2025年4月30日

お母ちゃんはすごいよ!

「歳を取るとこういう物が食べたくなるものだ」といわれるタイプの料理がありますよねえ。煮物とか煮魚とか和え物とか。

私はそういうのが食べたくなっています!

いやあもう、私はね、うちの夫が毎日でも食べたい「肉を焼いたの」なんて食べたくないんですよ。チーズやクリームを使った料理とか、油っこい料理を食べるとお腹の調子がおかしくなるし。

私は、白ご飯が食べたくなることが多いです。白ご飯を美味しく食べられる佃煮とか煮物とか、濃い目の味付けのおかずも食べたくなりますが、おかずはあっさりした料理がいいです。

先日は、薄くスライスしてあった冷凍のレンコンを買って来て甘酢漬けにしたら、これがもう美味しくてね。夫も息子も食べないから私が一人で食べました。


エノキを買って来て作った「なめ茸」も、誰も食べないから一人でせっせと食べていますが、「大豆と昆布の煮物」のレシピにコメントをもらったのがきっかけで今度はそれが食べたくなって大豆を煮たんですけど、大豆は厚揚げの料理に使ったので、昆布は冷凍レンコンの残りと一緒に煮たんです。

味付けに失敗したと思ったんですが、鰹節のおかげで大変身しました。砂糖も醤油も少なめにしたから味が弱すぎたところへ酢を入れたのが良くなかったと思います。「これはちょっとどうしよう…」と不安になる味になってしまいました。

砂糖も醤油も酢も増やしました。昆布を煮てるんだから出汁の素はいらないと思って入れなかったけど、やっぱり何かが必要だと思って鰹節を入れました。それで、劇的に味が良くなりました。かなり酸っぱい味ですが、酸っぱいのが美味しいと思いました。

興味のある方はレシピはこちらです。


誰かに見せたかったので、うちの母にLINEで写真を送ったんです。そうしたら、母がちらし寿司の写真を送って来ました。


豪華なちらし寿司ですよ。エビとしめ鯖が乗っています。大きく切った肉厚の椎茸やタケノコやレンコンも乗っています。どう見ても、どこかで買ったお寿司だと思いました。

そうしたら、

自分で作ったんですって!

私の妹の娘が最近出産して実家に戻っていたんですけど、今日家に帰るんです。それで、その孫娘のためにこのちらし寿司を作ったそうです。


私の母は、先月90歳になりました。1月に父が亡くなりまして一人暮らしになっていますが、今も毎日料理をしているし、ご馳走をたくさん作って家族やご近所にお裾分けしたりもしていますし、ズボンの裾上げを頼まれたりして縫い物をしたり、野菜やイチゴ栽培もやっているらしいです。

毎日のように母に会いに行っている妹の一人は、「お母ちゃんはすごいよ!」とメッセージをくれるんですけど、本当にすごいなと思いますよ。

身体が健康なだけではこうは行きませんからね。頭が冴えていないと手の込んだ料理なんて作れませんから。

お料理については、私も趣味でウェブサイトをやっているくらいですから、結構出来る方であるという自負もあるんですけど、うちのお母ちゃんにはかないません。

スマートフォンを使ってLINEでビデオ通話をしたり、メッセージを書いたり写真を撮って送ったり、そういうことも楽しんでいるんですから大したものでしょう?

怪我と病気にだけは気をつけてもらって、これからも元気で楽しく暮らしてもらいたいです。

うちの娘は今年の10月に日本に行きますが、母のいる実家には2日間滞在の予定だったのを4日間滞在に変更したそうです。その4日間、おばあさんから料理を習うんだそうですよ。

おばあさんと一緒に料理をするのは初めてのことです。何を作るんでしょうかね。「ゴボウのきんぴら」を作ることは決まっています。娘はゴボウを見たことがないので、特別な経験になるのは間違いなしなのでございます。


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2025年4月29日

激しい怒りと干しぶどうの関係

レイジ(Rage)と言う単語はよく耳にする言葉です。辞書を引くと「激怒、憤怒」と書いてあります。激しい怒りという意味です。

ロード・レイジ(Road Rage)という言葉もよく耳にしますね。「ロード」すなわち道路上における激しい怒りという意味です。「あおり運転」と訳されていますが、危険な運転のことだけではありません。

怒りにとらわれた運転者が示す攻撃的な行動全般を意味します。他の車の運転者や歩行者への言葉や身体的な威嚇や脅迫が含まれます。事故の元ですし、殺人につながることもあります。

怒りにとらわれると、ろくなことになりません。

一昨日、私がうちの夫に抱いたレイジ(激しい怒り)ですけど、どうしてあんなに激しい怒りが湧き上がったんでしょうか。私が2時間がかりで作ったグリンピースとハムのスープを夫が食べてくれなかったというだけのことですけど、夫が大声で「ああうるさい!自分が食べるものは自分で決める!」と言ったのが引き金になりましたね。

あれで、カレーライスと干しぶどうにまつわる「積年の恨み」が一気に蘇ったと言うか。

怒りを持ち続けると疲れるしメンタルヘルスにも良くないので、「この人はこういう人なんだからどうしようもないと」割り切るように努めました。要は無駄な努力をしないことですよ。

帰宅したらすぐに出来立ての美味しい晩ご飯を食べさせてあげようと、GPSで居場所が分かるアプリを使ってタイミングを見計らうなんていうことはもうしません。冷えて味も落ちた料理も、電子レンジで温めて食べりゃあいいんだし、味覚音痴の夫には温め直したのと出来立てとの違いなど分からないでしょう。

そう考えると怒りはおさまって来たんですよ。

しかし、怒りがおさまって来ると、うちの夫がいつもあんな調子なわけではないことも分かるんです。

昨日は仕事で大変なことがあったらしくてね。早番出勤で遅番の帰宅だったから12時間立ちっ放しで、大変疲れている様子だったのですが、私は親切にしませんでした。晩ご飯は全部冷たくなったもの。勝手に温めて食べてちょうだいと言った後は、夫のことは無視しました。

そういう態度をとると気分が晴れるかというと、実はその逆ですね。自分が嫌な人になっているのが分かりますから。


無駄な努力をしないことで努力が報われない失望感を回避するつもりでしたけど、努力を認めてもらうために美味しいものを作ろうと努めているわけじゃあないということにも気づきます。

どうせ作るなら美味しく食べてもらいたい、それだけですよ。それは自分のためでもあるんです。そして、ほとんどの日は夫は感謝して食べているわけ。

やっぱり、問題はカレーライスと干しぶどうだったと思うな。あれのせいで生まれたレイジ(Rage)の記憶は、私の頭から消えることはないのですよ。

でもね、カレーライスの件はもう解決したんです。カレーライスは頑張らないと決めたんだから。好きなだけ干しぶどうまみれにして食べればいいと思っています。もう干しぶどうについてああだこうだと言うのは止めましたけど、先日はつい一言言いました。

「そうやって、いつでも100キロカロリーくらい追加して食べているわけよね」

そうしたら、先週カレーを作った時は干しぶどうをふりかけなかったんですよ。私は黙っていてもちゃんと見ていますからね、それに気づきました。「カロリーを追加している」という言葉が、減量しないといけない夫の行動を変えるかもしれません。


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2025年4月28日

昨夜は全く頭に来た!

うちの夫が晩ご飯を作る私に対して、敬意や配慮に欠けることが良くある件については、このブログでも度々話題にして怒りをぶちまけて来ました。

特にカレーの件ね。

カレーには大量の干しぶどうをふりかけて食べることに意地になっている夫が、「今日のカレーは手間をかけて作ったから、せめて一口くらい干しぶどう無しで食べてくれない?」と私が頼んでも、「十人十色」などと理由の分からぬことを言い、私の頼みを無視してカレーが見えなくなるほどの干しぶどうを嫌がらせのようにふりかけた、というような話の数々です。

そこで、私は干しぶどうとは合わない味のカレーを作ったりして復讐を繰り返したのですよ。かつお節や昆布の出汁で煮た醤油味とか、ワカメと青梗菜と青ネギのカレーとか、ツナが入った魚臭いカレーとか。

しかし、具材がいかなるものであろうとも、カレー味と分かれば干しぶどうを大量にふりかけて食べるんです。

この件については「積年の恨み」というのがあるんですよ。

昨日はね、天気も悪かったし肌寒かったし、夫はちょっと風邪気味のようでもあったので、栄養のあるスープを作ってあげようと思ったんです。最近晩ご飯が「具だくさんスープ」なことが多いんですが、昨日はちょっといつもとは違うスープにしました。

作ったのは、グリンピースとハムのスープ「Pea & Ham Soup」です。


グリンピースは、スプリットピーズ(Split Peas)と呼ばれる乾燥させて皮をむいて半分に割ったえんどう豆を使います。これに野菜をいろいろ入れて、ハムは豚の足の部分の骨付き肉をスモークしたやつを使いますので、このスープは作るのに時間がかかるんですけど美味しいんですよ。

このフレーバーのカップスープも売られているくらいですから、人気があるスープなんです。これを、昨日は2時間かけて作りました。焼きたてのパンを一緒に食べられるようにと思って、うちの夫と息子が仕事から帰って来る時間を考えてパンも焼きました。

夫は仕事から帰って来てから紅茶を飲んでいましたが、「スープはもう出来ているからいつでも食べられるわよ」と言いましたら、しばらくしてキッチンに行きました。5時半頃でしたが、早い晩ご飯にしたいんだなと思って私もキッチンに行ったんです。

そうしたら、もう食べ始めていました。食べていたのは、残り物のパンプキンスープと焼き立てのパン。

「なんでそれを食べてるの?出来立てのスープが鍋にあるのよ。お肉もいっぱい入れて作ったんだから、そっちを食べて!」
「古いスープの方から食べた方がいいでしょう」
「いやいや、せっかく作ったんだから、出来立ての美味しいのを食べて欲しい!」
「もうこのスープを温めてしまったんだよ!今食べないと腐るでしょう!」
「そんな簡単に腐らないわよ!せっかく作ったんだから、今日作ったスープを食べて欲しいのよ!もっと栄養もあるし美味しいから!」

私は出来立てのグリンピースとハムのスープをボウルに入れて夫の前に置きました。「パンプキンスープは止めて!こっちを食べて!」

「ああうるさい!自分が食べるものは自分で決める!」

夫は大声でそう言うと、残り物のパンプキンスープを食べ続けたのでございます。

こういう時には、パンプキンスープを食べるのを止めて、スープを作った私が食べてくれと頼んでいるスープを食べるのが、作った私への思いやりというか敬意の表し方でしょう?

それを「ああうるさい!自分が食べるものは自分で決める!」とは何よ?

ぶちギレた私は夫とは口を利く気にならず、今朝も夫が仕事に出かけるまで寝室から出てこなかったのでございます。顔を合わせると、「積年の恨み」にも通じる怒りが抑えられませんのでね。

ちなみに、この夫婦間トラブルを目撃したうちの息子は、ぶちギレてドアをバッターンと閉めたり、鍋をガッチャーンと片付けたりしているお母さんに、「ご馳走さま、スープ美味しかったよ」と言いました。

良い息子です。

それにしても、努力が報われないどころかその反対の結果になることがしょっちゅうあります。お弁当作りを止めたのもそれがきっかけだったな。

せっかくお弁当を作ってあげたのに、出かける前になって「今日はいらないから」とか言われたら頭に来るでしょ?だからもう、今は晩ご飯の残りを容器に入れるだけです。

息子もいることだし、晩ご飯を作らないわけには行かないけど、出来立ての美味しいのを食べさせてあげようなんてねえ、そんなことを思うのは止めた方がいいわ。

塩分がどうのカロリーがどうの栄養がどうのと、夫の健康を考えて作るのもアホらしいわ。

もう無駄な努力はしませんよ!

(と言いつつ、またすぐに無駄な努力を始めるに決まってるけど…)


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2025年4月27日

1時間かけて通う理由

うちの夫が勤めるツールショップ会社の新店舗が5月オープンを目指していたそうですが、準備が遅れていてオープン予定日には間に合いそうにない状況らしいです。

「連休を使って仕事に行く人」に書いた通り、州内の各店舗には応援スタッフの派遣が要請されたそうなんですけど、どの店舗も有給休暇を取って旅行に行っているスタッフがいたりして余裕が無いために応援スタッフを派遣したりは出来ず、うちの夫が休日を利用して手伝いに行ったのです。

この新店舗はメルボルンの遥か北の方にあるんですが、メルボルンの南のモーニング半島にある店舗のスタッフが、ホテル宿泊代会社負担で準備に行っているそうですよ。そのくらいスタッフ確保に苦労しているらしくて。

私は、アルバイトなんて求人サイトで簡単に見つかるだろうと思っていたんですけど、仕事は単純労働だけではないので、ツールショップの仕事について何も知らないアルバイトは役に立たないんですって。

そこで、これまでに何度も新店舗準備を「手伝わされた」ことがあったうちの息子が夫と一緒に手伝いに行ったんですが、うちの息子は親の贔屓目じゃあなくて、一旦仕事を任されたら非常に責任を持って頑張る人ですし、退屈な同じ作業を長時間続けることも出来る人なんです。

準備担当者から引き続き来て欲しいと頼まれた息子は、クリニカルトライアル(治験)への応募は延期して、この仕事をすることに決めたようです。木曜日から毎日行ってるんですよ。

10月に日本に旅行する予定なので、その費用をクリニカルトライアル(治験)の被験者になることで稼ごうと考えていた息子ですが、今のところ上手く行っていないわけですし、本業の絵を描く仕事の方は稼ぎが少ないのでね、賢明な判断だと思います。


その店舗まで片道1時間くらいかかります。仕事が7時スタートなので朝の6時前には家を出ます。毎朝決まった時間に家を出る暮らしは何年ぶりでしょうか。

息子の親友L君がその店舗から20分くらいのところに住んでいるので、彼の家に泊まらせてもらって、そこから通うことも考えていましたけど、我が家から通うことにしたそうです。

まあね、考えてみればその方が楽なんでしょう。通勤時間は長くても、家から通えば何もしなくて済みますからね。帰宅したら晩ご飯は出来ているわけですから、食べ物をどうしようかと考える必要もないんだし、洗濯物はしてもらえるわけだしね。

通勤に時間がかかっても家から通うというのは、やはり賢明な判断でしょう。

毎日、朝の7時から午後5時まで10時間働くそうです。もちろん休憩時間はあるんですけど、報酬は10時間分もらうそうですから300ドルですよ。絵を描く仕事だと、300ドル稼ぐのには何日もかかります。

1週間働けば航空券は買えますね。開店準備が終わるまで働けば旅行費用は稼げるでしょう。

息子が私のカローラを使っていますので、私は毎日スーパーまで歩いて買い物に行っています。天気が悪いのでちょっと大変です。昨日は帰りに雨に降られてびしょ濡れになりましたよ。

今日はレインコートを着て行かなくちゃ!


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2025年4月26日

6人兄弟姉妹の絆

昨日、私の母の一番下の弟が亡くなったという知らせがありました。まだ70代でした。

一時期、私達家族が日本に住んでいた時には、うちの夫の仕事の関係でこの叔父さんにはお世話になったんです。叔父さんがロータリークラブの会員で、うちの夫も当時はオーストラリアでロータリークラブの会員だったので、一緒に会合に参加したりもしました。

うちの息子も娘も、私の母の兄弟姉妹のことは何も知りません。昨晩、我が家に立ち寄っていた娘と息子に、うちの夫が亡くなった叔父さんのことを話しているのが聞こえました。

とてもいい人だったと話していました。そして、私の母の家族は皆んなが温かく良い人達だったと話すのを聞いて、本当にそうだったなあと思ったんです。

私の母は3男3女の6人兄弟姉妹の上から3番目です。一時は従兄弟2人も一緒に暮らしていた時期があるそうで、大きな家族でした。実家は、岡山県北西部の山の中の不便な場所にあります。

母の父親は郵便局員でしたが、私が中学1年の時に亡くなりました。6人兄弟姉妹の長男である伯父さんも郵便局員になり、実家はその伯父さんが継ぎました。この家に、毎年お盆の頃には家族親戚一同が大集合したのですよ。

広島や大阪といった遠方からも来ましたので大人数でした。家中のあらゆる部屋に布団を敷いて寝たのを覚えています。

子供達は川や広い河原で一日中遊びました。大人達は何をしていたんでしょうね。人数が人数ですから、食べることの準備や片づけでしょう。晩ご飯は外で焼き肉をしたり、竹林から切って来た竹を使って流し素麺をしたこともありますよ。

私達家族の家は、この実家からそれほど遠くなかったですし、長男の伯父さん家族と一緒に祖母が住んでいましたので、お盆やお正月以外にも訪れる機会がありました。

昨日は、一番下の叔父さんが亡くなったという知らせを聞いた後で、この家での出来事をいろいろ思い出したんですが、母の実家でのことは良い思い出しかないんです。

田舎の古い家でした。広い土間があって、お便所やお風呂は家の中にはないんです。離れたところにあるんです。蔵には古い木製の農機具とか、興味深いものがたくさんありました。家の周囲は野菜畑でした。林の中では椎茸を栽培していました。家の裏には栗や柚子の木がありました。家の下の蔵では味噌や漬け物を作っていました。

私が子供の頃には、台所も古い映画に出てくるような昔ながらの台所で、かまどがあったり山から湧き水を引いてきたのが貯めてあったりしましたよ。暮らしやすいようにリフォームする前は、博物館に展示されているような家だったんです。

この家に、大阪や広島からも親戚が集まって来るのですよ。それはやはりね、この家に集まって過ごす時間が楽しかったからではないでしょうか。

私の母を含め、6人兄弟姉妹のうちの3人は90歳を超えています。高齢のため田舎で暮らしていけなくなった長男の伯父さんは息子家族と同居することになり、実家にはもう住んでいません。

実家に集まることが無くなったので、6人兄弟姉妹が顔を合わせることも無くなったわけですが、今年私の父が亡くなった時に久しぶりに全員が顔を揃えたそうです。その時、こういう機会は滅多に無いからと写真を撮ってもらったそうなんです。

その写真を母がLINEで送ってくれました。

そっくりな顔の6人兄弟姉妹が微笑んでいる素晴らしい写真でした。


実家には、現在は伯父さんの孫娘にあたる人が一人で住んでいるそうですが、伯父さんは時々様子を見に帰っているそうです。先日撮ったという写真も送ってくれました。


この美しい写真を見て、この家での楽しかった出来事を次々と思い出しましたよ。子供達も楽しかったけど、大人達もとても楽しんでいたように思います。飲んで食べておしゃべりをしてね。

叔父さんが亡くなったというのは悲しいニュースでしたけど、私は思い出のおかげでとても温かく幸せな気持ちになりました。それはとても特別なことです。

うちの夫が言うように、母の家族は皆んな温かく明るく楽しい人達だったんですよ。兄弟姉妹は5人になり、皆んな高齢ですが、今もお互いを思いやる絆で結ばれています。素晴らしいなあと思います。


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2025年4月25日

アンザック・ビスケットの作り方

オーストラリアでは、今日の4月25日はアンザック・デー(ANZAC Day)という祝日です。ニュージーランドでも祝日だそうです。

ANZACとは、Australia and New Zealand Army Corps(オーストラリア・ニュージーランド軍団)を意味します。アンザック・デーは、あらゆる戦争、紛争、平和維持活動に従事し、命を落としたすべてのオーストラリア人とニュージーランド人を追悼する国民的な記念日なのです。

何故4月25日なのかと言うと、1915年4月25日にオーストラリア・ニュージーランド軍団の兵士達がトルコのガリポリに上陸したことに由来します。もともとは、ガリポリで従軍した兵士達を称えるために制定された記念日なのです。

第一次世界大戦のガリポリの戦いについては、何年か前に「ANZACの日と戦争のこと」という記事に書いていますので、ぜひお読みください。甚大な被害が出た戦いでした。

私は先日「Warfare」という映画を見たばかりですからね、戦争や紛争地域に派遣されて危険な任務につく兵士の皆さんに対して、これまで以上に敬意を感じております。

アンザック・デー(ANZAC Day)が近づくと話題になるのがアンザック・ビスケット(ANZAC Biscuits)です。兵士達の妻や母親、女性グループから戦地に送られたビスケットです。長距離輸送中でも腐りにくい材料で作られているのが特徴ですが、とても美味しいので私も大好きなんですよ。


今日は、アンザック・ビスケットの作り方を紹介したいと思います。このレシピで24枚作れます。

<材料> *オーストラリアの1カップは250ml
ロールドオーツ(Rolled Oats) 1カップ
*注意: ロールドオーツというのは、オーツ麦を蒸してローラーで平たくつぶしたオートミールです。細かく粉砕したタイプのオートミールは適しません。
小麦粉 1カップ
砂糖(Caster Sugar) 1/2カップ
ココナッツファイン(Desiccated Coconut) 3/4カップ
バター 125グラム
ゴールデンシロップ(Golden Syrup) 大さじ2
重曹 小さじ1(大さじ1の水と混ぜる)

<作り方>
1.オーブンを180度に予熱する。2つの天板にベーキングペーパーを敷いておく。
2.ボウルにロールドオーツ、小麦粉、砂糖、ココナッツファインを入れてよく混ぜておく。
3.小鍋にバターとゴールデンシロップを入れて弱火にかけ、バターを溶かす。重曹と水をよく混ぜて、溶けたバターとシロップに加えて混ぜると泡立って来る。その泡立ったのをボウルの粉類に加えてよく混ぜる。
4.24個のボールに丸めて、準備した天板に並べる。(1枚の天板に12個)少し押さえて平たくしてもいいですが、ぺったんこにする必要はありません。
5.12分から15分、キツネ色になるまで焼く。ラックで冷やすとカリカリになります。


アンザック・ビスケットは、熱いミルクティーと一緒に食べるのが好きです。

お店では一年中売っていますけど、このビスケットは食べる度に、家族から遠く離れた異国の地で命を落とした兵士の皆さんのことを考えてしまう食べ物です。

ちなみに、この赤と黒のポピーは、フランダースポピー(Flanders Poppy)という名前ですが、オーストラリアではアンザック(ANZAC)のシンボルになっていて「アンザックポピー」と呼ばれます。私が好きな花の一つです。


戦争のない平和な世界が、いつかこの地球上に訪れることを祈りたいです。


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2025年4月24日

連休を使って仕事に行く人

うちの夫は、昨日の水曜日から土曜日まで3日半の連休となっております。

水曜日と土曜日はいつもお休みです。木曜日は先週休日出勤した分を休むことになったそうで、金曜日はアンザックデー(ANZAC Day)という祝日で午後1時から半日だけの勤務なんです。

ということで、3日半の連休となった初日の昨日、うちの夫が何をしたかと言うと「仕事」でした。

勤めているツールショップの「仕事」がいろいろあったんだそうです。休みの日にしか出来ない「仕事」です。ユニフォームは着ていませんでしたが、午前中はいつも勤めている店舗に行き、それから別の店舗に行きました。

うちの夫は車の運転が出来なくなっておりますので、こういう時には私が運転手をさせられるわけですが、ここ数日は目が回っているもんですから、息子が運転手を頼まれました。

「仕事」が終わってから友人のエクリーさんの家に寄り、父親の家にも寄って帰りました。息子は1日中運転手を務めたのでございます。

そして、連休2日目の今日は、スタッフ不足のために開店準備が遅れている新店舗の手伝いに行ったんですよ。その店舗まで片道1時間ぐらいかかるらしくて、朝の6時に家を出ました。

どうやって行ったかと言うと、今日もまた息子が運転して行ったのです。運転手をするだけではなくて、開店準備の仕事も手伝うんだそうですから、息子にとってはアルバイトということですが。

息子がいなければ私が送り迎えをさせられていたわけでしてね。これまでにも、片道1時間以上かけての送り迎えとか商品の配達とか、何度もさせられました。それもトラックを運転してトレーラーを牽引したりして。

今朝は運転が出来ないほど目が回っていませんから、頑張れば私が行けましたけど、行かなくて済んで助かりましたよ。

明日は午後から半日の勤務で、連休最終日の土曜日も開店準備の手伝いに行くそうです。

うちの夫はそういうことをする人です。


息子のアルバイト代は、時給30ドルだそうですよ。1日に8時間働いたとして今日と土曜日の2日で500ドル近くももらうんですから、いいアルバイトですよねえ。

開店準備は相当遅れているそうです。各店舗から応援のスタッフを派遣するようにという指示があったそうですが、どのお店も有給休暇を取っているスタッフがいたりして余裕がないために応援スタッフの派遣などには応じられず、うちの夫が自分の休みを使って行くことにしたらしいんです。

土曜日までに開店準備が終わるはずがないので、息子は来週もアルバイトに行く可能性はあります。重い物を運ばなくちゃあいけないらしいので、お尻が悪化しないように気をつけてもらいたいですけど。

うちの夫は、サービス出勤ではありません。しょっちゅう残業や休日出勤をしていますが、無報酬でそういうことをするのはオーストラリアでは違法ですから、休日出勤手当をもらうはずです。


ところで、昨日の記事で書いた「耳石くずし体操」ですが、やっていますよ。やる度に目が回りますが、昨日は吐き気はしませんでしたし、ちゃんと左右5回ずつ出来ました。

前庭神経炎の後遺症のめまいのリハビリ「Gaze Stabilization Exercises」というエクササイズもやっています。

これは、自分の指とか手に持ったカードとか壁の絵とか、何かに焦点を合わせながら頭部を動かすだけの運動です。めまいを経験していない人には「何それ?」な運動ですけど、こんなことでもふらついたり頭がクラクラするんですから、ホントに大変なんです。


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2025年4月23日

めまいと耳石くずし体操

近頃の私の暮らしは、めまいのせいで苦労の連続です。

2種類のめまいがあります。

一つは、前庭神経炎の後遺症だと確信しているめまい。もう4年前のことですけど、テレビで東京オリンピックの体操競技を見ていた時に突然部屋が回転し始めまして。

見えるものがビュンビュンと高速回転して焦点が合わないので、何もまともに見えないし、普通に歩くことはもちろん立っていることもできません。激しい吐き気に襲われて、何とかたどり着いたバスルームで何度も嘔吐し、結局救急車で病院に運ばれたんですけど。

回転するめまいは何日も続きました。原因は右耳の三半規管と脳を結んでいる前庭神経の炎症だったんです。普通の暮らしが出来るようになるのに何週間もかかりましたが、元通りに治ることはなく、今も軽いめまいは常にしているんです。

もう一つのめまいは、剥がれた耳石のかけらが三半規管に入ることで起きるめまいです。前庭神経炎のビュンビュンと高速回転するやつとは比べ物なりませんが、これも回転します。しかし、エプリー法という耳石を三半規管から出す方法を知ってからは、自分で対処出来るようになりました。


しかしねえ、エプリー法は、床かベッドに寝転んで、クッションか枕あるいはベッドの端を使って行うんです。家にいる時なら簡単に出来ますけど、出かけている時にはどうしたらいいんでしょうか。

私は今年の10月に日本に一時帰国することにしているんですが、飛行機や電車の中でグルグル目が回り始めたらどうしたらいいんでしょう。

一昨日もまた回転するめまいが起きました。頭の動きによって起きたので耳石が原因だと分かりましたから、ベッドに行ってエプリー法をしたら改善したんですけど。あまりにしょっちゅう起きるので旅行が心配になって来ました。

耳石のかけらを外に出すことでめまいの症状は治っても、耳石のかけらが再び三半規管に入れば再びめまいは起きます。

そこで注目したのが「耳石くずし体操」なんですよ。

NHKのウェブサイトで最初に見つけたんですが、この体操は「Brandt-Daroff Exercises」と呼ばれるもので、英語のサイトでも紹介されています。この体操は、耳石のかけらを動かすことで影響が出ない大きさに崩すことが目的だそうです。

斜め横を向いて、向いた側の反対方向に身体を倒すだけです。左右1回ずつ倒して1セット。これを5セット行います。

以前この体操をやってみた時には、「エプリー法」をやっている時とは比べ物にならないほど激しく回転しました。普通に座っていられないほどで、ひどい吐き気がしたので途中で止めたんですけど、YouTubeで見つけたこの動画の方の説明によると、この体操5セットを毎日2回頑張れば、2週間ほどでめまいは改善するとおっしゃっていたので、昨夜やってみたんです。

体操を始めた時点では、めまいはしていませんでした。

ところが、最初の1回目。左側を向いて右に身体を倒しただけで見えるもの全てが回転し始めました。2セット終えた時点で(左右それぞれ2回ずつ身体を倒しただけ)ひどい吐き気がしていたのでバスルームに行こうとしたんですけど、起き上がれないので這って行きましたよ。

動画の方は、もしもの時のために嘔吐用のバケツを準備してやれとおっしゃっていましたが、あの吐き気に耐えて5セットをするのかと思うと気が滅入ります。

それでも、それを耐えて頑張ったら耳石が原因のめまいが頻発しなくなるのなら、やってみるべきでしょう。

今日から頑張ってみます。バケツを準備して、5セットを一日2回です。


しかしね、この「耳石くずし体操」ですけど、めまいに悩んだことがないうちの夫がやってみると、「???」なんですよ。何も感じないんですって。そりゃあまあそうでしょうね。

身体を横に倒しただけで「うわあ、回る回る!」と叫ぶ私がどういう状況を経験しているのか、夫にはさっぱり理解出来ないようです。

でも今朝、私が「耳石くずし体操」の動画を見ているのを見た夫が、「大変ですね…」と同情してくれました。その一言が嬉しかったです。だって、ホントに大変なんですもの。


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2025年4月22日

おばちゃんとの異言語会話

昨日は朝から体調不良。

睡眠問題が続いているので、しょっちゅう睡眠薬のお世話になっているのも原因でしょう。とにかくしんどかったんですけど、昨日はスーパーの買い物に行く必要がありました。

歩いて行く元気がなかったので車で行きました。イースター連休の最終日で、ショッピングスクエアは買い物客で混雑していました。

歩いて行く時は買い物リストに書いてある物しか買いませんけど、昨日は店内をゆっくり回りました。そうすると、リストには書いていない必要な物を思い出したりしますからね。

歯ブラシを選んでいるアジア人のおばちゃんがいました。それを見て、私もそろそろ新しい歯ブラシが必要だったと思い出しました。

私は必ず特定のメーカーの商品で硬さがミディアムの紫色の歯ブラシを買います。他の歯ブラシではダメなんです。磨き心地というのがあるでしょう?ヘッドの大きさ、その作りや硬さ、ハンドルの感触、いろいろ理由がありますが、好きな歯ブラシというのがあるのですよ。

紫色という色にこだわる必要は無いかもしれませんが、以前お徳用パックで買っていた頃は、紫色が私の歯ブラシだったのです。オレンジ色が娘ので、青色が夫ので、緑色が息子のと言う具合に色で区別していましたから。

今では歯ブラシ立てには私の歯ブラシしか入っていないので、色分けの必要は無いんですが、紫色じゃあないとちょっと違和感があるんです。

ということで、歯ブラシを探し始めたんですが、硬さがソフトのしか見つかりません。後ろの方に倒れているのをチェックしていると、先ほどからそこにいたアジア人のおばちゃんが中国語で話しかけてきました。

私が探していた歯ブラシの隣りの商品に付けられた黄色いセール価格の値札を指さして何か言っています。(ここからの会話は、おばちゃんは中国語、私は英語なんですよ。おばちゃんの言っていることは想像ですけど、間違っていないと思う。)

おばちゃん「こっちの方が安いのよ」
私「ああ、そうですね。でも私はこっちの歯ブラシの方が好きなんです」
おばちゃん「ほら、2ドルって書いてあるでしょ?(値札をめくって)いつもなら4ドルなのに(値段を指さして)今日は2ドルなのよ」
私「その歯ブラシはヘッドが大き過ぎるしブラシにシリコンみたいなのが入ってるでしょ?磨きにくいんですよ」
おばちゃん「(値札を指さしながら)その歯ブラシは3ドルもするじゃあないの?こっちのは2ドルなのよ」
私「その歯ブラシは好きじゃあないんですよ。私はこの歯ブラシが好きなんです!」
おばちゃん「…」
私「でもソフトしかないのよねえ… 私はミディアムが欲しいんだけど」

セール価格の歯ブラシを2本手に持っていたおばちゃんは、値段が高い方の歯ブラシを必至に探す私をずっと横に立って見続けていました。

「あった!」(これは日本語で言った)

硬さがミディアムで紫色の歯ブラシが見つかったと思った私は声を上げました。おばちゃんも何やら大きな声を上げました。(その言葉の意味は不明!)

ところが、「ソフト」「ミディアム」の文字が小さすぎて私には見えないんですよ。いつも困るんですけど、老眼鏡をかけても見えないんです。

私「すみませんけど、ここのところにミディアムと書いてあるのかソフトと書いてあるのか分かります?」
おばちゃん「私には分からないわあ」

バッグから拡大鏡を取り出した私を見てびっくりするおばちゃん。拡大鏡で確認したらミディアムだったので、歯ブラシをかごに入れてその場を後にしました。


この数分間にわたるおばちゃんと私の会話はちょっと奇妙でしたよ。

スーパーの中で話しかけてくる人は珍しいけど、私は中国人に見えるらしいので中国語で話しかけられることは時々あります。でも、それは何か助けを必要としている人に話しかけられるのでして、私が「何を言っているのか理解できない」と英語で返事をすると会話はそこで終わりです。

ところが昨日のおばちゃんは、私に安い方の歯ブラシを買わせようと説得し続けたわけですよ。英語しか話さない私に最後まで中国語オンリーで。

値札を指差す手は私の手より若々しかったから、年下だったかもしれません。昭和時代の岡山の田舎にいそうな感じのおばちゃんでした。外見がそういう感じだっただけではなくて、おせっかいなおばちゃんというのが田舎にはいたんです。

何だか愉快な会話でした。


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2025年4月21日

映画「Warfare」を観て思ったこと

昨日はイースターの日曜日。十字架にかけられて処刑されたキリストが復活したことを記念する日ですが、オーストラリアでは祝日です。クリスマス同様に非常に重要な祝日なので、うちの夫が勤めるツールショップも休業でした。

映画でも観に行くかと珍しく夫が誘ってくれたので、昨日は目まいのせいで運転が不安だったんですけど行くことにしました。度々このブログに書いていますが、うちの夫は目が見えなくなって来ているので車の運転が出来ないんです。どこかに出かけるとなると、私が運転するしかないのですよ。

「Warfare」 (ウォーフェア)という映画を観に行くことにしました。戦争映画です。

私は戦争映画は好きではありません。最近は、戦争を美化したような話ではなくて、戦争の悲惨さや理不尽さを描いた映画もありますけど、そういう映画をわざわざ映画館まで観に行きたいとは思いません。見終わって虚しい気持ちになるだけですからね。

それなのに、なぜ「Warfare」 という映画を観たいと思ったかと言いますと、まずこの映画は元アメリカ海軍特殊部隊員のレイ・メンドーサという人がイラク戦争中に経験したある出来事を再現したものだというのが理由でした。ある意味、ドキュメンタリーのような映画なのです。

レイ・メンドーサさんは、アレックス・ガーランド監督の映画「シビル・ウォー」で軍事アドバイサーを務めた方です。この方が、ガーランド監督と共同で脚本を執筆し、共同監督を務めたのが「Warfare」です。

脚色も作り話も一切なし。自分の記憶と同じ場所にいた他の隊員たちの記憶を元に作った映画だと聞いていました。

メンドーサさんの親友だった隊員の一人エリオット・ミラーさんは、この出来事で重症を負い、今も障害を抱えて生きておられますが、脳損傷のために記憶を失ったのでこの出来事を覚えていないそうです。ミラーさんに何が起きたのかと聞かれて、メンドーサさんは図を描きながら説明したそうですけど、ミラーさんにはよく分からないままになっていたそうです。

その出来事を再現してミラーさんに見せる、そのためにこの映画を作ったそうです。だから、この映画「Warfare」は、エリオット・ミラーさんに捧げられているんですよ。30分の映像にも出来たけど、フルスケールの映画にすることになったんだそうです。

戦地や紛争地に派兵された兵士の多くがトラウマ経験のためにPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみますが、兵士達がどのような経験をしているのか、その一端を知ってもらうためという理由もあったそうです。

イラク戦争の政治的な背景の説明も登場人物を知るための説明も何もありません。ただ、彼等が経験した一つの出来事を再現しただけの映画です。

メンドーサさんにとっては、ガーランド監督と脚本を執筆した過程が、まるで心理セラピーを受けているようだったそうですよ。心の中に閉じ込めていた記憶や思いを出し切ったからでしょう。

近年注目されている若手俳優が多数出演しています。キャストの俳優達は、撮影前の3週間半を共に暮らしてトレーニングを受け、強い絆で結ばれたそうです。小隊のリーダー役だった俳優達がトレーニング中のリーダー役を任されたそうです。撮影に要したのは5週間。約2ヶ月間を毎日ずっと一緒に行動し、兵士達が抱くのと同じような仲間意識や兄弟愛を育てたそうです。

ということで、観て来ました。


上の予告編も良く編集されていますけど、絶体絶命の状況に追い込まれた兵士達の恐怖と緊張は全編を観ないと分かりません。

観終わって、夫も私も最後のクレジットが終わるまでちょっと立ち上がれませんでした。「PTSD(心的外傷後ストレス障害)になるのも分かるな」と思いました。

夫は、同じツールショップに勤めていたJさんのことを考えたそうです。Jさんは元オーストラリア陸軍兵士なんです。アフガニスタンに派兵されていた時に、爆発物のために片方の耳が聞こえなくなりました。

Jさんは陸軍の衛生兵でした。大変優秀な方ですけど、退役後はストレスのない暮らしを望んで、自宅から近いツールショップの店員をされていたんです。陸軍時代の詳しい話はうちの夫も聞いていませんが、衛生兵だったのですからトラウマになるような経験をされたに違いないです。

映画「Warfare」は、多くのメディアのサイトで高評価を受けています。

俳優達が演じているとは思えないほどリアルで、トラウマを思い出させる可能性もあります。しかし、この映画のお陰で話せなかったトラウマ経験を話せるようになったという兵役経験者もいるそうですし、PTSDの問題を抱える家族や友人をより理解出来たと話す人も多いそうです。

ぜひ皆さんもご覧になってくださいとお勧めしませんが、私は観て良かったと思いました。

映画なんですから全て作り物なんですし、全て俳優達が演じているわけなんですけど、よく作ったなと思いました。今年公開される映画の作品賞候補に入るのは確実だと思います。


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2025年4月20日

下剤と口唇ヘルペス

5日前、二度と飲まないと誓ったはずの「ダルコラックス(Dulcolax)」という下剤を1錠だけ飲んでひどい目にあった話を「飲むんじゃなかった…」と言う記事に書きましたが。

前回ひどい目にあって二度と飲まないと誓った時には、あまりにも体力を消耗して免疫力が低下したせいだと思うんですけど、直後に風邪を引いたのです。

今回も体力の消耗感がハンパなかったので、気を付けないとまた風邪を引くぞと思っていましたが、風邪は引かなかったんです。

しかし、私の場合は免疫力が低下した時に起きやすい別のことがあるのですよ。それは、

口唇ヘルペス!

いつも下唇の右側に出来るんですが、チクチクピリピリする違和感とともに発生する水ぶくれは、今回はいつも水ぶくれが出来るあたりから口角の近くまで腫れて2センチくらいの水ぶくれになりました。

今朝はかさぶたになっていますが、かさぶたになるとうっかり大きな口を開けて食べたりあくびをしたりすると割れるので注意が必要です。

そして、口唇ヘルペスが出来る度に最近感じていた目まいですが、やはり今回も目が回りました。ひどくはなかったですけど、耳石が剥がれて起きる目まいとは違いました。

やはりヘルペスウイルスとの目まいは関係していると思います。前庭神経炎でダメージを受けた部分に、ヘルペスウイルスがまた何か悪いことをやっているという感じです。

こういう目まいに睡眠不足が重なると、フラフラ感はちょっとヤバい状態になります。そういう時には吐き気もします。最近一人で外出するのが不安なのはこれが原因です。バッグに嘔吐袋を入れて持ち歩いているのもこのせいです。

ホントにもうね、いろいろ困ることがありますよ。

まあとにかく、下剤はもう絶対に飲みませんから!


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2025年4月19日

イースター連休と睡眠不足

昨日の金曜日は、キリスト教由来の祝日が続くイースター連休の初日「グッド・フライデー」(Good Friday)でした。「受難日」とか「聖金曜日」とか「復活祭前の金曜日」とも呼ばれます。

イエスという名前のユダヤ人がローマ帝国の派遣したユダヤ総督によって磔刑に処せられた(らしい)という日が「グッド・フライデー」です。キリスト教を信じる皆さんにとっては、クリスマス以上に重要な日だそうですけど。

ちなみに、「グッド・フライデー」(Good Friday)の「グッド」はね、「良い」と言う意味の「Good」じゃあないんですよ。「Good」というのは古い言葉の「Goode」が変化したもので、「Goode」とは「尊敬すべき、名誉な、聖なる」という意味がありました。だから、「Goode Friday」とは「聖金曜日」という意味なのです。

しかし、そんなことを知っている人は少ないでしょう。オーストラリア人というのは、ほとんどが無宗教に近いと私は感じますが、クリスマスもイースターもキリスト教とは関係なくなっていますし、多くの人にとってのイースターは秋の連休でしかありません。

うちの夫が勤めるツールショップは、毎年「グッド・フライデー」も営業していたんですけど、イースター連休は旅行に行く人が多いのでお客が来ません。だから、営業するとむしろ赤字になるらしくてね。

というのも、祝日に労働者を勤務させるとペナルティーレートという賃金の増額が義務付けられているので、雇用主は通常の2倍から2.5倍の賃金を払わないといけないのですよ。

ということで、今年の「グッド・フライデー」は休業になりましたので、うちの夫は家にいることになったのです。それを知った娘が、この日に夫の伯母のジョーンをランチに呼びたいと言いまして。

今年の2月、娘の大学院卒業を祝うために家族が集まることになっていたんですが、義母(夫の母親)のパートナーが心臓のトラブルで病院に運ばれたりして集まりは中止になりました。

その時にジョーンが作って来ることになっていた「イタリアン・トライフル」を作って来てくれるようにと娘がリクエストしてジョーンを喜ばせました。ランチのメニューは「手巻き生春巻き」にすると娘が決めました。

材料は私が買っておきました。娘は金曜日の朝やって来ることになっていましたから、私は当然娘が来てから料理をするのだろうと思っていたんですよ。もちろん私も手伝うつもりでした。

春巻きのタレを作ったりエビを茹でたりと簡単なことは、朝のうちに私が一人でやっておきました。

ところが娘が来ない…

知人の犬を預かっているとかで、その犬の飼い主が犬を迎えに来ないと帰れないと言うのです。

間に合わなくなると思ったので、薄切り牛肉を甘辛く煮たのは私が作りました。ところが11時近くになってもまだ来ません。野菜の準備も私が始めました。

「どうなってるんだ?」と思って電話をしようとしたらメッセージが届きました。「鍵が見つからなくて探しているので遅れます」

何だそれ!

伯母のジョーンは、約束通り12時ぴったりにやって来ましたよ。娘がリクエストしていた「イタリアン・トライフル」も作って来てくれていました。ティラミスにラズベリーを加えたようなデザートでした。

昨日は、ジョーンが来たらすぐにお昼ご飯にするつもりだったから、おつまみや前菜を準備していませんでした。私達はアルコールを飲まないので、ワインも買っていませんでした。

テーブルを囲んで話を始めたんですが、出せるものは水だけという状況です。何かおつまみに出せるものはないかとゴソゴソしていたら、戸棚の中に白ワインが1本あったので、それを飲むことにしました。冷えていませんから、濡れタオルに包んで冷凍庫に入れました。

急いでワインを冷やしたい方には、この方法をオススメしますよ。10分ほどで冷たく冷えました。

ナッツがあったのでそれを出しました。ワインを開けて、おしゃべりは続きました。しかし、

娘は来ない…

困りますよ、こういうのは。

ジョーンを呼んでランチをしたいと言い出したのは娘なのに。ランチの準備の手伝いにも来ず、約束の時間にも遅れて…

40分以上も遅れて娘はやって来ました。とても楽しい午後ではありましたが、料理も片付けも洗い物も全部私がほとんど一人でしたのでした。


ところで、偶然見つけた戸棚の中にあった白ワインというのは、ヤラバレーの有名なワイナリー「イェリング・ステーション」(Yering Station)のシャルドネでした。おそらく、うちの夫が誰かにもらったんだと思いますが、これがとても美味しかったのですよ。だから私も少し飲んだのです。

今年になって、何回かワインを飲んだ機会がありましたが、ワインを飲んだ日は100%の確率で睡眠の問題が起きました。夜中に目が覚めて眠れなくなるという問題でした。

そして、昨夜も同じことが起きましたよ。

寝付くのは問題なかったんです。ところが、1時頃に目が覚めておトイレに行った後が眠れませんでした。4時が近づく頃にはもうあきらめて、とにかく目を閉じて横になっていました。今日は頭がフラフラです。

なぜワインを飲んだらこういうことになるんでしょうかね。大した量を飲んでいませんよ。しかも、飲んだのはお昼です。ワインのせいなのか、日常とは異なる状況やおしゃべりで脳が刺激されるからか。

ワインを飲む時は、その夜の睡眠のことを覚悟しないといけないようです。


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2025年4月18日

生姜の佃煮の面白い食べ方

私がお料理のレシピサイトを趣味でやっていることはこのブログでも度々話題にしています。

ウェブサイトで公開しているレシピのほとんどは、英国版クックパッドでもシェアしています。クックパッドでシェアしているのは、もっと大勢の人に見てもらうためと、自分のウェブサイトが何らかの理由で失くなった時のためのバックアップでもあります。

毎朝、ウェブサイトとクックパッドに届いているメッセージに返事を書くのが日課です。世界中のいろいろな国に住んでいる人達からメッセージをもらいます。料理のアイデアやレシピをもらうこともあって、そこから新しいレシピを作ることもあるんですけど。

今朝は驚くべきメッセージが届いていました。「生姜の佃煮」の食べ方についてです。

「生姜の佃煮」というのはこれです。


生姜はお料理に欠かせない材料です。私はチューブ入りのおろし生姜は使ったことがありません。必ず新鮮な生姜を自分でおろしたり切ったりして使いますが、八百屋に旬のジューシーな生姜が山盛りで安く売られていたりすると、私はこの佃煮を作りたくなります。

薄切りにしたのを5分ほど茹でてから水を切ります。新たに水を加えて、砂糖・しょうゆ・みりんを足して汁けがなくなるまで煮てから、鰹節と炒り胡麻を混ぜるだけです。

炊きたてのご飯に乗せて食べると美味しいんですよ。

さて、メッセージをくださった方の食べ方なんですが、私の想像の域を遥かに超えていました。

皆さん、想像してみてください。その方がどのようにこの「生姜の佃煮」を楽しんだか。というか、前菜として提供したと書いてありましたので、その方はプロの料理人ではないかと思うんですけど。

日本人は絶対に思いつかない食べ方ですよ。

作り方は3ステップ。

1.ライム味が付いたコーントルティーヤ(とうもろこしの粉で作った薄焼きパン)に「生姜の佃煮」を並べる。(コーントルティーヤが想像できない方は、「corn tortilla」というキーワードで画像検索すると写真を見れます。)
2.並べた「生姜の佃煮」の上に熟成したチェダーチーズをかける。(チェダーチーズを粗く下ろしたものだと思います。)
3.チーズが溶けるまで電子レンジで加熱して完成。


私の脳みそのどこをどうつついても、「生姜の佃煮」をそのようにして食べるというアイデアは出てきません。

そもそも、ライム味が付いたコーントルティーヤというのがどういう味なのかがよく分からないけど、それと熟成したチェダーチーズと「生姜の佃煮」が合わさったらどういう味になるかが想像できません。

佃煮とチーズは分かります。例えば照り焼きチキンを乗せたピザなんていうのもありますが、美味しいですよね。

ライム味が付いたコーントルティーヤというのがミステリーだな。

この方は、鰹節は入れなかったそうなんですが、鰹と昆布の出汁で生姜を煮たそうなんですよ。味と旨味のために。その出汁に砂糖・しょうゆ・みりんを加えて、シェリーヴィネガーというシェリー酒から作った酢も少々加えて煮たそうです。

時々びっくりするようなアレンジをされている方からメッセージをもらうことがありますけど、この方の「生姜の佃煮」アレンジはトップ10に入ることは間違いなし!


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2025年4月17日

物は考えようだと思う理由

先月、「治験ボランティアの報酬」という記事を書いています。1月には「人間モルモット再び」という記事も書いています。未だに定職にはつけていないうちの息子が、短期で報酬を得られるクリニカルトライアル(治験)に参加しようとした話です。

実は近年、オーストラリアは治験の実施地として注目を集めているんだそうで、医薬品に限らずバイオテクノロジーや医療機器などの分野でも、年間1000件を超える治験がオーストラリアで行われているそうなんです。

治験のボランティア被験者になると高額な報酬がもらえることが多いので、無職や低所得の若者(旅行者を含む)にとっては「魅力的なアルバイト」らしいのです。息子も報酬が目的で参加しようとしているんですが、上手く行っていません。

1月に参加したシスティック・ファイブローシス(Cystic Fibrosis)という難病の治療薬に関する治験では、直前検査で尿に結晶と血液が含まれていることが分かったために失格になったのですが、そのおかげで腎臓結石が出来ていることが分かりました。

物は考えようですよ…

失格になったので報酬は得られなかったけど、自分の健康問題が分かってそれに対処することが出来たんですから。

3月に参加しようとしたのは、免疫治療薬に関する治験でした。薬で一部の免疫システムを無効にするとかでリスクも有るし、入院期間も4週間近かったので、報酬が非常に高額でした。

残念ながら息子は補欠扱いになったんですが、被験者に選ばれていた一人が直前検査で新型コロナの陽性反応が出たとかで失格になり、補欠のうちの息子が選ばれることになりかけたのに、直前検査で採血した息子の血液が行方不明になって見つからず、結局息子は被験者に選ばれなかったのでした。

あれから1ヶ月が経ち、実は昨日、また同じ治験の2回目に参加するための検査を受けに行ったのです。今回は補欠扱いでもなく失格になったそうなんですけど、その理由を聞いて、本人もうちの夫も私も被験者に選ばれなくてに良かったと思ったんですよ。

1回目の治験で、複数の被験者に肝臓の障害が生じたんだそうです。薬の副作用によって肝臓の機能が障害されることは珍しいことではありませんけど、どういう障害だったのか、軽かったのか深刻だったのか、詳しいことは分かりません。2回目の治験を行おうとしているんですから、それほど深刻ではなかったのかもしれません。

しかし、薬の副作用で肝臓の機能が障害されることが分かったので、どんな些細なことでも肝臓に何らかの問題がある人は被験者に選ばないことが決まったそうなんです。

うちの息子の肝臓には現在は何の問題も見つかっていないんですが、かつて脂肪肝だったことがあるのと「ヘモクロマトーシス」という肝臓に鉄が過剰に蓄積される先天性の病気の遺伝子を持っているという理由で失格になったそうです。

やはり物は考えようです…

先月の1回目の治験で息子の血液が行方不明になっていなかったら被験者になっていたわけで、今頃は薬物性の肝臓障害で治療を受けていた可能性があるわけです。

まあとにかく、今後再び治験に参加を試みるとしても、息子は今までよりも慎重にもっと勉強してから決めるでしょう。何回か治験が実施されていて被験者の安全が確認されているものを選ぶでしょうね。

私も、治験にはこうしたリスクがつきものなのだということを再認識した次第でございます。


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2025年4月16日

「かしこまりました」と日本語の劣化

私達家族は、4人全員が英語と日本語の両方が話せるんですけど、それぞれ自分が話しやすい言葉で話しますので、私以外の3人は英語を話します。

私は3人の会話について行けないことがよくあります。語彙や聞き取り能力の問題がありますので。

息子と娘は、私と話す時には日本語で話そうとしてくれます。夫は、息子や娘以上に語彙が限定的ですけど、日本語で話してくれることはあります。

この夫と私の日本語会話がですね、自分でも話していて不自然だなと感じるんですよ。何故なら、私達の会話は教科書的丁寧語日本語会話になることが多いからです。

「おはようございます」「ありがとうございます」「◯◯していただけませんか?」といった具合に、「です・ます・ございます」という会話になるんですけど、これに尊敬語や謙譲語が入るんです。

先日、義母(夫の母親)の家に行った時のことです。早朝に献血に行った夫と何時にどこで落ち合って行くかということで連絡を取り合っていたんですが、夫が献血センターの近くで義弟と偶然会ったので、家に帰る義弟の車に乗せてもらって行くと電話をして来ました。

「じゃあ、私一人で行けばいいのね?」
「はい、そうです」
「オッケー、じゃあ10時頃に家を出るわ」
「そんなに早く行かなくてもいいです。僕らは11時くらいにここを出ますから…」
「じゃあ12時くらいに着くように行くわ」
「はい、かしこまりました!」

かしこまりました?

そんな言葉を思いついたのは大したもんですけど、「かしこまりました」というのは相手の要求を理解していることを伝える言葉ですよねえ?夫は、単に「分かった」という意味で使ったと思いますが、この文脈で使うのは違和感があります。

しかも自分の妻に、最上級の敬意を表す謙譲語を使うというのが、めちゃくちゃ違和感あるんですけど。

しかし、うちの夫の日本語には良くある話なのでございます。


夫が私の日本語に合わせて普通の日本語で会話すればいいのにねえ、私が夫の教科書日本語に合わせて丁寧語や謙譲語を使って話すのは、ちょっとヘンだといつも思うんですよ。言葉の使い方が間違っている場合も多いけど、いちいち間違いを指摘したりしませんから、ヘンテコ日本語会話が続くのです。

夫は、以前は仕事で日本語を使っていたんですが、今は私と話す時しか使いませんから、どんどん普通の日本語を忘れています。

私の日本語もレベルが落ちています。先日メルボルン領事館に行った時には、自分で話しながら自分の日本語がたどたどしいと自覚しました。

領事館の方と話しながら、大人の日本人が話す普通レベルの語彙が時々出てこないので、その部分を英語の単語で誤魔化そうとして、文法もヘンテコな日本語になったりしました。

普通レベルの日本語を話す機会が滅多に無いのでね、スラスラと言葉が出て来なくなっているのですよ。このブログを書いていなかったら、もっと日本語を忘れていたでしょう。

一方、英語の方もレベルが落ちています。最近家族以外と話す機会が減っていますので、英語もスラスラと出て来なくなっているんです。家族とはいつも日本語で話すので、ほとんど英語を話していないからです。

日本語の読み書き能力は維持しているのと同様に、英語も読み書きは大丈夫なんですけど、スピードが必要な「話す」能力が落ちているわけです。

もっと話す機会を増やさないと、さらに落ちて行くでしょう。老化も拍車をかけてくるでしょうしね。


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2025年4月15日

飲むんじゃなかった…

同じことが起きたのは2年前のちょうど今頃でした。

あの時、二度と飲まないと誓ったのに、2年も経つと苦しさの記憶も薄れると言うか、また飲んでしまったのが「ダルコラックス(Dulcolax)」という薬です。

「ダルコラックス」と言うのは、日本で有名な「コーラック」という薬と同じような下剤です。主成分が同じビサコジル(Bisacodyl)で、錠剤の大きさも同じような小粒で、色はピンクじゃあなくて黄色いんですけど、これを就寝前に2錠服用するようにと書いてあります。


かつて私が愛用していた頃の「コーラック」は、「ピンクの小粒コーラック」というTVコマーシャルで有名でしたが、現在は種類がいろいろあるようですね。

「コーラック」のウェブサイトを見たら、服用量は大人の場合は2錠と書いてあります。以前は1錠でしたけど、薬剤の量が変わったんでしょうか。

「コーラック」はよく効く薬でした。たいていは効き過ぎました。寝る前に1錠服用すると、コマーシャルでは「翌朝目覚めの頃に穏やかなお通じ」ということでしたが、私の場合は翌日の午前中のいつ頃かは分からないけど突然に「激痛を伴って便意が襲ってくる」ので、休みの日にしか飲めませんでしたよ。

オーストラリアでは、「ダルコラックス」が最も一般的な便秘薬です。スーパーでも売っています。この薬もよく効いていたんですよ。お腹は少し痛くなりますが、便秘解消に効果のある薬でした。

ところが、ある時、いつものように2錠服用した日の夜中に恐ろしい腹痛と下痢に襲われて筆舌に尽くしがたい苦しみを味わったのでございます。あれ以来怖くて「ダルコラックス」は飲めなくなっていたんですけど。

再び「ダルコラックス」に手を出したのが2年前のこと。その時は、さすがに2錠飲むのは怖かったので1錠だけ飲んだのですが、夜中に始まった痛みが朝の5時頃には激痛になりまして。

震える寒さのバスルームで、服が濡れるほどの大汗が出て、目まいもして、とんでもない下痢になり、私はただただ後悔したのでした。そして、二度と飲まないと誓ったのに、昨夜また飲んだのですよ。1錠だけですけど。

そして同じことが起きました。

体力的に、ダメージが前回よりも大きいです。「ダルコラックス」は捨てました。もう飲んじゃあダメです。


オーストラリアにお住まいの皆さんの中で便秘でお困りの方は、「コーラック」によく似た「ダルコラックス」を試してみようとお思いになるかもしれません。

最初から2錠は止めた方がいいですよ。まず1錠で様子を見て、もし効き目が弱かったら2錠にすればいいんですから。そして、初めて飲む時は、お休みの前の日にした方がいいと思います。

どんな事が起きるか分かりませんからね。服用後、効果が出るまでに要する時間も個人差がありますし。学校や仕事に行っている時に突然激痛が襲って来るということも考えられるわけですから。

それにしても、今朝の体力消耗感はハンパないです。

絶対にもう二度と買いません。


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2025年4月14日

体調不良とカージャック

皆んな半袖を着ているのに私一人ガクガク震えて防寒コートを着ていた日があったんですが、あの頃から体調不良が続いていました。

夜眠れないのが最大の原因だと思うんですけど、元気が出ないし頭がフラフラするんですよ。立ちくらみを経験したことがある方なら分かるでしょうが、ああいうクラ〜とする感じが常にしているんです。そして、突然バランスを崩したりするわけ。

土曜日にメルボルンに行った時には、前の晩やはり眠れなかったので睡眠薬を飲んで眠ったんですが、薬で眠った翌日は必ずフラつきますからね。駅まで息子に送って行ってもらって電車で行ったんです。帰りは娘が家まで車で送ってくれました。

昨日の日曜日は最悪でしたよ。ほとんど眠っていなかったのでスーパーへ買い物に行く元気も無くて。冷蔵庫は文字通り空っぽだったし、晩ご飯を作る元気も無いので、うちの男達はピザを買って来て食べました。

昨夜は、8時前にベッドに入ったらすぐに眠りました。さすがに身体が必要としていたんでしょう。夜中に何度も起きましたけど、4時半まで眠りましたから合計したら7時間くらい眠ったと思いますよ。奇跡的!

今朝は体調がマシなので、今日こそは食料を買いに行かないといけません。


ところで、うちの娘の話なんですが、事件があったんです。

土曜日に私を家まで送って来てくれた後、夕方まではここにいたんですが、夜は友達とメルボルンに遊びに行きました。深夜まで楽しんで、一人で車を運転して家に帰っていた時のことだそうです。

住んでいるシェアハウスの近くまで帰った頃、突然若い男2人が道路に出て来て、大きく手を振って娘の車を止めたんですって。

娘は車のドアはロックする習慣がありますからドアはロックしてあったそうですが、窓を少しだけ開けて男達の話を聞こうとしたそうです。助けを必要としている可能性がありますからね。

そうしたら、その男達がドアを開けて中に入って来ようとしたんですって。

カージャックというやつ!

ドアがロックされていると分かって、男達は後ろから近づいてきた別の車に向かったそうです。

娘はその場から離れて車を停め、緊急通報ダイヤル「000」に電話をして警察に通報したそうです。

皆さん、車を運転する時、ドアをロックしていますか?私はロックしていません。 ロックしていたら何かあって助けが必要な時に窓を割らないといけないとか、事故の時にすぐ外に出られないとか、そういう理由からですけど。

不審者を見たら、ドアはロックしなくちゃいけませんね。車を止められて、困っているから助けてくれと頼まれても、自分の安全が確信出来ない時には絶対にドアを開けちゃあいけません。

うちの娘は、こういう状況における対応についても、クラヴ・マガで学んだそうです。クラヴ・マガは、格闘術を学ぶだけじゃあないんですって。あらゆる状況で自分の身を守る判断力も学ぶんだそうです。

何事もなくて良かったですけど、ドアがロックされていなかったら、引きずり出されて車を奪われていたかもしれません。


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2025年4月13日

久しぶりのメルボルン

昨日の土曜日、うちの娘に誘われてメルボルンの韓国レストランにお昼ご飯を食べに行きました。

朝は寒いくらいだったのに夏のような天気になって、気温は32度まで上がったんですけど、乾燥していたせいか暑さは感じませんでした。

娘は、土曜日の午前中はクラヴ・マガのトレーニングがありますから、それが終わってから韓国レストランの前で待ち合わせたんですが、そのレストランはフラッグスタッフ駅の近くにあるんです。

私はメルボルンに住んで30年以上になりますが、フラッグスタッフ駅で降りたのは初めてでした。駅の近くに広い公園がありました。フラッグスタッフ・ガーデンズ(Flagstaff Gardens)という公園です。

天気が良かったので大勢の人がいました。ピクニックをしたり、ヨガをしていたり、本を読んでいたり、昼寝をしていたり、それぞれ好きなことを楽しんでいました。


メルボルンのいい所は、こういう公園がたくさんあることです。


早く着いたので公園内を散歩をしました。大きな木がたくさんあって、疲れたら木の下のベンチに座って休めるし、とても気持ちの良い公園でした。



韓国レストランは「Hansang」というお店で、公園のすぐ前にありました。娘が2人用セット(78ドル)を勧めるのでそれを頼みました。メインのおかずを2種類選べるようになっていました。ご飯とお汁と10種類のおかずが付いていました。ウェイトレスの方がテーブルに持って来られた時には、その量にびっくりしましたよ。


メインのおかずは、塩サバを焼いたのとタコと野菜の炒め物を頼んだんですけど、タコの炒め物はソースが真っ赤で辛くて、一口食べて汗が吹き出ました。あまり辛くしないようにお願いしたんですが、それでも辛かった。

何年ぶりかで食べた塩サバはとても美味しかったんですが、1匹分でしたから量が多すぎるんです。私は塩サバ半身の半分くらいとおかずを少々食べてお腹がいっぱいになったのに、もったいないからご飯も食べて、食べる度に汗が吹き出るタコと野菜の炒め物も食べて、満腹の2倍くらいお腹がパンパンになりました。

娘もたくさん食べましたが、全く食べ切れませんでした。2人用セットは3人分はありましたよ。そして、韓国レストランに行くたびに思うけど、金属製の細くて薄いお箸が食べにくいです。手が痛い人には特に難しいです。

帰りに韓国ベイカリーに寄ってケーキを買って帰りました。これはモンブランケーキ。私にとって特別な意味のあるケーキです。


ケーキは美味しかったけど、小さなケーキや焼き菓子が7ドルも8ドルもするのには驚きました。そんなケーキ屋に人が並んでいるのにも驚きました。私達はかなりの時間並んで買ったんです。

ガラスのケースに並んだケーキは次々に無くなって行って、うちの娘が買いたかった焼き菓子は私達の順番が来た時には売り切れていました。

それにしても、うちの娘は韓国の食べ物が好きなようです。韓国料理は日本料理の次に好きなんだそうです。この次に韓国レストランに行く時には、私は自分のお箸を持って行きます。細くて薄い金属製のお箸は、私には難し過ぎますから。


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2025年4月12日

ジェイムス・ブラントの曲「モンスターズ」

最近毎日のように見ている動画があります。

同じ動画を繰り返し見ているわけじゃあないんです。同じ動画を見ている人達のリアクションの動画をいろいろ見ているんです。

YouTube にリアクション動画というのがたくさんあるんですよ。映画やTVドラマを見たり音楽を聞いている自分のリアクションを撮影して、それについての感想とか評価などを話す場面を加えた動画を公開している人が大勢いるんです。

きっかけは、YouTubeにおすすめ動画として表示されたTV番組「アメリカン・アイドル」のオーディションシーンでした。オーディションで1人の若者が歌ったのが「モンスターズ」という曲だったんです。

「モンスターズ」は、ジェイムス・ブラントという英国人シンガーソングライターの作品です。ジェイムス・ブラントさんは、世界的に大ヒットした(というか大ヒットし過ぎて嫌われる原因にもなった)「ユア・ビューティフル」(You're Beautiful)という曲で有名です。私もその曲だけは聞いたことがありましたけど、その曲を歌っている人の名前は知りませんでした。

ジェイムス・ブラントさんのお父さんが、ステージ4の慢性腎臓病になられたんだそうです。腎臓の移植手術が必要だったそうですが適合する人が見つからず、お父さんが病気で亡くなられる可能性が出て来たわけですよ。その時に、お父さんへの自分の気持ちを歌にしたのが「モンスターズ」だそうです。人生が終わろうとしている父親に別れを告げる息子の心情を歌った曲です。

この曲のミュージックビデオが感涙必至なんです。

ワンテイクで撮影されたそうです。ジェイムス・ブラントさんがカメラに向かって歌っているだけですが、歌っているジェイムス・ブラントさんは、明らかに感情的になって目に涙が溢れて来ます。こぼれそうな涙をこらえながら歌っています。途中からお父さんが隣りに座っていることが分かります。

「成長して大人になった男同士として別れを告げる」という歌詞があります。「お父さんの間違いは僕が知っている、僕の間違いはお父さんが知っている、許し合う必要もないし忘れる必要もない」「お父さんが眠っている間に、僕のことを誇りに思ってくれるように頑張るよ」「安心して目を閉じて、今度は僕がモンスターを追い払う番だから」と歌うんです。


この曲のリアクションを撮影している人達のうち、特に強いリアクションを見せるのは男性達です。

「息子」にとって「父親」というのは、いつかは男として対等になり、そして超えて行くべき人です。息子は自分が一人前の男になったことを父親に証明したいものだし、父親に自分のことを誇りに思って欲しいものだとリアクション動画の男性達は話します。

母親と娘との関係性とはだいぶ違いますね。

「モンスターズ」を初めて聞く男性達は、1番の歌詞の途中で、この曲が死にゆく父親に別れを告げる息子の心情を歌っていると分かるやいなや動揺します。2番の歌詞になると、皆さん涙を流します。

お父さんが隣りに座っていることが分かった瞬間に強いリアクションを見せる人も多いです。号泣する人もいます。カメラの前で泣きたくないのか、曲を途中で止めて退席する人もいます。

自分の父親や祖父を亡くした経験がある男性達は、かなり激しく泣きますよ。下の動画の方は、始まり部分では随分チャラいんですけど、大好きだったお父さんを病気で亡くされていて、歌詞の全てが自分の経験と重なると言って涙を流します。最後にいいコメントをするんですよ。


リアクション動画を撮影している人達の中には、複雑な親子関係だった人達もいます。中にはこれまで他人に話して来なかった父親への気持ちをカメラに向かって話す人もいますし、自分にとって大事な人を亡くすということについて心に響くコメントをする人もいます。

こういう感情というのは、人種や民族が違っても共通ですね。「モンスターズ」は大ヒット曲ではないようですけど、多くの人々の心に響く名曲だと思います。


ちなみに、ジェイムス・ブラントさんのお父さんは、幸いなことに腎臓が適合した遠縁の従兄弟さんから腎臓の提供を受けて生体腎移植手術を受けられました。現在はお元気になられているそうです。

お父さんの名前は、チャールズ・ブラントさんとおっしゃるんですが、腎臓を提供した従兄弟さんも同じチャールズ・ブラントさんだったので、間違えないように手術前にはおでこに「あげる人」「もらう人」とマジックで書いたという逸話をどこかで読みましたよ。

お父さんのチャールズ・ブラントさんも、腎臓のドナーだったそうです。残った1つの腎臓が慢性腎臓病になったんですね。移植が必要だったのに、適合するドナーがなかなか見つからなかったそうなんですけど。

うちの夫も腎臓を提供したので1つしかないわけですが、腎臓病になるんじゃあないかと心配しています。ホントに食べ物に気をつけていませんし、減量にも取り組んでいませんからね。

夫にはずっと健康でいて欲しいのですよ。


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2025年4月11日

ひいおじいさんの懐中時計

先週の土曜日はうちの夫の誕生日だったんですが、私は何もプレゼントをあげませんでした。

息子や娘は、誕生日のプレゼントに物を買うことはしません。手作りの物、例えば自分で描いた絵をあげるとか、何か美味しい物を作るかです。今年は息子が子羊肉のロースト料理、娘が巨大なバースデーケーキを作りました。

母親とそのパートナーからはスクラッチ宝くじをもらったそうですが、1ドルも当たりませんでした。父親からは一昨日数日遅れのプレゼントをもらったそうです。夫はそのプレゼントがとても嬉しかったそうなんですよ。

もらったのは、父親の祖父、すなわち夫の曽祖父が使っていた懐中時計でした。この人は列車の車掌をしていたそうなんです。100年以上前のことですから、蒸気機関車が引っ張っていた汽車の車掌です。その仕事で使っていた懐中時計だそうです。

うちの夫が生まれた時、父親はまだ20歳そこそこでたいへん若かったですから、夫が子供の頃には曽祖父はまだ健在だったそうで、夫は曽祖父のことを覚えているんだそうです。その曽祖父の思い出の品を譲り受けたのですから、嬉しかったでしょう。


珍しい懐中時計です。カレンダー付きなんです。時刻を示す通常の文字盤の中に4つの小さな文字盤が組み込まれています。「月」「日」「曜日」「月相」を示す4つです。

一番下の6時のところにあるのが「月相」を示しているんですよ。よく見ると絵になっているんです。紺色の星空の下に白い部分が見えます。この部分から徐々に黄色い月が現れて毎日1目盛りずつ上昇し、三日月になり、半月になりそして、満月になった時には中心に来ます。そして徐々に隠れて行くので、月が欠けて行くように見えるんだそうです。

月の満ち欠けの周期は30日弱ですから、どうして目盛りが60まであるのか不思議なんですけど。月の満ち欠けを正確に知ることが重要な職業もあったため、古い時計にはこうした「月相」を表す文字盤付きのものがあったそうです。


この懐中時計には小さな傷がたくさんあって、実際に曽祖父が仕事で使っていたことが分かります。それにしても、素晴らしいですよねえ。

もしも私が子供の頃に曽祖母が健在で、一緒に時間を過ごしたこともあって、その曽祖母が大事に使っていた何かを受け継ぐことが出来たとしたら、それは特別なものです。

この懐中時計の中の機械仕掛けはきっとすごいでしょうね。そんなに大きくないんですよ。スイス製です。昔の職人達は、一体どうやってこんな精巧な時計を作っていたんだろうかと思います。

汽車の車掌だった曽祖父がこの懐中時計を使っていたと聞いて、「きかんしゃトーマス」に登場するファット・コントローラー(トップハム・ハット卿)がポケットから懐中時計を取り出す様子を想像しました。

本当に特別な誕生日プレゼントをもらったと思います。

この懐中時計を修理してもらって動くようにしたいと、夫は言っています。月が動くのを私もぜひ見てみたいです。


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2025年4月10日

のんびり作業員と停電

昨日の電柱の工事の件ですけど、4月9日の午前7時半から午後3時半の間に工事をするため通行止めになる旨の手紙は何週間も前に届いていました。どのエリアで車の通行が不可能になるかを示すカラー地図付きで、停電になることも書いてありましたし、私達はカレンダーにメモをしてこの日に備えていたんですけど。

朝の7時頃にはもう工事車両がたくさんやって来て準備を始めていましたが、通行止めになったのは通告どおりの7時半です。それを過ぎてから道路に出て来た数台の車が立ち往生して、作業員に苦情を言っていました。

手紙が届かなかったとは考えにくいので、ちゃんと読まなかったんじゃあないでしょうか。あの人達がどうなったのか知りませんが、何とか通してもらったのでしょう。

8時過ぎには我が家の電気は止まりました。洗濯機も途中で止まり、iPhone の充電も止まり、WiFiも止まり、早く工事が終わるのを待つばかりでした。

そうしたら、11時頃に騒音がパタリと止んで静まり返ったのですよ。もう工事が終わったのかと思って窓の外を見ると、作業員達はモーニングティータイム(午前中の休憩時間)だったのでした。

しばらくして、作業は再開しました。


ところが、またすぐに静かになりました。

今度は、ランチタイム(昼食の休憩時間)だったのですよ。休憩時間になったら作業を止めて「休憩」をしないといけないんです。オーストラリアの労働者の権利は、厳格に守られているのでございます。

私はねえ、停電だと分かっているのについつい何度も冷蔵庫を開けてしまったので、冷蔵庫の中の温度が上がってしまって、早く電気が戻って欲しかったんです。

おーい!早く終わってよお!

と叫んでもどうしようもありません。

労働条件に従って、決められた時間だけ働くことが求められるわけですから、早めに仕事に戻ろうと思う人がいてもそうは行かないのです。チームワークの場合はなおさらです。作業員達は休憩時間を持て余し気味の様子で、皆さんスマートフォンをいじっていました。


2時を過ぎた頃、急に洗濯機が動き始め、部屋の電気が付き、プリンターがカタカタと音を立て始めました。電気が戻り、冷蔵庫もすぐに冷たくなりました。3時までには工事車両も全て姿を消しましたよ。

電柱の上に上がって実際に作業をしている人以外に、路上に立って見ているだけの人とかもいましたが、ああいう仕事の人は一体どのくらい給料をもらっているんでしょうかね。

最低賃金(時給なら24.10ドル、週休なら915.90ドル)はもらっているはずですが、聞くところでは、交通整理と言うか監視をしている人の賃金はかなり良いそうです。昨日は完全に通行止めにしてやっていたので、交通整理をする必要もなかったわけですけど。

朝は苦情を言う住民とトラブっていましたけどね、我が家の前に立っていた人は、本当にただ立っていただけでしたよ。楽な仕事と言えるでしょう。

まあとにかく、労働者の権利が守られているのは良いことです。


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2025年4月9日

通行止めと停電の一日

今日は、我が家の前の道路が朝の7時半から午後3時半まで通行止めになります。電柱の工事をするそうですから、停電になります。

仕事が休みのうちの夫は、息子と一緒に父親が所有するメルボルンのマンションのペンキ塗りをしに行くんだそうです。父親は義妹(夫の妹)が所有する山の中の家に引っ越したので、そのマンションを売る予定なのです。

道路が通行止めになる前に、息子が私のカローラを夫が勤めるツールショップの駐車場に動かしました。そこに停めておけば、通行止めの影響を受けませんからね。

停電というのは不便なことです。家にいても出来ることが限られます。まあ私は今日は寝て過ごすつもりなので、いいんですけど。

体調が良くないんですよ。

昨日のお昼頃から寒くてたまらなくなって、カーディガンを着て首にはスカーフを巻いていましたが、ガクガク震えるほど寒くなり、綿入り防寒コートを出して着ました。

息子は半袖Tシャツ姿だったし、仕事から帰宅したうちの夫は半袖半ズボンでしたから、防寒コートを着て震えている私は異常でした。熱はなかったんですよ。

毛布を出して暖かくして寝ていたら鼻が詰まって来たので「こりゃあ風邪だな」と思ったんですが、風邪を引いた時に感じるあの感じがしません。今朝は鼻は詰まっていませんけど、頭が重いです。やはり風邪ですかね。なんかヘンです。

まあとにかく、今日は家で静かに過ごすつもりなんですが、電気がないと本当に出来ることが限られますよ。

メルボルンは気温の上下が激しい季節です。皆さんも体調管理にはお気をつけくださいね。


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2025年4月8日

無駄な努力の具だくさんスープ

晩ご飯は、何を作っても食べ過ぎるくらい食べてくれるうちの夫ですが、昨日はちょっとイラッとしたというのが今日の話題です。

ひどい寝不足だった私は、晩ご飯を作る頃にはフラフラしていました。昨日は朝の1時半頃に目が覚めていたんです。おトイレに行った後なかなか眠れなくて、薬を飲もうかどうしようかと思っているうちに3時が過ぎてしまいました。

「今から薬を飲んでは困る」と思って飲まなかったら結局眠れなかったのです。「今から薬を飲んでは困る」って、何が困るんでしょうね。うちの夫が仕事に行く時間に起きていなくても夫は別に何も言いませんけど、やっぱり罪悪感を感じないと言えばウソになるんですよ。

昼寝を試みましたが眠れませんでしたから、夕方が近づく頃にはフラフラでしたけど、晩ご飯はちゃんと作ったんです。

うちの夫は、誕生日に3キロもある子羊のかたまり肉をローストしたのを作ってもらいまして、あれから毎日その肉の残りを食べているんです。卵を16個も使ったというバースデーケーキの残りも毎日食べていますから、相当身体に悪いと思いますし、いくら肉が好きでもこれだけ食べ続けると本人もウンザリして来ているんじゃあないかと思いまして。

昨夜は具だくさんスープを作ったんです。玉ねぎ、ニンジン、大根、椎茸、ジャガイモ、青梗菜、太いネギ、キャベツと、大量の野菜を入れて、肉は低カロリーの鶏のささ身を入れて、食べごたえがあるように餅粉と小麦粉で作った団子も入れたのでした。

夫が帰宅した時にちょうど美味しく出来上がるようにするには、材料を入れるタイミングに気をつけなくちゃあいけません。GPSで居場所が正確に分かる「Find My」アプリでどこにいるかを確認しながら作ったんですよ。

ささ身が固くならないように、団子もちょうどいいタイミングで柔らかくなるように、青梗菜の緑の葉っぱやネギを煮過ぎないように、気をつけて作りました。かなり美味しいのが出来ました。

そうしたら、帰宅した夫は機嫌が悪くて「晩ご飯はいらない」と言ったのでございます。

すぐにテレビの前に座って最近見続けているTVドラマシリーズを見始めました。ヘッドフォンをして見ているから話しかけたって聞こえません。

美味しそうだった野菜も時間が経って変色し、モチモチだった団子も固くなり、ささ身も味が落ち、無駄な努力だったのでございますよ。だから、ちょっとイラッとしたという話です。


私は寝不足でフラフラでしたから、昨日は早めに寝ることにしました。キッチンを通って寝室に行こうとすると夫がトーストを焼いていました。

何か茶色い四角いものを口に入れたのが見えました。

「チョコレートを食べているんですか?」
「はい、トーストが焼けるのを待つ間にチョコレートを食べています。ヒロコも欲しいですか?」
「いいえ、私は結構です。もう寝ますから、おやすみなさい」
「はい、おやすみなさい」

夫の健康を考えて晩ご飯を作ってあげているわけですけど、何を食べるかを決めるのは夫自身ですからね。ホントにもう…

今朝は、鍋の蓋を開けて大量の具だくさんスープが惨めな状態になっているのを見て、「結局昨夜はトーストとチョコレートを食べただけですか」と言いましたら、夫は具だくさんスープをランチに持って行くと言いました。

自分で容器に詰めて持って行きましたよ。ゆで卵とケーキの残りも持って行きました。ここ数日で体重は2キロくらいは増えているでしょうね。

ところで…

昨夜は厚手のカーディガンを着ていたんですが、それを着たまま寝たら暖かくて、そのおかげか良く眠れました。合計したら7時間くらい眠りました。今日は毛布を出しますよ。


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2025年4月7日

ヤングケアラーとADHD

うちの夫が勤めているツールショップ会社の国内100店舗以上のスタッフの採用は本部の人事部がやっていますから、店長の立場のうちの夫も自分のチームに加わるスタッフの採用には関われません。

スタッフの入れ替わりは激しい会社です。優秀な人はもっと良い仕事を見つけたりヘッドハンティングされて辞めて行きますし、箸にも棒にも引っかからないような人が採用されてチームに加わることもあります。

いろいろな人がいます。年齢も経験も様々です。ツールに関する知識がほとんど無かったけど真面目で向上心があった若いスタッフが、勉強と努力を続けて店舗を任されるほどになった場合もありました。

うちの夫は、立場上これまで多くの若いスタッフにトレーニングをして来ましたけど、現在勤めている店舗で今年働き始めた若いスタッフのT君という人がいるんです。まだ20歳になったばかりだそうですが、このT君は、注意欠如・多動症(ADHD)と診断されているそうです。

真面目で正直者のT君のことは、うちの夫も気にかけているようで、よく話に出て来るんです。T君がどのような治療や支援を受けているのか詳しいことは知りませんが、ツールショップのスタッフとして頑張っていることだけは確かです。

話を聞いているとメンタルヘルスの問題もあるらしくて、そういうことに関心があり知識もあるうちの夫は、T君の相談にも乗っているそうなんですけど。

昨日は勤務日なのに仕事に来なかったそうです。理由を聞くと、お母さんの具合が悪くて世話が必要だから仕事に行けないと言ったそうです。

皆さんは「ヤングケアラー」という言葉を聞いたことがおありでしょうか?家族に世話や介護を必要とする人がいる場合に、本来なら大人が担う世話や介護や家事などを日常的に行っている子供あるいは若者のことです。

このT君というのは、子供の頃から腎臓病のお母さんの世話をして来たんだそうです。今もしていますけど。

長年人工透析を受けていたお母さんは腎臓移植手術を受けたそうですが、移植された腎臓の機能が落ちて来ているとかで、昨日は嘔吐し続けるお母さんの世話をしなくてはいけないから仕事に来れないと言ったそうなんですよ。

「嘔吐を続けて脱水状態になると悪化している腎臓をさらに悪化させるから、お母さんは病院に行かなくてはいけない」と夫が言うと、「お母さんは病院には行きたくないと言っている」と答えたそうです。

「行きたくなくても行かなくちゃあいけない」と諭すと、もしもの時には救急外来に連れて行くと言ったそうです。夫は今すぐ救急車を呼ぶように言ったそうなんですけど、どうなったのかは分かりません。

お母さんは一人で生活できない状態が長く続いて来ましたから、介護や世話を手伝ってくれる派遣スタッフが来てくれていたそうなんですよ。ところが、話を聞くとその派遣スタッフは最近になって椎間板に問題が起きて、来てくれても余りしてもらえることが無いと言うんですって。

何だそれ!

こういうT君のトラブルの話を日常的に聞いている夫は、「ああした方がいい、こうした方がいい」と教えているそうなんですけど、T君にはADHDのためかメンタルヘルスの問題のせいか、困難なことがいろいろあるんだそうです。

一つだけT君にとって良かったと思えるのは、うちの夫がいる店舗で働き始めたことですよ。職場の上司から理解が得られていることは良かったと思うし、T君のことを気にかけているスタッフが他にもいるようですからね。

お母さんは病院に行ったでしょうか。救急車は有料ですけど、T君のお母さんは「Ambulance Victoria」に加入しているんでしょうか。加入していればいつでも必要な時に助けを呼ぶことが出来ます。派遣スタッフが本来するべき仕事が出来なくなっている問題も、然るべきところに報告しないといけませんよ。

いろいろと気になってしようがないです。


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2025年4月6日

誕生日のご馳走

今朝は寒いです。現在の気温は5度ですよ。真冬並みです。そろそろ暖房の温風吹き出し口の掃除をしておかないといけません。

昨晩のうちに夏時間が終わりました。時計の時間を1時間戻しましたので、日本との時差は1時間になりました。最近は朝の6時は真っ暗でしたが、今朝の6時は昨日までの7時。真っ暗ではないので、うちの夫は歩いて通勤するのに助かるでしょう。

ところで、昨日は夫の誕生日だったんですよ。

こんなおじさんになっても、両親がお祝いをしにやって来ました。午前中に、義母(夫の母親)がパートナーと一緒にやって来て、カフェでコーヒーを飲んだそうです。プレゼントにスクラッチ宝くじをもらいましたが1ドルも当たりませんでした。

お昼には父親がやって来て、お気に入りのカフェレストランにランチを食べに行きましたが、行列が出来るほどの人だったので別のカフェに行ってまたコーヒーを飲んだそうです。

水曜日に事故を起こしそうになった父親は、昨日は非常に慎重な運転だったそうですよ。念には念を入れて他の車が来ていないことを確認していたそうです。いいことです。

晩ご飯は、夫のリクエストに応えて、息子が子羊肉のロースト料理を作ることになっていました。バースデーケーキは毎年同じでブラックフォレストケーキをリクエストされていましたが、娘が作ることになっていたので私は作りませんでした。

息子は金曜日に肉屋で買って来た3キロもある子羊のかたまり肉をハーブで味付けしてから一晩寝かせ、それをアルミフォイルで包んで昨日の朝5時に焼き始めました。100度くらいの低温で12時間以上も焼いたのですよ。


かたまり肉はずいぶん縮んでいました。3キロもありましたけど、大きな骨がたくさん入っていたのが分かりました。骨がポロリと取れるほど肉は柔かくなっていました。

付け合せは、ポテトとニンジンをオーブンで焼いたのと、ギリシャ風サラダでした。



どれもものすごい量ですけどね、夫が弁当に持って行けるようにたくさん作ってくれとリクエストしていたのです。

娘が作ったケーキは、私のレシピを使わなかったそうです。ブラックフォレストケーキはドイツのケーキですからね、ドイツのレシピを使って作ったそうです。ケーキ用の容器に入れるために容器の底の上で組み立てましたが、巨大すぎて容器の蓋が出来ませんでした。


卵を16個も使ったそうです。バターケーキとチョコレートケーキの層の間にチョコレートムースやサワーチェリーと泡立てたクリームが挟んであります。


レシピは16人分だったそうですから、あと12人分が残っていることになりますが、こんなのを毎日食べ続けると良くないですよ。うちの男達は2人とも減量が必要なのに。

いろんな人からお祝いの電話もかかって来ました。毎年思うんですけど、オーストラリア人にとって誕生日というのは大事な祝い事のようです。

夫は良い誕生日を過ごしたと思いますよ。


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2025年4月5日

左手の親指の付け根が一番痛い理由

昨日の記事で、私の手の関節が変形して来ていることや、変形している関節のあたりが痛むことについて書いたんですけど、これについてご親切にコメントをくださった方がありました。

関節の変形や痛みの原因については自分でいろいろ調べていたのですけど、実を言うとブログをお読みの方から「こういう治療法がありますよ」とか「痛みを和らげるのにこれが効果的ですよ」とか、そういう情報をいただけるかもしれないと期待していたのでございますよ。

しかし、コメントをくださった方のお話は、私が思っていたことと一致!

関節の変形や痛みは加齢に伴うトラブルで、治療法は無いからどうしようもないのです。遺伝的なものもあるそうですが、私と同年齢の知人や義母(夫の母親)も同じような問題が起きています。更年期以降の女性には特に多いそうです。

一番変形しているのが左手の親指の付け根の関節で、甲側の手首に近いあたりに骨が突き出てコブのようになっているわけですけど、一番痛いのもそこです。

何もしていなくてもその部分は痛むんですが、何かしている時に「あうう!」と声が出るほど痛いことがあります。昨日、晩ご飯を作っていて、スープの味見をするのに左手で小皿を持っただけで痛かったです。

その後、洗い物をしている時に思い出したことがありました。

私が若い頃に勤めていた小学校は市の給食センターから遠かったので、その小学校と近くの中学校の給食を作る小さな給食センターが小学校の敷地内にありました。

小さな給食センターとは言っても、毎日250人分くらいの給食を3人の調理員の方達が作っておられたんですが、使用後の食器は手洗いされていたんですよ。調理員の方達が、皿洗いのせいで左手が痛いとおっしゃっていたことを思い出したんです。左手の親指が曲がってしまったともおしゃっていました。

お皿を洗うにも、鍋の蓋を洗うにも、何を洗うにも、スポンジを持っている右手に力を入れることはまずありません。焦げ付いた鍋とかなら別ですが。力を入れているのは、お皿や鍋の蓋を持っている左手の親指の付け根なんですよ。

私は右利きだから、物を持つのはいつも左手。そして、左手の親指に力を入れて支えるように持たないといけないものは多いです。編み物をする時も、特にかぎ針編みの時には、編み地を持つ左手の親指に負荷がかかるんです。

右手の場合、力を入れるのは親指だけではありません。一番負荷がかかるのは人差し指と中指の先なんです。だから、その指の第1関節が変形して来ているんでしょう。

もう編み物も縫い物もあきらめましたし、草取りや庭仕事はほとんどしていませんが、お料理は趣味として続けたいんです。ウェブサイトに載せているレシピの数も3000に近づいて来ていますので、これからも頑張りたいんですけど。

お料理で一番つらいのは洗い物なんです。食器洗い機はありますが、手洗いするしか無いものはたくさんあります。左手親指の付け根が痛くならない洗い方を見つけないといけません。

シンクが小さいし、蛇口は低いしハンドルを回さなくちゃあいけないし、何を洗うにも苦労するんですよ。左手親指に力を入れない洗い方ねえ。

左右を逆にしてみるかな…


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2025年4月4日

手の痛みと骨の変形

涼しい日が増えて来ました。西日でキッチンが暑くなるのを防ぐために下ろしていた窓の外のオーニング(日除け)もついに上げました。お日様は西隣りの家に隠れて日が当たらなくなりましたから。

キッチンが暑くならないのはいいですけど、日が当たらないので洗濯物を外に干しても乾きません。また室内干しの季節の始まりです。

朝晩が寒くなり始めてから、手の痛みが気になり始めました。両手の親指の付け根あたりがうずくように痛むのです。この痛みのせいで私は編み物を止めたんですけど。

寒くなって来ると編み物をしたくなりますけど、こんなに手が痛くてはとても無理です。これをお読みの皆さんの中には、編み物がお好きな方も多いと思いますが、出来るうちにしっかり楽しんでくださいね。

親指の付け根の関節は、骨が変形しています。手首に近い甲側に骨が突き出てコブのように見えます。右手よりも左手の方が変形がひどくて痛みも強いです。

この突き出た骨のコブに気づいたのは昨年でした。その時うちの家族と食事中で、突き出た骨を見せたら3人揃って「うわっ!何それ!」と言いました。自分でもそう思いました。

そのコブが出来ている周辺が痛むんですよ。関節炎(Arthritis)だと思います。右手は人差し指と中指の関節も変形して来ています。中指の第1関節は曲がったままで真っ直ぐに伸びません。

長年手を酷使して来ましたからね、負荷をかけ過ぎた関節に問題が生じているわけですよ。若い皆さんも気をつけてくださいね。


手の痛みは寒いとひどくなる気がするので、手袋をはめています。綿製の手袋なので大して暖かくはないですが、痛みが少し楽になります。関節炎用の温める手袋を買おうと思っているところです。

手が痛いと、うちの夫が馬鹿力で閉めた水道の蛇口を開けるのが大変です。今住んでいる家の水道は、全て蛇口が古いタイプで、ハンドルを回さないといけません。冷水と温水のハンドルが別々だし。

レバーの上げ下ろしだけで水を出したり止めたり出来た以前住んでいた家の水道は良かったですよ。温度調整も、そのレバーを左右に動かすだけでしたから楽でした。

痛くても手を使うことに問題はないので困ってはいませんが、手を大事にしないと使えなくなる時が来るかもしれません。


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2025年4月3日

今頃は病院のベッドの上だったかも

水曜日はうちの夫は仕事が休み。

先日「75回目の献血」という記事に書きましたが、夫は2週間おきに献血に行っています。昨日もまた早起きして血漿(けっしょう)献血に行きました。駅まで歩いて行って、そこからバスで行くので私が送り迎えをする必要はもうありません。

帰って来てから、夫の父親から電話がかかって来ました。父親は、うちの夫が仕事が休みの日に夫を誘って、カフェで一緒にコーヒーを飲んだりランチを食べたりするのを楽しみにしているのです。毎週行っています。

昨日はうちの息子も誘われて一緒に行きました。父親が我が家まで車で迎えに来て3人で出かけたんですけど、夫と息子が大興奮して帰宅したんですよ。もう少しで大事故になるところだったと言いました。

車を停めていたカフェの横の道路から交通量の多い道路に出る時に、当然一時停止して車が来ていないことを確認しますよね。道路に出て右に曲がる予定でしたが、左から派手な赤い車が近づいて来ていたそうです。当然その赤い車が通り過ぎるのを待つだろうと思っていると、父親は突然道路に出たんですって。

うわあ!

助手席に座っていた夫が大声を出したので、父親は急ブレーキを踏んで止まり、赤い車とはぶつかりませんでした。父親は、赤い車が来ているのが「見えなかった」と言ったそうです。

本当に見えなかったのか、見えていたけど認知出来なかったのか、あるいは判断を誤ったのか、本当のところは分かりません。昨日は秋晴れの良い天気で、あの真っ赤な車が見えなかったとは信じがたいと夫は言っていました。

止まるのがもう少し遅かったらぶつかっていたそうです。タイミング次第では赤い車は助手席に激突して、うちの夫が大怪我をしていたかもしれないそうです。

危機一髪だったそうですよ。


夫の父親はメルボルン市内で何度も事故を起こしていて、先日は衝突事故も起こして車が修理不可能なほど壊れたんです。もちろん、相手の車も壊れたんですけど。

うちの夫と妹弟達は、父親の認知能力と運転能力の低下を心配していたんですよ。運転免許証の返納についても考えていましたが、父親はまだ77歳ですし、交通の便が悪い山の中の家に引っ越して来たばかりですし、車の運転をあきらめさせるのは父親の自由を奪うことでもあるので、どうするべきかと悩んでいたんです。

少なくとも、「VicRoads」というヴィクトリア州の運輸交通局みたいなところで診断テストを受けて欲しいと考えていました。でも、本人が自分の認知能力の低下を全く自覚していませんし、異常に自尊心が高くて、それを傷つけるようなことを言われると許せない人ですから、どうやってテストを受けるように説得するかが問題でした。

この話を、夫と妹弟達はいろいろな人にしたんだそうです。どうやら、この話を聞いた誰かが VicRoads に匿名で報告したようです。VicRoads から父親に診断テストを受けるようにという手紙が届いたばかりだったんですって。

その直後に、昨日の出来事があったのです。うちの夫は父親の認知能力の低下を目のあたりにしたわけですよ。誰が VicRoads に報告したかは分かりませんが、検査を受けるようにという手紙が来たことにホッとしています。

手紙が来た以上、免許更新のためには診断テストを避けるわけには行かないそうですから。

運転のテストは無いそうです。視力検査と認知能力のテストだけだそうです。それにちゃんと合格すれば、うちの夫は父親が車を運転することに反対はしないつもりらしいですけど、どうなるでしょうかね。

テストに不合格になって免許を更新してもらえないのが一番安心ですけど、そうなると今後の父親の暮らしが問題になります。

それにしても、ホントにぶつからなくてよかったわ。

もしかしたら、今頃うちの夫は病院のベッドの上ですよ。下手したら死んでいたかもしれません。怪我で済んでいたとしても、仕事が続けられなくなるような怪我だと、たちまち私達は生活に困りますし。

赤い車の運転手が大怪我をしていたことも考えられるんですよ。

大事故を起こしてからでは遅過ぎますからね。夫の父親が自分の能力低下を自覚して、最善の判断をしてくれることを期待します。まずは診断テストを受けることです。


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2025年4月2日

進行した舌がんだった叔父さんの近況

うちの夫の叔父さんが舌がんになった話を、昨年からこのブログで何度か話題にしましたので、皆さんの中には覚えていらっしゃる方もいると思います。

叔父さんはうちの夫の父親の弟なんですけどね、年齢は私と同じくらいなんですよ。夫と叔父さんは年齢が近いので、子供の頃から親しい仲だったそうです。

昨年9月に1000キロ運転旅行をした時に叔父さんの家に泊めてもらったのですが、その時に叔父さんが首の腫れが気になっているとか上向きで寝ると舌が喉を蓋するような感じになって息が出来なくなるとか言いました。

見ると、首の腫れというのは脇の下辺りまで膨らんでいたので、素人が見てもリンパ節に問題が起きていると分かるわけですよ。舌が喉を蓋すると言うんですから、舌に悪い物が出来ているんじゃあないかと誰でも思うでしょう。

叔父さんは、何ヶ月も前から首の腫れが気になっていたそうなんですが、医療事情の良くない場所に住んでいる上に医者嫌いだったために診察を受けていませんでした。その間に腫れはどんどん大きくなっていたわけです。

一日も早く医者の診察を受けてくれと、うちの夫は言いました。旅行から帰って泊まらせてもらったお礼の電話をした時にも、医者に会うようにと念を押していました。

叔父さんはすぐに医者に予約を入れたそうですが、医者不足のために何週間も待たされてやっと診察を受け、検査をしてもらうまでさらに何日も待たされました。

やっと検査をしてもらって、数日後に会った医者は検査結果を見てすぐにメルボルンの病院の専門医に会うようにと照会状を書いてくれて、今度は何日も待たされずにその専門医の診察を受けることが出来て、舌がんが首や脇のリンパ節に転移していると分かったのが11月のことでした。

詳しいことは「首の腫れはがんだった」を読んでいただくとして。

治療はすぐに始まりました。がんの切除手術は受けないことになったので相当進行していたんだろうと思いました。がんは喉にも広がっていることが分かって、家族は悲観しました。もっと早く医者の診察を受けていれば良かったのにと悔やまれてなりませんでした。

7週間に渡った放射線治療と抗がん剤治療が終わったのは、お正月頃でした。話すことが出来なくなり、飲食も不可能になったので胃ろうになり、げっそりとやせ細って体力も無くなっていた叔父さんは、自力で家に帰ることが出来ませんでした。

叔父さんの家はメルボルンから電車とバスを乗り継いで片道6時間もかかるペンズハースト(Penshurst)という小さな町にあるんです。奥さんが車でメルボルンまで迎えに来ることが出来なかったので、うちの息子が私のカローラを運転して夫と一緒に送って行ったんですよ。

うちの夫は遺伝性の黄斑変性「スターガルト病」で目が見えなくなって来ていますので車の運転が出来ませんからね。私が運転して行く覚悟でしたが、息子が行ってくれたので助かりました。目がまわる問題がある私には、長距離の運転は不安なので。

まあとにかく、私達は叔父さんがもう長くは生きないだろうと覚悟していたんです。


放射線治療と抗がん剤治療が終わってから3ヶ月が経ち、先日CT検査を受けたそうです。その結果、がんがあった場所にがんは見つからなかったんですって。

がんが消えたあ?

CT検査では2か所だけ不明な部分があったそうです。何らかの傷か、もしかしたらがんか、判断出来ないので生体組織検査をするそうです。

もしもがんだと分かれば、再び治療をするんでしょうけど。

話すことが出来なくなっていた叔父さんですが、現在は普通に話せるようになっています。口からの飲食も出来るようになったので、もう胃ろうはしていません。食べる時には水やお茶などの水分が必要だそうですけど。

がんの治療法というのは、私達が知っていた以上に進んでいるみたいですね。

ある知り合いの奥さんが乳がんになった時には、その知り合いの方はずいぶん悲観されていました。お母さんを乳がんで亡くされていたからです。しかし、奥さんは治療を受けて、今も大変お元気なんですよ。

夫の叔父さんは、体重も増え、体力も戻って、バスの洗車&クリーニングの仕事にも復帰しました。その仕事のために、毎週片道6時間かけてペンズハーストからメルボルンに通っています。以前と同じ暮らしに戻ったわけです。

もうホントにびっくりですよ。


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