医師でありジャーナリストでありTVプロデューサーでもあるマイケル・モーズリーさんは、「Eat Fast & Live Longer」というドキュメンタリー番組で「ファスティング(断食)・ダイエット」というのを取り上げて、それで有名になった方です。
他にも、健康や科学に関する多くのTV番組を制作されています。つい最近も、モーズリーさんがプレゼンターを務めたオーストラリアSBS放送制作の「Australia's Sleep Revolution with Dr Michael Mosley」(オーストラリアの睡眠革命)という番組をこのブログで紹介しました。
睡眠を改善する方法を紹介した番組でした。私には、残念ながら参考になる内容ではなかったのですけど。
報道によると、モーズリーさんは奥様ともう2人の4人で、ギリシャのロドス島に近いシミ島という小さな島に休暇で滞在されていたそうです。火曜日に到着して、水曜日の午前中にはボートで小さなビーチを訪れていたそうですが、自分だけ歩いて帰ると言って他の3人と別れたそうです。
夜になっても帰って来ないので奥様が警察に届け出て捜索が始まりました。有名人でもありますから、大規模な捜索が行われていることが報道されていましたけど、5日目の昨日遺体が見つかりました。
帽子をかぶって日よけの傘をさして歩いているモーズリーさんの姿が、訪れていたビーチから20分ほど歩いたところにある村の防犯カメラに写っていました。
滞在している家には、その村で西に曲がって40分も歩けば着くそうですけど、モーズリーさんはそのまま真っ直ぐに海沿いの道を歩いているのが防犯カメラに写っていました。
その場所から東にある岬の先にある別のビーチで遺体は発見されたそうです。ビーチはフェンスで囲まれていて、そのフェンスの横に倒れていらっしゃったそうです。
防犯カメラに写っていた通りの服装で、帽子をかぶり傘を持っていらっしゃったそうです。
ビーチの施設の防犯カメラには、明らかに方向が分からなくなっている様子のモーズリーさんがふらふらと歩いている様子が写っていたそうですよ。ビーチにいた人達の誰か一人でも岩山の方を見上げていたら、モーズリーさんに気がついただろうということですけど。
水曜日は快晴で気温が午後には40度になったそうです。グーグルマップで見ると、この島は木がわずかしか生えていなくて岩ばかりです。カンカン照りの岩場では、気温は40度以上になっていたでしょう。日よけの傘をさしていたとしても、何十分も歩くのは危険です。
遺体が見つかったビーチの防犯カメラの映像は、最初のビーチを出発してから2時間以上経っていました。
状況から判断すると、モーズリーさんは少し違う道を行ってみようと思ったのか村を通り過ぎ、その後で道を間違って迷い、岩山を登ることになってしまったようです。熱中症でふらふらになり方向感覚を失いながらも、ビーチの施設が見えたのでそこを目指したのでしょうけど、あと少しの所で力尽きたのです。
モーズリーさんは、この日は携帯電話を滞在している家に忘れて出かけたので、携帯電話を持っていらっしゃらなかったそうです。持っていたら途中で道に迷っても具合が悪くなっても連絡出来たでしょう。連絡が出来ない状況になっていたとしても、もっと早く見つけることが出来たはずです。
歩いて帰るべきじゃあなかったですよ。よく知らない場所なんですし、気象条件から判断すると、歩いて帰るという判断は誤りでした。少し違う道を行ってみようと思ったのなら、その判断も誤りでした。
お気の毒です。
私達人間は、毎日あらゆる場面で「選択」とか「判断」というのをしているわけですけど、その結果として大怪我をしたり、場合によっては命を失うようなことになったりするわけです。
天候というのは大きな危険要因ですよ。
酷暑とか厳寒とか、大雨とか暴風とか、そういう天候に関わる危険をちゃんと認識して、慎重に判断をしないといけません。
日本はこれから暑くなりますね。体温よりも高い気温の屋外で何かするというのは、非常に危険なことです。どうか皆さん無理をしないで下さい。
0 件のコメント:
コメントを投稿