2024年6月2日

義母の家で思ったこと

昨日、私達家族は義母(うちの夫の母親)の家に行って来ました。

お昼ご飯に呼んでもらっていたんです。1週間前から決まっていたことなんですが、先日義母は階段を踏み外して転落し、歯が唇に突き刺さって貫通するという事故にあいましてね。

彼女を励ますためにうちの娘も行くと言うので、私達家族4人で行ったんですけど、義母の下唇の下の縫った部分は黒くなっていましたが、唇の腫れも引いていて大変元気でした。

ウッドデッキの横にある階段を踏み外したと聞いていたんですが、踏み外したのは自分の家ではなくて義弟(夫の弟)が住んでいる家だったそうです。

同じ敷地内にある家ですが、義弟に会いに行った帰り、その家のウッドデッキの横の階段を下りていて転落したそうです。

階段の数を間違えたと言うんですよ。

義母は、うちの夫と同じ遺伝性の黄斑変性でほとんど目が見えなくなっています。視野の中心部分は黒くて何も見えない状態なんだそうです。

皆さんね、まっすぐ前を向いた状態で目のすぐ前に握りこぶしを2つ近づけると視野の中心部分は何も見えなくなるでしょう?でも視野の外側は、ぼやけていますけどまだ見えるでしょう?

そういう状態らしいんですよ。

そのぼやけている視野の外側部分でものを見て生活しているんですが、やってみれば分かりますが、ものを見て認識するのはとても無理です。

階段を見ながら下りるなんてことも出来ないそうです。義母は階段の数を覚えていたので、その数を頼りに下りていたらしいのですよ。ところが、数を間違えていたんです。思っていたよりも階段は多かったのです。

だから最後の部分を踏み外して転落したということでした。

危ないわ…

その階段はもう二度と使わないと言っていました。


昨日は、義母にお昼ご飯に呼んでもらっていたわけですが、目が見えないのにどうやって料理をするのかと心配で、私達が何か持って行くと言ったんですけど、義母は自分で何か作ると言いました。

行ってみたら、パンプキンスープが作ってありました。

メインディッシュは、ベーカリーで買って来たビーフとチキン2種類のパイと、ブロッコリを茹でたのと、マッシュポテトでした。野菜を切ったりジャガイモの皮をむいだりは出来るんだそうです。

しかし、火加減とか野菜が煮えたかどうかを判断するのは出来ないし、ジャガイモをつぶしてマッシュポテトにしたりするのも出来ないので、そういうのはパートナーに手伝ってもらうそうなんですけど。

義母はロースト料理が得意な人でしたが、もうそういう料理は出来ません。しかし、自分にできる範囲で今でも料理をしていると言うんですよ。目がほとんど見えていないのに、どうやってやっているのか私には想像も出来ません。

昨日は久しぶりに義母の家に行ったのですが、義母の目が見えていないことに改めて気づかされることもありました。

掃除機はちゃんとかけてあって、カーペットはキレイだったんですけど、キッチンがとても汚れていたんです。食器やスプーンなどがキレイに洗えていないまま戸棚に片付けられていたりしました。

パントリーの中も冷蔵庫の中もとても汚れていて、冷蔵庫のドアは特に汚れがひどかったです。もちろんガスコンロの周囲は汚れが目立っていました。

バスルームも汚れていましたし、家の中のいろいろな所にクモの巣があったりしました。

見えないのですからキレイにしようがありません。

ここが汚れていますよとか私が掃除をしてあげましょうかなんてとても言えませんでしたし、お掃除サービスを利用したらどうですかとも言えませんでした。

そういうことは、息子であるうちの夫か義弟が何かの機会に言ってあげるしかないように思います。義母とパートナーは十分な経済力があるので、お掃除サービスを利用すればラクだと思うんですけど。

ひどく汚れた冷蔵庫のドアを見て、私は少し悲しくなりましたよ。

義母の家は大きいし、敷地も広いし、今はもう使っていない牧場もあるんです。家の周囲の草木の手入れや草切りだけでも大変なんですけど、もうすぐあの二人の手には負えなくなると思います。

そういう仕事が得意なうちの夫が助けることができれば問題ないんですが、うちの夫も目が見えなくなって来ていますから難しいです。

同じ敷地内に義弟家族が住んでいますけど、彼等はバイロンベイという街に引っ越したいと言っていますしね。

義母は、家を売る気は無いようですが、自分達で出来ないことが増えて来たら今の暮らしを続けていくことは出来ません。誰もが避けては通れない問題です。


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