夜中に目が覚めた時に、外が明るいので「もう朝か?」と思いましたよ。眩しい満月が見えました。でも、早朝に見た満月は別物の美しさでした。
うちの夫を勤めているツールショップに送って行った朝の6時、満月は西の空に傾きかけていましたからとても大きく見えましたし、少し霞がかっていたので大変美しかったです。
「これはブルームーン(Blue Moon)です。一ヶ月に見られる2回目の満月をブルームーンと言います」と言ったのはうちの夫です。何でもよく知っていますね。私は知りませんでしたよ。
月の満ち欠けの周期は29.5日ですから、1ヶ月に満月が2回見られることは滅多にありません。青く見えるわけではないのに、どうしてブルームーンと呼ぶんでしょうかね。
ところで、
昨日の朝のことですが、仕事が休みで家にいた夫が誰かと電話で話しているのが聞こえた後、2階に上がって来て寝室の片付けを始めました。
いつでもカーペットの上には脱いだ服が脱いだままの形で脱ぎ散らかしてあるし、洋服ダンスの上はごみ屋敷状態、ベッドはぐちゃぐちゃですけど、昨日は脱ぎ散らかした服を拾い、ベッドまで直していました。
まあ珍しいことがあるもんだ!
そう思いながらバスルームで歯磨きをしていましたら、夫がやって来て言いました。
「お昼頃に不動産屋が家を見に来ますから…」
不動産屋が来る?
不動産屋は、すでに2つの会社から査定に来てもらっていたんですよ。
その結果、この家を賃貸に出すには費用がかかり過ぎて利益が出ないことが分かりまして、賃貸をあきらめて売りに出すにしても不動産市場が低迷している今は売るには良い時期ではないということで、結局私達が引き続き家の持ち主である義妹(夫の妹)に週600ドルの家賃を払いながら住み続けることになったと聞いたんです。
しかし、それは確定でなくて、義妹が売ると決めたら引っ越さなければいけないとも夫は言いましたし、義妹は決めかねているそうなので、我が家は「引っ越し作業途中やめ状態」のままなんです。
引っ越さなければいけないという話になったのは3月でした。
良い機会なので、私は持っていた本や家にあったDVDをほとんど処分して、売れるものは売り、チャリティーに寄付できるものは寄付し、仕事部屋にあった大量の要らないもの(CDとかコンピューター関係のもの)を全部捨て、持ち物は大幅に減らしました。
息子も持ち物は処分しました。娘は家を出ていますから持ち物は無かったのですが、家にあった大量の本のうち自分が譲り受けるつもりの本は全てダンボール箱に詰めました。
残るのは膨大な量の夫の持ち物だけでした。そして、さすがの夫もついに処分を始めたんですけど、すべて途中やめです。売りに出したものの売れなかったものがたくさん床に置きっぱなしです。
段ボール箱も出したままです。本棚は空っぽになりかけたままで、箱詰め作業が中断したままの状態です。
もう6ヶ月もこんな状態なんですよ。
また不動産屋が来ると聞いた昨日は、ついに義妹が家を売ることを決めたのかと内心ホッとしたのですが、実は不動産屋の方から連絡して来たのだそうです。
我が家の近所で家を1軒売ったばかりの不動産屋から、「家を売る気はないですか」と聞かれたうちの夫が「売る気はあります」と言ったらしいんです。それで、査定のために急に来ることになったらしいのですけど。
さすがにあの寝室を不動産屋に見られるのは恥ずかしかったのでしょうね。夫は寝室を片付けた後、雨が降っているのに草切りも始めました。少しでもキレイに見せたいということですね。
じゃあ私は家の中の掃除をするべき?
一瞬だけ思いましたけど、掃除はしませんでした。
掃除をしたところで査定に影響などありませんよ。この家を売りに出しても、価値があるのは土地だけだと聞いていますから。買い手は、高い確率でこの家を壊して新しい家を建てるはずだと。
それに、どんな値段で売れようが、私には1セントの利益もない話ですからね。掃除なんてする気にはなりませんでした。
私達が住んでいるエリアの不動産は、ここ数年でムチャクチャ値上がりしていましてね、よほどの経済力がある人でないと手が出る値段ではありません。
このエリアは、一区画が広くて田舎環境なのに街には近くてそれなりに便利ですから、静かでプライバシーのある環境に大きな家を建てて住みたいお金持ちの皆さんには人気の高いエリアなんだそうです。
1軒売れば儲けが大きいですから、不動産屋も売家を探しているのですよ。
私は家が散らかっていると嫌なタイプの人間です。ダンボール箱が出たままの「引っ越し作業途中やめ状態」の家に住みたくないのですけど、片付けなくちゃあいけないのはダンボール箱だけではありません。
夫の持ち物がいたるところに出しっぱなしですから、それも片付けなくてはいけないのですが、夫が片付けるわけがないですからね。私はもう気にしないことにしました。
ダンボール箱やごちゃごちゃした物は、床がタイルの別名ミミズが出る部屋に置いておきます。どうせ残っているのは夫の持ち物だけです。
結局のところ、うちの夫の膨大な量の持ち物はほとんど減っていませんし、ガレージがあんなごみ屋敷状態では引っ越しなど不可能です。
私達家族は、これまで何度も引っ越しをしましたが、いつも私が夫の持ち物も片付けをする羽目になったので、あのごみ屋敷を見ると気持ちが悪くなるほどストレスが溜まっていたんですけど。
ごみ屋敷の片付けは私はしないと繰り返し家族に宣言していますから、どんなことになっても私はしませんよ。
夫が自分では処分も片付けも出来なくなった場合は、清掃業者を雇って全部ごみ処分場行きになるでしょう。仕方がないですよ。ごみ屋敷というのはそういう運命です。
道具や機械がたくさんありますから、捨てるのはもったいないと思うなら早く何とかするべきですけど、ごみ屋敷を作るような人は自分で何とか出来ないんですよねえ。
ああ…
そういうことを心配してあれこれ悩むのも止めました。自分のメンタルヘルスのためには、どこかで線を引かないといけません。
義妹もですね、この家を売るためには夫のごみ屋敷問題が最大の障害であることをもう少し理解してもらいたいです。