2021年8月31日

ちょっと草を抜くはずが

一昨日の日曜日、仕事が休みで家にいたうちの娘がお料理をしました。夫の数日分のお弁当になるビーフキャセロールを作ったり、レモンケーキを焼いたり。

お料理するのは良いのですけどね、うちの娘は後片付けや掃除をしない人です。ちゃんと片付けてよとしつこく言いましたけど、結局洗い物は半分ほどしただけで後は放ったらかし。

ガスレンジ周囲は肉の脂やオレンジ色のソースやなんかが飛び散ってひどい有様で。

月曜日は朝早くに出勤しましたから、汚れたままだった2つの鍋は結局私が洗う羽目になりました。油でベトベトのガスレンジ周辺の掃除をしていましたら、目まいで倒れて以来掃除を怠っていたせいでキッチンがかなり汚れていることに気づきましたので、大掃除をしました。

大掃除の途中で洗濯物を干したりと久しぶりに身体を動かしているうちに、何だか勢いがついちゃったんです、私。

キッチンの大掃除を終えて、ふと窓の外を見たら、娘が花の種を蒔いた花壇に、ついにお日様が当たっているのが見えました。迷惑行為連発の北隣り家の敷地に生えているたくさんの木のせいで、我が家は夏以外は日当たりが最悪なんですが、ついにお日様が戻って来たのですよ。

昨日は大変良い天気でした。季節はすっかり春なのでございます。

花壇をよく見ると、娘が蒔いた種からは芽が育って来ているんですが、雑草も育っているじゃありませんか。

娘はせっせと水やりだけはするんですけど、掃除も草取りもしませんからね、それらの雑草をお母さんが少し抜いておいてあげようかなと思いました。

広さは1畳ほどの小さな花壇です。草取りを終えてふと横の花壇を見ると、芝生として植えてある草の地下茎が侵入して、生えて欲しくない草がいっぱい生えていました。放っておくと後が大変ですから、地下茎を掘り返して抜きました。

見ると、その横の花壇にも雑草がいっぱいです。

こうして、草取りは小さな花壇だけでは終わらず、家の南側を全面的に草取りすることになり、草を抜いたら片付けないといけませんからね、箒を持ってきて掃き始めたら、きりがないのでございました。

もうやめようと思いつつ、そこを掃いたらその向こうが気になるのでやめることが出来ず、どんどん掃いているうちに、うちの夫が積み上げたまま放ったらかしにしている木の枝やら葉っぱやら何やらが掃除のじゃまになったので、仕方がないからそれを片付けて、その周囲の雑草も気になったので抜き始めました。

そこの雑草を抜いていると、枝が伸び過ぎたライラックがじゃまになったので少し剪定することにしたんですけど、ついでにライラック以外の木も選定したので、切り落とした枝の片付けをしなくちゃあいけなくなりまして。

何だかお腹が空いたなあと思った頃には、腰に痛みが来ていました。

もうやめなくちゃ!

空を見上げると、お日様の位置がすっかり変わっていました。

一体どれほど時間が経ったのか。

まだまだやるべき事がたくさんあるのにやめるのは本当はイヤだったんですけど、私は家の中に入ることにしました。

家に入ろうとしたら玄関周りが汚いのが気になり、玄関周りの掃き掃除だけはしておかないとダメだと思って掃き始めました。

もうホントにやめなくちゃ!

家に入って時計を見たら、2時半を過ぎていました。

ちょっと草を抜くつもりが、

4時間も…

今日、脚の筋肉が痛いのは、そのせいです。

右腕の筋肉が痛いのは、キッチンの大掃除のせいです。

何事も、やり始めるとのめり込んでやめられなくなり、後で困ることになる性分です。


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2021年8月30日

夫の通勤はどうなるのか

うちの夫は、今日から新しくオープンする新店舗勤務です。

この店舗に勤めることは随分前から分かっていたので、どうやって通勤するかいろいろオプションを考えて来ました。

この店舗は、我が家から車で行くと30分くらいで行けます。

バス通勤も可能ですが、2つのバスを乗り継ぐ必要があり、1時間以上かかります。1時間以上かかりますけど、最後の手段としてバスという手段があることはあるのです。

最も簡単なのは、私が運転して店舗まで送り迎えするという方法です。今朝は店舗まで持って行く物がいろいろあるからということで、私が店舗まで送って行きました。

行きは高速道路を使って20分、帰りは普通道路を使って30分でした。

送り迎えをする覚悟は出来ていますけど、うちの娘が私のカローラを通勤に使っているので、娘が朝の7時過ぎに出勤する今日のような日は、夫を送って行って7時までに帰って来なければいけませんから6時には家を出ないといけません。

夕方はカローラが使えない日が多いです。娘の帰宅時間と夫の帰宅時間が重なると、迎えに行けません。私がトラックを運転できるようになればいつでも迎えに行けますが、まだトラックの運転練習は始めてもいません。

私が店舗まで送り迎えをすると一日2時間運転するわけですが、それは私の時間を無駄にすることになるし経済的でもないと夫は考えたようです。

いろいろと思案しているうちに、新店舗に勤めるスタッフが決まってきました。

そして、スタッフの一人のKさんがリングウッドイースト(Ringwood East)という所に住んでいて、Kさんが通勤する車に夫を乗せてくれるということになったらしいです。

我が家からKさんの家までは、車で10分くらいで行けます。この距離の送り迎えなら簡単です。

ということで、

通勤はKさんにお世話になるという方向で決まりました。そのために、夫はKさんと勤務日と勤務時間をできるだけ同じにするんだそうです。

しかしですね、カローラが使えない時間帯の送り迎えはどうするのかという問題があるのですよ。私はまだトラックを乗りこなせるようになっていませんし、乗りこなせるようになるかどうかもわからないんですし。Kさんの家にはバスで行くことが出来ません。

そこで、うちの夫が考えたのが、Kさんの家までは自転車で行くということなんですよ。自転車に乗るのに免許証は要りませんからね。自転車に乗ることができる程度にはまだ目が見えているそうですから。

ただし、坂の多い道ですし(特に帰りは上り坂が多い)体重も「120は行っていません」という体重ですし、普通の自転車では体力的に心配なのと、大汗をかいて臭くなるという心配があるのだそうで、夫は電動アシスト付きの自転車でKさんの家まで行くことを考え始めたのです。

可能だったら店舗までその電動アシスト付き自転車で通勤するつもりです。車で30分の道ですから自転車だと1時間かかるのに。

ところが、

いつものように簡単には行かないのは、先日の記事「点字習得と新たなプロジェクト」に書いた通りなのですけど、夫はね、電動アシスト付きの自転車を購入するのではなくて、自分が持っている(何年も乗っていない)普通の自転車にモーターを付けて、自分で電動自転車に改造すると言い出したのです。

三菱マグナが壊れた時にも、自分で修理すると言って交換部品を買い揃え、必要な道具類を買い揃えて、結局直さなかったんですけど、今回もまたモーターを買い、改造するために新たな道具を買い揃えて、結局自分では改造できないということになるんじゃあないかと私は心配していたんですよ。

心配していてもそれを言うと怒るから、黙っていましたけど。

ちなみに自分で取り付けた居間の薪ストーブも、薪ストーブ自体は使えるようになっていますが、煙突が途中止めになっています。

しょっちゅうこういうことになるんです。自分でやると言って挫折したり、途中で関心を無くして途中止めにしたり。煙突は現在も居間に置きっ放しです。

それはともかく…

昨日の朝ですが、夫が自転車のオンラインショップで電動アシスト付き自転車を見ていました。

「自分で改造するのは止めたの?」
「うん、リアナ(夫の妹)にその話をしたら、もうそういうことは止めなさいと言われて」

ドバイ在住の妹が、電動アシスト付き自転車購入を経済的に援助してあげるから、自分で改造するとかいうのはもう止めなさいと言ったらしいのです。

自転車ショップはロックダウンのため営業していませんから、オンラインショップで自分に合う自転車を探していたようです。

自転車が手に入ったら、その自転車でKさんの家まで行って、店舗まではKさんの車に乗せてもらい、帰りはKさんの家から自転車で帰るつもりのようです。

上手く行けば、減量できるかもしれないと言っていますよ。

大丈夫なんでしょうかね。朝晩の通勤時刻は暗いですが、目が見えなくなって来ている人が安全に自転車に乗れるんでしょうか。車で10分の道を自転車で行けば20分はかかるでしょう。ヘルメットをかぶって、毎日朝晩自転車に乗るんですか?最後に自転車に乗ったのは一体いつなんでしょうか?まだ乗れるんでしょうか?

自転車に安全に乗るための視力がいつまで続くのかという問題もありますしね。電動アシスト付き自転車を買ってもすぐに使わなくなるんじゃあないかと私は危惧するのです。

まあ少なくとも、自分で自転車を改造するのは止めてくれて助かりました。

私は、カローラなりトラックなりで私がKさんの家まで送り迎えをするのが最良の方法だと思っているんですけどね。必要なら店舗まで送り迎えしますし、それはもう覚悟を決めていますから大丈夫なんですけど。

夫が本当に自転車でKさんの家まで行くようになっても、天気が悪い日には送り迎えが必要でしょうし、視力が更に落ちて自転車にも乗れなくなったら、送り迎えするしか方法がないので、トラックの運転練習は予定通りやるつもりです。


うちの娘が私のカローラを使わなくなれば何の問題もないんですよ。

彼女は今年中にはアパートを借りて家を出ると言っていたんですけど、実際に本気でアパート探しをしていた時期もあったんですけど、いろいろ考えるところがあって家を出て自立するという考えは消えてしまったようなんです。

これからもしばらくこの家に住むのなら、自分の車を買ってくれと言いましたら、いずれはメルボルンに住むので車を買うつもりは無いと言います。車を買うくらいならマニュアル車の運転を習ってうちの夫のトラックを使うと言うんですよ。

オートマ車しか運転できない人がいきなりあのトラックは無理ですからね、普通のマニュアル車で手動ギアチェンジ運転を習うところから始めないといけません。そして、マニュアル車の運転試験に合格しないとあのトラックは運転できません。それは先の長い話ですし、現実的ではありません。

娘がトラックの運転ができるようになるよりも、私がトラックを乗りこなせるようになる方が遥かに簡単だし早いのです。だから私がトラックの運転練習をすることになったわけなんですけど。

トラックの登録料とか保険料のことを考えると使わないともったいないんですが、一番良いのは娘がアパートを借りて自立して私のカローラが私の手に戻り、トラックは処分する。

それが最も経済的ですし、夫の通勤問題も一発で解決です。電動アシスト付き自転車などという高額なものを買う必要もないのですよ。

しかし、娘が家を出る予定はないし、夫もトラックを処分したくないのですから仕方がない。当面は、朝は私がカローラで送って行き、帰りはバスを使うかして何とかするしかありません。

ということで、私がトラックの運転練習をすることへの期待が高まる理由が分かっていただけるでしょう。

もうこうなったらね、絶対に乗りこなして見せるぞと思っていますよ。


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2021年8月29日

いつまで続くロックダウン

毎日どこにも行きません。訪れる人もいませんし、誰にも会いません。

髪の毛がボーボーでカッパ化していますし、前髪はヘアピンで留めないと目にかかるし、ヘアカットに行きたいんですけど、どうせ誰にも会わないんだからどうでもいいかとも思います。

最近、目まいもフラフラ感もほぼ無くなりましたから、食品の買い物に出かけられるようになりましたし、掃除も洗濯もお料理も普通にやれるんですけど、楽しいことが無い退屈な暮らしでは元気が出ませんよ。

昨年からずっと断続的に続いているロックダウン生活ですが、ヴィクトリア州民の80%がワクチン接種済みになるまでは、感染者が増えたらロックダウンするしかないそうです。

シドニーのあるニュー・サウス・ウェールズ州では、新規感染者が連日1000人前後、昨日は1035人でした。現在陽性の感染者が1万5千人くらいいるそうです。その内の何パーセントかが入院しているんですよね。

患者の多いシドニー西部や南西部の病院は、すでに大変厳しい状況になっているそうですが、症状が重くないので入院せずに自宅で療養していた人が相次いで亡くなっています。

ニュー・サウス・ウェールズ州では、もう感染経路の追跡調査を止めたとか、州政府が感染者に関する詳細なデータを発表しなくなったとか、もしも私がニュー・サウス・ウェールズ州民だったら不安になるような話をいろいろ耳にするのですけど、どうもニュー・サウス・ウェールズ州政府が重点を置いているのは、いかに感染拡大を抑え込むかよりも、いかにして規制を緩めて行くかにあるようです。

毎日の定例会見で発表することも、そっちにフォーカスしているんですよ。

ワクチン接種済みという条件付きですけど、最も感染者が多い地域では家族が1時間までのピクニックができるようにするそうです。それ以外の地域では、家族に限定せず5人までが屋外で集まることができるようにするそうですよ。

公園やビーチでのピクニックを許可すれば、大勢が集まります。ピクニックできるのは同じ世帯の家族だけと言ったって、他の世帯の人達も絶対に大勢やって来るから、公園もビーチも混雑しますよ。すれ違っただけで感染するというデルタ変異種が蔓延している地域で、そういうことを許可するんですか。

そう言えば、昨日は、結婚式もできるようにすると発表しました。

結婚式はゲストの数が5人までだそうで、メイクやヘアスタイリングなどはまだ不許可なんですし、飲食はダメなんですからね、結婚式関連ビジネスはこの規制緩和の恩恵は受けません。じゃあどういう理由で結婚式ができるように規制を緩和するんでしょうかね、毎日1000人の新規感染者が出ている中で。

ニュー・サウス・ウェールズ州政府は保守自由党政権ですから、経済活動を邪魔するようなことはできるだけやりたくないのでして、感染が拡大し始めた時にも対応が遅れ、規制も緩すぎて、もう抑え込むことはできない状態になっちゃっているという話も聞きます。ワクチン接種を進めるしか他にできることは無いらしいと。

労働党政権のヴィクトリア州政府が重点を置いているのは、あくまでも感染者を減らすことです。シドニーのようにならないように頑張りましょうと州民に呼びかけています。

このブログでも度々書いて来ましたが、オーストラリアが厳しい規制とロックダウンをする最大の理由は、公共医療制度を守るためです。

国民全員に対して平等に無料で医療サービスを提供する公共医療制度は、公立病院の数も医師や看護師の数も限られていますから、通常時でも待ち時間が大変なことになっているわけですけど、新型コロナの患者が出たら受け入れ拒否とかそういうことはありえないわけなんでして、必ず受け入れて助けてくれるんです。

しかし、昨年、メルボルンで新型コロナ感染者が爆発的に増えた時には、公立病院が危機的な状態になりました。命に関わらない手術は中止になり、新型コロナ以外の患者に対する医療を限定せざるを得ない状況になったんです。

そういう事もあって、ヴィクトリア州政府が重視するのは感染者をいかにして減らすかということです。だからロックダウンは続くのです。もちろんワクチン接種は進めていますけど、80%はまだまだ先です。

ヴィクトリア州の新規感染者数は、昨日は64人でした。現在陽性の感染者は700人、入院している人が29人だそうです。

この数なら、まだ通常の医療が行えるのです。

ヴィクトリア州は感染者をゼロにすることがまだ可能だとも言われていますが、ゼロにならないとロックダウンが終わらないわけではありません。

感染経路の追跡調査も続けられていますし、連日数万人のPCR検査をしていますし、州内各地で下水検査もしています。下水にウイルスが見つかると、その地域の人々に検査を受けることが求められます。感染者を見つけて隔離するためです。

なんとか感染者が減って欲しいです。


楽しいことが無い暮らしですが、唯一の楽しいことと言えばお料理ですから、せっせと美味しいものを作っては食べて、入院中に激落ちした筋肉をカバーするのに十分過ぎる脂肪が付きました。

体重は完全に元に戻りましたけど、ほとんど動かないのに元に戻ったということはアレですよ、筋肉は落ちたまま脂肪が付いたという最悪のパターンで体重が回復したものと思われます。

しかし、どうせ誰にも会わないんだし、どうでもいいかと思ってしまいます。

四六時中、食べ物のことばっかり考えていて、お料理のアイデアが次々に湧いてくるんですが、カローラがないと材料を買いに行けません。

ですからね、私はついにトラックの運転練習を始めることを決意しました。

早速夫の仕事が休みの土曜日に練習をしようかと思ったら、夫はオープンする新店舗の準備がいろいろあって、お休み返上となりまして。

最も急を要したことは、

冷蔵庫!

昨日の記事「新しい電子レンジ」に書いたように、新店舗のスタッフルームに置く冷蔵庫をうちの夫が手配したんですけど、うちの夫はよく肝心なところでミスをするんですよ。なんと、注文した冷蔵庫は、我が家に届いたんです。

これを貴方、新店舗まで持って行かないといけないんですよ。

しかし、夫はもうトラックは運転できないんです。だから、昨日はスタッフの一人が我が家までやって来て、冷蔵庫を載せたトレーラーを引っ張って持って行ってくれたんですが、いろいろする事があると言って夫も一緒に行ったのです。

帰ってきたのは夕方で、私がトラックの運転練習をする時間はありませんでした。

日曜日の今日も休みのはずだったのに、先週まで勤めていた店舗でスタッフが足りなくなったらしくて、今日もお休み返上だそうです。

ということで、トラックの運転練習は次の休みの日までお預けとなりました。

やると決めた以上、早く乗りこなせるようになりたいんですけど。


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2021年8月28日

新しい電子レンジ

現在住んでいる家に引っ越して以来、様々なものが壊れました。セントラルヒーティングの暖房システムやガレージドアや家の外にある水道管やおトイレの排水処理設備など、このブログを読み返してみると、まあ次から次へとよくもまあ壊れたもんだ。

三菱マグナも壊れたし、そう言えばキッチン床が腐ったというのもあったなあ。

家電製品も次から次へと壊れました。

オーブントースターに炊飯器に電気ケトルに洗濯機にオイルヒーターに。

壊れかけていても使い続けることが出来ているものもあります。ガスコンロはライターで火を付けないと使えなくなっていますがコンロとしては使えます。オーブンは庫内灯が壊れているので懐中電灯で照らして中の様子を見ています。

家電製品が壊れると新たな出費ということですから、壊れないにこしたことはないわけですが、実は長年「壊れたらいいのに」と思ってきたものが一つあるんです。

それは電子レンジ!

壊れたらいいのにと思っていた理由は、もちろん壊れたら新しいのが買えるから。

その電子レンジはパナソニック製ですが、機能的には何の問題もなくて、操作パネルも使いやすくて、そして壊れたらいいのにと何年も思い続けているのに全く壊れそうな気配も無い優秀な品質なのですが、壊れて欲しかったのは一つ重大な問題があったからです

庫内灯がないんです!

中の状態が全く見えないのですよ。懐中電灯で照らすことも出来ません。

どうして庫内灯が無い電子レンジを買ったのか、自分で選んでその電子レンジを買ったのかも覚えていないんですけど、温めるにしても調理するにしても、中の状態が見えないというのは困るんです。

さて…

3日ほど前のことですが、朝ご飯のポリッジ(オーツ麦のミルク粥)を電子レンジで作りながら「壊れたらいいのに」という話を夫にしました。庫内灯のこととか壊れたらいいのにと思っているようなものに限って長持ちする「マーフィーの法則」のこととか。

そうしたところ、その日のお昼前ですよ、夫が勤め先のツールショップから電話をしてきて、新しい電子レンジを買おうと言ったのです。

うちの夫は、新しくオープンする新店舗に来週の月曜日から勤めることになっていて、現在新店舗の準備が急ピッチで進んでいます。スタッフルームに置く冷蔵庫や電子レンジなどをうちの夫が手配していたらしいのですが、その時に思いついたそうなのです。

私達が今使っている電子レンジを新店舗に寄付して、我が家には新しい電子レンジを買おうと。

夫がそう提案するんですし、私も拒否する理由はないですから、買うことにしました。

長持ちしすぎて困るほど品質が良かったことから、同じパナソニックの製品を選ぶことにしました。条件は、次の通り。
  1. 現在電子レンジを置いている棚に収まる大きさ
  2. ターンテーブルの無いフラット型
  3. 色は白(キッチンが全体的に白いので)
この条件に当てはまる電子レンジは、パナソニック製だと一つしかありませんでしたので、それを買いました。たまたまその製品は特別セール中でした。


ロックダウン中なので、生活必需品ではない家電販売店には買いに行けませんので、配達してもらいました。配達料を35ドルも取られましたが、うちの夫がそれで良いと言ったのでね。

私はロックダウンが終わるまで待つと言ったんですけど、新店舗にうちの電子レンジを持って行くことになっていましたから、早く新しいのを買わないと私達が電子レンジの無い暮らしになってしまいますので。

新しい電子レンジは、注文した翌々朝に届きました。

早い早い!

ロックダウンのせいで小売業界も苦戦していますからね、オンライン販売は対応が早くて大変ヨロシイ。

さて、早速届いた電子レンジですが、問題が一つありました。

見た目問題です。

底の部分にですね、大きな出っ張りがあるんですよ。棚に置くと、ちょうど私の目の高さで底部分が丸見えなのです。

カッコ悪いんです!


販売店のウェブサイトでもパナソニックのウェブサイトでも、この商品の写真はたくさん見ましたけど、この出っ張り部分は写っていなかったんですよ。

取扱説明書に載っている写真なんか、明らかにカッコ悪い出っ張り部分を消してあるんです。

なんでそういうことをするのよ!

こんな出っ張りがあると分かっていたら、私は別の商品を買ったかもしれませんよ。

ああ、そうか、だからこのカッコ悪い出っ張り部分を消したのか。

ううん…

これはアレです、ターンテーブルの無いフラット型デザインのせいで、マイクロ波を発生させるものをテーブルの下で回転させているので、どうしてもテーブル下の部分が大きめになっちゃうんですよ。

そして、私達が住んでいる家は高身長家族が自分達のために作った家ですからね、電子レンジを置いている棚は私の顎の高さくらいなんです。私には少し高すぎて使いにくいんですけど、うちの夫なんかには大変使いやすい高さですし、背の高い人には角度的にこの出っ張りは見えないので気にならないそうです。

気になるのは私一人ということなので、まあこの見た目問題は我慢することにしましょう。きっとすぐに気にならなくなります。


肝心の庫内灯ですけど、やっぱりあってよかったですよ、と言うか庫内灯は絶対必要ですよねえ。今まで使っていたやつにどうして庫内灯が無かったのか不思議なんです。

冷凍していた豚肉を解凍してみたのですけど、解凍状態が一目瞭然に分かるので、今までのように解凍を通り越して加熱してしまったというような失敗が無くなるでしょう。

それと、やっぱりフラット型にしてよかったですよ。入れやすいし、大きな長四角の容器も入れられるし、掃除も簡単ですしね。

加熱ムラはあります。それはもう想定内ですから気になりません。

この電子レンジを選んだ時に一番気になったのは、操作パネルの文字の大きさと色でした。目が悪いうちの夫には見にくいのではないかと思ったのです。

黒地にグレーの文字というのがね、私にも少し見にくいです。

夫が言うには、使う機能は限られているので、どこに何があるのかが分かってしまえば問題はないし、必要があればステッカーを作って貼るから大丈夫だそうです。

あるんですよ、視力の悪い人でも使いやすい大きなボタンで大きな文字の、操作ももっと単純で使いやすい電子レンジが。

私達がもっと歳を取り、もっと目も悪くなった時に、そういう電子レンジに買い替えるかもしれません。


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2021年8月27日

身体で覚えたことは忘れない

よく言われることですね。特に、スポーツや楽器の演奏についてよく聞きます。

繰り返し練習することで「長期記憶」として保管された運動の記憶は、失われにくいということですけど、特に子供の頃から繰り返し練習することで獲得された長期記憶は、ずっと保管され続けるそうです。

そういうのを私達は「身体で覚えた」と表現するわけですよ。

身体で覚えた技術、すなわち「運動の長期記憶」は、しばらく使うことがなかった場合でも、少し練習をして「運動の短期記憶」が獲得されると、比較的容易に復元されるのだとか。

かつてピアノが弾けていた人が、少し練習をしたら再び弾けるようになったとか、マニュアル車の運転ができていた私が、何年もオートマ車しか運転していなかったのに、やってみると運転できたとか。

おお身体が覚えていたわ!

ということになるのです。

マニュアル車の運転というのは、アレですよ皆さん、できる人には当たり前過ぎて気が付かないでしょうが、足と手を組み合わせた結構複雑な運動をやっているのです。それもいちいち頭で考えながらペダルを踏んだりレバーを動かしたりしているわけではないですからね。あれは「運動の長期記憶」の一例だと思います。

私は技能を要するスポーツもしませんし、かつて少しは弾けていたピアノを弾く機会もありませんけど、我ながら時々感動する「身体で覚えた技能」というのがあります。

それは、

漢字を書くことです!

オーストラリアに20ウン年も住んでいて、日常生活で日本語を手書きで書く機会というのは、非常に限られています。文章を書くのには、ほぼ100%コンピューターを使っていますから、手で書くのはカードくらいでしょう。

あと、買い物リストを書く時やノートにレシピを書く時に、私は英語と日本語が混じります。

そんな時、自分でも驚くほどに漢字が書けることがあります。考えなくても手が勝手に動いて書くんですよ。

「うわ!こんな漢字がちゃんと書けたわ!」と感激したりするのです。

小学校の1年生から、繰り返し繰り返し書き続けて、書かされ続けて、「運動の長期記憶」として保管されているわけですね。

脳みそってすごいです。


ところで、マニュアル車の運転の件ですが、どうやら私はうちの夫のトラックを乗りこなせるようにならないといけないみたいなんですよ。




このブログを定期的に読んで下さっている皆さんはご存知のように、うちの夫は遺伝性の黄斑変性症で目が見えなくなって来ておりまして、 先月運転免許証を返納しました。

ですから、もう車の運転は出来ないのです。夫のトラックは、もう乗る人がいないのですけど、処分する気がないらしくて。だってトラックですからね、普通乗用車では出来ないことがいろいろできるからということなんです。

例えば、普通車には入らないような大きな荷物を運ぶとか、夫が木を切りに行く時に道具を積み込んで運ぶとか、ゴミ処理場に廃棄物を持って行くとか。

でも夫はもうトラックの運転は出来ないんですから、誰かが夫に代わって運転しないといけないんです。そして、うちの家族でマニュアル車が運転できるのは、私だけなんです。

娘が私のカローラを連日通勤に使っていますからね、車がないと買い物にも行けないし、夫を勤め先のツールショップまで送っていくことも出来ません。

でも、私がトラックが運転できれば、必要な時には夫の送り迎えもできるし(トラックで)、買い物だっていつでも行けるし(トラックであのショッピングセンターの狭い駐車場に入って行く?)、木を切りに行くこともできるし(私が運転して木を切りに?)、

全ての問題が解決!

いや、でも、ちょっと待ってよ、私は踏み台がないとあのトラックの運転席にも上れないんですけど。

「トラックを運転する小さなアジア人のおばちゃん」というのは、うちの家族に大受けです。夫の期待も高まる一方でございますし、そろそろ運転練習を始めるしかない状況なのです。

はっきり言わせてもらえばね、マニュアル車の運転は身体が覚えているはずですから、一日くらい練習すればトラックの運転くらいできる自信はありますけど、問題は駐車とバック。

目まいも治ったことだし、そろそろ練習を…ということですが、いやあ私、この歳でこんな挑戦が待っていようとは夢にも思わなかったです。


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2021年8月26日

スーパーで知らない人と大笑い

昨日は娘が仕事が休みで家にいました。つまり私のカローラが家にある日。

ということは、

買い物に行っておかなくてはいけません!

今日から土曜日まではずっと仕事で通勤にカローラを使うと言うので、絶対に買い物に行っておかないと困るのでした。

4日前に買い物に行った時には、運転中に頭を動かすとクラクラして目が回り、少し怖かったんですが、あれから4日も経ってクラクラもそんなにひどくないです。

ちょっとクラクラする程度と言いますか。

スーパーまでのよく知っている道を行くだけですから、昨日は問題無しでした。

4日前には駐車場で車から出た途端にバランスを崩してよろけましたが、昨日はそういうことも無し。治って来たので本当に安堵しています。

先日「後遺症か副作用か」という記事に書いた通り、手の震えと睡眠問題は続いていますが、手の震えは以前からあったし、睡眠問題も長年苦労してきましたので、夜中の3時とかに目が覚めてしまっても、9時頃から夜中の3時まで6時間も寝ているんですからね、1時間毎に目が覚めますけど睡眠が取れていないわけではないので、何とかやれるのです。

ところで、手の震えと睡眠問題以外に、実はもう一つ気になることが起きています。

それは視力の低下。

回転性の目まいで倒れる前と、倒れた後では、明らかによく見えなくなっているんですよ。視力の低下が目まいの原因になるというのは理解できますが、目まいで視力が低下するということがあるんでしょうか。それとも偶然か、気のせいか。

私は2種類の老眼鏡を持っていますけどね、携帯電話など近くを見るための眼鏡ともう少し離れたコンピューターのモニターくらいの距離を見るための眼鏡ですが、どうも焦点が合わなくなっているんですよ。

近いうちに検査が必要だと思いますが、うちの夫のように視力のせいで運転ができなくなったら困るなあと思ったりしています。

そんな昨日、

買い物に行ったわけですが、買い物リストを書いて持って行ったのは良いけど、眼鏡を持っていくのを忘れました。眼鏡がないと買い物リストは見えません。

そういう時のために、LEDライト付きルーペをバッグに入れているんですけど、それを取り出すのが面倒で、私はなんとか買い物リストに焦点を合わせようと腕を伸ばしました。

近いと焦点を合わすのは不可能ですが、腕を伸ばして距離を離せば書いてあることが分かる程度には見えるものです。ところが昨日は、手を伸ばしても買い物リストに書いてあることが識別不能でした。

だからもうね、短い腕をこれでもかと言うほどに伸ばして、顔をしかめるようにして何とか焦点を合わせようとしていたんです。

そこへ向こうからやってきた男性。マスクで顔がほとんど隠れていてもおじいさん(高齢者)だとすぐに分かりましたが、私に話しかけてきました。

「ちょっと失礼ですけど、私が持ってあげましょうか?」
「は?」
「その紙、私が持ってあげますよ」

そう言って、おじいさんは私の買い物リストを指先でつまんで持つ動作をしたんですよ。

「あらあ、あはははは、私は腕が短いものですからね」
「歳取ってくるとね、腕が短いと苦労するんですよ、あはははは」
「うわはははは」

私がこれでもかっていう言うほど腕を伸ばし、顔をしかめて紙を凝視していたのを見て、ちょっとからかいたくなったんですね。

一人でお買い物中だったおじいさんと私は、涙を流して大笑いしました。

ところで、

この腕を伸ばせば何とか見えるというのは、加齢で視力が落ちてきた方には身につまされる話のはずです。大げさな話じゃあなくて、本当に腕がもう5センチ長かったらもっとよく見えるのにと思うことは良くあるんですよ。

しかし、腕は長くなりませんから、眼鏡を忘れないようにしないといけません。


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2021年8月25日

大学のオンライン講義と命の恩人

新型コロナの感染拡大にアフガニスタンの混乱にと、毎日気が滅入る様なニュースばかりですが、先日とてもいい記事を読みました。

シドニー大学で医学を学んでいる21歳の学生ジャシンダ・ホルツマークさん(Jacinda Holtsmark)に関する記事でした。

新型コロナの感染者が爆発的に増加しているシドニーではロックダウンが続いており、シドニー大学でも講義がオンラインで行われています。

その日、ジャシンダさんはビデオ会議アプリで医療科学の講義を聴いていました。講義を行ったのはラルフ・コーエン教授でした。

ジャシンダさんは、コーエンという名前に聞き覚えがありました。子供の頃から「ドクター・コーエン」という言葉を聞き続けて来たからです。

と言いますのは、ジャシンダさんは1歳になるかならないかの頃に、お腹に異常な膨らみがあるのが気になったお母さんが医者に連れて行きまして、複数の医者から気にしなくて良いと言われたのだそうですがX線検査をしてもらったところ、両方の腎臓にガンがあることが分かったのだそうです。

その腎臓のガンを取り除く手術をした外科医の名前が「ドクター・コーエン」だったんですよ。

「ドクター・コーエン」の手術は大変うまく行き、ガンが除去されただけでなく腎臓も保存され、1年半の治療の後、腎臓移植も不要で、ガンも再発せず、ジャシンダさんは無事に成長して現在はシドニー大学で医学を学んでいるということなんです。

検査のために定期的に病院を訪れているジャシンダさんは、治療の際にお世話になった人々に会う機会がありましたが、手術をしてくれた「ドクター・コーエン」には20年間一度も会う機会が無かったそうです。

その日、オンライン講義をしているコーエン教授が、もしかしたら自分の命を救ってくれた「ドクター・コーエン」かもしれないと思ったジャシンダさんは、講義中のコーエン教授の写真を撮って両親に送り、この人が「ドクター・コーエン」かとたずねたそうです。

すぐにお父さんから返事が来ました。

「あの人の顔は絶対に忘れない、その人だ!」(I’d never forget that face, that’s him.)

それを聞いてジャシンダさんは泣きそうになったそうです。

オンライン講義には学生の質問に答える時間が設けられています。その質問の時間を使ってジャシンダさんは、コーエン教授に言いました。

「あのう、すみません、これは質問ではないのですけど、今私は大変ショックを受けているんです。実は、先生は2001年に私の手術をしてくださった方だと思うんです。あなたは私の腎芽細胞腫の手術をしてくださったんです。ずっとお礼を言いたかったんです。本当にありがとうございました」

驚いて一瞬言葉を失ったコーエン教授にジャシンダさんは言いました。

「今カメラをオンにします。ああでも、先生は私の顔を見ても分からないですよね、私はあの時赤ちゃんでしたから」

コーエン教授がその後おっしゃったことも素晴らしいのですよ。

「これは、小児外科医であることの大きな特権の一つです。誰かが成長した後に、再びその人のために何かをする機会があるのですね」

コーエン教授は、ジャシンダさんのことを覚えていらっしゃいました。ジャシンダさんの病気に関する論文も書いておられたのです。そして、ジャシンダさんは、その論文を一部読んでいたそうです。

命を助けられたことから医学の道を志し、ガン治療の研究者になることを目指して勉強するジャシンダさんが、命を助けてくれた医者とこの様な形で顔を合わせることになるとは、何という巡り合わせでしょうか。

良い記事でした。


ところで、私の目まいはほとんど無くなり、ふらつきも日に日に良くなって来ています。突然バランスを失うことはありますが、回数は減っています。

頭を左右に動かすとクラクラすることに気づいたので、頭を動かす運動もしています。

睡眠は、相変わらず夜中に目が覚めますが、明け方に少し眠れることもあるし、昼寝ができることもあります。少しでも眠れると気分が全く違います。

ほぼ普通の暮らしができるようになり、健康であることのありがたさを痛感しています。


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2021年8月24日

餅ドーナツを作ってみた

先日、久しぶりにミルクフランスを作りました。小さなフランスパンにミルククリームが入っている菓子パンです。日本ではどこででも簡単に手に入るでしょうけど、メルボルンではあのようなパンは売っているのを見たことがありません。食べたかったら自分で作るしか無いのです。

日常的にパンを焼くようになってパン作りには慣れていますので、フランスパンのようなパンも簡単に焼けます。細い棒状にして焼いた小さなフランスパンにバターと練乳で作ったクリームを入れました。

ミルクフランスのレシピはウェブサイトに載せていますので、良かったら作ってみてください。

このフランスパンは、私好みのかなりしわくて食べごたえのある食感で、娘が言うには「しわ過ぎる」そうです。ちなみに、「しわい」というのは私が生まれ育った地域の方言らしいですね。噛み切りにくいとか歯切れが悪いという意味です。

ところで、ミルクフランスを食べながら、日本で食べた懐かしい食べ物の話題になり、娘が餅ドーナツを食べたいと言いました。

餅ドーナツ?

ドーナツショップで買って食べたと言うんですが、私は記憶にありません。

グーグルしてみると、丸い球が連なったような形をしています。「見たことはあるな」と思いましたけど、食べた記憶がありません。

餅ドーナツというくらいなんですから、餅のような食感なのでしょう。

お餅は餅米から作ります。我が家には餅米粉が常備してあります。雑炊に入れる団子とかは、この粉で作るんですけど、普通の小麦粉とこの餅米粉を混ぜてドーナツを作れば餅ドーナツになるんじゃあないかという単純な発想で作ってみました。

使った餅米粉はこれです。


オーストラリアでは、大抵のスーパーで売られています。アジア食品のコーナーにありますよ。

小麦粉と餅米粉を半々に混ぜて、ふくらし粉と砂糖と塩を少々を加え、これに牛乳を入れて生地にしたのを小さなボールにして、これをベーキングペーパーの上でリング状にしてから油で揚げてみました。

そうしたら貴方、大変美味しいのが出来たんですよ。

食感はお餅のようにモチモチで、味は普通のドーナツでした。

その時、ちゃんと分量を計りながら作ったので早速メモしておきました。そのメモを元に今度は2倍の量で作ってみましたら、ちゃんと1回目と同じ様に美味しいのが出来ましたので、レシピをウェブサイトに載せました。


揚げたてのホカホカしたのを食べるのが一番美味しいと思いますが、アイシングを付けるのが人気のようなので、今回はアイシングを付けてみましたよ。

私がいつも作る基本のアイシングは、アイシングシュガー(粉砂糖)1/2カップ(125ml)と大さじ1杯(15ml)のミルクやレモン汁やコーヒーなどの液体を混ぜて作ります。

白玉粉は餅米粉なので、白玉粉が手に入る方は白玉粉で作れるでしょう。

レシピはこちらです。

良かったら作ってみてください。


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2021年8月23日

出費がかさむ娘の買い物

回転性の目まいで倒れて以来、私は食品の買い物に行けなくなっています。

うちの夫は、適性視力が無くなって車の運転ができなくなりましたから買い物なんて不可能ですし、うちの息子に食品の買い物を頼むのはちょっと心配です。

ということで、食品の買い物は、車の運転ができて食品に詳しいうちの娘に頼んでいるのですが、娘には問題があるのですよ。

娘が買い物をすると、私が同じ物を買う場合の1.5倍はお金を使うんです。

食品の買い物をする時にですね、私は特売の商品を狙います。買い物リストは作って行きますけど、お買得価格の野菜や果物や肉類があれば、それらを買ってその週の献立を考えたりします。

品質的に同じような商品なら安い方を選んで買いますし、洗剤のように特売の時にしか買わない商品もあります。

例えば、我が家ではアーモンドを常備していますけど、値段が常に変更されているのを知っていますから、同じアーモンドでも400g入りで買った方が安いか800g入りで買った方が安いかを確かめて、安い方を選びます。

たとえわずかな違いでも、それぞれの商品が1ドル他の商品よりも安ければ、20個の商品を買ったら20ドルの節約になるんですよ。

ところが、その逆もあるのです。

それぞれ1ドル高い方の商品を買ったら、20個の商品を買えば20ドル余分に払うことになるのです。

娘の買い物はそれなんです!

どうも品質の最も良いものを買う方針らしくて。

娘に買い物に行ってもらう時には私のカードを渡すんですけど、どこで何にいくら使ったかを後で調べると、すごい金額を使っているんですよ。アーモンドなんて、わざわざナッツや種を売っている店でスーパーの倍以上の金額を払って買っていたし。

鶏肉を買ってきて欲しいと頼んでいたら鶏を1羽分丸ごと買って来たし、肉が必要だと言っておいたらカンガルー肉を買って来ました。

私はカンガルーも鶏の丸ごとも料理したくないです。

「もうこれ以上娘に食品の買い物を頼むわけには行かない」と思いました。


ということで、ついに昨日は、近くのスーパーまで行ってみたんですよ。倒れて以来、初めて家から出たんです。

まず、玄関を出て車庫まで行くのにふらついたので、少し緊張しました。

じっとしていると目まいは感じないので、運転は問題ないだろうと思っていたのですけど、実際に運転してみたら、

問題大ありでした!

前を向いて運転している分には大丈夫なんです。ところが、健康だと気が付かないでしょうが、運転中にはしょっちゅう頭を動かすんです。右を見たり左を見たりミラーを見たりして、頭も目も動かしまくっています。

頭を左右に動かす度にクラクラしちゃうもんですからね、制限速度以下のノロノロ運転になってしまいました。だって怖かったんですもの。

買い物は問題なかったです。ショッピングカートにずっとしがみついていましたからね、ふらつくこともなくて。ショッピングカートから手を離したセルフチェックアウトのところでふらつきました。「あら、あのおばさん酔っ払ってるの?」という感じのふらつき具合でしたけど、ひっくり返るほどではありませんから、あの程度なら何とかなります。

運転も、スーパーまでのよく知っている道だけなら危険は無いと思いますので、これからは買い物は私が行けると思います。

買い物から帰った時に、お隣りのテイラーさんに会いました。救急車を呼んだ時、懐中電灯を手にして雨の中を道路脇にずっと立ってくださって、やって来た救急車を誘導してくださったと聞きました。我が家の入り口は分かりにくいのです。

大変心配してくださっていたらしく、私が元気そうなのを見て、社交辞令じゃあなくて本当に安心したような顔をされましたよ。

話を聞くと、テイラーさんの奥さんが回転性の目まいで入院したことがあるのだそうです。治るのに6週間かかったそうです。そして、その後も回転性の目まいは度々起きているそうです。奥さんの場合は、三半規管の中の耳石という小さな石が原因なのでしょう。

私の場合は内耳と脳をつなぐ前庭神経の炎症が原因だったので、炎症が治まれば目まいは再発しないと言われました。本当にそうなら不幸中の幸いということなんですけど。

あんなしんどい目まいが度々起きるとは、どんなにおつらいことでしょうか。今の私にはよく分かります。


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2021年8月22日

睡眠不足解決策と自由のデモ

積もり積もった睡眠不足のせいでフラフラ感が悪化していますが、何だか酸素が足りていない感じがします。とにかく少しでも眠らないと身体がやっていけませんので、「眠れる時にはいつでも寝る」という対策に乗り出しました。

「昼間は活動し、夜に眠る」が理想的ではありますけど、「夜に眠る」が出来ないんだったら、朝だろうが昼だろうが眠れそうな時に少しでも眠ることだと思ったのです。

毎日家にいるんですから、そういう事もできるのでして。

昨日は朝の3時に目が覚めたのですけど、しばらくの間は暗い部屋で目を閉じて静かに横になっていました。もしかしたら再び眠れるかもしれませんし、眠れなくても横になっているだけで身体は回復すると聞きますから。

1時間くらい経ってから諦めました。

ベッドの中でニュースを読んだり動画を見たりしていましたが、あきらめて起きたのが5時前でした。

お昼前に眠くなったのでベッドに入りましたら少し眠れました。

迷惑行為連発の北隣り家の子供達がオートバイを乗り回す騒音と、家の周りのドライブウェイを工事しているらしい重機の騒音が凄まじくて、せっかく眠ってもすぐに目が覚めたのですけど、わずか30分ほどでも昼寝の後では脳みその調子が全然違いました。

やっぱり睡眠は大切です。

良い睡眠のために役立ちそうなことは何でもやろうと思いました。

良い睡眠にとって悪い事というのは、一般に言われているのはアルコールとカフェインと不規則な暮らしですね。私は最近アルコールを飲んでいませんし、コーヒーも朝しか飲みません。

良い睡眠のために良い事というのは、適度な運動、規則正しい食事、入浴が上げられます。現在、適度な運動というのがなかなか出来ないんですけど、食事は規則正しくちゃんと食べています。

入浴はめったにしませんが、就寝前にシャワーを浴びて身体を温めるのは睡眠のために毎晩やってはいるんですよ。でも、確かに入浴は良い効果があるかもしれません。

そこで、昨晩は例の洗濯室兼おトイレ兼バスルームにある浴槽でお湯に浸かってみました。7時頃です。

身体が温まってベッドに入るとすぐに眠くなりました。夜の8時頃で、さすがに北隣り家もオートバイを乗り回したり重機を動かしたりしていませんでしたから、私はすぐに眠りました。

その後、ほとんど1時間おきに目が覚めましたが、2時頃にすっかり目が覚めてしまうまでは眠れました。そして、今朝はなんと、4時頃ですけど、夢を見たんですよ。夢を見たということは眠っていたということでして、30分ほどのウトウトですけど眠れたということで精神的にも気分は良かったです。

細切れの睡眠でも、全部合わせたら結構な時間分を眠ったので、今朝は一気に回復したような気分です。やはり睡眠は大切です。


ところで、シドニーのあるニュー・サウス・ウェールズ州の状況は更に悪化していて、感染者は増え続けています。昨日の新規感染者数は825人でしたよ。ヴィクトリア州でも増えていて、昨日は61人。地方の町でも感染者が増え始めたために、ついに州全体がロックダウンとなりました。

そんな中、昨日はシドニーやメルボルンでロックダウン反対のデモが行われ(デモに行くこと事態が法律違反ですけど)メルボルンでは4千人以上がマスクもせずに集まって、一部が暴徒化して警察と衝突し、大騒動になったんですよ。

集まった人の多くはワクチン反対のプラカードも掲げていたそうです。

ロックダウン反対、ワクチン反対、自由のためのデモだそうで…

これでまた感染者が増えるかもしれません。

専門家の中には、デルタ変異種が広がってしまった以上、これまでのようにロックダウンや規制によって感染者数をゼロに戻すことは不可能だと言う人がいます。ニュー・サウス・ウェールズ州の状況を見ると、そうかも知れないと思いますが、感染者数を減らすことはまだヴィクトリア州にはチャンスがあると思うんですよ。

要するに時間稼ぎです。ワクチン接種が進んで州民の80%が接種済みになるまで感染者をできるだけ少なくするための時間稼ぎ。

そうしないと、公共医療制度が破綻してしまいますから。

先日入院して思い知りましたけど、人々が事故や病気で医療が必要になった時、人々の経済状態に関係なく誰もが平等に無料で医療を受けられるオーストラリアの公共医療制度は、いざという時に本当に頼りになります。

新型コロナに感染して入院治療が必要になっても、病院が受け入れ拒否なんていうのはありえないんですからね、必ず助けてもらえるはずなんですけど、それが不可能になる可能性があるのですよ。

公立病院の病床数には限度があるんです。医療スタッフの数にも限度があるのです。その医療スタッフに感染者が出ると、隔離措置のためにスタッフはさらに減るんですよ。感染者が増えるとたちまち公共医療制度は破綻して、救えるはずの命も救えないということになるのです。

ロックダウン反対のデモに集まって騒ぐ人達は、どうしてそのことに考えが及ばないんでしょうかね。集まった人達を全員逮捕してどこかに隔離してもらいたいものです。


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2021年8月21日

睡眠問題と危機的瀬戸際

睡眠パターンがすっかり狂ってしまっています。

一昨日は、目が覚めちゃったのが夜中の12時半でした。

昨日は、2時。今朝は、3時に目が覚めました。

目が覚めてしまった後はもう眠れません。何とかもう一度眠ろうと頑張ったところで眠れないのですが、目を閉じて静かに横になっているだけでもまだマシだと思うので寝転んでいます。

かと言って、朝が来るまでずっと寝転んでいるのもつらいですから、あきらめて起きるわけです。

夜中の2時とか3時などという時間に目が覚めてしまうと、翌日はお昼ごろから朦朧としてしまいます。仕方がないので短時間の昼寝を試みますが、眠ろうとしても眠れないというかなりつらい状況です。

何でこんな事になっちゃっているんでしょうか。

回転性の目まいの原因となっていた前庭神経の炎症の治療のためのステロイド薬は、服用を終了しました。もしも睡眠問題が薬の副作用だったのなら、そろそろ普通に眠れるようになっても良さそうなんですけど。

良い睡眠は健康な生活に欠かせませんよねえ。

こんなに眠れないんじゃあ、しんどくてたまりませんよ。それに、睡眠不足のせいかフラフラ感が悪化しています。

回転するような目まいは無くなりましたので、身体を動かした方が良いだろうと思い、できることをいろいろやっていますが、お料理やキッチンの片付けはもう問題なく出来ます。

掃除機をかけるのは結構きついですが、何とかやれます。

驚いたのは草取りです。

しゃがんだり腰をかがめるとフラフラ感が悪化してバランスを崩すんです。不思議です。どういう理由なんでしょうか。

ひっくり返りそうになるので地面を這いずるようにして草を取りながら、こりゃちょっと無理だと思い、草取りは諦めました。

暖かくなって来ていて、外に出ると花の良い匂いがするし、気持ちが良いです。フラフラしながらも、気になっていた玄関周りの掃き掃除だけはやりました。

それにしても何だかしんどい。身体を動かすと息切れするし。睡眠不足の影響が大きい気がします。


8月4日に倒れて以来、病院以外どこにも出かけていませんから、そろそろ食品の買い出しくらい行きたいです。作りたいものがあるので材料を買いたいし。

スーパーまで車を運転して行くことはできるだろうとは思うんですけど、そこから後が問題です。駐車場から店内まで歩いて上がっていくのが心配だし、ショッピングカートを押しながら買い物がちゃんとできるのか、そしてまた車を運転して帰って来れるのか不安です。

誰かが一緒に行ってくれたら安心なのですけど、買い出しは一世帯から一人だけというルールがありますから、真面目な私達はルールに従うのでございます。

肉を買いに行きたいうちの夫は、土曜日は娘が仕事が休みで私のカローラが使えると知って「よし一緒に買い出しに行こう!」と言いましたが、それはしちゃあいけないんです。

ロックダウンしているのに感染者がじわじわと増えているメルボルン。

これから先の暮らしがどうなるかは、この週末にかかっていると州政府は言っています。感染拡大を防ぐことができるかシドニーのように感染大爆発になるか、今が瀬戸際だと。

先週末のようにルールを破ってパーティーを開いたり集まったりする人が大勢出るとシドニーのようになると、そしてもう感染拡大を抑える機会は失われると言っています。きっと本当に危機的な状況があるのだろうと思います。

報道によると、現在のヴィクトリア州の感染者のうち4分の1は10歳以下の子供だそうです。学校や保育施設や公園の遊具で遊んでいるうちに感染し、感染した子供達から家族が感染しているそうです。

デルタ変異種は感染力が非常に強いというだけでなく、若い人達が感染したり重症化したりするケースが増えていますね。

この週末は、とにかくできるだけ家から出ないでくれということなので、無理して買い出しに行ったりするべきではないでしょう。

必要なものだけを娘に買って来てもらうことにします。肉が食べたい夫は、娘に肉を買って来てもらうしかありません。


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2021年8月20日

ヘアカットと手芸店とロックダウン

今行きたい所は、美容院と手芸店。

少なくともあと2週間は行けません。

現在6回目のロックダウン中のメルボルンは、夜間外出禁止令も出ています。陽性者は増えてきていますが、入院している患者数は昨日の時点で13人、そのうち集中治療室に入っている患者が3人だそうですよ。

この程度の感染者数でロックダウンしているんです。

シドニーのあるニュー・サウス・ウェールズ州の状況は、悪化の一途です。昨日の新規感染者数は681人でした。現在の患者数は8400人くらいです。

ニュー・サウス・ウェールズ州はですね、州政府が保守の自由党政権で経済優先の政策ですから、規制とかロックダウンとかはやりたくないわけなんです。だから、感染者が増え始めた時に規制の導入が遅れました。

規制の導入が遅れただけでなく、規制そのものがゆるくて、感染者数は増え続けました。仕方なく、さらなる規制を導入し、それらの規制を厳しくし、仕方なくヴィクトリア州がやっているようなロックダウンも始めて、それでも感染者が増え続けたのでロックダウンは延長され、後手後手の対応でゆるく長くダラダラと何週間も規制を続けていますけど、感染者は減るどころか大爆発目前です。

ニュー・サウス・ウェールズ州のようにならないためにということで、ヴィクトリア州が6回目のロックダウンに入った先日、感染者数はわずかだったのもあって本当にこんなんでロックダウンが必要なのかとも思いましたけど、やはり増えてきました。

昨日は新規感染者数が57人だったのです。

日本の状況に比べたら大した数ではないように見えるでしょうが、この調子で増えたらヴィクトリア州の公共医療制度はたちまち破綻してしまいます。

ロックダウン中は5つの理由以外に外出は禁止です。何度も書きましたけど、その5つの理由というのは次の通り。
  1. 食料や生活必需品の買い出し
  2. 医療や介護
  3. 運動
  4. 在宅で行えない労働と教育
  5. ワクチンの接種
そして必需品の買い物や運動は、基本的に家から5キロ圏内に限られます。基本的にと言うのはね、5キロ圏内にお店が無い人もいるので、その場合は例外ということなんですけど。

うちの夫が勤めているツールショップは、市民の暮らしに必要な商業活動ということになっています。一般市民にとっては必需品とは言えませんが、建築や道路工事関係の労働者の皆さん及び政府機関やオーストラリア軍などに道具を提供していますので、おかげで夫はずっと仕事があって、すなわちずっと収入があって、私達は助かっています。

しかし、多くのサービス業や小売業は営業禁止なんですよ。「営業自粛」じゃあなくて「営業禁止」なんですから。

美容院と手芸店もそうなんです。

ああ…

私の頭はボーボーです。特に刈り上げていた襟足がカッパ化していて、大変みっともないです。サイドの髪も伸びて耳が隠れて来ていますし、前髪が目にかかって困り始めましたのでヘアピンで留めなくてはいけません。

いつも髪の毛を切ってもらっているLさんは、繰り返されるロックダウンで経済的に大変苦しいと話していました。Lさんの旦那さんはメルボルン空港と市内を結ぶバスの運転手さんでしたが、仕事が無くなって長期間失業しました。最近パートタイムで別の場所のバスの運転をやっていると聞きましたけど、大変でしょうね。

手芸店はオンラインで買うことが出来ますが、私が買いたいのは毛糸と生地なので、やはり実物を見て手触りとかを確かめてから買いたいですからね。当分の間は編み物も縫い物も出来ません。

ロックダウンが繰り返される度に、ショッピングセンター内の店が一つまた一つと閉店します。

飲食店は、テイクアウトに力を入れている所は結構儲かっているそうですけど。

いずれにしても経済被害はすごいのでして、とにかく早くワクチン接種を進めてもらいたいです。ヴィクトリア州民の80%が接種済みというのが指標になるそうですが、昨日の時点で、2回目の接種を完了した人の割合が28%、1回目を終えた人の割合は49.3%とまだ半分なのですよ。

ワクチン接種率が80%に到達したら、ロックダウンのない普通の暮らしに戻れるのかどうかも分かりません。だって、ワクチンを接種したって感染する人はいて、重い症状が出る人もいるんでしょ?死亡率は下がるかもしれないけど、医療制度の逼迫度次第では、ロックダウンは繰り返され続けるんじゃあないかとも思います。

はあ…

見通しは明るくないんですけど、とにかくロックダウンだけは早く終わって欲しいです。

ヘアカットが必要です。


日本でもロックダウンを導入することが議論されているそうですね。ロックダウンは厳しいですよ。

昨年は感染拡大の抑制に大きな効果を見せました。ロックダウンによって感染者ゼロを何度も達成しましたし。

でも、現在非常に感染力が強いデルタ変異種が蔓延している状況で、近くをすれ違った程度の接触でも感染するそうですし、ある程度感染が広まってしまってからではロックダウンの効果には疑問符が付きます。

ニュー・サウス・ウェールズ州を見ればよく分かります。

在宅で行えない労働も市民生活に必要なものはロックダウン中も許可されているわけですが、そうした職場で感染が広がっています。

そして感染した人の家族が感染します。

生活必需品の買い物には外出しても良いわけですが、すれ違っただけでも感染するようなウイルスですからね、もうどこで誰から感染るか分かりません。

現在のヴィクトリア州にとっては、ニュー・サウス・ウェールズ州のようにならないためにはロックダウンと夜間外出禁止以外に策がないとも言えますが、期待するのはワクチンの接種です。年齢も16歳以上が対象となることが発表されました。

一日も早く接種完了80%になることを期待します。その後はもう、新型コロナウイルスと共存する暮らしになるのでしょう。


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2021年8月19日

頓挫しかけのプラスチックごみ削減への取り組み

その「プラスチックごみ削減への取り組み」というのは、我が家における取り組みです。

始めたのはうちの娘。

リサイクル可能なソフトプラスチック(主に食品の包装に使われているプラスチックの袋)の収集には家族も協力しています。決まった箱に入れるだけですから。

集めたソフトプラスチックごみは、スーパーに置いてある専用の大型容器に入れに行かなくてはいけませんが、娘は箱からあふれるほど溜まっても一向に持って行きません。お母さんが買い物のついでに持って行けと言うんですけど、私は拒否して来ました。

自分がやりたいと始めたことは自分で責任を持てというのが私の言い分。

キッチンからは様々なプラスチックごみが出ます。食品の包装に使われたもの以外にも、ナイロン袋やラップもプラスチックごみです。ベーキングペーパーは、シリコン加工された紙なのでプラスチックごみの一部だと娘は言います。

オーストラリアではリサイクルされないごみは、焼却処分せずに全て土に埋めますので、埋立地から風で飛ばされたり流れ出たりしたごみは、結局川や海を汚染することになります。土になるまでに長い時間がかかるプラスチックごみの問題は、ごみ問題の中でも最大の課題であって、メディアでも頻繁に取り上げられています。プラスチックごみは一人一人の意識の持ちようで減らすことが出きるはずだと言われますが、私もそう思います。

そこで、娘は繰り返し使えるシリコン製の袋やラップを買って来て使い始めました。私達にもそれを使えと言うのですけど、使った後にその袋やラップを洗って乾燥させて片付けることはしないんです。

そうした物を使うと、

私の仕事が増える!

ベーキングペーパーの代わりに繰り返し使えるシリコン製ベーキングシートを買って来て使っていますが、使った後に洗って乾燥させて片付けることをしない。

私の仕事が増える!

特にね、シリコン製の袋は洗いにくいし乾かすのも大変なんですよ。

洗い物が増えてすっかりうんざりしたお母さんは、使ったシリコン製品は自分で洗って片付けろと娘に言いました。でも、娘はなかなか洗わないんです。ですから、汚れたシリコン製品がキッチンに溜まり続け、何週間も放置されるという事態になるのです。

邪魔だし、汚いし、我慢できないんですけど、それを私が洗っちゃうと結局同じことの繰り返しになりますのでね、私は耐えているんです。

すぐに使えるキレイなものがなければ、シリコン製の袋やラップやシートは、使いたくても使えません。使用後に汚れたまま放置されてはいますが、引き出しにはまだキレイなのがあるんですけど、使うと自分で洗わないといけないと思うからなのか、娘はそうしたシリコン製品を段々と使わなくなっています。

仕事に持っていくランチやスナックはね、シリコン製の袋じゃあなくて弁当箱やプラスチック容器に入れれば良いんですよ。そういうのは洗うのも乾かすのもラクです。ラップを使う代わりに蓋付きの容器に入れたり、お皿を蓋代わりに使えば片付けるのもラクです。

娘は環境に優しい自然素材で出来た掃除用品なども色々買い揃えていますが、本人は掃除をしないんですから使うのは私。そうした商品は使いにくいし、品質も悪いです。ココナッツのファイバーで出来たスポンジなんて、1回使ったらボロボロになりましたよ。石鹸型食器洗剤なんてむちゃくちゃ使いにくいし、お値段も高すぎる。

こうして、買ったけど使っていない物が我が家のキッチンにはいっぱいあるんです。

どうするんですか?

いつかごみになるだけじゃあないんですか?


ごみ問題に関心があることは良いことだと思いますよ。

家から出るごみを減らしたいと考えるのは大変よろしい。私だって「リサイクルよりもごみ削減」に書きました通り、ごみ問題に関心はありますし、できるだけごみが出ないように買い物の際に注意しています。

娘について言わせてもらうとですね、取り組むのなら面倒くさい部分もちゃんと自分でやりなさいということなんです。集めたリサイクルごみを捨てに行ったり、繰り返し使えるシリコン製品を使いたいのなら、洗って乾かして片付けるところまで自分でやってもらいたいんです。ごみを出さない暮らしをするためにはラクは出来ないんですよ。

そう言えばねえ、シャンプーの容器がごみになるのが気になって、ごみを出さないために石鹸サイズの固形シャンプーを使っていたこともありましたが、一番困ったのはシャンプーそのものを止めたことでしたよ。

臭くて近寄れなくなりましたからね。

オーストラリアでは、ごみ問題はプラスチックごみだけではありません。リサイクルがほとんど行われていないし、普通ごみは全て土に埋めるので、埋め立て地周辺の臭いや汚染が問題になっています。

ごみ削減への取り組みは続けていかなければいけませんが、ごみを削減するために結局はごみになるような物を買ったりしてはダメなんです。


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2021年8月18日

後遺症か副作用か

先日、回転性の激しい目まいで入院するはめになった私ですが、一時はもう治らないんじゃあないかと不安だったのですけど、医者が言った通り日々順調に回復しています。

現在はほとんどフラフラする感じは無くなりましたし、突然フラッと来る不意打ちも減って来ていますし、毎日しっかり食べているせいで体力も付いてきたと思います。少し動いただけで息切れするようなことはもうありません。家事も普通にできるようになってきました。

それは良いんですけどね、実を言うと現在二つの後遺症に悩まされているんです。

一つは手の震え。

私は以前から手が震える体質ですが、それが悪化したと言いますか。

うちの家族は私の手が震えることは十分承知していますけど、そんな家族でも「ちょっとすごいな」と感じるらしい激しさなのです。

お箸で何かを食べる際に最も不便を感じます。少し動いた後だったりすると、食べ物を口に運ぶのにも一苦労という有様なんです。

編み物をするのにも支障があるほど震えます。

パーキンソン病の症状に手の震えというのがありますが、あれにそっくりです。

お箸を使う時は先の方を持つとか、お箸ではなくてスプーンやフォークを使って食べるとか、腕を固定して震えを抑えながら食べるとか、いろいろ工夫していますが、我ながら情けなくなりますよ。

こんなに震えては、ケーキの飾り付けなんて不可能でしょう。先日作ったミルクフランス(パン)にミルククリームを絞り出して入れるのにも苦労しましたから。

もう一つの後遺症は、睡眠問題。

これはね、入院中に睡眠サイクルが狂ってしまったためじゃあないかと思っていましたが、なかなか元に戻りません。元々睡眠が浅くて夜中に何度も目が覚めていたのが、何度も目が覚めるというよりもすっかり目が覚めてしまうのです。

夜中の1時に目が覚めてもう眠れないという日もありましたが、最近は3時頃に目が覚めてしまうことが多いです。今朝は2時に目が覚めました。

当然昼間に眠くなりますが、昼間に眠るとまた夜の睡眠に問題が生じますから、できるだけ身体を動かして何かしながら眠くならないように頑張って、昼寝をしないようにするんです。

そうすると、夜の7時や8時には眠くなりますが、そんなに早く寝てしまうとまた夜中の1時に目が覚めちゃったりしますから、寝るのは9時か10時くらいにするように頑張っています。

それでも、10時頃に寝て12時前にすっかり目が覚めちゃったりすると、もう本当にがっかりしてしまうのですよ。

脳みそのどこかに問題が起きているんですよねえ。あるいは、ステロイド薬の副作用ということも考えられます。

私の回転性の目まいの原因は、右側の前庭神経炎、すなわち平衡感覚のコントロールをしている内耳と脳をつなぐ前庭神経の炎症でした。この炎症の治療のために「Panafcortelone」というステロイド薬を服用しています。

非常に強い薬なので急に服用をやめることが出来ないそうで、現在は徐々に服用量を減らしている段階です。

このステロイド薬の副作用に、睡眠障害や手の震えもあるそうなんですよ。

薬の服用をやめたら睡眠や手の震えは改善するでしょうか。そうなって欲しいです。


ところで、アフガニスタンからのショッキングなニュースが連日報道されていますが、大変心配です。最大の心配は、女性や少女達のことです。

以前、「Learning to Skateboard in a Warzone (If You're a Girl)」(戦場でスケートボードを習う女の子達)というドキュメンタリー映画について書いたことがありますが、この映画は貧困や戦争などの苦境の中で生きる子供達に、読み書きなどの基本的な教育とともにスケートボードを教えるというプログラムを実施しているNGO「スケーティスタン(Skateistan)」のアフガニスタンにおける活動を取り上げています。

タリバン支配下のアフガニスタンで、学ぶことも働くことも禁じられ、外出すら許されず、服装も厳しく制限されて、自由も人権もなかった女性達が、タリバーンの支配から開放された後、生き生きと日々の暮らしや家族について語る様子がとても印象に残ります。

そのアフガニスタンが、まさか再びタリバンに支配されることになるとは。

報道から知る限りでは、現在のタリバンは以前のタリバンとは言っていることもやっていることもかなり違っているようです。以前のような強圧的なやり方では、アフガニスタン国民からも国際社会からも支持を得ることは出来ず、成功しないと学んだのでしょうか。

女性の権利はイスラム法の下に尊重すると言っているようですし、敵対勢力に対する報復もしないと言っていますね。

確かに今のところ、以前のタリバンがやっていたような略奪だとか集団強姦だとか大量殺戮だとか公開処刑だとか、そういう残虐行為が行われているというニュースは届いていませんけど。

何だかニュースサイトを開くのがためらわれるような思いです。


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2021年8月17日

目まいの不意打ちとロックダウン

回転する目まいは消え、動く時のフラフラ感も日に日に良くなり、昨日の朝なんてもうほとんど治った気がして油断していました。

朝ご飯のポリッジ(オーツ麦のミルク粥)とコーヒーは、普段はデスクに持って行ってニュースなど読みながら食べるんですけど、フラフラしていた時はそれが出来ませんでしたからキッチンで食べていました。

昨日の朝はもう治った気分でしたから、私は普段のようにコーヒーとポリッジが入ったボウルを手にしてデスクのある部屋に行こうとしたんです。

途中に小さな階段がありまして、そこを降りていたら突然の目まいでふらついて、コーヒーをこぼしました。

小さなアクシデント1回目。

まだ気をつけなくちゃあいけないんだなと思いましたけど、人間やはりね、問題がないとつい油断しちゃうんですよ。

朝、毛糸を探して戸棚をごそごそしていたら、再び突然の目まいでふらついて、ひっくり返りそうになりました。

小さなアクシデント2回目。

昨日はついにお料理を始めたんですけど、食べたかったミルクフランスを焼いたり、炊き込みご飯を作ったり、イカの唐揚げを作ったりしました。

つい2〜3日前には、スープを作ろうにも野菜を切るだけでハアハアと息が上がってしんどかったのに。通常通りの速度では動けませんでしたから、ものすごい時間がかかりヘトヘトになったんですけど、昨日は体力的に問題はなかったです。

お料理の最中にちょっと用事があって自分の寝室に行った時、突然ふらついてバランスを崩し、ヤバいと思って直ぐに床にしゃがんだので倒れはしなかったけど。

小さなアクシデント3回目。

ついついもう治ったような気がして油断するんです。そして、普通に動こうとして不意打ちを食らいバランスを崩すというパターンです。そろそろ車の運転もできそうだと思っていたんですけど、食品の買い物にも行けそうだと思っていたんですけど、もう少し待った方が良いかもしれません。

それにしても、突然グラっと来る目まいはどういう訳なんでしょうか。うっかり転倒して骨でもどうこうしたら後がヤバいです。

自分の身体なんですけどね、自分で制御できない事が起きるというのはちょっと怖いですよ。

早く完全に回復したいです。


ところで、メルボルンのロックダウンは、案の定、再び延長されました。

2週間も!

ということは、今月末にある友人Tさんの60歳のお誕生日パーティーはキャンセルです。

この方のお誕生日パーティーは、実は楽しみにしていたんです。着ていく服の事も考えていましたし、私は髪の毛が伸びまくってマレットヘア化していますから、パーティーまでに何としてでもヘアカットに行きたいと思っていましたが、ロックダウンが続くということはヘアカットは無理。でもパーティーももう無いんですからどうでもいいです。

昨日からは夜間の外出禁止令も復活しています。夜の9時から朝の5時までの間は外出禁止です。とにかく人の動きを抑制することが目的です。

私の場合、家から出られるのは食品や生活必需品の買い物(家から5キロ圏内)だけですよ。

ヴィクトリア州民の80%がワクチン接種済みになるまでは、ロックダウンは繰り返さざるを得ないのだそうです。現在、ニュー・サウス・ウェールズ州が大変なことになっているんですけど、ああいう感染大爆発状態にならないようにするには、ロックダウンするしか無いと。

そう言えばねえ、

新型コロナのパンデミックが始まって以来、オーストラリアはほぼ鎖国状態とも言われていて、国民が海外に渡航するには国からの許可が必要なのですけど、許可は比較的容易にもらえるらしくて、この前の感染拡大の原因になった人も結婚式にインドに渡航して帰って来た人でした。

問題は、人々が海外に渡航することではなく渡航した人がウイルスに感染して帰って来ることだということで、先月オーストラリア政府は規則を変更して、渡航した人が帰って来るのにも許可が必要ということになったんですよ。

しかも、その許可を得るためには「やむを得ない切迫した理由」が必要ということなんです。

これね、簡単に言うと「海外に出ていくのは良いけど帰って来れませんよ」ということです。

ロックダウン生活、いつまで続くのでしょうか。

先日は、あるユダヤ人家族がルールを破って婚約パーティーを開いていたのを警察に通報されたか何かでバレちゃって、集まっていた人達69人が全員それぞれ5000ドル以上の罰金を科されたというニュースもありました。そのパーティーに参加していた人達のうち2人が新型コロナ陽性だと分かったために、感染経路調査が大変なことになってしまい、州政府の怒り大爆発!

州政府だけじゃないですよ、一般市民皆んなの怒りも大爆発でした。

皆んな我慢してロックダウンに耐えているのに。ルールを破ってパーティーを開いていたのは裕福で社会的地位もあるユダヤ人達の集団だったそうでね、少なくとも2人の医者も参加していたそうです。

このパーティーから一体どれだけの感染者が出るでしょうか。

ルールを破る人達はいますが、そうした人達を警察がちゃんと捕まえて罰金を食らわしてくれるので、まだ何とか耐えられています。

そうじゃないと、規則なんて破ったもん勝ちということになっちゃいますから。


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2021年8月16日

しそ梅ペーストと梅干茶漬け

私は梅干しが特に好物ということはありません。梅干しが食べたくなることなど、一年に一度あるかないか。そして食べたくなる時というのは、決まって具合が悪い時。

要するにですね、お粥を食べたくなる時に、梅干しを添えたいと思うことがあるということなんです。お粥に添えて食べたくなるのは、梅干しではなくて大根おろしとちりめんじゃこの場合が多いです。

しかし、梅干しもちりめんじゃこも簡単には手に入らないし高額です。いつでも冷蔵庫に備えている食品ではないですから、病気になった時に「お粥と一緒に食べたい」と思っても、食べられるわけがないんです。

先日、激しい回転性の目まいで入院しました。入院3日目にやっと物が食べられるようになった時に食べたかったんですよ、お粥が。

もちろんオーストラリアの病院でお粥なんてものにお目にかかれるわけがなく、家に帰った日に息子に頼んで作ってもらいました。

梅干しもちりめんじゃこもかつお節も何も無かったので、お粥だけ食べたのですけど、あれ以来「梅干しを食べたい」という気持ちがずっと残っていました。

現在、目まいはほとんど無くなり、普通の状態と言えるまでに回復していて食事も普通にできているんですが、一度にお腹に入れられる量に限界があるせいで、しょっちゅう小腹が空きます。

そして、これまたどういう訳だかご飯(米)ばっかり食べたくなるんですよ。

日曜日の朝は、冷蔵庫がほぼ空っぽでした。

先週はうちの娘が月曜日から土曜日まで連日長時間勤務で買い物に行くことが出来ず、私のカローラを毎日通勤に使っているので家にいる息子に買い物を頼むことも出来ず、食料が底をついて来ましてね。

晩ご飯の残りは夫と娘がお弁当に詰めて仕事に持って行くので、冷蔵庫にはすぐに食べられそうなものが何もありませんでした。

それでも何かないかと探していたら、ドアの内側についている小さな引き出しに、ここにはワサビや辛子などのチューブ物を入れてあるんですけど、紫色のチューブが見えたんですよ。

あれはもしかして…

ハウスのしそ梅ペーストだ!

こんなものを買っていたのか。近所のショッピングセンターに入っているダイソーで買ったに違いない。覚えていないくらいなんだから賞味期限は過ぎているかもしれない。

見てみると、賞味期限は2ヶ月ほど過ぎていましたが、2ヶ月過ぎたくらいなら食べてもお腹を壊したりはしないでしょう。保存料がたっぷり入っているに違いないそのしそ梅ペーストは、別になんの問題もないように見えました。

ラッキーなことに、前日の晩ご飯のご飯が少しだけ残っていました。

お粥だ、お粥!

鍋で煮るなんてやってられないので、ボウルにご飯と水を入れてチンしてお粥のような状態にしまして、少し塩をして混ぜてから、ハウスのしそ梅ペースを絞り出して一緒に食べました。

あああ…

あああ…

あああ…

しみじみと美味しかったです。


あれですよね、こういうものをお腹に入れたからといって、身体に力がみなぎるというようなことは無いですけど、気持ちが満たされて心が元気になると言いますか。

そこにやって来たうちの娘が、梅ペーストを食べている私を見て顔をしかめ「うへえ!」と言いましたよ。

梅干しは、うちの夫と息子と娘にとっては、口にしたくない食べ物の一つです。「ゆかり」というふりかけがありますが、あれも梅干しのような味がすると言って誰も食べません。

梅干しのどこがそんなに不味いのか私にはよく分かりませんけど、とにかく嫌いな味なので、しそ梅ペーストを買ってはみたもののお料理に使うことは無く、そのまま忘れていたのです。

ところで、

昨日の日曜日は、仕事が休みだった娘が食品の買い物に行ってくれたのですが、アジア食品店に寄ってもらったら、頼んでいなかったものもいろいろ買って来ました。

「ふりかけ」とか「永谷園の鮭茶漬け」とか。

しかしね、嬉しそうに袋から取り出して見せているその「永谷園の鮭茶漬け」には「梅干茶漬け」と書いてあったんです。

「アンタそれ、梅干し茶漬け」
「ちがうよ、サケよ!」
「ほらここに、梅干と書いてある」
「ええええ!そんな漢字読めない!
「梅の花の絵もついてます」
「そんなの飾りだと思うわよ!なんでえ!オーノー!そんなあ! 」

激しくがっかりしていました。何年ぶりかで鮭茶漬けを食べるのを楽しみにしながら帰宅したそうです。

梅干茶漬けは、私がいただくことになります。


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2021年8月15日

人を襲う鳥マグパイ

オーストラリアに恐ろしい動物がたくさんいることは有名です。最も危険なのはサメとワニですが、サメやワニは身近にいませんから、日常的にその存在を怖いとは感じません。

毒ヘビや毒グモは怖いですが、これも滅多にお目にかかりません。毒ヘビに遭遇したことはこれまでに何度かありますけど、毒ヘビの攻撃を避けることは出来ます。

オーストラリアの森林には、人を襲うような怖い動物はいません。時々カンガルーに襲われたという人の話を聞きますけど、野生のカンガルーに遭遇することはめったにありませんし、普通は向こうが逃げて行きます。

そんなオーストラリアで、春先から夏にかけて毎年話題になる怖い動物がいるんですよ。マグパイというカササギの一種です。カラスくらいの大きさの黒い鳥で、白い模様があります。

巣作りや子育てをするこの時期、攻撃的になるマグパイがいて、巣の近くの通る人々を襲うことがあるのです。つい先日も、赤ちゃんを連れた女性がマグパイに襲われてパニックとなって転倒し、その際に頭を怪我した赤ちゃんが亡くなったというニュースがありました。

マグパイのくちばしによる攻撃そのもので怪我をする人もいますけど、この女性のように襲われてパニックになり転倒して怪我をする人が多いのです。

マグパイに襲われている男の子の映像を見つけました。人間が身の危険を感じるほどの攻撃ではありません。


我が家の敷地にはマグパイ「ジョージ」の家族が住んでいます。このジョージは、私が最初に名付けたジョージとは身体の大きさも身体の白い柄も違うので、ジョージ2世か3世ということになるんでしょうけど、我が家のマグパイ一家は大変フレンドリーです。

お隣りのテイラーさんが時々食べ物をやっているらしいので、人間の姿を見かけると逃げるどころか「もしかしたら何かくれる?」という顔をしてこっちを見ます。すぐ近くで洗濯物を干したりしていても、マグパイの親鳥達は知らん顔です。

一度敵ではないと認識すると、子育ての時期でも攻撃して来たりはしないんですよ。

ところが、その逆もあり!

一度敵だと認識すると、ずっと覚えているんだそうです。

ある科学者のグループがマグパイの生態を研究していた時、マグパイ達に棒を使って意地悪をする係の人がいました。当然、マグパイ達はこの人を敵と認識していたはずなんです。

長い時間が経過した後、ある日この人がマグパイ達の飼育場所に入って行きましたら、時期的にはマグパイ達が人を攻撃する時期ではなかったし他の人達もいたのに、マグパイ達は直ちにこの人をめがけて攻撃し始めたんですって。

積年の恨み忘るべからず!

自治体にマグパイ被害防止の対策を求める人達もいますがね、何ができると言うんですか?

先程のニュースの原因になったマグパイは、捕獲されて別の場所に連れて行かれたそうですけど、それも人間のエゴと言うかね。マグパイは自分のヒナを守ろうとしただけなんですよ。

マグパイが攻撃的になる時期には、そういうこともあると各自が自覚して、攻撃された時に備えることが最善の対策なんじゃあないでしょうかね。

赤ちゃんが亡くなった方はお気の毒ですけど、マグパイに罪はなかったでしょ?


ところで、春が近づき動物たちも活動的になってきたということか、我が家にもカンガルーが出没するようになりました。

昨晩も一頭が玄関の直ぐ前で草を食べていました。



活動的になって来たのはカンガルーだけではありませんよ。

迷惑行為連発の北隣り家の子供達が、オートバイを乗りまくっています。



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点字習得と新たなプロジェクト

いずれ視力を失うことを知っているうちの夫は、点字を習得することを決意したそうです。

点字というのは、皆さんご存知のように横2つ縦3つの合計6つの盛り上がった点の組み合わせでで表現される視覚障害者用の文字です。

フランス人の考案者ルイ・ブライユの名前から、多くの国で「ブライユ(Braille)」と呼ばれますが、英語ではこれを英語式に発音して「ブレイル」と呼びます。

文字の数が多い日本語の点字は大変複雑ですが、英語の場合は少しマシです。基本的にアルファベットと数字と記号、および頻繁に使用される単語や文字の組み合わせから成り立っています。

うちの夫はこの点字を習得して本を読んだりするつもりはありません。本は「オーディオブック」(本の朗読を録音したもの)という便利な物がありますからね。

ただ、バス停や駅などで表示が点字で読めたりできれば、便利だろうと考えたそうなんです。

人並み外れた記憶力を持つうちの夫は、日本語やドイツ語など外国語の習得に取り組んだ経験もあって、「点字」がそれほど難しいとは感じなかったそうです。私が入院していた数日の間に、基本的な点字はもう覚えちゃったんですって。

それって結構すごいんですよ。例えばこのページで基本的な英語の点字を見ることが出来ますけど、私だったら拒否反応が出てしまいそうな感じです。

これをもう覚えたと言うんですから大したもんだ!

ただし、これらの点字を目で見て意味を認識できるのと、指で触れて認識できるというのは別物です。指で触れて読み取る訓練は、まだまだこれからです。

自分の指がどれほど敏感で、指で触れて読み取るなどということができるかどうかも分からないと言っていますけど。

オーストラリアでも、点字は様々な場面で目にします。駅やバス停はもちろん、道路の交差点などに付けられている通り名の表示や公共の建物内の表示などは点字が併記されているのが普通ですし、缶飲料やワインのラベルなんかに点字がついていたりしますよね。

将来のために今から準備しようとする夫の姿勢は大変感心です。


ところで、勤め先のツールショップへの通勤ですが、毎日行きも帰りもスタッフの誰かのお世話になるというわけにもいかず、私のカローラは娘が通勤に使っているために家族の誰かが送り迎えということも出来ず、夫は少しずつバス通勤が増えてきました。

現在勤めている店舗は、我が家に近いバス停から乗り換え無しで30分ほどで店舗の近くまで行けるのでバス通勤も可能なのですけど、もうすぐ開店する新店舗に勤め始めると通勤が問題になります。

2つのバスを乗り継げばバスで行けますが、待ち時間を入れると1時間以上かかるんですよ。

そこで、夫は自転車通勤を考えていると言うんです。電動アシスト付きの自転車ですけど。

ところがねえ、いつものように簡単には行かないんです、これが。

電動アシスト付きの自転車を購入するのではなく、自分が持っている(何年も乗っていない)普通の自転車にモーターを付けて、自分で電動自転車に改造するつもりなんですよ。

早速モーターに関するリサーチを始めた模様です。

何でいつもこうなるの?

電動アシスト付きの自転車ってそんなに簡単に改造できるものなんですか?

改造するために新たな道具を買い揃えたりするんじゃあないかと心配です。

その新店舗まで、車で行くと30分くらいですけど、自転車で行くと結局1時間近くかかっちゃうんじゃあないかと思うんですよ。

これから花粉症の季節が始まるし、夏は暑いし、同じ1時間なら私だったら涼しくてラクなバスを選びますけどねえ。

 
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2021年8月14日

ごみ屋敷ガレージの今後

車が3台は入る広さの我が家のガレージは、長年ごみ屋敷状態です。

少し前までは足の踏み場もない危険な場所でしたが、ガレージ内に置いている衣類乾燥機を安全に使えるようにするために、乾燥機の周辺だけは私が掃除と整理整頓をしたので、今では少しマシになっていますけど、物で溢れかえっているのは相変わらずです。

ごみ屋敷状態になっている原因は、単純に夫の持ち物が多過ぎることと、そうした持ち物を片付けないからです。

出したら出したまま、開けたら開けたまま、使ったら使ったまま、そういうことを何年も繰り返すとそりゃあ散らかりますよ。

あとね、うちの夫は親切な人ですから、知人が始末に困っているものがあると聞くと、「ボクが処分してあげましょう」「ボクがもらってあげましょう」「ボクが買い取ってあげましょう」と言って、我が家に持って帰るんですよ。

もうそういう事は出来ませんけど。

それから、道具が大好きな人が道具を売っている店に勤めているんですからね、ついつい買っちゃうというのもあるのでして。

そりゃあもうホントにね「一体どうする気よ!」と呆れるほど大量の道具を持っています。

木工関係の書籍も大量に持っています。本に関して言えば、木工関係だけではありません。小さな図書館が作れるくらいの大量の本が、我が家にはあります。本を買うのを止めたら家が買えるぞと友人達によく冷やかされたものです。

このごみ屋敷ガレージにあるものをこれからどうするか、夫は考えたそうです。

このまま放ったらかしにし続けて、いつか自分が死んだら、ガレージにあるお宝はガラクタと一緒にごみとして処分されてしまうに違いない。

それはもったいないし悲しすぎる!

と思ったんだそうで、

そうした道具類は、それらを活用することができる趣味や仕事をしている知人に声をかけて、買い取ってもらえるものは買い取ってもらい、使ってもらえるものは差し上げることにしたそうです。

木工関係の書籍は、売ったとしても大したお金にはならないし、お金にするよりも誰かに譲りたいそうです。図書館に寄付するという手もあるでしょう。

道具にしても本にしても、いずれ目が見えなくなるうちの夫には宝の持ち腐れですからね。思い入れのある道具を手放すのは悲しいでしょうけど、仕方がないのです。使わないのに持ち続けても意味がないですから。

視力は確実に悪化してきているようなので、覚悟を決めたのでしょう。

決めた以上はちゃんとやってもらいたいですよ。実際にはお宝よりもガラクタの方が多いので。

ちなみに、ガレージに置いていた衣類乾燥機は死んでしまい掃除は無駄になったんですが、あの掃除で「キレイで使いやすいワークショップは良いものだ」ということを実感したうちの夫には、少なからぬ影響があったものと思われます。


ごみ屋敷状態はガレージだけではなく、夫のデスクもそうでした。

夫のデスクは私が苦労しながらも定期的に掃除をしていたのですが、もう何年も前にあきらめました。物がありすぎて掃除が不可能になりまして。

デスクもガレージと同じ理由であのような筆舌に尽くしがたい状態になってしまったのでございますが、このデスクが現在は片付いているんですよ。

理由はノートパソコンの画面が見えなくなって来た夫が、大きなモニターを置くために片付けたからです。片付けたと言うか、デスクにあったものをゴミ箱に入れたと言った方が正確ですけど。

片付いたデスクに掃除機もかけてキレイにし、大きなモニターで見やすくなって仕事もはかどり、気分が良かったのでしょう。これから少しずつ持ち物を減らし、不要なものを処分していくそうです。

やっとそういう気になってくれたのは嬉しいですけどね、きっかけは目が見えなくなって来たからというのは、やはりちょっと可愛そうな気がします。

トラックやトレーラーはどうするんでしょうかね。もう乗る人はいませんよ。


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2021年8月13日

入院4日目に退院

入院4日目の朝は、目が覚めた時に病室内がほとんど回転していないと気づきました。

見る角度によってはほぼ普通に見えたし、おトイレにはもう完全に自信を持って一人で行けるようになっていましたから、この日のうちに家に帰れると確信しました。

医者からは、入院は家に帰っても大丈夫だと自分で心配を感じない状態になるまでだと聞いていましたしね。

病院にそのままいても家に帰ってもすることは同じなんですよ。薬を飲んで安静にしていることだけです。私の場合は、家に帰っても世話をしてくれる人がいるわけですからね、病院にいた方が良い理由はありませんでした。病棟は騒々しくて眠れないし、私は家に帰りたかった。病院としても、家に帰ることが出きる患者は帰す、入院期間はできるだけ短くする方針です。

家に帰るためには、歩行状態のアセスメントでOKをもらわなくてはいけません。

前日にリハビリを教えてくれた理学療法士の方から借りた杖(ウォーキングスティック)を使いながら、壁や手すりにつかまらずに廊下を歩く練習をしましたら何とか歩けました。

これならもう絶対に家に帰れます。

早くお医者さん来てちょうだい!

それに、この日の朝は吐き気が無くなっていたので、ついに朝ごはんを食べることができたんですよ。

と言いましても、オーストラリアの公立病院で出される食事に期待してはいけません。

朝ご飯は、ゴルフボールよりも少し大きいくらいの小さな丸いパンが1個とコーンフレークとミルク、カップに入ったお湯(これにティーバッグなりインスタントコーヒーなり入れて飲む)と小さく切ったフルーツのシロップ漬けみたいなの。それだけでした。

それだけでも、食べることができて力がみなぎるようでしたよ。

回診には前日歩行状態のアセスメントに来た男性医師と女性医師との2人が来ました。

元気一杯を演じる私は、おトイレまでなんてヒョイヒョイと問題なく歩き、廊下も杖を使いながらですけど「家にはこれとよく似た杖を持っているんです!」と言いながら、壁につかまらずに廊下の向こう側まで行って帰り(結構無理をして頑張っていたんですけど)、即退院許可が降りたのでございました。

それから1時間後には、いつでも帰ってよろしいということになりました。

この日はうちの夫が仕事が休みで家にいたので、息子が運転する車で二人で迎えに来てくれました。玄関までは車椅子で運ばれました。

家に帰ってから服用しなくてはいけない薬は、いつも薬を買っている薬局に寄って買いました。病院の薬局でもらうと待ち時間がすごいことになりますので。


こうして退院したわけですけど、支払いはゼロでした。

オーストラリアの公立病院での治療は、基本的にすべての国民に対して無料で提供されています。だから、大変なんですよ。医療サービスに莫大な費用がかかりますから予算を削られて、公立病院の数は減らされ、待ち時間がすごいことになっているわけです。

新型コロナの感染者が増えれば、すべての感染者を平等に受け入れて無料で治療するのですからね、感染者が増えると公的医療制度はたちまち破綻してしまいます。

オーストラリアで感染抑制のために非常に厳しい規制とロックダウンが繰り返されている理由の一つがこれです。感染者を出すわけにはいかないのですよ。

とにかく、

私は入院4日目に家に帰ることができたのでございました。

案の定、この話は前回救急車で運ばれた「キッチン転倒顔面強打事件」以来のかつてない面白いストーリーということで、夫はいろいろな人に喋りまくっていました。

別にいいですけど…

しかし、「何かできることがあったらいつでも何でも言って」と助けを申し出てくださった人が大勢いたのも喋りまくったおかげと言うか、ありがたいことです。

ほら、あれですよ、うちの夫が視力のせいで車の運転ができなくなったという「お気の毒な話」の直後のもう一つの「お気の毒な話」ということで、皆さんの同情を集めているというのがあるんじゃあないかと思うんですけど。

とにかく、回転する目まいは消えました。

ふらつきが残っていますが、毎日少しずつそのふらつきも良くなって来ています。

もうすぐ、うちの夫は新しく開店する店舗に勤務し始めますので、早く治って運転ができるようにならないといけません。でも、今回の件で、息子が再び運転をするようになったので、夫の送り迎えを息子に頼めるようになると思います。あるいは、夫はもっとバスを利用することも考えるでしょう。

晩ご飯作りは、仕事で帰宅が遅くなることが多い娘に代わって、息子が担当しています。

先日は、なんとかき揚げ天ぷらを作りましたよ。ざるうどんとかき揚げ天ぷらの晩ご飯でした。一昨日は、いんげんの胡麻和えと塩鮭を焼いたのとお味噌汁とご飯。このお味噌汁は百点満点の出来でした。

息子は私のレシピサイトを見ながら作っていますから、基本的に私が作る料理の味です。

何となく毎日部屋にこもっていた息子が、必要に迫られて運転を再開し、掃除洗濯、晩ご飯作りに後片付けと、大活躍なんですよ。家族からも有難がられていますから、本人も気分が良いのでしょう。昨晩は豚肉と豆腐のピリ辛そぼろを作りながら、歌を歌っていましたからねえ。

私が病気になると息子の自信アップにつながるから、ヒロコはもっと病気になった方が良いと夫は言っています。

何だそれ…


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2021年8月12日

入院3日目に突入

入院2日目の夕方、いくら何でも家族に連絡を取らなければいけないと思い、かばんに入っているはずの携帯電話を看護師の方に頼んで探してもらいました。

朝からかばんの中で iPhone が音を立てていたので、かばんに入っているのは確実でした。ところが、そのバッグは以前うちの夫が仕事で旅行する際に使っていた小さめのスーツケースでして、やたらにたくさんのポケットが付いているので携帯電話はなかなか見つからなかったのです。

「携帯電話は無いですねえ」
「音がしていたので絶対に入っているはずなんです」

看護師さんは手を突っ込んで探していましたが、なかなか見つからないので、中に入っているものを取り出しながら探し始めました。

そうしたら、

あっ!

「ワインが入ってる!赤ワインが1本入っていますよ、ヒロコさん!旦那さん、どうしてワインを入れたんですか!」

何だそれ!

後から分かったことですが、先日うちの夫が車の運転をやめた後、当時勤めていた店舗が家から遠かったために伯母さんの家に数日泊めてもらったのですけど、その時そのかばんを使ったんですよ。そして、そのワインはその時に伯母さんから頂いたものだったのです。

使ったら使ったまま、片付けないで放ったらかしていたかばんに大急ぎで私の着替えを詰めたので、頂いたワインがそのまま入っていたということでした。

かばんにワインが入っていたという話は、看護師の皆さんに大受けでしたけど。

さて…

非常に騒々しかったカーテンだけで隔たれていた短期滞在患者用の部屋から病棟の個室に移って静かになるかと思ったら、この脳神経科の病棟は大声を出す人や大きな音でテレビを見続ける人や大いびきをかく人や重度の病気で咳き込む人や、いろいろな患者さんがおられてですね、うるさくて全くゆっくり休むことはできなかったのです。

これはもう何としてでも早く家に帰りたいと思い始めました。

そして3日目の朝。

目まいはさらに軽減していて、ベッドに横になっている限り、右側を見た時だけは見えるものが回転せずに普通に見えることに気づきました。

MRIの結果を見て医者が3人やって来ました。一人は前日から治療をしてくださっていた女性医師で、もう2人男性医師もやって来ました。

私の目まいの原因は、右側の前庭神経炎、すなわち平衡感覚のコントロールをしている内耳と脳をつなぐ前庭神経の炎症だそうです。何でそんな所に炎症が起きたのか分かりませんが、今思えば先月右耳の奥に違和感を感じたことがありました。チクチクするような感じがありました。

前庭神経炎の特徴として、
  • 激しいめまいは数日続くけど日に日に改善する
  • 大きな目まいの発作は一度きりで繰り返さない
  • 目まいが治った後もふらつきが残る
  • 難聴や耳鳴りなど聴覚の問題は伴わない
というのがあるそうです。

激しい目まいは繰り返さないというのは安心ですが、目まいが治った後もふらつきが残るというのが心配です。現在じっとしていると目まいはほとんど無いのですが、ふらついて普通に歩くことはできない状態です。

治療は薬物療法とリハビリだそうです。

炎症を抑えるためのステロイド薬とステロイド薬から胃腸を保護する薬、それから目まいと吐き気を抑える「抗めまい薬」の3種類の薬を飲んでいます。

前庭神経炎では、ふらつきが数年にわたって続くことも少なくないそうで、そのためにふらつきを改善するリハビリを行います。この運動も指導してもらいました。

家に帰りたいという私の希望を聞いて、3日目の午後、判断のために男性医師の一人が私の歩行をチェックしにやって来ました。

その頃には、私はもうおトイレくらいは結構自信を持って一人で行けるようになっていました。

「じゃあヒロコさん、廊下を歩いてみてください」
「え?廊下を?」
「どうかしましたか?」
「ええその…廊下はちょっと…おトイレなら行けますよ」
「どうして廊下はダメなんですか?」
「何かにつかまらないとちょっとアレなので…」

それでも、なんとかこの日のうちに家に帰りたい私は頑張りましたが、やはりふらつきがひどいので何かにつかまっていないとバランスが取れません。

そこに通りかかった一人の看護師。前日におトイレに行くのを手伝ってくれた人でした。

「何やっているんですか?」
「ヒロコさんが家に帰っても大丈夫かどうかのアセスメント」
「こんなにフラフラなのに無理でしょう!」
「いや、ものにつかまれば動けるんですワタシ」
「つかまるものがなかったらどうするんです!転んで怪我をすると大変ですよ!」
「そうですよねえ、こんなにフラフラじゃあちょっとまだ無理ですよねえ」
「せめてもう一晩入院してください!」

がっくりです…

入院3日目も夕方が近づき、髪の毛はベトベト、身体も臭くなってきていましたので、看護師さんに助けてもらいながら椅子に座った状態でシャワーをしました。ハンドソープを付けて頭を洗いました。

そうしたら、このシャワーで無理をしたせいか吐き気がぶり返し、やっと食欲が出てきて2日ぶりに何か食べられると思っていたのに、再び何も食べられなかったのでした。

入院以来ずっとほぼ絶食状態が続いていました。

この日の夜は、いつも以上に病棟がうるさくて、大声で叫ぶ人や騒ぐ人がいて、夜中の院内放送も度々あってほとんど眠れず、私は4日目には絶対に家に帰ると決意したのでした。

(つづく)


現在は食欲が戻り、一度に食べられる量も増えてきていますが、水曜日に具合が悪くなってお腹にあったものをすっかり吐き出した後、2日以上ほとんど飲まず食わずだったでしょ?

その後少しずつ食べられるようになったと言っても、私が食べたいものは果物と甘いものとスープというわけでして、おまけに一度にお腹に入れられる量がしれているという状況では、身体に劇的な変化が起きますよ。

何が驚いたかって、もうね貴方、脂肪が落ちたと言うよりも筋肉がごっそり落ちたことです。

特に自分でも驚いちゃったのが脚でして、大腿部からお尻のあたりに触れたみたら、

骨しか無い!

というのは大げさですけど、実際そんな感じだったんです。

歳を取るとアレですか、病気になると脚の筋肉から落ちていくとか?

体重が減って嬉しくなかったのは初めてでした。


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2021年8月11日

恐怖の高速回転目まいで入院へ

バスルームの冷たいタイル床の上に倒れたまま数十分が経過して、すっかり身体が冷え切っていた私ですが、意識はずっとあって、絶え間なく襲ってくる吐き気と闘っていました。

目を開けると何もかもが超高速回転して見えるので目を開けるていることができず、起き上がることもできず、毛布をかけてもらっていましたが、ずっと冷たいタイル床に直に寝転んでいたので大変寒かったです。

やっと救急隊員がやって来た時には、本当に安堵しました。ところが、同時に気になったのが、

隊員の大声!

リーダー格の隊員は、お酒でも飲んでいるのかというくらいの大声で話し、狭いバスルームに入って来てからもその大声で話し続けるので、頭に響いて私は苦しかったのですよ。

「あなたは声が大きすぎる…」
「私は自分の仕事をしているだけです」
「もう少し静かに話して…」
「バスルームにいるんだから大きく聞こえるのはあたりまえです」

何だその態度!

話し方にも苦しむ患者への思いやりが感じられない!

大声を遮ろうと耳を覆っていた私の手を払い除けて体温を測ったり、することが乱暴過ぎ!

目まいを軽減する注射を腕に打つのにも、あまりの痛さに呻く私に「この注射はゆっくり打たないといけませんから仕方がないですよ」と、言うことがいちいち冷たい!

目のチェックをすると言って私の頭を持ち上げるのもね、

もう少し優しくやれるだろうが!

「おお、すごい眼振!」「はいはい、これはもう典型的な眼球の横揺れで、すぐ入院しなくちゃあダメです!」

こういうことをね、ずっと大声で言っているんですよ。

結局この隊員の顔を見ることはできませんでした。目を開けることが出きなかったのもありますが、顔を見てやろうと思って根性で目を開けても、焦点が合わないので認識できなかったんです。

とにかく、そのままの状態では担架に乗せることもできませんでしたから、注射の効き目が出て少し目まいと吐き気が落ち着くのを待ちました。

ところが、

この隊員がうちの夫がツールショップのユニフォームを着ているのに気づきまして、なんとツールの話を始めたんです。なんでも特別な道具を探しているらしくて。ツールに関することで相談されたら親身になって相談に応じるのがうちの夫じゃないですか?

そういう道具ならドコソコの街にあるナントカという店が最も良いとか、延々とツール話で盛り上がる男達。

こらあ!私はここに倒れて苦しんでいるんだよ!

あの隊員の名前が分かったら、レビューで低評価してやるんだけどなあ。

床に倒れたままだった時には、もう吐くものも何も残っていないですし吐き気は落ち着いていたのですけど、救急車まで車椅子にストラップで縛られて連れて行かれまして、その動きが吐き気を引き起こしましてね、何も出てこないんですけど空嘔(からえづき)をし続けるという非常に苦しい状況でボックスヒル病院に運ばれました。

我が家からボックスヒル病院までは、15分もあれば行けるはずなのに結構時間がかかりました。救急車の振動や動きで吐き気が悪化して、道中悶え苦しみました。

そしていつものように、病院に着いてもすぐには診てもらえません。

オーストラリアの公立病院は、数が少ない上にスタッフも足りていないので、いつでも忙しくて待たされるんです。

私は救急車から降ろされてから、廊下で相当な時間待たされました。その間、目はずっと閉じたまま。目を閉じていても頭はクルクル回転していますが、つらいのは目まいよりも吐き気の方でした。

やっと救急治療室に運ばれて、その大声の救急隊員とおさらばです。

診察した医師から後で聞いた話では、その時の私の眼振は本当に相当ひどかったそうです。でも医者は、あの大声救急隊員のように「うわあこれはひどい!すごい眼振だあ!」なんて叫びませんでしたよ。

「ヴァーティゴ(Vertigo)」と呼ばれる回転性の目まいの原因はいくつかあります。医者は耳石が原因となっている可能性を念頭にいくつかの治療を試みました。

頭を特定の順番で特定の方向に傾けることで、三半規管に入り込んだ耳石を外へ出す治療を何度か行いましたが、効果はありませんでした。

救急隊員が打った注射も効果がなかったので、別の薬の服用しました。

しばらくしてから救急治療室から短期滞在患者用の部屋に移されました。入院することになると分かっていましたから、うちの夫が着替えをかばんに詰めて持って来てくれたのですが、夫は車の運転ができませんから、息子が運転するしかありません。

うちの息子はもう相当長い間車の運転をしていませんし、最近は何事にも不安が強くて外出も運転も避けているんですけど、それはお尻が痛いからと言い訳もしますけど、今回はもうそんなこと言ってられませんからね。

暗い夜の道を運転して、行ったこともないボックスヒル病院まで、助手席にうちの夫を乗せて運転してくれたのです。二人とも病院内に入ることはできませんでした。新型コロナのせいで患者以外の家族は病院の中には入れません。

短期滞在患者用の部屋のカーテンの仕切りの中で一夜が開け、朝が来ました。

朝になってもまだ目に見えるものは激しく高速回転し続けていて、吐き気が続き、服用した薬も吐き出す有様でした。

再び頭や身体の位置を動かして耳石を外へ出す治療を行いましたが、やはり何の効果もありませんでした。

原因を調べるためにCTスキャンをすることになりました。ところが、私はいろいろアレルギーがありまして、CTスキャン直前の問診の際に、以前頭痛がひどくてCTスキャン検査を受けようとした時に造影剤を注射し始めたら痒くなって検査を中止したことがあると言ったら、検査は即中止となってしまい、再びベッドに戻されました。

行ったり帰ったり、動く度に吐き気が悪化するので大変でした。

もちろん何も食べることはできず、水もほとんど飲めない状態が続いていました。飲んだ薬を吐き出すので、別の吐き気止めの薬も飲みました。

心配しているであろう家族に連絡を取らなくてはいけないとは思っていたんですけど、目が回って苦しくて動けないので、バッグの中で音を出している携帯電話を取り出すこともできないのでした。

2日目の夕方近くになってやっとMRIをしました。

その後、病棟の脳神経科の階に移されました。部屋は個室で、ベッドのすぐ近くにバスルームがありましたので、看護師の手を借りておトイレに行けるようになりました。

スキャンの結果は翌朝医師から伝えられることになりました。

吐き気がおさまり、目まいも少し軽減したので、家族に連絡を取るために看護師に頼んでバッグに入っているはずの携帯電話を探してもらいました。

ところが、携帯電話はなかなか見つからず、代わりにとんでもないものが見つかったのです。

(つづく)


伏せっていた数日の間に辺りは急に春めいて来ました。

木々には花が咲き、新芽も出始めています。

しかし、あの向こうに見えるどんぐりの木(オークの木)ですけど、もう春が来てしまったというのにあんな有様。


あの木はね、通常なら秋にちゃんと紅葉して、冬には葉っぱが落ちるんです。どんぐりの木なんですからね。

ところが、今年はまだ紅葉が進んでいない。

上の辺りが少し赤くなりかけているだけで、緑のまま。落葉もしていないのに春が来てしまって、これからどうするんですか?

春の到来を告げるはずのワトルの木は、現在至る所で満開ですが、上の写真右側に写っている我が家のワトルの木は、今年もボケて夏の終わりから花を咲かせ始め、その後ずっと少しずつ咲かせ続けて来たせいで(今でも少し咲いていますけど)もう蕾が残っていません。

うちの近所にある街路樹なんてね、紅葉もできていないうちに花を咲かせ始めて、おまけに新芽も出し始めて、緑の葉っぱと紅葉した葉っぱと枯れた葉っぱと花と新葉がごっちゃ混ぜという「四季混在状態」になってしまい、非常に見苦しい状態でしたよ。

気候の変化で草木がボケてしまっているんです。

現在8月。メルボルンは暦の上ではまだ冬ですが、外に出ると花の香りでいっぱいです。


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2021年8月10日

それは早朝に始まった

私は、車の運転ができなくなったうちの夫の運転手をやっておりますが、水曜日の朝は6時半過ぎに家を出て、夫が勤めているツールショップに送って行きました。

運転中、突然大きな地震か何かが発生して車が揺れ始めたように感じたのですが、もちろん大地震など起きておりませんで、私は目が回っていたんです。

時々目が回ることについては、先月「めまいの原因はいろいろありすぎ」という記事にも書いたとおりなんですけど、目まいがするのは朝が多くて、時には頭が回転しているような強い目まいがして平衡感覚がおかしくなります。

パソコンの前に座っているだけで頭がくるくる回ったりするとちょっと怖いですけど、そういう強い目まいは時々起きるだけですし、しばらくじっとしていれば消えます。

目まい以外の症状はありません。吐き気もしないし耳鳴りがするとか聞こえにくくなるということもないし、頭痛もしないし。老化のせいだろうくらいに思って医者に相談することもしていませんでした。

自己診断で三半規管に入った耳石のせいか何かなんだろうと思って、インターネットで見つけた目まいを軽減する運動などをやってみたりもしていました。

ところが、

水曜日の朝は、平衡感覚がおかしくなるような強い回転性の目まいが運転中に起きたもんだから焦ったのですよ。

揺れる車を安定させようと思わずハンドルを動かして自分で車を揺らしてしまっているという状況で、これは危ないと思いましたから直ぐに速度を落とし、とにかく真っ直ぐに運転するようにしました。今思えば停車するべきだったでしょう。

運転していた道は、住宅地の中の道で交通量は普段でも多くないのですけど、朝早い時間帯だと車はほとんど走っていませんから危険は無かったですし、しばらくすると目まいは消えたのです。

最近時々目が回るということを知っていたうちの夫も、私が速度を落としてノロノロ運転するものだからびっくりしていました。無事に夫をツールショップに送り届けた後は、特に問題はなく帰宅しました。

ところが、

この日はその後も度々頭がくらくらするものですから、GP(一般開業医)に予約を入れようかと何度も思ったのですけど、午後になってくらくらする頻度が上がって来たので、これはもう医者に相談するしか無いと思いました。

誰かに連れて行ってもらわないと行けませんから、家族が帰ってきたら相談しようと思いまして、早めに晩ご飯のカレーライスを作り終え、オリンピックを見ながら編み物をしていた夕方の5時過ぎ、頭のくらくらはだんだん激しくなって回転の速度も上がり、ここに至ってやっと思ったんです。

これはヤバいかも…

ちょっとベッドで横になろうかとふらつきながら寝室に向かっていた時です。突然視界がフル回転し始めました。

激しく揺れる船の上でクルクルと回転して目を回しているというような状況です。普通に歩くことはもちろん、立っていることもできません。見えるものがビュンビュンと回転して、焦点が合わないので、何もまともに見えません。

うわあ、なんでこんなことになる!

と思った瞬間に吐き気が襲ってきました。

壁や家具にぶち当たりながら何とかバスルームにたどり着き、そこで嘔吐しました。嘔吐も1回や2回では終わらないんです。

そこへ、物音を聞きつけた息子がやって来ました。

うちの息子は未だに2回目の痔の手術の順番待ちをしていて、毎日部屋にこもっているような暮らしです。引きこもりが長引いて外に出て行くことに不安を感じるようになっておりますもので、ますます毎日家に閉じこもるという暮らしになっているんですけど。

バスルームでゲボゲボと吐いている私を見つけた息子は「大丈夫か」と聞きました。

この時点で、私の体力はアウト。

視界が高速回転しておりますので、目を開けてもいられないんですけど、目を閉じていても目は回っているんです。

立っていられなくなって床に倒れました。

激しい吐き気に襲われておりましたので「ここで吐いたら掃除が大変だ」と考えた私は、息子にキッチンのボウルを持って来させそのボウルに吐いたんですけど、過呼吸のために身体が麻痺してしまい、意識が遠のく感じ。

この危機的状況で、息子のアドレナリンが全開しました。

お母さんがぶっ倒れているんですからね、不安がどうのこうの言っていられないんです。頼りの妹も父親もいないんですから、自分がやるしか無いんですから。

火事場の馬鹿力みたいなもんですよ。

息子は、まだツールショップにいた夫と相談の上、救急車を呼び、電話の向こうの看護師とコミュニケーションを取りながら、冷たいバスルームのタイルの床に倒れている私にブランケットを掛け、クッションやタオルを持ってきて来れました。

私が吐く度にそれを捨てて、ボウルを洗ってくれました。

そうこうしているうちに、夫があっという間に帰宅。勤め先が家から近いというのはこういう良いことがありますね。通勤ルートを遠回りして車に乗せてくれている元オーストラリア軍兵士のJさんが、夫を家に連れて帰ってくれたのです。

私の世話は息子が、車庫の車を動かしたりして救急車がアクセスしやすいようにするのは夫が。そのうち懐中電灯を持って家の外をバタバタする夫の姿を見たお隣りのテイラーさんが出てきて事情を知り、雨の中懐中電灯を手に道路脇に立って救急車を待ってくれたそうです。

しかし、救急車はなかなか来ない。

待てど暮らせど来ないのよ〜!前回もそうだった…)

救急車が到着するのに30分はかかったと思いますよ。

冷たいタイルの床に倒れたまま、身動きできない私は「心筋梗塞とか脳卒中とかだったら確実に死んでるな」と何度も思いました。

やっと来てくれた救急隊員は二人とも男で、そのうちのリーダー格の隊員が困った人だったんですけど、その話はまた明日。

(つづく)


ここまでミスタイプの連続!

回転性の目まいはほぼ消えたんですけど、ふらつきがまだひどいのでタイプしている時に間違ったキーを押してしまうんですねえ。

「なんでこうなる?」というくらいに自分の身体のコントロールが利きません。


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