2018年7月31日

どこかで見た顔

うちの夫は、「シドニー・ツールズ(Sydney Tools)」というツールショップに勤めております。以前は「トータル・ツールズ(Total Tools)」というツールショップに勤めていましたが、より良い給料を求めて転職したのでした。

シドニー・ツールズでは、電話がかかってくると一番に電話に出る係を任されているそうで、というのも様々なツールに関する知識がずば抜けているのであらゆる問い合わせに対応できるからなのですけど、そのせいもあって大抵は店の入口近くにあるレジのところにいるんだそうです。

すると、店に入ってくる人と顔を合わせる機会が多いので、偶然知り合いに会ったりするらしいのですけど、先日のことです。

夫が最も専門とするドイツのメーカー「フェスツール」の電動道具のことで、あるお客様が店にやって来られました。

「フェスツール」の電動工具はドイツ製なので、一般には「高性能だけど高価」「欲しいけど高過ぎる」という評価ですが、実際は非常に品質が優れていて長持ちするので「価格に見合う優れた高性能電動工具」なんですよ。

夫は以前「フェスツール」に勤めていたことがあるので詳しいのです。今でも、定期的にトレーニングを受けているし。

それはともかく…

やってきたお客様は、「フェスツール」をよく知らない他店舗のスタッフのセールスで間違った機種の丸ノコを買ったと分かりました。この場合、間違って買った方を返品して正しい機種を購入という手続きになるのですが、このお客様は返品や返金については全く気にしていない様子で、正しい機種の丸ノコを買って行こうとするので夫は慌てたそうです。お金のことをまずちゃんとしないと!

お客様といろいろやり取りをしながら、夫はずっと考えていました。

この人どこかで見た顔だなあ…

「もしかして、以前ツールを買いにトータル・ツールズに行きませんでした?」
「いや、行ってないですよ」

うちの夫はね、記憶力が良いので、出会った人達のことを良く覚えているんです。お客様や同業者たちや、とにかく知り合いは多いのです。ところが、このお客様は知っている顔なのに思い出せない!どこかで会っているはずなのに!

さて、その日の夕方。

仕事から帰宅してから、

あーっ!

「分かったあ!あの人、オフスプリングの人!」
オフスプリングの人とは何だ!」
「オフスプリングに出てた人!俳優の!」

「オフスプリング」というのは、2010年に始まったオーストラリアのTVドラマシリーズで、第1シーズンは私も見たんです。

「ほら、この人!」

夫が iPhone で IMDb のページに載っている写真を見せてくれましたが、メガネを掛けていない私には見えないのよ!

「オフスプリングのどの役だった人?」
「医者だよ、第1シーズンの」
「まさか、ドン・ハニー(Don Hany)?」
「そうそう、ドン・ハニー!ヒロコすごいなあ、名前知ってるの?」

(もちろん知っているわよ、第1シーズンを見ながら私は彼に♡だったんだから!)なんてことを夫に言うわけがない。

「ええっ?だって、ほら、あの人お父さんがイラク人で...」




ツールショップには、有名人もやって来るんですね。

ドン・ハニー、丸ノコで何を作っているんだろう?


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2018年7月30日

リー・リン・チンさんSBSテレビを退職

SBSテレビのニュースリーダーかつファッションアイコンとしても有名なリー・リン・チンさんが、SBSテレビを退職されました。

私は、オーストラリアに住み始めてからすぐに、SBSテレビの夕方のワールドニュースに登場するリー・リン・チンさんのファッションにまず度肝を抜かれました。

毎回毎回、「うわっ今日もすごい服着てる!」と驚かされ感心させられる彼女の衣装選び。(どこで見つけてくるんだろう!)

ニュースを読む人はこんな服装という固定概念を破壊して、とにかくいつでも自分の好きなものを着ているリー・リン・チンさん。




私はね、リー・リン・チンさんの話す英語の強さが好きでした。独特の力強い英語なんです。そして、とても聞き取りやすいのです。

ヘアスタイルも大好きで、私も50歳を超えた頃には彼女のように銀髪化した髪の毛を格好良くショートカット&スタイリングするぞと決めていたんですけど、一向に白髪が増えてくれないので銀髪にならないの。そこで「シルバーアッシュ」という白い整髪料・毛髪着色料を試したりもしたんですけどね。

最近は土日の夕方のニュースを担当しておられたリー・リン・チンさん、昨晩のニュースが最後でした。さあ、どんなファッションで有終の美を飾るのかと期待していたところ(これは多くの視聴者の関心でもあったのですけど)、期待を遥かに上回った驚くべき服を着て登場されました。


プラスチックの服!

うわあ、やるなあ、リー・リン・チンさん! 最後の番組は、いつものとおりクールで、力強かったです。

テレビやラジオの放送の仕事をシンガポールで始めたのは1968年だそうで、オーストラリアに移民して1980年からSBSのニュースリーダーとして活躍されました。

引退なのかという声には、「SBSを辞めるだけだ。引退なんて死に等しい!」とおっしゃっています。これからも頑張ってください、応援しています。


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2018年7月29日

立ち上がる強い髪

このブログを定期的にお読みくださっている方はご存知のように、うちの娘は頭を丸刈りにしました。あれは3月の終わりのことですから、丸刈りから4ヶ月が過ぎたわけです。

1ミリくらいだった髪の毛も10センチくらいに伸びています。

つむじの位置や変わった髪の毛の生え方のせいで頭がすごいことになりましたので、一度美容院で整えてもらいましたが、その後髪の毛が伸びても頭頂部の髪の毛だけは直立したままです。

今朝、私がソファーに座ってコーヒーを飲んでいると、娘が後ろから私の髪の毛に触れながら言うのです。

「Your hair is so soft...(髪の毛柔らかいね…)」

子供の頃は剛毛と言われた私の毛髪も、歳とともにハリとコシを失い、美容院の方にも「柔らかい髪質ですね」などと言われて驚かされる今日この頃でございますが。

「サチ(娘の名前)の髪の毛の方が柔らかいでしょ?」
「柔らかくないのよ、ほら、触ってみて!」

娘は私の手を取って、自分の頭に触れさせました。

タ、タワシか!

ここで、ご存じない方(特にこのブログを英訳して読んでいる義妹)のために説明しますと、タワシというのは、洗浄のために用いるヤシの繊維を固めたブラシに似た道具のことです。


娘の毛髪は、後頭部とサイドの毛は寝ていてそれなりに見えるのですけど、頭頂部だけがですね、10センチという長さにもかかわらず強いハリとコシとで頭皮に対して直角に立ち上がっていてどうにもならないのです!

髪の毛の量が多いというのもあると思うんですよ。びっしりと隙間がないほどに髪の毛が密集して生えているので、それが立ち上がる一助になっているのではないかと。美容院では、この頭頂部のたくさんありすぎる髪の毛をかなりすいてボリュームを減らしてもらったのですけど。

本人は、大学に行く日にはヘアワックスなど整髪料を駆使してスタイリングを試みているようです。でも、寝かせようと押さえてもどうやっても、結局出来上がる頭はいつもこれ。


10センチという長さは、結構長いんですよ。これががっしりと真っ直ぐに立ち上がっていて、強風に吹かれてもびくともしないの。

一体何センチまで伸びたら寝てくれるのでしょうか?


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2018年7月28日

気温の上昇と庭仕事

北半球の各地、それも緯度の高い地域から、猛暑のニュースが続く今日この頃。

英国では過去何百年間での最高気温38.5度を記録したとか。

気温30度程度で熱波だなんだと悲鳴をあげる英国人には失笑を禁じ得ないオーストラリア人も、38.5度には少し同情します。あんな北の国で38.5度は暑いでしょうね。

地球の反対側メルボルンは、真冬のはずですが暖かいです。昨日なんて20度まで気温が上がりまして、空は春の青色だし、お日様はキラキラしているし、家の中で編み物をしている場合じゃない。

庭を耕さなくちゃ!

いえね、玄関前の一区画が雑草しか生えていない状態でして。

一年のうち春だけはその区画を縁取る石に沿って葉っぱが出てきて白い花が咲くのですが、何という名前の花なのか匂いがよろしくないのです。はっきり言って臭いの!

その花が咲いていない間は、雑草だけ。

玄関前の一番大きな区画なのに。

ここに、桜か林檎の木を植えたい、白いカラーリリー (Calla Lily) を植えたい、球根の花が咲き終わった後に咲く花を植えたいと、ずっと思ってきたのですが、そのためにはそこの雑草だらけの土をどけて、土の下にある黒いビニールシートを取り除き、せめて50cmくらいは耕さないといけません。

よし、耕すぞ!

ゴム長を履き、シャベルとフォークを手に作業を始めた私ですが、黒いビニールシートを一枚取り除いたあたりでもう息が上がる上がる。

ビニールシートが無くなった区画にシャベルを突っ込もうとして愕然といたしました。

土が粘土質でですね、冬の間に降った雨もビニールシートのせいで全く染み込んでいなくて完全に乾燥しておりまして、コンクリートのようにカッチンカッチン!

シャベルに私の全体重をのっけても、シャベルがほとんど土に入らない硬さ。

それをもうムキになってガリガリやりながら耕すも、深さが目標の50センチには届かないの。30センチ位から下はもうシャベルもフォークも入らない!

何だよこの硬さは!

こういう時、すぐムキになり過ぎて我を忘れる傾向にある私は、はっと気づいた時には右手に水ぶくれができておりまして、

ダメだここでやめないと大変なことになる!

これまでにも度々記事に書きましたとおり、右手はトラブル続きですので大事にしないと。

とにかく、昨日の耕作作業で思い知ったのは、桜にしても林檎にしても木を植えるのは難しいということ。あんなカチカチの粘土の土壌じゃあ無理だわ。

深く耕さなくても大丈夫な花を選ぶしかないです。そして「乾燥に強い」という点も重要です。




白いカラーリリー (Calla Lily) をメインにして、後は切り花にできるような花をいろいろ植えようかなと思っています。

土を耕す作業は今日も続きます。いや、今日はしないほうがいいか。したいけど。


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2018年7月27日

何だったんだあの苦労は

うちの子供たちが小さかった頃に読み聞かせた絵本のうち、これまで手放せなかった絵本をついに売ることにしました。「伝言ネット」というメルボルンの日本人コミュニティーサイトに昨日広告を出しました。

その直後からインターネットが不通に!

モデムやルータの不具合じゃあなくてですね、インターネットへの接続がない状態になったのです。広告を出したばかりなのに、メールのやり取りができないと困るの。

私の骨董品 iPhone4 は最近調子が悪くてしょっちゅうシャットダウンするのですけど、メールのやり取りはなんとか iPhone4で可能でした。しかし、絵本が売れたら広告を随時アップデートして売れた本を削除していかないといけないのにそれができない。

インターネットが不通で一番困るのはうちの息子。

我が家では、インターネット接続と電話はテルストラ(Telstra)という通信会社の最大手を利用しているんですが、そこのウェブサイトを調べた息子によると「現在原因を調査中で午後8時までにはサービス再開予定」ということだったのに、8時を過ぎても9時を過ぎてもインターネットは不通のまま。

そのうちテルストラ(Telstra)のウェブサイトがアップデートされ、「原因が不明でサービス再開の予定は分かりません」ということになりました。

それは困ったと思っているうちに、広告を見たという大勢の方から絵本を買いたいという問合わせのメールが入り始めました。

焦る私!

突然シャットダウンする骨董品の iPhone4でメールには必死で対応を試みていたものの、売約済みの絵本を削除できないから同じ絵本を買いたいという人からの問い合わせメールが続々と送られて来る。

焦るお母さんを見て、息子が一言。

「オレの iPhone でホットスポットしてあげようか?」

ホットスポットしてあげる?

「何だそれ?」と思ったあなた、情報技術分野において私と同様に遅れを取っていますよ。息子がカチカチカチっとパスワードを入力すると、私の Mac はあっという間にインターネットに接続できました。

ホットスポットとは、要するに iPhoneが Wi-Fiルータになってくれるという機能でして、なんと私の骨董品 iPhone4 にも「パーソナル・ホットスポット」という機能があったのです。「設定」の所でこれをオンにして WiFi で接続できるようにしまして、Mac の WiFi 設定でそれ(ヒロコのiPhone)を選び、パスワードを入力するだけ。

これまで、Mac がインターネットに繋がらない時は大変な苦労をしてきたんですけど、引っ越しの時とか、時にはわざわざ図書館に出かけていたんです、図書館のPCで調べ物をしたりするために。



何だったんだあの苦労は。



早く教えてよ。


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2018年7月26日

だから言ったでしょ

未だに就職していないうちの息子は、お昼ごろに起きてきて夜中まで絵を描いたりする毎日です。

外出もせず、毎日家にいる息子。

アルバイトをする気がないから収入がない。遊びに行けよと言っても遊びに行くお金がない。

「アーティストを目指すのならメルボルンを出て行く覚悟でなくちゃあダメよ」とハッパを掛けていた私も、最近はなんと言葉をかけたら良いのか分からない。さらに、ゲームアートの仕事にしてもアニメーターの仕事にしても、賃金の低さが話題になっておりますし。

夢を追い続けてアーティストとして就職できたとしても、その仕事で食べて行けるようになるのかどうか、そのへんも悩むところで。

AIEという学校を卒業してから1年半、毎日絵を描いているので技術的には向上していますけど、どうするんだろう。同じように就職できていない友人達とゲーム制作のプロジェクトを始めたようですが。

この息子、人間モルモットのアルバイトに再挑戦するために始めたファスティング・ダイエットと毎日のウォーキングだけは続けています。

ところが、

とにかく融通がきかないヒトですから、決められた規則にはとことん従うし、インスタントラーメンだって計量カップで正確に水の量を計らないと作れないし、自分で「すると決めたこと」はするんです。

しかし、この真冬に、バケツをひっくり返したような土砂降りの大雨(しかも氷のように冷たい)が降っているような時は、ウォーキングは延期するなり中止するなりしなさいよ。

みぞれ混じりの冷たい大雨が叩きつけるように降っているというのに、いつものようにウォーキングに出かけようとした息子。

「アンタねえ、外を見てご覧なさいよ!この土砂降りの中を行くつもり?」
「この雨は7時まで続くらしいから明るいうちにいかないと行けなくなる」
「だったら今日は行かなくてもいいでしょう!」
「…」
「外は寒いのよ!」
「…」
「こんなので身体を濡らしたら一発で風邪をひくわよ!」
「…」

息子はウインドブレーカーを着て傘をさしてウォーキングに出かけました。そして、1時間ほどしたら帰宅しましたけど、全身ビショビショ。

で、どうなったかって?

38.5度の熱を出してダウンしています。

だから言ったでしょ!

お母さんの言うことは聞くものです!


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2018年7月25日

気分が落ち込む時

気分が落ち込むことは誰にでもあることで、そんな時に気持ちを切り替える方法というのをいろいろ助言してくれる人がいます。でもね、治療が必要になるほどの気分の落ち込みである「うつ病」の人には、そうした対処法が効果的ではない場合もあるんですよ。

「何か美味しいものを食べるといいよ」と言われても食欲が出ないし、食べても美味しいと感じなくなる場合もあるのです。

「外に出て楽しいことをしなさい」と言われても外に出ることがつらかったり、楽しいこと(好きなこと)をする元気も出なかったりします。

笑いが病気の回復に効果的だと知っていますが、「笑えるような楽しい映画を見る」ことはつらかったり、楽しそうな人々を見ていて悲しくなったりもします。

「悲しい時には涙を流して泣くといい」のは分かっているんですが、抗うつ薬のせいで泣くことができないし、涙も出ないし。

「しっかり寝ろ」と言われても睡眠薬なしでは眠れないし。

身体を動かすことも効果的なはずですがね、身体を動かす元気も出ないのです。お日様に当たりながらのんびり散歩をするなんて良さそうですけど、身体が動かないんだからできません。

場所というか環境を変えるというのはワタクシ的には好きな気分転換方法ですが、家から出られなくなっている時には無理なことです。

「うつ病」の人には、とにかく休ませてあげてください。「頑張れ」「気の持ちようだ」と励まさず、「あれをしたら?これをしたら?」とせかさず、温かく見守ってあげてください。周囲の理解が一番ありがたいのです。

十分な睡眠と休養は絶対不可欠ですから、眠れない場合は睡眠導入薬を処方してもらって眠れるようにした方が良いです。私はね、夫がいつも不在で母子家庭のような暮らしだった頃は、家事や子供の世話をすることが本当に大変でした。誰かが代わりにやってくれたら助かったと思います。

「うつ病」は、一旦回復しても再発することがあります。ストレスが蓄積されて起こるわけですから、ストレスをうまくコントロールすることが大切なのは当たり前ですけど、私は時々沈んでしまいます。今回は一ヶ月以上沈みましたが、こうしてまたブログを書く元気が出てきました。

この段階になると、美味しいもの(特に甘いもの)を食べると大変美味しく感じます。ついつい食べて、

体重激増中!

でも、美味しいものを美味しく食べられる方が幸せよ。


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2018年7月24日

ダフネの芳香

日本では猛暑が続いているそうですね。先日豪雨に見舞われたの岡山県でも、大変な暑さが続いているようです。

私の出身地である岡山の7月は、地獄のような暑さだった記憶があります。35〜36度くらいの気温でも湿度が高いために耐え難い蒸し暑さで、40度超えが珍しくないメルボルンに住んでいる私に言わせると、

乾燥した40度の方がマシ!

被災地の皆さん、暑さにはくれぐれもご注意ください。

さて…

暦の上ではまだ真冬のメルボルンですが、暖かい日が多かった秋頃から「春を告げる花」であるワトルがまだ冬にもなっていないのに咲き始め、毎年ボケる近くの街路樹が枯れ葉を落としてもいないのに花を咲かせるし、いたる所で草木がボケまくり。

まだまだ寒い日もあるのですがね、もう草木は春モードで、玄関先のダフネもたくさん花を咲かせています。


和名は「沈丁花(じんちょうげ)」と言うんですが、「ダフネ」の方が素敵です。ギリシャ神話でアポロに恋されて追われ、逃げるために月桂樹に姿を変えてしまった女性の名前です。

私はこの花の匂いが大好きで、この家に引っ越してきた時に玄関先に植えてあった棘だらけで服が引っかかるバラの木を抜いて、ダフネを3本植えたのです。

夏以外は日当たりゼロのため、例年病気のように黄色くなって葉っぱを落としていたダフネが、今年は元気なのはこれのおかげ。


来訪者が皆んな首をかしげるこの鏡。

これで日光を反射させるのですよ。この鏡のおかげで、ダフネには毎日短時間ですがお日様があたるのです。

何年か前に、谷底にあるために日が当たらないあるイタリアの村が、お日様の光を導くために巨大な鏡を設置してニュースになりましたが、それを思い出して昨年設置してみたのですけど、非常に効果的なのでこのアイデアには自画自賛。

玄関を出るたびに

ああ〜いい匂い!

気分の回復にも効果があります。


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2018年7月23日

ラングドシャ大変記

先週の土曜日、うちの夫が仕事仲間を呼んでお食事会を開きました。料理を作ったのは娘のサチ。レストラン並みのすごいお料理を作ったんですけど、もう驚くようなニュースでもありません。料理の腕前は、クリスマスに証明済みでございます。

それはともかく…

この日のデザート作りのために卵黄を12個分使ったんですけど、残った卵白12個分はどうするんだ!

娘は、ご馳走を作ることには夢中になりますが、残った食材の活用には関心がないらしい。

そこで昨晩、晩ご飯の後片付けを終えたのはまだ7時頃だったし、私は突然思い立って「ラングドシャ」を作ることにいたしました。

「ラングドシャ」というのは、卵白で作るクッキーで、サクサクと軽く口の中で溶けるような食感が特徴。バターと砂糖を合わせ、それに小麦粉と卵白を加えて生地を作り、160度くらいで焼いて作ります。私のレシピは簡単で、全部同量で作ります。


薄く広がる生地なので、1個分は大さじ一杯分くらいにして、間隔もしっかり開けないといけません。

卵白12個分は結構な量ですから、半分の6個分だけ使うことにしました。

重さを量るとなんと250gもありまして、同量のバター、同量の砂糖、同量の小麦粉を合わせると大量の生地ができてしまいました。

これを2枚のトレーにそれぞれ20個ずつ絞り出して焼き始めましたが、まだたくさん生地が残っています。

別の大型トレーにも絞り出しましたが、まだまだたくさん残っています。

最初に入れたトレーの分が焼き上がるのを待てばいいのに、早く洗い物を終えたかったので、残った生地をピザ用のトレーにも絞り出しましたが、まだ残っているんです。この頃には、絞り袋はべっとべと。

トレーを2枚入れて焼く場合は、均一に焼くために上下を入れ替えたり前後ろを入れ替えたりしなくちゃいけません。最初の2枚のトレーに結構時間がかかりました。

次の大型トレーやピザ用トレーを入れてから、まだ残っていた生地を最初のトレーに絞り出して入れてもまだ生地が残っている。仕方ないから別のトレーにも絞り出し、オーブンの中は大型トレーとラック2段とオーブンの底の4段構えで焼き始めました。

こんなことをすると格段の間が狭くなり、オーブン内の温度差が大きくなりますからね、クッキーはうまく焼けないんですよ。

でも、9時が近づいて来たし、早く終わりたいもんだからこういう無理なことをしてね。そして、こういう無理なことをすると失敗するんです。焼きすぎたり焦がしたり。

結局「ラングドシャ」は100枚以上できました。全体が茶色くなってしまった焼き過ぎのもたくさんありました。

クッキーを冷やすためのクーラーラックは一つしかないから冷やすのにも苦労し、洗い物も大量だったしで、片付け終わった頃にはヘトヘト。

卵白はもう6個分残っています。


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2018年7月22日

カンガルーの聴覚

気温4度と結構寒かった薄暗い朝。

居間の暖炉に溜まった灰を掃除していてふと外を見ると、玄関先の草地でモリモリと草を貪るカンガルーがおりました。

明るくなっても、こんなに家の近くにいるのは珍しいのです。

よし写真を撮ろう!

家の反対側の端っこにある自分の部屋にカメラを取りに行き、急いで居間へ戻って来て外を見たら、カンガルーはまだ草を食べていました。太くて長〜いしっぽが良く見えました。

カメラを構えた時、うっかり窓ガラスにカメラがぶつかり「コツン」と音がしました。

その途端!


こっちを見てる!

カンガルーと私の視線が合いました。

でかいです。
筋肉もすごいです。

それにしても、今の「コツン」という音が聞こえたのでしょうか?

じっと静かにしていると、カンガルーは再び草を食べ始めました。

今度は、窓ガラスを指先でそっと「コツコツ」とたたいてみました。


こっちを見てる!

「あれっ音がしたぞ」とキョロキョロするんじゃなくて、瞬時に音が聞こえた方を睨んだのです。

その後、窓ガラスをコリコリしてみたり、小さく声を出してみたりしましたが、その都度瞬時に私がいる方を見たカンガルー。

カンガルーの聴覚がこれほど鋭いとは知らなかったわ!

カンガルーは草をたっぷり食べて、ボトボトとウンチを落とし、手の爪でガリガリと身体をかきむしってから、ゲートの方へ跳んで行きました。一回のジャンプがすごいです。フェンスなんて簡単に飛び越えちゃうはずです。


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2018年7月21日

ブログを書けずにいた間に

抜け殻のような気分で毎日ダラダラと暮らしていた間は、ブログも書けずレシピも書けず、家事も手を抜き掃除もろくにせず、時には晩ご飯も作れず、することと言えばテレビと編み物だけ。

テレビは、サッカーのワールドカップ、ウィンブルドン・テニス、ツール・ド・フランスと見るべきスポーツがいろいろあって(全部結果が分かった後での再放送ですけど)、さらにタイ北部の洞窟に閉じ込められたサッカー少年たちの救出というニュースを連日視聴しておりました。

家族のニュースでは、娘の「運転免許試験」というビッグイベントもありました。

娘の運転はもう十分上手で、駐車は弱点だけど運転技術的には大丈夫だと思っていました。絶対に合格するだろうと思っていたのですけど、結果は不合格だったんです。

最近メルボルンではそこら中で道路工事をしているのですが、運転免許試験のコースでも数カ所で道路工事をしていたらしいです。工事をしている場所は速度制限「時速40キロ」の標識が出ていますが、「時速40キロ」から通常の「時速60キロ」に戻る境目で、「時速60キロ」の標識の手前で速度を上げてしまったのが悪かったんですって。

それと、復数車線の交差点での右折の手順が間違っていたんですって。

そんな…

娘の「がっかり」は「怒り」に変わり、その「怒り」はお母さんに向けられました。

「は〜い不合格でしたよ!もう次からは試験料はお母さんが払ってよね!運転なんてやりたくもないのに、お母さんが免許を取れって言うからやっているんだから!合格するまで後5回は必要よ!毎回試験料60ドルなくすのは嫌だからね!お母さんが免許を取って欲しいんだからお母さんが試験料を払って!」



娘の「怒り」は私の胸に突き刺さり、泣きそうな気持ちになりましたが、抗うつ薬を服用しておりますので、泣きそうな悲しい気持ちにはガシッとブレーキが掛かり、涙が出たりはしないのです。

「くしゃみが出そうなんだけど出ない時」の中途半端な感じと同じで、もどかしい悲しみでした。ああいう時は涙が出て欲しいものです。

娘には、運転免許試験に再挑戦する気はないようです。

しかし、いつまでもお母さんをタクシー扱いすることはできないことも知ってもらわないと。娘のパニック障害はほぼ完治し、今はもうバスも電車もトラムも問題なく乗れるようになっているのですからね。

再び運転する意欲が出てくるのを待つしかないでしょう。

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2018年7月20日

春のような朝

西日本に大雨が降り、出身地の岡山県で大きな被害が出た先日。

何事にもやる気が出ないでダラダラ暮らしていた自分に、「私ったら何をしてるの!」とゲキを飛ばしたものの、実はそのせいでプレッシャーに潰れそうになりまして、うつのスパイラルに落ちかけた私です。

しかし、抗うつ薬 Aropax(Paroxetine)を毎日40mgも服用しておりますのでね、スパイラルに落ちそうになっても落ちて行ってはしないのです。ちゃんと途中で引っかかって助かりはするのですが、とにかく何もやる気が出ないの。抜け殻のような感じ。

こういう時、自分にゲキを飛ばして「頑張れ〜!」とやっちゃうのは逆効果になる場合があります。

でもね、お天気に助けられることもあるのです。

メルボルンは、相変わらず不安定なお天気が続いているのですが、朝青空が広がっていることが多く、空の色が「春の青色」なんですよ。気温は低くても、日差しが春なんです。

昨日もそんなキラキラする春の日差しを浴びながら、ふと「何か楽しいことをしたいな」と思ったのです。「頑張って何かやらなくちゃ」ではなくて。

私達家族は、経済的に余裕がない暮らしが続いたので、自分がやりたいことがあってもそれは我慢するしかありませんでした。子供達が優先だし、母子家庭のような暮らしだったから、私は仕事と家事と子供の世話で精一杯でね。

一時、イタリア語を勉強しに行きたいとか、再び絵を描き始めたいとか思ったこともあったけど、食べていくのも難しいような暮らしだと、そんなのは不可能ですから。

でも、今の私には何か楽しいことをする必要があります。

ヨーロッパ旅行は無理な話なので、お金をかけずにできる楽しいことを考えてみます。

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2018年7月9日

過去に例のない大雨

西日本の大雨被害は、オーストラリアのニュースでも報道されています。

自分がよく知っている町が泥水に浸かっている映像は信じがたいものです。今回西日本を襲った大雨は、「アンプレスィデンティッド(Unprecedented)」であると日本政府が発表したと報道されています。

「Unprecedented」という言葉は、過去に前例がない、前代未聞の、史上空前の、といった意味の言葉ですが、広範囲でこれほどの大雨が降ったというのは私も記憶にありません。

私が小学生の頃の7月に、高梁川の支流である成羽川が氾濫して洪水が発生したことを覚えていますが、あの時の雨も凄まじかったです。庭に出しておいたバケツがあっという間に一杯になるほどの集中豪雨でした。断水が続き、給水車に水をもらうためにバケツを持って並んだ記憶があります。

西日本は、今日から30度超えの蒸し暑い日が続くそうですから断水や停電は辛いですね。早く水が引き、水道と電気が一日も早く復旧することを期待したいです。

さて、

日本の大雨被害が気になる私ですが、現在オーストラリアで一番の話題は、なんと言ってもタイの洞窟に閉じ込められているサッカー少年たち救出のニュースです。

昨晩のうちに4人の少年が救出されたそうですが、一部完全に水没している4キロもの暗い洞窟を、特にその完全に水没している箇所の視界ゼロ泥水の中を、泳げない(水に潜ったことがない)少年たちをどうやって連れて出てくるのか、こちらも心配です。

救出活動に携わっていたボランティアの男性がお一人亡くなっていますから、少年たちとコーチはもちろんのこと、レスキューダイバーのボランティアの方々も、どうか無事でと祈らないではいられません。

ワールドカップもウィンブルドンもツール・ド・フランスも気になるんですが、それらは全部オーストラリア時間の夜中に行われるのでライブ視聴は諦めています。

いろいろニュースが気になります。


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2018年7月8日

憂鬱気分吹き飛ぶ

西日本を中心に豪雨による甚大な被害が出ていますね。

昨日の朝、ニュースサイトを読んでいて大雨のことを知りまして、岡山県の高梁川とその支流地域で浸水や土砂崩れが発生していると知りまして、一日中心配したんですが、今日になっても大雨は続いてさらに被害が大きくなってきています。

実は私は、ここ3週間ほど憂鬱気分が抜けず、何事もやる気が無くなっておりまして、ブログも書く気がしないし私のレシピサイトに新しいお料理レシピを載せる気にもならないし(お料理なんてやる気がしなかったのでね)、毎日ダラダラと過ごしておりました。

私は岡山県の高梁地域出身で、高梁市内の小学校で教えていましたし、倉敷に住んでいたこともありますし、真備や笠岡にも友人がいましたし、子供たちが小さい頃には家族で総社に住んでいたこともありまして、私のよく知っている町で山が崩れたり家が流されたり水に浸かったりしているのを見ると、他人事ではないのです。

家が2階まで浸かっているなんて、信じがたい光景です。

田んぼも畑も泥水に流されてしまって、どうしたらいいのでしょうか。

幸いにも、現時点では私の家族も友人たちも無事で、被害といえば断水と停電くらいのようですが、雨は今日もまだ降り続いていますし雨がやんでも安心はできませんからね。

それにしても、これほど広範囲で大雨の被害が出るとは。

被害にあわれた方々や救助活動に携わる皆さんのご苦労を思い、雨がやみ水が引いた後の困難のことを思うと…

私ったら何をしてるの!

ということで、

雨雲が去るように憂鬱気分が消え始めまして、私はこうして久しぶりにキーボードを叩いているのでございます。

これ以上被害が大きくならないことを祈ります。


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