私にとっては「まだ9時」じゃあなくて「もう9時」だったんですけど、たっぷり昼寝をした夫と義妹は元気いっぱいでしたし、ご夫婦が誘ってくださったので、レストランから場所をご夫婦のマンションに移して2次会となりました。
昼寝など出来ない私は、その時点でもう眠くてたまらず、まぶたは落ちてくるし、あくびは止まらないという状況でしたが、付き合うしか無いので頑張りました。
11時頃には義妹のマンションに帰ったのですが、この日の夜もなかなか眠れず、やっと眠っても朝4時頃には目が覚めてしまいました。
ひどい寝不足となった3日目は、義妹が計画していた餃子作りの日でした。友人の家に親しい友人達が集まって、私が彼等に餃子作りを教えることになっていたのです。
この餃子作りイベントは、義妹にとってとても大事なことのようでしたから、私も寝不足がどうのこうのと言っていられないのでした。
お好み焼きも作ることになりましたから、前日にスーパーで買ってきた豚のかたまり肉を薄く切るために包丁を研ぐ必要がありました。
うちの夫が、研いでくれるサービスがあったら研いでもらうと言って近くのショッピングセンターまで包丁を持って歩いて行きました。そんなサービスがあるわけがないと私は思いましたが、うちの夫がこうすると言ったらそうさせてあげるしかないのでして。
私もついて行きましたが、ショッピングセンターにそんなサービスをしてくれるところはありませんでしたから、小さなホームセンターのような店で研ぎ石のようなものを買いました。
包丁をその研ぎ石のようなもので研いで、夫が豚のかたまり肉を切ってくれました。少し冷凍しておいた方が切りやすいと言っておいたのに、柔らかいまま切ろうとするので薄切りとは言えない分厚さになっていましたけど、文句を言ってもどうにもならないのでした。
さて、
餃子作りをしたのは、義妹のフランス人の友人Fさんの家です。家が広くてキッチンも広くて道具が揃っているからということでしたが、全く夢のようなキッチンをお持ちで、プール付きの大豪邸にお住まいでした。
ご主人が企業弁護士、Fさんはスマートフォンのアプリを経営しておられるとか。私達夫婦とは住む世界が違うというような暮らしぶりでしたが、お二人ともまだ若い頃に仕事の機会があってドバイにやって来て、キャリアを築いて来た方達でした。
この家には2人のフィリピン人お手伝いさんが住み込みで働いていました。散らかった家の中の片付けもキッチンの汚れ物も洗い物も、全部このお手伝いさん2人がやってくださいました。
義妹の親しい友人達が集まって、3種類の餃子を作りました。豚肉&白菜(椎茸入り)、ケール&鶏肉、そして海老&ネギの3種類です。
私は教えただけで、作業は友人の皆さんがしたんですけど、皆さんすぐにコツを覚えて上手に作りました。
餃子以外に、オーブンで焼いて作るお好み焼きも作りました。
お好み焼きソースが手に入らなかったので私が作ったお好み焼きソースを使いましたが、ほとんどの人がお好み焼きを食べるのは初めてだったようで大変気に入ってくれました。
集まった人達の職業はまちまちでしたが、食品の輸入流通の仕事をしている方の話は大変興味深かったです。ドバイに来る前はパートタイムのセールスマンだったという方もいましたが、この方は今では科学論文や研究報告書などをデータ化して管理する会社にお勤めで、5000人の社員を率いているという話でしたよ。
皆さん若いうちに何らかの機会を得てドバイにやって来て、成長し続けているドバイ経済のおかげでキャリアを築いて来た人達です。
ドバイには、成功へのチャンスがいろいろあるようですね。
大変疲れましたけど、充実した楽しい一日になりました。
お料理の後のキッチンの片付けや洗い物を私は心配していたんですが、2人のお手伝いさんが全部やってくれました。
お金を持っている人達と持っていない人達との階級差のようなものは、ドバイに来てからずっと感じ続けていましたが、私はお手伝いさん達に心苦しくてたまりませんでした。
彼女達にとっては仕事なわけですけど。住み込みなので住居費や生活費がかからず、あのような立派で安全な家に住み、そこそこ良い給料をもらっているのですから、私が心苦しく感じる必要はないのかもしれませんが。
私はお手伝いさん達にお礼を言わずにはいられなくて、洗い物や片付けをしてくれてありがとうと言いに行きました。
義妹はワインをたくさん飲んで運転ができなくなりましたので、運転代行サービスを頼みました。インド系の運転手がやって来てマンションの駐車場まで義妹の車を運転してくれました。
この運転手さんが素晴らしく運転が上手でした。夜遅くにやって来て運転代行してくれたことがとてもありがたかったので、うちの夫も私もお礼を言わずにはいられませんでした。
私達は、食べ物の配達屋さんにもマンションの掃除スタッフにも、おそらく低賃金で真面目に一生懸命働いている皆さんに、毎日お礼を言いまくっていました。
お金を払っているんだから彼等にやってもらって当たり前というような気持ちにはなれないのですよ。彼等がやってくれていることに「ありがとうございます」と感じてしまうのです。
格差というものがあからさまな社会は、何だか居心地が悪いです。