出汁 1カップ(250ml)*水1カップに鰹だしの素を小さじ1/2入れました
砂糖 大さじ2
みりん 大さじ2
醤油 大さじ2

おお!これぞ日本の味!という食べ物です。作ってみてね。


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2024年10月8日

飴と鞭の話とトラウマ

寒いです。今の気温は5度です。

最近暖かい日が続いていたんですよ。昨日の朝も暖かくてね、暖房も必要なかったんです。うちの夫は半ズボンで仕事に行きました。

ところが、昨日は気温が上がらないどころか、どんどん下がって行くだけみたいな一日で、お昼過ぎからは暖房を入れましたよ。

これがメルボルンの天気の特徴だとはよく知っています。気圧配置の関係で、内陸部の北から空気が流れ込めば気温が上がり、風向きが変わって南から空気が流れ込むと、それは南極からの冷たい空気ですから、場合によっては真夏でも山の上で雪が降ったりするほど寒くなる。

旅行でメルボルンに来られる方はご注意くださいよ。一年中の服装の準備が必要ですからね。

今年はまだ花粉症が始まらないから変だと思っているんですが、度々こういう寒さが戻って来ると、草も順調に成長出来なくて花粉を飛ばせないのかもしれません。

それは私にはありがたいですけどね。


ところで、先日「アンヘドニアとは」という記事で、家庭内でちょっとした出来事があって家族がつらい思いをしたということを書きましたけど、ほとぼりも冷めたので今日はその時のことについて少し書こうと思うんです。

その記事は、うちの息子に関することでした。

いまだにメンタルヘルスの問題で苦労しているうちの息子が、再び心理カウンセリングを受け始めたんですけど、「アンヘドニア」(Anhedonia)だと言われたという話題でした。

「アンヘドニア」とは、「楽しい」とか「うれしい」といったポジティブな感情を抱けなくなる状態のことで、物事への意欲を失うという面があります。

これを聞いたうちの夫がですね、「飴と鞭」の例え話を始めたんですよ。英語では「Carrot and Stick」(ニンジンと棒)と言います。おだてと脅しの両方で人を支配することの例えです。

うちの息子が「アンヘドニア」で喜びを感じられなくなっているのなら、飴ではやる気が出ないということだから鞭を使おうと言ったんですよ。息子が子供の頃は、恐怖や不安の方がやる気を出させることが出来たから、鞭の方が効果的だろうと。

私は「それはやる気を出させたんじゃあなくて、恐怖と不安で何かをせざるを得ない状況に追い込んでいたということだ」「そういうのはトラウマを生むだけだ」と夫を批判しました。

息子は顔色が変わってしまって部屋にこもってしまいました。私も似た経験があるもんですから動揺してしまいました。

夫はこういうことをニコニコと笑いながら言っていたので、「冗談で言ったのなら、こんな冗談は言ってはいけない」と私は夫に言ったんですが、どういうつもりで言ったにしても、夫は言ったことをすぐに後悔したらしくて一晩落ち込んでいました。

心理学を勉強している娘にもこのことを話して助言を求めました。娘は息子と話をしてくれて、私も息子と話し合ったのでお互いに精神状態は改善したんですけど。

発言した夫は何も言っていません。娘からは話題にするなと言われているので、夫とはこのことを一度も話していませんが、うちの夫と息子は腹を割っての話し合いというのをこれまでずっと避けているんですよ。

あの二人の間には見えない大きな溝があるように思えます。息子が子供の頃、鞭の方がやる気を出させることが出来たなどと冗談にしても言うということは、その鞭が大きな溝の原因になったとも思えます。

息子には、父親から距離を取って生きて行くことを勧めているところです。父親が視力を失って来ているから自分が助けないといけないなどとは考えなくてもいいと。自分のことを第一に考えて、一日も早くこの家を出て好きな暮らしをしろと励ましています。

本当に早くそうなって欲しいです。


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2024年10月7日

熟し過ぎた梨があったら

我が家のキッチンには、果物を入れておく大きな鉢があります。必ず何種類か買ってその大きな鉢に入れてあります。

この果物がですね、うちの娘が家を出てからというもの、なかなか減らないんですよ。うちの夫は、おやつにリンゴを一つ持って行きますし、息子は朝ご飯に作るポリッジ(オーツ麦のミルク粥)にバナナを半分入れますが、あの二人が食べる果物はそのくらい。

ですからね、最近は果物をあまり買わなくなっているんですけど、大きな鉢には必ず何か果物が入っているようにはしているんです。

土曜日の夜、うちの娘が友人と会った帰りに我が家に泊まったんですが、朝ご飯に食べようと果物を物色していました。そして見つけたのが、いつの間にか熟し過ぎてしまった梨2つ。

洋梨は熟すと柔らかくなるんですけど、食べ頃を過ぎてしまっていました。

歯が無くても食べられるほどヤワヤワになった梨がある時、私は「アップサイドダウン・ケーキ」を作ります。「アップサイドダウン」というのは「ひっくり返した」という意味で、果物をケーキ型の底に敷いて焼いて、ひっくり返して出すケーキなんですけど。

熟した梨があると、うちの家族はこのケーキが食べられると期待するのですよ。だから昨日また作りました。

「アップサイドダウン・ケーキ」はね、炊飯器で作るのが一番簡単です。炊飯器ケーキはどうせひっくり返すでしょ?10合炊きの炊飯器は底面が広いので果物を並べやすいし、とにかくもう簡単なんです。


梨以外にも、バナナとか桃とか柔らかい果物ならうまく行きます。リンゴがスカスカになってしまった時や美味しくないリンゴに当たってしまった時などには、少し煮て柔らかくしてから使うと美味しいケーキになります。

ケーキ生地は、私はいつも下のレシピで作っています。量がちょうどいいし、計らなくていいので作るのが簡単なんです。作り方を紹介しましょう。

<材料> *オーストラリアの計量カップは250ml
溶かしたバター 50グラムくらい
砂糖 1/3カップ
塩 1つまみ
卵 2個
バニラ 少々
ベーキングパウダー入り小麦粉 1カップ(普通の小麦粉を使うならベーキングパウダーを足して下さい)
牛乳 1/2カップ

材料はきちんと計らなくてもいいんですよ。パンケーキの生地くらいの柔らかさになればいいです。

<作り方>
1.炊飯器の内釜に丸く切ったベーキングペーパーを敷き、ブラウンシュガー(または白砂糖)を大さじ2杯ふりかける
2.果物を好きなように並べる
3.ケーキ生地の材料を全部よく混ぜて果物の上にかけ、均一になるように広げる
4.「ケーキ」設定でスイッチオン
5.火が通ったらお皿にひっくり返して出す

子供達が小さかった頃から何度も繰り返し作ってきたこのケーキ。熟した梨で作るのがうちの家族は一番好きです。

焼きたての熱々にクリームをかけて食べてもいいし、冷えても美味しいです。

果物によっては、バニラの代わりにレモン汁を入れるとか、シナモンを加えるとか、干しぶどうを入れるとか、アレンジもいろいろ出来ますよ。


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2024年10月6日

夏時間と夫の目のこと

今日から夏時間が始まりました。

夏時間は「デイライト・セイヴィング(Daylight Saving)」と呼ばれます。昼間の時間を有効に活用するための制度です。オーストラリアでも緯度の高いヴィクトリア州、ニュー・サウス・ウェールズ州、南オーストラリア州、そしてタスマニア州で導入されています。

夜中の2時に時計の針を1時間進めて3時にするのですけど、夜中に起きてそういうことをする人はいません。寝る前か朝起きてから調整します。

携帯電話やコンピューターは自動的に時間が変わりますから、朝起きたら夏時間になっていました。

最近は朝起きる頃には明るかったのに、今朝は再び真冬のように真っ暗でした。今朝の6時は、昨日までの5時なわけですからね。

夕方の6時も昨日までの5時なのですから、うちの夫が仕事から帰って来る頃にもまだお日様が照っているということになります。

これからどんどん日が長くなって行くので、ハロウィーンの頃には仮装をして「トリック・オア・トリート」をして歩く夕方にもお日様はまだ高く、お天気次第では大汗をかくなんてことにもなるのです。


ところで、うちの夫のことですが、腎臓摘出手術から1年が過ぎました。元気ですが、最近は血圧も測っていないし体重が激増しています。もう少し食生活に気をつける必要があると思うんですけど、こればかりは本人が意識しないとどうにもなりません。

夫は日曜日の今日も仕事です。昨日の土曜日は本来なら休みのはずでしたが、新しい店舗がオープンして副店長格だった人がその店舗に異動したとかで昨日も仕事でした。

最近立て続けに目が見えていないことが原因のミスをしたそうです。

度々話題にしていますが、うちの夫は遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」で目が見えなくなって来ているんです。「スターガルト病」は非常に稀な病気で、治療法がありません。

視野の中心部分が黒っぽくなっていて、ほぼ何も見えなくなっているそうですが、見たいもの以外に焦点を動かすと見える部分があるんだそうで、その見える部分を駆使して文字を読んでいるそうです。

コンピューターの画面は必要に応じて拡大表示が出来るので文字は読めるそうですし、小さな携帯電話の画面でもまだ読めていますが、商品に貼ってあるラベルの文字が「見えない」あるいは「見えたつもりだったけど間違っていた」ということが増えて来たのだそうですよ。

店のスタッフは夫の目のことを知っていますから、ラベルの文字が見えない時には他のスタッフに見てもらうそうですけど。

つい先日は小銭の種類を間違えたと言っていました。2ドルと10セントは大きさが似ているので、区別がつかなかったそうです。2ドルは金色で10セントは銀色と色が違うんですが、色の認識能力も失われて来ているので、微妙な色の区別がつかなくなっているのです。

会社のオーナーは夫のことをよく知っていますし目のことも理解してくれているので、視力が落ちたせいでクビになることは考えにくいですから、仕事を続けられなくなるとしたら、それは夫自身の判断になるでしょう。

夫には歩く百科事典と言われるほどの商品知識がありますからね、目が見えなくても話すことで商品を売ることが出来ると自負していますが、ミスが続いたせいでしょうか、昨日は目の検査のことを話題にしました。

毎年1回は目の検査をして眼底の写真を撮ってもらっています。前回の検査は1月の終わりでした。「検査をしても出来ることは何も無いんだからまあいいか…」と言っていましたが、どのくらい悪化したかが気になっているんでしょう。

下の写真は1月の検査の時に撮ってもらった写真です。黄斑周辺の視細胞が死んで真っ黒になっています。(大きな黒い丸は視神経が集まって束になっている部分で、ここには視細胞が無いので「盲点」と呼ばれます。)


黄斑部分はほぼ全滅状態なんですけど、まだ視細胞が生き残っている部分がわずかにあるんですよ。見たいものから
焦点をずらすことで「見える部分」を見つけることが出来て、その「見える部分」を駆使して見ているわけなんですが。

検査から8ヶ月経っていますからね、視細胞がさらに死んで黒い部分が増えているのは確実です。

仕事を続けられなくなる時が来ることは覚悟しています。あと1〜2年はまだ働けると期待していますが、その時はもっと早く来るかもしれません。


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