2024年1月31日

ニラ餃子カレーと干しぶどう

セリアック病(グルテンアレルギー)の友人のために餃子を作りたいと思ったことからグルテンフリーの餃子の皮レシピに取り組んでいたんですが、上手く作れたので、ウェブサイトに載せる写真を撮るために再び餃子を作りました。

このレシピの肝心なところは、普通のスーパーで売っているグルテンフリーの粉で餃子の皮を作るところにあります。

日本では米粉と片栗粉で作る餃子の皮のレシピをシェアしていらっしゃる方が大勢いますけど、餃子の皮作りに適した米粉というが簡単には手に入りませんし、片栗粉も普通のスーパーではまず売っていません。

だから、どこのスーパーでも売っているグルテンフリーの粉で作ろうと思ったわけです。

様々なメーカーからケーキ作りに使えるグルテンフリーの粉が出ていますが、材料は基本的にとうもろこしやタピオカのデンプンと米粉のようですから、これで作れるはずだったんです。

課題はその分量でした。私は基本的に計量したりしたくないので、1カップ(250ml)の粉で作るためには熱湯をどのくらい入れるのが最適なのかを試していたんですけど。基本は100mlです。

粉の種類によっては、もう少し熱湯が必要かもしれませんし、もう少し粉が必要かもしれません。いずれにしてもわずかな量でいいはずです。英語で書いたレシピはこちらです。

それはともかく、

具には、豚ひき肉とニラとキャベツを使いました。ニンニクと生姜も入れて塩コショウとごま油で味付けしたんですが、作ったのは大きめのが16個でしたから具がたくさん余りました。

餃子作りで疲れてしまった私は、晩ご飯は残った餃子の具でカレーを作ることにしました。冷蔵庫一掃カレーというやつです。

ニラがたくさん残っていたのでそのニラを全部入れて、ニンジンやネギの残りも枝豆も入れて、S&Bのカレールウと醤油で味付けしたカレーです。

さて…

このブログで何度も私の不満や怒りをぶちまけて来ましたが、うちの夫はカレーといえば何が何でも干しぶどうを大量にふりかけて食べなくては気がすまない人です。

長年に渡って夫婦間の争いの原因になって来たカレーと干しぶどう問題ですが、「干しぶどうとカレー紛争」とか「意地をつらぬく干しぶどう」とか、この件に関係する記事は山程あるんですけど。

この餃子の具の残りカレーですが、ニラの量が多過ぎてほとんどニラカレーと呼ぶべき見た目でした。ニラ餃子のにおいがするカレー味シチューみたいな感じでした。

仕事から帰って来て、晩ご飯がカレーだと聞いた夫は、鍋の中の濃い緑色のカレーを確認した後、すぐに戸棚の干しぶどうに手を伸ばしました。

マジか?

「いやあちょっと、あのねえ、今日のカレーは餃子の具の残りで作ってるから。ニラもたくさん入っているし醤油も入れてるから(干しぶどうは合わないわよ)」

夫は「That's OK」(それは大丈夫)と言うと、まずご飯の上に大量の干しぶどうをふりかけました。ご飯が見えなくなるほどの量です。そして、その上にニラ餃子カレーをかけたのでした。

美味しいわけがないじゃん!


夫は味覚音痴だから平気なのかもしれませんけど、あれほどの量の干しぶどうをかけると、干しぶどうの味しかしないと思いますよ。

ホントにどうかしています…

夫はね、カレー(の味の料理)を干しぶどう無しで食べたら、負けた気がするんだと思いますよ。もうね、意地になっているだけだと思います。

カレーの中に何が入っていようとも、老いて死ぬまでああやって干しぶどうを大量にふりかけて食べるんですよ、きっと。

手間ひまかけて作ったカレーだから、作った私へのリスペクトとして、せめて一口干しぶどう無しで食べてみてちょうだいと頼んでも、拒否しましたからね。

「この件はもう何度も話し合ったはずです」とか言って。あの時には本当に頭に来たんですよ。

私もムキになって、干しぶどうは絶対に合わない食材を使っていろいろ作ったこともありますが、もう止めたんです。ワカメと魚と青梗菜のカレーにも干しぶどうを入れるんですから。

どうぞもう勝手にしてくださいということで。

カレー味の料理には手間ひまかけない方針ですから、そうしないと腹が立つから、別にもうどうでもいいんですけど。それにしたって、ニラ餃子カレーにも大量の干しぶどうですよ。

あきれてものが言えません。


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2024年1月30日

突然の鼻血が怖い

昨日の朝、また鼻血が出ました。

5時半に夫の目覚ましで起きて、キッチンへ行ってコーヒーを作ろうとしていた時ですよ。突然ポトリと出て、先日と同じような大鼻血となりました。

どうしてこんなことになるのかワケが分かりません。今朝は鼻もかまなかったのに。

血が止まるのに45分かかりました。

止まったので病院に行かなくても済んだんですけど、1時間経っても止まらなかったら行くつもりでした。バルーンを入れるのだけは二度とゴメンなんですけど。

花粉症とかアレルギーがいろいろあって年中くしゃみが出ますし、くしゃみが出れば鼻水が出るので鼻をかみますし、鼻の中が出血しやすくなっているのでしょうか。

少し心配になったので、なぜ鼻血が出るのか、なかなか止まらない理由は何なのか調べたんですけど、NHKのサイトに「危険な鼻血に注意!正しい鼻血の止め方」というページがありましたよ。

そこに、「次のような場合は、危険な鼻血の可能性があります。たかが鼻血と侮らず、大量に出る場合や止まらない場合は迷わず医療機関を受診しましょう」と書いてあったんですが。

次の場合というのは、
  • 押さえても止まる気配がない
  • 出血量が明らかに多い
  • 顔色が青ざめている
  • 歯茎など他の部位からの出血
  • 10分経っても止まらない
昨日の私の鼻血は、押さえても止まる気配は無かったんですが、10分経っても止まらないどころか45分もかかりましたよ。それでもまあ止まったんだから良かったですけど。

これまでに2回こういうことが起きていましたから、私はせめて1時間は様子を見るつもりだったんですが。

とにかく、鼻の中にあのタンポンみたいなバルーンを入れられるのは二度とゴメンなんです。入れるだけじゃあないんですよ。入れたバルーンに空気を入れてパンパンに膨らますんですよ。

鼻の中にものすごい圧力がかかって、そのせいでどれほどひどい頭痛になったか。鼻では息もできないし、あんな物を一晩(というか半日以上)両方の鼻の中に入れていたんです。

ああ…

思い出すのも怖い。


高血圧も鼻血の原因になると書いてありますが、薬のお陰で私の血圧は毎日正常値です。寝不足とか疲れも鼻血の原因になるそうですが、昨日は良く眠ったんですよ。その前の日がひどい寝不足だったから。

まあ、とにかく良く分かりませんけど、突然始まるというのは怖いです。

昨日の朝は、何もしていないのに出血したんですからね。起きて、おトイレに行って、それからキッチンに行ってコーヒーを入れようとしたらポトポト、ドドーッですから。

昨日は一日中鼻血が出た方の鼻の中がピリピリする感じがあって、その都度「まさか!」とビクビクしました。スーパーで買い物をしている最中にも何度かヒヤッとしました。

怖いです、ホントに…

病院に行く羽目になったのはもう2年半も前のこと。

その後は鼻血なんて出ていませんでしたが、昨日の鼻血が3回目です。度々起きるようなら医者に相談します。


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2024年1月29日

16歳の老犬アンブローズ

3連休の最終日だった昨日の日曜日、家に帰って来ていたうちの娘は、アンブローズの様子がおかしいと連絡があったので朝早く帰って行きました。

アンブローズというのは、うちの娘の親しい友人カップル(女性の同性カップルで結婚されています)が飼っているスタフィという種類の犬です。

スタフィは、正式には「スタッフォードシャー・ブル・テリア」という名前ですが、オーストラリアン・スタフィは攻撃的な犬だとは考えられていません。無邪気で人懐こく、大変人気のある中型犬です。

一昨日、ワランダイトにウォーキングに行った時にも、何匹もスタフィを見かけましたよ。「ガッシリした身体、大きな頭、短い足」という体型に私は大変親近感を感じるんですけど、スタフィはうちの娘が最も好きな種類の犬なんです。

子供がいない友人カップルが保護施設から引き取って我が子のように可愛がって一緒に暮らして来たアンブローズは、現在16歳です。

数年前にこのカップルと知り合って以来、うちの娘は度々アンブローズのドッグシッターをして来ました。我が家にも来たことがあります。大きな頭をした可愛らしい犬でした。すでに顔が白髪で白くなっていました。


うちの娘にとっても、アンブローズは家族みたいなものなんですけど、昨日の早朝に友人カップルから連絡があったんです。アンブローズの様子がおかしいと。

一晩中ヒンヒンと鳴いて元気がなく、飼い主のカップルは考えられることをいろいろ試してみたそうですが、もしかしたら最期が近いのかもしれないと思ったので娘に連絡してくださったんです。

これが最後かもしれないからと、アンブローズに会うために娘は友人カップルの家に行きました。


昨日は日曜日でしたから動物病院もお休みだったんですが、アンブローズがずっとヒンヒンと鳴き続けるので、救急動物病院に連れて行ったんだそうです。

アンブローズは16歳の老犬ですからね、飼い主のカップルはもうすぐお別れの時が来ることを覚悟していらっしゃいましたけど、さすがに昨日は動揺されていたので、うちの娘はずっと一緒にいたそうです。

救急動物病院では、おそらく関節炎(Arthritis)の痛みがひどいのだろうと言われたそうです。痛み止めの薬をもらったので痛みは治まるだろうということでしたけど、痛み止めで関節炎は治りません。

これから関節炎がひどくなり痛みで苦しみ続けることになれば、飼い主のカップルは難しい決断を迫られます。

我が子同然のアンブローズですからね、それはつらい決断になるでしょうけど、苦しませ続けるのは倫理的に間違っていると分かっていらっしゃいます。

元気になって欲しいと皆んな思っていますけど、決断をしなくてはいけない時がやって来るかもしれません。


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2024年1月28日

新年の抱負がもたらす影響

連休に家に帰って来ているうちの娘は、昨日の土曜日はお母さんと何か一緒にして過ごすと言って「どこに行きたい?」「何がしたい?」と繰り返し聞いて来たんですけど。

私は家でのんびり過ごせばいいと思っていたんです。

だから、朝はまず「ムハンマラ」(Muhammara)というディップを作りました。中東の国シリアのアレッポに起源があるという赤ピーマン(Capsicum)を焼いたので作る辛いディップです。

うちの娘は「ダンプスター・ダイビング」というゴミ廃棄用コンテナからまだ食べられる食品を集めるという活動(要するにゴミあさり)を時々やっているんですけど、先日はたくさんの赤ピーマンを手に入れたんだそうで、その赤ピーマンを焼いて皮をむいたのを使ってこのディップを作りたかったんだそうです。

材料としては、アレッポペッパーとかザクロのモラシス(糖蜜)とかスーマックとか、いろいろ聞き慣れないものが必要です。アレッポペッパーは手に入りませんからパプリカで代用し、ザクロのモラシス(糖)とスーマックは近所のお店で買えました。

それ以外の材料は、ローストしたクルミ、パン粉、オリーブ油、ニンニク、トマトペースト、トウガラシの粉などです。これらをフードプロセッサーでガーッとやったら出来上がり。参考にしたのはこのレシピです。


焼き立てのパンに付けて食べましたが、なかなか美味しいディップでした。

その後ですよ。

「今度は何をする?」「どこに行く?」と娘がしつこいんですよ。私はどこにも行きたくなかったんですが、ほら、例の「今年はできるだけたくさん楽しいことをする」という新年の抱負。

あれがここでも影響しましてね、私は重い腰を上げることにしたのです。

いい天気でしたし、気温は20度と涼しかったし、ウォーキングに行こうということになりました。行き先は、私達が知っている中でウォーキングのベストスポット、ワランダイト(Warrandyte)です。

メルボルンにお住まいの皆さんでワランダイトをご存知ない方は、ぜひ一度散歩に出かけてみてください。この小さな町を流れるヤラ川沿いに散歩道が作ってあって、とても人気があるのです。


ヤラ川の水はいつも泥色ですが、上流でもこのような色です。暑い日なら川に入って遊んだりカヌーやカヤックを楽しむ人もいますが、昨日は犬が水遊びをしていただけでした。

橋の下に作り付けのエクササイズマシンがありました。ウォーキングに来た人達は、ここでトレーニングも出来ます。


橋を見上げると、ロープで作ったポッサムのための通路がありました。


ツーリストに人気のある町なので飲食店も多いですし、道路も橋も交通量は多いのです。ポッサムが危険を犯して道路や橋を横断しなくてもいいように、こうした通路が作ってあるんです。


散歩道には至るところにベンチもあって、疲れたら休むことも出来ますよ。


昨日は気温が低かったので、汗もかかずに楽しく歩くことが出来ました。


ここの道は歩く人専用ですから自転車を乗ってはいけません。この人はちゃんと自転車を押していますね。犬を連れている人やベビーカーを押している人が多かったです。


散歩を楽しめる場所は各地にいろいろありますが、ワランダイトは私達家族のお気に入りの場所です。引っ越したので遠くなりました。今住んでいる家からは20分かかります。


昨日はうちの息子も一緒にウォーキングに行ったんですが、娘と私の後ろを歩いていた息子が私達の写真を撮っていました。

歳を取ると手を後ろに組んで歩くようになると聞いたことがありますけど、娘も手を後ろに組んで歩いていますねえ。2人とも全く同じ手の組み方をしています。

それにしても、

うちの娘がデカい!


娘と私がこんなに身長が違うとは、思ってもいませんでした。

楽しいウォーキングでしたよ。またしても新年の抱負のせいで出かけることにしたわけですが、頑張って出かけて良かったです。


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2024年1月27日

祖母と過ごした「オーストラリア・デー」

昨日の26日は「オーストラリア・デー(Australia Day)」という祝日でした。

建国記念日のようなものですが、毎年1月26日と決まっています。1788年のこの日に英国からの第一船団がポート・ジャクソン湾に到着して植民が始まったからです。

つまり、オーストラリアという国が始まった建国の第1日目ということなんですけど、先住民族アボリジニの人々にとって、この日は「侵略の日」なんです。彼らの悲劇がこの日に始まったんですから。

こうした悲劇の始まりの日を「オーストラリア・デー」として祝うことに反対する人達は増えています。世論調査によると国民の多くが「オーストラリア・デー」の日付を変更するべき、あるいはこれに替わる祝日を制定するべきだと考えているそうです。

今年は「オーストラリア・デー」が金曜日だったので、土日を合わせて3連休になっています。

この連休を利用してうちの娘が帰って来ているんですが、昨日の「オーストラリア・デー」は、ヒールズビルという町の外れに住む義母(うちの夫の母親)と2人で一日を過ごしたんです。

うちの娘は、これまで何年も義母の家に行ったことはほとんど無くて、義母と一緒に何かすることに非常に消極的で、もっと言えば避けていたところがあるんです。

それにはもちろん理由がいろいろあったわけですが、義母に会いに行こうとと思ったのには理由があったそうですよ。

大学院で臨床心理学を勉強している娘は、現在ある病院のリハビリテーション科で研修中なんですが、ある患者さんの話を聞いているうちに自分の祖母(義母)のことを考えたんだそうです。

その患者さんというのは高齢のおばあさんで、家で転んで怪我をされてリハビリに来ていらっしゃるそうですけど、旦那さんはとっくに亡くなっておられて、精神的な問題があって暴力的な娘さんとは付き合いがなく、友人もいないので孤独で、暮らしは楽ではなく、家はごみ屋敷らしくて、まあとにかくお気の毒な人だったんですって。

義母はその高齢のおばあさんとは真逆で、とても恵まれた暮らしをしていますけど、ほとんど目が見えなくなっています。

高齢おばあさんの話を聞いて義母のことを考えた娘は、すぐに義母に電話をしたそうです。そして昨日は、義母と一日を過ごすことにしたのです。

義母は社交的で友人が多い人なので、娘が園芸に興味があることを知って園芸を趣味にしている友人2組を訪ねたそうです。

そのうちの1組は私達もよく知っているご夫婦で、お二人ともかつては学校の先生でした。うちの息子と娘が小学生の頃に夏休みを義母の家で過ごしたことがあるんですが、その時何度も訪ねて行って親しくなったご夫婦です。

当時は珍しい種類のニワトリを飼っておられて、うちの子供達にニワトリの雛の飼育方法をいろいろ見せて教えてくださったそうですよ。そのことについてうちの息子が作文を書いたのをご夫婦は今でも持っていらっしゃるんですって。

奥様はアルツハイマー病になられています。症状が進んで来ていますが、20年近くも前のその夏休みの出来事は良く覚えておられて、昨日はとても楽しいひと時を過ごしたそうです。野菜をいろいろもらって帰りました。

昨日は娘も楽しかったそうですが、義母は嬉しかったはずですよ。実際とても幸せそうだったと娘は言っていました。

今日は私と一緒に一日を過ごすんだと言っています。「行きたい所はないか」「したいことはないか」と聞いてくれるんですけど、見たかった映画も見たし、今は特にしたいことは無いんですよ。

家で一緒に料理をしたり散歩に行ったりして、ゆっくり過ごすのもいいのではないでしょうか。


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2024年1月26日

大量鼻血で悪夢再び

私は花粉アレルギーがあるものですから、家の中の至る所にティッシュを置いています。キッチンにもバスルームにも、ベッドの横にもデスクにも、私が活動する場所すべてにティッシュを置いておく必要があるんです。

花粉症シーズンは終わりましたけど、一昨日はティッシュがすぐに手が届く所にあって助かったんですよ。

ABC放送の取材チームが我が家にやって来た一昨日の夜のことなんですけど、うちの夫はインタビューが終わってから、このブログでも度々話題にしている夫の父親が売りに出していまだに売れていない家のメンテナンスのために出かけたんです。

夫は母親の家に泊まったので、この家にいたのは息子と私の2人だけでした。

9時半頃だったと思います。そろそろ寝ようと思った時ですよ。あの日は暑かったんですけど、鼻をかんだら突然ボトボトボトと血が落ちたんです。

「あれ?」と思った瞬間、

滝のように流れ出た真っ赤な鮮血!

「うわっ!これはやばいやつ!」

この時、ティッシュがすぐ手の届くところにあったから本当に助かったんですよ。カーペットを汚さずに済んだのでね。

たちまち蘇る悪夢の一夜!

そのことは「またも入院!今度は鼻血で」という記事に書きましたけど、あの時はシャワーを浴びている時に鼻をかんだら始まったんです。

どうしても止まらないから、うちの娘に病院に連れて行ってもらったんです。医療スタッフは鼻血を止める処置をいろいろしてくれたんですが、どうしても止まらなかったんですよ。

そのため、私は人生最悪の経験をすることになりました。

細長いタンポンみたいなバルーン(筒状の風船みたいなもの)を鼻の中に入れられたんです。バルーンには管が付いていて、注射器みたいなのでバルーンに空気を送り込んでパンパンに膨らませ、そのプレッシャーで鼻血を止めるんです。

こういうやつでした。


このタンポンみたいな部分はね、長さが10センチくらいあるんですよ。こんなに長いものが鼻の中に入るというのもびっくりですが、入れる時はかなりの苦痛を伴います。

私の鼻の穴は小さいので、最初に入れたのは大き過ぎてやり直しました。

出血していたのは左側だけだったのに両方の鼻の中に入れたんです。両方ともパンパンに膨らませていますから、鼻では全く息が出来ません。

貴方ね、こんな物は5分ほど入れておくだけでも苦しいのに、私は一晩中入れていたんです。私の鼻はアンパンマンの鼻のような大きな饅頭のように変形したんですからもう。

そのバルーンのプレッシャーのせいでひどい頭痛になりました。鎮痛薬として飲まされたのが「パナドール」(普通のパラセタモール)と「エンドン(Endone)」でした。

私は「エンドン」という薬は知らなかったんですけど、オピオイド系の強い鎮痛薬で、鎮痛作用は経口投与でモルヒネの1.5倍だそうですよ。

この時、私は「エンドン」のひどい副作用で死ぬかと思うような状態になったんです。意識が朦朧とし始めた時にナースコールのボタンを押したから助かったけど、あの時ボタンを押していなかったらどうなっていたでしょうか。

二度と「エンドン」を服用してはいけません。

とにかく、たかが鼻血で入院し一晩ひどい目に遭ったわけですが、翌日退院する時に医者から怖いことを言われたんです。同じ様な鼻血が再び起きる可能性があると。

動脈からの出血はなかなか止まらないので、同じ様な鼻血が起きたらすぐに病院の救急外来に来てくださいと言われました。そして、あのバルーンを入れるしか出血を止める方法はありませんと。

イヤだ!あのバルーンだけは二度とやりたくない!

絶対に鼻血を止めなくちゃあいけません。

私は鼻をつまんで強く圧迫し、止血を試みました。

鮮血が鼻の中にどんどん溜まって行くのが分かりました。溜まり過ぎて、口の奥からゲゲーッと赤いレバーみたいな塊が出てきました。

何だこれ!

ティッシュも血だらけになって来たので、新しいティッシュに変えようと手を離したらドバーッと大量の鮮血が出て、洗面所が犯罪現場のようになりました。

再び鼻をつまんで止血を試みます。どんどん溜まって行きます。

なかなか止まりません。

しかし私は必死です。

あのバルーンだけは二度とゴメンだ!

しかしね、だんだん私も心配になって来ましたから、30分経っても止まらなかったら息子に頼んで病院に連れて行ってもらうしか無いと思っていたんですよ。

時々鼻の中に溜まった血を外に出しながらが、鼻を圧迫し続けていましたが、30分を過ぎた頃から出血量が減ってきました。

「これなら止まるかもしれない」と思いました。

鼻を冷やしたりしたのも良かったかもしれません。次第に出血量は減って行き、50分後には完全に止まったんです。

心の底からホッとしました。


鼻血というのは、基本的には鼻の柔らかいところをしっかりつまんで強く圧迫し、血液が固まる力で出血を止めるんだそうですけど、止まらない時には病院に行かなくてはいけません。

特に動脈からの真っ赤な色の出血は止まりにくいそうですからね。

病院に行く羽目になった時は、あまりに止まらないので家族も心配して、「ナースオンコール(Nurse On Call)」という電話相談サービスに電話をしたんですよ。

ナースの指示通りに20分間圧迫し続けても全く止まらなくてね、「もう止まったかな?」と思って手を離すとジャーッと血が出るもんですから、電話相談サービスのナースの方が病院に行きなさいとおっしゃったんです。

病院では鼻血を止める方法はいくつか試みたんですよ。スプレーを鼻の中に噴射したりもしましたが、何をどうやっても止まらなかったし、その時点で出血量が相当な量になっていましたからね、バルーンを入れるしか無いと判断されたようなんですけど。

皆さん、あのバルーンはツラいですよ。

私は二度とやりたくないです。

絶対に!


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2024年1月25日

テレビ局のインタビュー

昨日、我が家にABC放送の取材チームがやって来ました。

うちの夫が腎臓を提供した話はこのブログでも度々話題にしましたが、夫が参加したのは「Australian and New Zealand Paired Kidney Exchange (ANZKX) Program」という生体腎臓移植プログラムでした。

「健康な腎臓を必要としている患者さん」と「その患者さんに腎臓を提供したいと希望しているけど適合しないために提供できない人」という「患者&提供者のペア」で参加するエクスチェンジプログラムなんです。

患者さんが誰かから提供を受けて移植手術が行われた後に、その患者さんのペアの提供者は別の患者さんに提供します。提供された患者さんのペアの提供者も同様に別の患者さんに提供するわけです。

こういうエクスチェンジの場合、最初にボランティアの提供者が必要なわけで、うちの夫がその提供者になったのです。

昨年うちの夫が提供した時は、提供→移植→提供→移植→提供→…がどんどんつながって、16人の患者さんが移植手術を受けることが出来ました。32回の手術が行われたことになります。数としてはオーストラリア国内の新記録だったのです。

その時、メディアが取材に来ると聞いていたんですけど、手術の直後には取材は無かったんですよ。

先週になってANZKX 生体腎臓移植プログラムの方からうちの夫に連絡がありまして、ABC放送がこのことをテレビの番組で取り上げるのでインタビューに協力してもらえないかということでした。

もちろん夫は喜んでインタビューを受けると返事をしましたので、昨日取材チームが来こられたというわけなんです。

自分の家の中にカメラと照明がセットされて行くのを見るのは、とても興味深い経験でした。インタビューというのはこうやって撮影するのかと思いました。カメラは随分離れたところから撮っていました。

当然居間でするんだろうと思って入念に掃除をしておいたのに、インタビューをしたのはキッチンの隣りのダイニングテーブルの横でした。汚れたオーブントースターが背景に写っているかもしれません。

うちの夫はしゃべるのが得意な人ですから、よくもまああんなにペラペラしゃべれるもんだと感心するほど上手にしゃべりましたよ。想定される質問に対する答えをあらかじめ考えてまとめていましたから、話した内容についても感心しました。

インタビューが終わって照明器具やカメラなどを全部片付けた後、次はうちの夫が何か活動をしている様子を撮影するということだったんですが、プロデューサーの方が急に私にもインタビューさせてもらえるかとおっしゃったんです。

したくないとは言いがたい雰囲気でしたから、私もインタビューを受けることになりました。カメラマンは片付けたばかりものを取り出して再びセッティングをしました。

その間に私はどんどん緊張して行きました。

昨日は暑かったですし、インタビューが始まった頃には喉がカラカラに乾いていて、あそこで水を一口飲めば状況は変わったんでしょうが、水を飲ませてくださいと言っていいのかどうか分からないから我慢して続けているうちに、話すのにも苦労するほどカラカラになり、質問に対する答えよりもそのことばかりが気になって、インタビューはひどかったと思います。

終わってすぐに水を飲み、緊張が解けてから「ああ言えば良かった」「こう言えば良かった」と後悔ばかりでね。

あ~あ情けない…

「実力を発揮できない人」の典型でしたよ。

テレビに映るのなら少しくらいお化粧しとくんだったとか、もう少しマシな服を着ればよかったとか、そういうしょうもないことも後悔しました。


ABC放送のどの番組に取り上げられるのかも、それがいつ頃放送されるのかもまだ分かりません。昨日撮影したインタビュー映像のどの部分が使われるのかも分かりません。夫の話は長かったですからね。

腎臓の移植を受けた患者さんと提供者ペア2組にもすでにインタビューをしたとおっしゃっていましたし。

この番組がきっかけになって、腎臓移植を必要としている家族や友人がいる人々を含め、もっと多くの人々にANZKX 生体腎臓移植プログラムのことを知ってもらいたいし、うちの夫のようなボランティア提供者が増えて欲しいと思います。

ただねえ、私は自分のインタビュー映像はできれば使って欲しくないです。異常に緊張しているように見えてみっともないと思いますから。あるいは感情的になっているように見えたかも。途中で水を飲ませてくれと頼めばよかったんですよ、ホントにもう。

やっぱりこういうのは心の準備も必要ですけど、夫がやったように想定される質問に対する答えを考えておくという準備が不可欠でしょう。外国語でインタビューされるならなおさらですよねえ。

あ〜あ…

次回は、ちゃんと水を飲んでもっと上手にやりますよ。でも、テレビ局にインタビューされるなんて、二度と無いでしょうね。


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2024年1月24日

映画「ザ・ホールドオーバーズ」

昨日は、うちの夫と「ザ・ホールドオーバーズ」(原題:The Holdovers)という映画を見に行きました。夫と2人で映画館に行ったのは何年ぶりだったでしょうか。

思い出そうとしても思い出せなかったから、子供が生まれてからは行っていない可能性があります。

「ザ・ホールドオーバーズ」という映画は、昨年の暮れから話題になっていて、最近はあまり映画に興味がない私もずっと見たいと思っていたんですが、オーストラリアでの公開は1月11日からだったんです。

先週の水曜日に夫と一緒に見に行く予定にしていましたが、思いがけない出費がかさんだので次の給料日を待とうということになりまして。

ところが、その映画館は毎週火曜日が割り引きデーで、通常大人一人25ドルのところ火曜日は12ドルで見ることが出来ると分かったもんですから、給料日を待たずに行くことにしたんです。

さて、この「ザ・ホールドオーバーズ」という映画ですが、アレクサンダー・ペインという監督の作品です。この監督には「サイドウェイ」というヒット作があるそうですけど、私は見たことがありませんでした。

「ザ・ホールドオーバーズ」は、1970年のアメリカ北東部ニューイングランド地方にある寄宿学校が舞台です。2週間のクリスマス休みで誰もいなくなった寄宿学校に、事情があって残ることになった人達のお話です。


古代史を教える教師ポール・ハンナム(演じているのはポール・ジアマッティ)は、生徒だけでなく教職員からも嫌われています。この人がクリスマス休暇の間、学校に残る生徒達の監督役を押し付けられるんです。

学校に残ることになった生徒は複数いたんですが、そのうちアンガス(ドミニク・セッサ)という生徒一人だけが残ることになります。経済的には恵まれているんですが、いろいろ可哀想な生徒なんです。

そしてもう一人、息子をベトナム戦争で亡くしたばかりの料理長メアリー(ダバイン・ジョイ・ランドルフ)も世話係として残ります。

この3人を軸にちょっと悲しい感動的なストーリーが展開して行きます。

教師役のポール・ジアマッティとメアリー役のダバイン・ジョイ・ランドルフは、すでに数々の映画賞でノミネートされたり受賞したりしています。米アカデミー賞にもノミネートされましたけど、それはもう納得の演技です。

アンガス役のドミニク・セッサは、映画出演は初めての経験だったそうで、この映画が撮影された学校の演劇部に在籍する生徒だったんだそうですよ。難しい役どころを熱演しています。

もっと楽しい映画かと思っていたんですが、いろいろ考えさせられて、深く心にしみ入る映画でした。

多くの映画ファンがこの「ザ・ホールドオーバーズ」を2023年のベスト映画に選んでいます。オススメです。


ところで、うちの夫なんですけど、薄暗い映画館で階段や通路が見えずに苦労していました。

薄暗いと言っても、上映中以外はちゃんと照明が付いていますから私には通路も階段も問題なく見えるんですけど、夫には見えないのだそうですよ。

階段があるはずだと分かっているのにそれが見えないというのはかなり怖いそうで、恐る恐る歩いていました。

私は夫の腕を取って階段の場所を教えながらゆっくり歩いたんですけど、階段は模様のある赤い絨毯だったせいか、段の境目が分からないということでした。杖が必要かもしれませんよ。

映画館には、夫はメガネを持って来ていませんでした。家を出る時にメガネが見つからなかったから持って来なかったと言いました。だから、映画が始まる前にラウンジでコーヒーでも飲もうとした時に、メニューが見えなかったんです。

メガネが見つからないと私に言ってくれたら良かったのに、私はすでに家から出ていたので言わなかったそうです。

メガネはベッドの上にありました。ベッドは紺色の模様付きのカバーがかけてありました。その上に黒いフレームの眼鏡が置いてあると見つけられないということです。

目の検査は毎年4月の誕生日前後にしているんですけど、近いうちに検査に行くと言っています。


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2024年1月23日

死ぬかと思ったトウガラシの誤嚥

誤嚥(ごえん)というのは、食べ物が誤って気管の方に入ってしまうことです。

気管やその先の肺に食べ物が入ってしまうと、息が出来なくなったり肺炎になったりしますから非常に危険です。ですから、人間にはそれを防ぐための仕組みが備わっていますよね。

食べ物が気管に入ったことを感知する感覚が正常に機能していれば、直ちに脳から指令が出て肺の周囲にある筋肉を勢いよく収縮させて肺から空気を押し出し、その空気の圧力で誤って入った食べ物を出すことができます。

そういう状態になることを「むせる」と言うわけですが。

いやあ、昨日はホントに大変な目に遭いましたよ。むせたってもんじゃあなかったです。

お昼ご飯に「しらたきの炒め物」を作ったんです。低カロリーの焼きそばみたいなものですが、食べてみたらピリ辛さが欲しいと思ったのでクリスピーチリオイルというものを乗せたんです。「食べるラー油」と呼ばれている食品と同じようなものです。

私がいつも買うのはこれ。


このクリスピーチリオイルはそれほど辛くないので、結構たっぷりと乗せました。混ぜれば良かったんでしょうが、これをたっぷり乗せた「しらたきの炒め物」を、私は蕎麦をすする要領でズズーズズーと食べていたんですが。

あっと思った時にはもう遅い!

何かが気管に入ったことはすぐに分かります。

2秒後くらいに「むせ」が始まりました。そして、気管に入ったのはトウガラシだと分かりました。

だってね、ゴホゴホ!ゲホゲホ!と咳き込む度に、トウガラシの辛味が鼻の中にまで広がって行くんですよ。そして、これが痛いんです。

気管に入ったのがトウガラシと分かったからには、何としてもトウガラシを気管から全部出さなくちゃあいけませんからね、より強くゲホッ!ゲホッ!とやっていたら、何とお腹の筋肉がつりました。

アイタタタ…

筋肉がつってるのも痛いんですけど、喉の奥や鼻の中も痛いんです。しかし、そういうことにかまってはいられないんですよ。とにかくトウガラシを気管から全部出すことが先決なんだから。

涙も流れていましたが、そんなものをふいている余裕もありません。

お腹の筋肉が激しくつっていますから、体勢をいろいろ変えながら下向きになって、5分くらいむせ続けましたよ。

いやあ苦しかった!死ぬかと思った!

咳はおさまり辛いのも痛いのもおさまったので、トウガラシは全部出たと思います。

ああ、びっくりした!


しかしねえ、この「食べ物が誤って気管に入ったことを感知する能力」も「筋肉を勢いよく収縮させて肺から空気を押し出す力」も、老化に伴って衰えてい行くんですって。

だから、高齢になると「食べ物が気管に入ったことに気が付かない」とか「むせることができない」ということが起きて、肺炎になるんだそうですよ。

しっかりむせることが出来ているうちは、誤嚥(ごえん)を防げているというわけですけど、一人でいる時にこういうことが起きるとちょっと怖いですよねえ。

誤嚥で食べ物が詰まってしまうこともありますからね。

うちの息子が小さかった頃に、薄いライスクラッカーを詰まらせて紫色になったことがありますけど、あれは人生最も怖かった瞬間です。

トウガラシの誤嚥はキツかったですけど、私はお団子か何かにかけた「きなこ」を吸い込んでひどい目に遭ったこともありますよ。「きなこ」にはむちゃくちゃむせました。

「きなこ」をかけたお餅なんて、相当危険な食品と言えるでしょう。

とにかくゆっくりよく噛んで、誤嚥しないように気をつけて飲み込まないといけませんね。昨日の「しらたきの炒め物」は、お蕎麦をすするようにして早食いしたのが良くなかったな。

反省…

しかしねえ、高齢の方が昨日の私のようなことになると、命に関わるかもしれません。


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2024年1月22日

人生最後の日のつもりで

先日の「トラックをお届けに」という記事で少し書いたK君のことなんですけど、うちの夫が自分のトラックを貸してあげているくらいですから、K君のことは信頼しているんです。

昨年うちの夫が腎臓を提供した時、手術の後に6週間も仕事を休んだんですが、その時、夫が店長の代理として仕事を任したのは若いK君だったんですよ。

だから、うちの夫がK君を信頼していて頼りにしているということは分かるんですけど、突然仕事を休む常習犯だというのは本当のことです。

お腹の調子が悪くなって休むので、食べ物のアレルギーかクローン病のような内臓の病気ではないかと私は思うんですけど。専門医に相談すれば調べることが出来ますが、検査はしていないようです。

そして先日は、勤務スタッフの人数がギリギリだったのに連絡もなく仕事に来ず、お昼頃になってやっと電話をして来て、友人のお母さんが亡くなったので仕事に来れなかったと言ったそうなんですよ。

そして、携帯のバッテリーが切れたので昼まで連絡も出来なかったと。

それを聞いた私は「そんな言い訳が通用するのか?」とブログに書いたわけですが。

先週の木曜日は、その友人のお母さんのお葬式だと言ってまた仕事を休み、そのせいでうちの夫は14時間勤務をする羽目になったわけです。私はトラックをお届けする羽目になりました。

昨日になって事情を知った夫が教えてくれたんですけど、K君の友人のお母さんは、K君がその友人の家に泊まりに行っていた夜に突然亡くなったんですって。

K君の年齢からするとその友人のお母さんは50歳代だと思います。

そういう若い方が突然亡くなるというのは、心筋梗塞とか脳卒中でしょうか。くも膜下出血とか脳出血も考えられますが、いずれにしてもK君と友人がどういう状況になったかは想像できます。

救急車を呼んで、パニックになりながら病院に向かったでしょう。そして、お亡くなりになったわけですからね、翌朝に「じゃあオレ仕事に行くから」と友人を病院に一人には出来なかったでしょう。

欠勤するとの連絡が遅くなったのはやはり問題だと思いますけど、出来なかった事情があったことは理解できます。

「友人のお母さんが亡くなったから仕事を休んだ」という一文からは想像も出来なかった事情があったんです。


それにしても、人の命というのはこんなに突然終わってしまうことがあるんですよ。

アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏が、かの有名なスタンフォード大学でのスピーチで 「もし今日が人生最後の日だとしたら、私は今日やろうとしたことを本当にやりたいだろうか」と毎日自分自身に語り続けたというような話をしました。

私は「今年はできるだけたくさん楽しいことをする」という新年の抱負を立てましたので、何でも面倒くさがらずに積極的に取り組んで、どうせするなら楽しんでやろうと思ってはいるんですけど。

つい先日、ヴィクトリア州内陸部のある小さな町に住む知人を訪ねるという話が持ち上がったんですがね、その町には知人が住んでいるという以外に行ってみたい理由も無いし、我が家からだと車で3時間くらいかかりますから私は3時間も運転したくないし、行くのは面倒くさいと思ったんです。

でも、家にいていつもの家事をして過ごすのと行ったことのない町に行って知人家族にお会いするのと、どっちが楽しいだろうかと思えば後者ですよ。

もし人生最後の日だったら、より楽しいことに挑戦するだろうと思います。「今日は面倒くさいからまたいつか…」と思っているうちに、私の命は突然終わる可能性もあるんです。

知らない町に行ってみるだけでも面白いことがあるかもしれません。私が車を運転するしか他の選択肢が無いわけですが、それなら私が運転すればいいのです。

3時間も運転するのは疲れますけど、途中でどこかの町に止まって休憩すればいいんですし、別の知らない町を見ることもできるでしょう。

K君の友人のお母さんが突然亡くなったという話を聞いて、昨日はそんなことを考えました。「今年はできるだけたくさん楽しいことをする」のが目標なんですから、頑張って楽しいことをしようと思います。


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2024年1月21日

気になる食べ方とマーガリンの取り方

うちの家族の朝ご飯は、最近はもっぱらポリッジ(オーツ麦のお粥)です。

私と息子は、早く柔らかくなってクリーミーな仕上がりになるクイックオーツというのを使います。クイックオーツは、オーツ麦を引き割ったのを蒸してからローラーでつぶしたものです。これを牛乳と混ぜて干しブドウを少し加えてチンするだけで完成です。

息子はチンした後で必ずバナナも入れるようです。私は冷凍ブルーベリーがあれば入れます。

娘は牛乳ではなく水で作ります。水で作ると不味いと私は思いますけど、娘はそれにピーナッツバターとバナナを入れるんです。一度味見をさせてもらいましたが、不味くて食べられませんでした。

うちの夫は、食べごたえのあるロールドオーツというのを使います。ローラーでつぶしただけのオーツ麦で柔らかくなるのに時間がかかりますから、夫が食べているのは半分生麦みたいなポリッジです。そりゃあ食べごたえはあるでしょう。

食べ方はいろいろですけど、私達は皆んな毎日同じポリッジを飽きずに食べているわけですが、食べ方に関して一つイライラさせられることがあるんですよ。

それは、うちの夫と息子がポリッジを食べたボウルに、必ずオーツの麦粒が残っているということ。

どうして全部食べないの?

私はねえ、お茶碗にご飯粒を残さないように食べなさいと教えられて育ちましたから、これが気になってしようがないんですよ。

だらしなく見えるし、ボウルにオーツ麦がいくつも残っていると、そのままでは食器洗い機に入れられません。

お水ですすいでオーツ麦を取らないといけないし、取れたオーツ麦はシンクに残るので集めて捨てないといけないでしょう。些細なことですが、面倒くさいんです。

うちの夫はお茶碗にご飯粒も残しますが、息子はご飯粒は残しません。ご飯粒は残すもんじゃあないと私が教えたので残さないんだと思います。オーツ麦も残すなと教えるんだったわ。

お茶碗に残っているご飯粒に、どうして嫌悪感を感じんでしょうかね。お皿におかずが残っているのはそれほど気にならないのに、ご飯粒がお茶碗に残っているのは気になります。

こういう習慣は、ご飯粒を残すことについて教えられて育ったか教えられなかったかによるんでしょうけど、私はポリッジのオーツ麦が残っているのも気になってしようがないんです。

残さずに食べて欲しいと何度も頼んだので少しはマシになっていますが、今でも必ずいくつかは残っていますよ。注意が足りないのか、夫の場合は見えていないのかもしれません。


うちの夫の食べ物に関する悪癖のうち、私が我慢できなくて直して欲しいと頼んだのに30年も経っていまだに続いているのがマーガリンの使い方です。

トーストに塗る時に、あなたは容器からどのようにマーガリンを取りますか?

ナイフですくうように平らに取るんじゃあないですか?私はそうです。バターを切る取るように端からきっちりと取って行く人もいるようですけど、きっとあなたもどちらかでしょう。

ところが!

うちの夫はどちらでもありません。

夫は、グサッとナイフを突き刺して、掘るようにして取るんですよ。だからマーガリンには穴が開くんです。

そして、掘るようにして取った量はトーストに塗るには多過ぎる時があるんです。じゃあどうするかと言うと、塗ってから余った分を容器に戻すんですよ。

当然焦げたパンの茶色い粉みたいなのが混じって汚い見た目になって溶けかかっています。それを容器の端になすりつけるようにして戻すんです。

そこにフタをするとどうなると思います?

その茶色い粉入りの溶けかけマーガリンは、フタの溝に入っちゃうわけですよ。そして、冷蔵庫で冷えて固くなる。

次に使う時には、その茶色い粉入りマーガリンから使ってくれますけど、溝に入った分はそのままです。同じことは度々起きますからね、マーガリンの容器には大抵いつでもそういう汚い見た目のマーガリンがなすりつけてあるのです。

そして容器のフタは、どんどん汚れていきます。

夫の実家のマーガリンはいつもこういう状態でしたよ。フタがマーガリンまみれですから、開ける時に指にマーガリンが付くんです。こういうマーガリンの取り方は、親から習ったんでしょうね。

30年も見続けていれば慣れますけど、ホントにやめて欲しいです。

うちの夫は、私が何かやめて欲しいと頼むと、ご機嫌が良い時には「ベターマン(Better Man)すなわちより良い人間になるためにヒロコの言うことは聞きます」と言いますが、次の瞬間には忘れていますからね、このマーガリンの悪癖は繰り返されているのでございます。

もうあきらめています。30年経っても直してもらえないことは、もう直せませんよ。気にしないことです。それしかない!


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2024年1月20日

卵白消費のお菓子いろいろ

先日、うちの夫が勤めるツールショップの同僚CさんとCさんのお母さんを晩ご飯にお呼びした時のことは、「二度とゴメンだと思ったけど」という記事に書いたんですが。

あの時、うちの夫はデザートに「クリーム・ブリュレ」(Crème Brûlée)を作りました。

下の写真は私が作ったクリーム・ブリュレで、レシピサイトに載せているものです。

夫が作ったのは、焼く温度が高過ぎたのか焼き過ぎたのか、スフレのように膨れ上がったのが縮んだ感じのいびつな形状をしていて、なめらかなカスタード状ではなくドロドロのコテッジチーズみたいになっていたんですけど。


夫は私のレシピを使わず、マーサ・スチュアートという有名アメリカ人のレシピを使ったのでむちゃくちゃ甘かったですし、はっきり言って失敗作でした。

前回夫がクリーム・ブリュレを作った時には、温度が低すぎたのか焼く時間が足りなかったのか全く固まっていなくて、夫は怒って投げ出してしまったんです。私がもう一度オーブンに入れたらちゃんと固まりましたけど。

あれを教訓にして、今回は焼き過ぎたんでしょうかね。

クリーム・ブリュレというのは、卵黄と生クリームと砂糖で作った濃厚カスタード液を湯煎焼きしたのを冷やして、食べる前に砂糖をかけてそれをガスバーナーで焦がしてカラメルにするんです。

ガスバーナーが無いと作れないし、いろいろ手間がかかるデザートです。

それはともかく、

うちの夫は卵黄を7個使ったので、7個分の卵白が残っていたんですよ。それを消費するために「アーモンドと卵白のクッキー」を作りました。


Cさんは、晩ご飯にいらっしゃった時に、卵白が7個分も残っていることを知ってメレンゲを作って欲しいとおっしゃったんですが、うちの夫はメレンゲが嫌いなんです。

それで作り方はメレンゲに似ているけど、アーモンドミールで作る「アーモンドと卵白のクッキー」を作ったんです。これは、イタリア菓子の「ブルッティ・マ・ブオーニ」(Brutti ma Buoni)というのを参考にして作ったレシピです。

うちの夫にツールショップへ持って行ってもらったら、Cさんをはじめスタッフの皆さんに大好評だったそうです。

じゃあ、このブログに作り方を載せようと思ったら、すでに載せていました。皆さん、ぜひ「卵白消費レシピ」という記事をご覧になってこのクッキーを作ってみてください。

簡単に作れますし、味はマカロンと同じで美味しいんですよ。

そう言えば、以前住んでいた家で、お隣りのテイラーさんにこのクッキーをおすそ分けしたら、「あのカメルーンは美味しかったよ!」と大変気に入ってくださったんですけど。

マカロンのことを英語で「マカルーン」と言うんです。元高校の数学の先生で高齢になられても頭脳明晰なテイラーさんが、「マカルーン」と「カメルーン」(アフリカにある国の名前)を混同しているようだと笑ったのはいい思い出です。


私が卵白を消費したい時に必ず作るのは「ラングドシャ」です。皆さんも作るでしょ?


あれはレシピなんて要らない簡単お菓子なんですよ。必要な材料は「卵白、砂糖、バター、小麦粉」の4つ。

まず使いたい卵白の重さを計ります。そして、それと同じ重さの砂糖と溶かしバターと小麦粉を混ぜるだけ。卵白が30グラムだったら、他の材料も全部30グラムずつです。

しかし、この生地をオーブントレイにスプーンで小さく置いていくのは面倒ですし絞り袋を使ったりするのもイヤなので、私はいつも薄く伸ばして大きなクッキーにします。

これを160度くらいの低めのオーブンでいい焼き色になるまで焼きます。小さなクッキーならもっと高い温度で焼いても大丈夫なんですが、大きな1枚にする時は低めの温度でないといけません。冷えると固くなりますから簡単に割れます。

下の写真はアーモンドフレークを混ぜていますが、入れなくてもいいです。アーモンドフレークを入れるなら、量は他の材料と同じくらいか少し多めがいいでしょう。


英語で書いたレシピはこちらです。でもレシピなんて不要なんですよ。全部同じ分量の材料を混ぜてから、薄く伸ばして160度で焼くだけですから。

焼き色の薄い部分は冷えても固くならないことがありますが、その時は固くならないやつをもうしばらくオーブンに入れておけばよろしい。

「パヴロヴァ」(Pavlova)というお菓子も簡単に作れて、一度に大量の卵白を消費できます


メレンゲをケーキのような形にして、120度くらいの低温で焼きます。冷えたメレンゲの上に泡立てた生クリームとお好みのフルーツを乗せたら完成です。メレンゲが甘いので、クリームには砂糖を入れません。

夏のパーティーなどでは人気のあるデザートで、とても美味しいんですよ。でも、うちの家族は作っても食べてくれないので、私は滅多に作りません。

やっぱり、我が家で最も人気のある卵白で作るお菓子は、いちばん簡単な「ラングドシャ」ですね。でっかいのを焼いてバキバキ割ったやつが皆んな大好きで、食べ始めたら止まらないので、あっという間に無くなります。

しかし、そんな作り方をすると「ラングドシャ」とは呼べませんねえ。だって「ラングドシャ」というのは「猫の舌」という意味で、猫の舌の形をしたお菓子だそうですから。


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2024年1月19日

トラックをお届けに

昨日のお昼前、テーブルクロスにアイロンをかけていた時のことです。

テーブルクロスは外に干してあったんですが、半乾きのにアイロンをかけようと思って取りに出た時、ついでに洗濯物を干すのにじゃまになっていた木の枝を切ったりしていましたから、私はしばらく外にいたんです。どうやらその間にうちの夫が私に電話をして来たようでした。

外にいた私には電話の音は聞こえませんでしたし、電話があったことにも気が付かずに私はアイロンがけをしていました。そこにやって来たのがうちの息子です。

父親(うちの夫)と電話で話していました。私が電話に出ないので、夫は息子に電話をしたのです。息子は父親から何かを頼まれている様子で、電話を切ると夫のデスクに行って何かを探し始めました。

「何ごと?」
「お父さんがトラックを持って来てくれって!」

何だとお?

夫のトラックはですね、我が家には置いておく場所も無いし滅多に使うことも無いので、夫が勤めるツールショップのスタッフのK君に貸してあげているんですよ。

「K君の家までトラックを取りに行って、お店まで持って来てくれって」
「どういうことよ?今日はK君は休みなわけ?また商品の配達?私に運転させて配達に行くんじゃあないでしょうね!」
「オレは詳しいことは知らない。ただトラックを持って来てくれって」

こういうことがしょっちゅうあるんです。

うちの夫は目が見えなくなって来ているので車の運転が出来ませんから、家族の誰かにトラックの運転手をさせて商品の配達をするんですよ。

どうしてツールショップの仕事に家族を巻き込むんでしょうか。

やってられるか!

と怒ってもしようがない。きっとやむを得ない事情があるんでしょうから。

私はアイロンがけを途中止めにして、息子にカローラを運転してもらってK君の家(というか小さいマンション)まで行きました。そんなに遠くはありません。引っ越して来た家からは10分ほどです。

今まで何度もトラックを取りに行ったことがありますし、仕事の後で家まで送って行ってあげたこともありますから道は知っています。

いつものように、トラックはK君の家の前の道路に停めてありました。

私は苦労してトラックの運転席に上がり(いつも苦労する)ツールショップまで運転して行きました。もしもの時のために、息子がカローラで後ろをついて来ました。

ツールショップの駐車場で、ヨッコラショと運転席から飛び降りて(いつも苦労する)バランスを崩した時ですよ、「ありがとう」という声がしてサンドイッチを2個も手にした夫がやって来ました。

(あれ?今日は野菜とゆで卵のヘルシー弁当を持って行ったはず。おやつのアーモンドとクッキーも持って行ったのに、サンドイッチを買いに行っていたの?なんで2個も持ってる?ダイエットしているはずなのに!)

いろいろ思うことはありましたが、口から出た言葉は、

「ちょっとお、何でなのよお!」
「今日はK君は大きな注文の配達をしなくちゃあいけなかったのに仕事に来なかったんです」

またか!

このK君というスタッフは、突然仕事を休む常習犯なんですよ。しょっちゅうお腹の調子が悪いと言って休むそうですが、先日は勤務スタッフの人数がギリギリだったのにまたも仕事に来ず、お昼頃になってやっと連絡して来て、友人のお母さんが亡くなったので仕事に来れなかったと言ったそうなんです。

そして、携帯のバッテリーが切れたので昼まで連絡も出来なかったと。

そんな言い訳が通用するのか?

仕事を休みたい事情が出来た時には、早めに連絡をして他のスタッフに迷惑をかけないようにしなくちゃあいけませんよ。その日になって急に休むとか連絡もせずに休むとかいうのは問題です。

あの時はね、「いくらなんでも店長のあなたはちゃんとK君に注意をしなくちゃあいけないわよ。欠勤が多いのも何か健康問題がある可能性があるんだし、ちゃんと話をしなくちゃダメじゃん!」と言ったんですけど、結局夫はK君に注意をしなかったようです。

夫はトラックの鍵を受け取るとさっさとお店に入って行きました。私にトラックの運転手をさせて配達に行くと言わなかったのでホッとしました。


これまでにね、忘れ物のお届けは何度もしたことがありますよ。携帯電話を忘れた、メガネを忘れた、鍵を忘れたと。その度に、私は片道20分を運転して届けて来たんです。

買い物を頼まれたこともありますよ。トイレットペーパーを買って来てくれとかね。

なんで私に頼む?スタッフの誰かに買いに行かせなさいよ!

まあ、それが出来ない事情があったから私に頼んだわけですけど。

昨日もねえ、トラックをスタッフに取りに行かせるという選択肢はなかったんですかね。っていうか、そもそも商品の配達に会社の車を使わず、夫のトラックを使うというのはどういうこと?

ガソリン代とか事故の時の保証とか、どうするんですかねえ。

それにしても、困った時にいつでも雑用をただで頼める人がいるっていうのは便利でしょうね。引っ越しをして家も近くなりましたし、今までよりもっと気楽に頼めるんじゃあないですか?

ところで、夫が手に持っていた2個のサンドイッチですが、昨日はK君がまた突然休んだのでスタッフが足りなくて、夫は8時まで勤務することになったので野菜とゆで卵のヘルシー弁当では8時まで持たないということで、「テイスティートラック」というランチ用の食品を売って回る販売車が来たので買ったそうです。

朝6時半頃から夜8時半頃までの14時間勤務ですよ。しかもずっと立ちっ放しですからね、お疲れさまです。トラックのお届けくらいしてあげないといけません。

でも、商品の配達をするのにトラックの運転手をするのは話が別よ!


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2024年1月18日

突然現れた天井のシミ

火曜日に室温30度を超える暑さのキッチンでガスコンロの前に立ち、首に巻いたタオルで汗を拭きながら暑さに耐えてお料理をしたというのに。

翌朝はサウナのような湿気だったんですが、大雨が降って突然気温が下がりました。

開け放していた窓から冷たい風が吹き込んで来て、気持ちがいいを通り越して寒くなったので窓を締めたんですけど、それでもまだ肌寒かったのでカーディガンを着込みましたよ。

今朝は13度です。メルボルンの天気は暑くなったり寒くなったり、気温がローラーコースターのように変わります。

それにしても、今年の夏はよく雨が降りますよ。エルニーニョで暑く乾燥した夏になると思っていましたが、干ばつや森林火災ではなくて洪水の被害が各地で出ているんですから。

それはともかく…

昨日は不動産屋が家の状態をチェックに来る日でした。

掃除は行き届いているか、草切りをちゃんとやっているか、庭のメンテナンスも出来ているか、壊れているものはないか、そういうことをチェックしに来るのです。

土砂降りの大雨が小雨に変わった頃、私は不動産屋が来る前にもう一度キッチンの掃除をしていたんですが、ふと天井のシーリングファンの方に目をやったら、

何だあれは


真っ白だった天井に大きなシミが出来ているじゃあありませんか!


これはどう見ても、屋根が雨漏りしていますよ。

古い家ですからね、屋根が雨漏りしてもぜんぜん不思議ではないですし、昨日の朝は土砂降りでしたし。

家のチェックに来た不動産屋のスタッフに真っ先に報告しました。家主と連絡を取って、許可が出たらすぐに屋根の雨漏れを調べる業者が来てくれるそうです。

つい先日は給湯器が壊れたので新しい給湯器を付けてもらったんですが、あれは家主さんにとって家賃収入半月分以上の出費になったことは間違いありませんけど、屋根の修理となると大事ですよ。

天井も直すのでしょうかね。ダメージがそれほどでなければ、天井の石膏ボードが乾いてから新しくペンキを塗れば済むかもしれません。私はシミがあっても気になりませんけどね。


この家に引っ越してくる前に住んでいた家はトラブル続きでね、セントラル暖房のヒーター、蒸発冷却式クーラー、トイレの廃水処理システムと、ものが次々に壊れました。

ガレージドアは開かなくなるわ、水道管は破裂するわ、キッチンの床は腐るわ、排水パイプが木の根っこのせいで詰まるわと、高額修理が必要なトラブルの連続だったのですが、引っ越して来た家でもトラブルは続いています。

給湯器が壊れたとか屋根の雨漏りといった大きなトラブル以外にも、小さなトラブルはいろいろ起きているんですよ。そういうのはいちいち修理を頼んだりせずに自分達で直していますけど。

それにしても、私達は「厄払い」が必要な気がするほどトラブルが続いていますよ。あまりに次々と起きるので慣れてしまって、ストレスに感じることも無いのですけどね。

引っ越して来た家では、自分達で修理の手配をしたりする必要も無いですし、非常に仕事が早くて信頼できる不動産屋が管理していますから安心です。

突然天井にあんな大きなシミが現れたのは、屋根が雨漏りしているからだというのはシロウトでも分かります。屋根の修理をしないわけには行かないと思いますから、家主さんにはさらなる出費ですね。

でも、この家の家主さんは良い人のようなので、今回も迅速に対応してもらえると思います。


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2024年1月17日

二度とゴメンだと思ったけど

最高気温が32度になった昨日、私達の家にはお客様がいらっしゃることになっていました。

夫が勤めるツールショップの同僚Cさんとそのお母さんです。

うちの夫は目が見えなくなって来ているので車の運転が出来ませんから、今住んでいる家に引っ越して来る前は通勤が問題になっていました。一番早いバスを利用しても間に合わないので私が送って行くしかなかったんですが、これを大いに助けてくださったのがCさんだったのです。

わざわざ遠回りをしてうちの夫を乗せてくださったんです。帰りも送ってくださることがよくありました。

昨年の引っ越しの時には何度も手伝いに来てくださって、Cさんの助け無しには引っ越しはできなかったと思います。

Cさんのお母さんは高齢で、脳のがんの進行に伴って認知症の症状が進んでいるそうで、身体も弱って来ているので独身のCさんが同居して家事をしたりお母さんの世話をしておられるんです。

先日、うちの夫がCさんの家の修理を手伝いに行った時に、私はCさんのお母さんと知り合いました。Cさんの家まで夫を送って行ったんですが、待っている間にお母さんとおしゃべりをしたんですけど、それがとても楽しかったんですよ。

すっかり親しくなったので、昨日はCさんへのお礼という意味もあって、お母さんと一緒に晩ご飯にお呼びしたのです。

ところが、

昨日は運悪く天気が良過ぎて暑くなりました。

午後にはキッチンの気温が30度を超え、夕方が近づくと西日が差し込み始めて耐え難い暑さになりました。

「晩ご飯作りが暑過ぎる」という記事に書いた通り、この家のキッチンはすごい暑さになるんですよ。

献立は「照り焼きチキンちらし寿司」と「豆腐と卵のお汁」にしたんですが、それだけではアレなので夫のリクエストに応えて「餃子」も作ることにしていました。

カナダ人のお母さんのために「ピーナッツブリトル」も作りました。

煮たり焼いたりしないといけないものは、できるだけ涼しいうちに作り終えていましたけど、照り焼きチキンもお汁も餃子も食べる前に作る必要があるわけでして。

暑くてたまらん!

首にタオルを巻いて汗を拭きながら作りましたが、のぼせるほどでした。もちろんキッチンの分厚いカーテンは閉めて、天井に付いているシーリングファンを回しながらですよ。

ふと気がつくと、錦糸卵を乗せたお皿にかけていたラップに隙間が出来ていて、天井のシーリングファンの風(温度は30度)に吹かれ続けた錦糸卵がカリカリになっていました。

まあそのくらいの暑さです。

私はそんなくそ暑いキッチンで大汗を流しながら奮闘しているというのに、うちの夫はシャワーを浴びてスッキリしたあと居間で昼寝をし始めまして、頭に来たから餃子を包んでもらいました。息子にも手伝わせました。

あまりに耐え難いので「蒸発冷却式クーラー」を入れましたが、やはり日が出ている間は湿度が上がるばかりであまり涼しくはなりません。

暑い日にお客さんを晩ご飯に呼ぶのは、

二度とゴメンだ!

照り焼きチキンを焼き終えて、洗濯物を取り込んで、大急ぎでシャワーを浴びた直後、予定よりも15分も早くCさんとお母さんがいらっしゃいました。

やっぱりね、少し早めに行くというのは避けた方がいいですよ、皆さん!

大急ぎで服を着て出たら、Cさんもお母さんもとても素敵な服を着ていらっしゃったので、私は再び大急ぎでもっとマシな服に着替えました。


餃子を焼く頃には家の中が涼しくなっていたので助かりましたが、本当に暑かったです。誰かを食事にお呼びするなら、涼しい日を選ばないといけません。

うちの夫は、前の日にデザートの「クリームブリュレ」を一人で作ったので、それでもう自分の役目を果たしたような気分だったんでしょう。昨日はぜんぜん手伝わないので頭に来たんですけど、息子がいろいろ手伝ってくれたので助かりました。

ちなみに、夫の「クリームブリュレ」は私のレシピを使わず、マーサ・ステュアートという有名アメリカ人のレシピを使ったそうです。私にはちょっと甘過ぎて、焼いた温度が高過ぎたんでしょう、すが入っていました。普通はなめらかなカスタード状になるんですが、ドロドロしたコッテージチーズみたいになっていました。

それでもまあ、夫が作ったというのでCさんもお母さんもその失敗作を大変喜んで食べてくださいましたけど

私達はとても楽しいひと時を過ごしました。「二度とゴメンだ!」と頭に来ていたことも、私はすぐに忘れました。

Cさんのお母さんはピアノ教師をされていたんですが、大変教養のある知的な方で、おしゃべりをしていると脳のがんで認知症の症状が進んでいるとは信じられないほど頭脳明晰なんです。

でもね、前回お会いした時に話した内容を忘れていらっしゃいました。私がオススメした盲目の少女ルーシーのピアノ演奏動画はCさんと一緒にご覧になったそうなんですけど、ルーシーのことも動画を見たことも忘れていらっしゃいました。

うちの息子は、VR(バーチャルリアリティ)を使ってお母さんのお母さんが住んでいたという懐かしいカナダの町を見せてあげたんですよ。

お母さんは、最近の出来事は忘れやすいのですけど昔のことはよく覚えていらっしゃいますから、VRのゴーグルみたいなやつを付けて懐かしい場所を何十年ぶりかで見て感激されていました。

Cさんは今日も仕事でしたし、遅くなっているから帰らなくちゃあいけないと何度もお母さんに言うのについついおしゃべりが続いてしまう、そんな楽しい夜でした。

暑くて作るのに大汗をかいた「ピーナッツブリトル」も、喜んで持って帰ってくださいましたよ。「歯を折らないように気をつけて食べなくちゃあ!」とジョークも言いながら。

脳のがんの進行がゆっくりであることを祈りたいです。


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2024年1月16日

昨日のことと認知症リスク

月曜日の昨日、うちの娘は修士課程2年目の研修が始まりました。

前期は、ある病院のリハビリテーション科での研修です。怪我や病気で身体に何らかの障害を持った人達が、失われた機能の回復や残された能力を最大限に引き出すために治療や訓練を受けるのがリハビリテーション科です。

私はリハビリと臨床心理学がどう関係しているんだろうかと最初は疑問に思ったんですが、障害を抱えたことで希望を失ったり不安やうつで精神的に苦しむ人は多いのだそうですよ。

もともと精神的な問題があって、それが原因でリハビリが必要な状況になっている患者さんもいるし、どんなに訓練に励んでもこれ以上は回復しないという現実を受け入れる必要がある患者さんもいます。

リハビリテーション科の患者さんには、心理カウンセリングがとても重要なのだそうです。娘は、昨日からその研修が始まりました。

うちの息子はというと、自宅でリハビリをしているようなものです。このブログで何度も話題にして来ましたが、息子は痔が悪化してこの数年を無駄にして来たんです。

新型コロナの影響で手術が受けられず、ほとんど家から出ないような暮らしが何年も続きましてね。結局は費用を全額自己負担で民間の病院で手術を受けたんですが、昨年2月に受けた3回目の手術からはなかなか回復しませんでした。

こんな暮らしが何年も続けば、誰だってメンタルヘルスの問題が生じます。

息子は「不安」とか「うつ」といった問題を克服するために、昨年の11月から心理カウンセラーの指導を受けながら社会復帰や就職に向けたリハビリを続けています。

少しずつ自信を取り戻してものごとに前向きになり、活動的になって来ました。昨日はオレが晩ご飯を作ると言って朝から買い物に行き、「牛肉の混ぜご飯」「キュウリのピリ辛味噌和え」を作ってくれましたよ。

どちらも大変美味しかったし、洗い物も片付けもバッチリやってくれたので100点満点でした。

うちの夫はと言うと、昨日は難しいお客とトラブルがあったそうです。そのお客を殴ってやろうかと思うほど腹が立ったそうで。トラブルの後、お店で他のお客さんに対応することが精神的に困難だという理由で早退して帰って来たんです。

心の不調を理由に半日の病休を取ったということなんですけど、いいですよねえそんな事が出来て。

私なんて、教師をしていた頃にはメンタル崩壊寸前ということが何度もありましたけど、「今日はもう家に帰らせてもらいます」なんてこと出来ませんから。

さて、

私は何をしたかと言うと、

ほとんど何も出来なかったんです!

前の晩なかなか寝つけなかくて、やっと眠ったのが12時頃だと思うんですが、夜中の2時40分に目が覚めて、その後は全く眠れなかったのでひどい睡眠不足でした。

ちょっと動くと息切れするし頭はフラフラだし、苦しいので何をする元気も出ません。

それでも、家事は何とか出来たんですよ。しかしねえ、脳みそがちゃんと働いてくれないので同じことをするにも手順がおかしくなったり変な失敗をしたりしました。

お昼頃に帰って来た夫が買いたい物があったので、私が車の運転をして連れて行ったんですけど、車のエンジンをかける手順がうまく行きませんでした。いつもなら考えもしないでやれていることです。

運転もうまく出来ないんですよ。睡眠不足の時には特に判断力に影響が出ます。車線を変えようとした時に隣りの車とぶつかりそうになりましたよ。危なかったです。

脳みそがちゃんと働いてくれないほど睡眠不足の時には、車の運転はしちゃあいけませんよねえ、ホントに。

昨日は偶然ABC放送のウェブサイトで「認知症リスクを低減する方法」という記事を読んだんです。

最近の研究によると「良い睡眠」「社交」「脳への挑戦(活性化)」そして「少量のアルコール」が脳の健康を改善することが分かっていると書いてありました。

「良い睡眠」が脳の健康に重要なことは分かり切ったことです。昨日の私のボケぶりを見てごらんなさい。普通なら出来ていることが出来なくなるほど脳に影響があるんですよ。

特に重要なのは「レム睡眠」と呼ばれる深い眠りだそうです。深い眠りの間に、私達の身体は体液を脳に流して有毒な化学物質を一掃するんだそうです。

脳の健康のためには、毎晩6時間から8時間の睡眠をとることが重要だとのことですが、貴方ねえ、一晩で6時間も眠るなんて、私には夢みたいなことなんですよ。

レム睡眠でもノンレム睡眠でも何でもいいから、とりあえずちゃんと眠るというのが私の毎日の希望です。

ちなみに、昨晩はあんなに疲れていたのになかなか寝つけなかったんですよ。夫のイビキもかなりひどかったので、何度か押したり蹴ったりしました。

12時が近づいても眠れなかったので睡眠薬を飲みました。睡眠薬で眠った時は5時間眠れます。6時間には1時間足りません。8時間なんて不可能な数字です。

5時過ぎに目が覚め、半分まだ眠っているような状態でウトウトしていたら5時半に夫の目覚ましが鳴りました。

仕方がないから起きたんですが、夫は起きないでずっと寝ていたんです。

「ちょっとお、起きなくていいの?」
「うん、今日は休む」
「何だそれ!」

休むつもりなら目覚ましをかけるなよ!

私にとって認知症リスクを軽減する最善の方法は「夫と同じ部屋で寝ない」かもしれません。


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2024年1月15日

とらわれるステレオタイプと偏見

土曜日に家の周りの草取りをしたせいか脚がひどい筋肉痛になりまして、晩ご飯の後片付けをしてから横になっていたらウトウトしてしまいました。

そのせいでしょうけど、昨晩はなかなか寝つけず、やっと眠ったと思ったら2時40分に目が覚めてしまいました。その後まったく眠れなかったんですよ。

こんなひどい寝不足は久しぶりです。

明日はお客様が来られるので、今日は食品の買い物をしておかなくちゃあいけないのに頭がフラフラです。筋肉痛はラクになりましたけど。

ところで、

今日の話題は寝不足でも筋肉痛でもありません。

私がいかに「ステレオタイプ」とか「偏見」にとらわれているかということについて書こうと思うんです。

土曜日にうちの夫と一緒にシュワルコルト・コテッジという古いファームハウスを見学に行きまして、その帰りにジェイカー(JayCar)というお店に寄ったんです。

うちの夫がテレビにヘッドホンを接続して見ると、音声が片側からしか聞こえないという問題を解決するためのアダプターが必要だと言うもんですから。

ジェイカー(JayCar)というのは少し特殊なお店です。普通のお店では売っていないような電子機器や部品を売っています。私には何に使うのか分からないような商品がたくさんあります。

うちの夫と一緒に何度か行ったことがありますが、買い物に来る人も店のスタッフもいかにもギーク(Geek)(すなわちオタク系)のお兄さんやおじさんばかりというお店です。(これは私の偏見!)

親しい友人の一人息子N君がメルボルン大学で機械工学の修士課程を学んでいた頃、週末のアルバイトをしていたのがジェイカーでした。N君はロボットを作っていましたから、電子機器や部品には詳しかったんです。

さて、土曜日のことですけど。

夫が必要だというアダプターなるものを買うためにお店に入ると、スタッフらしい人は一人しかいませんでした。そして、そのスタッフは、

女の人だったんですよ!

しかも、アジア人の小柄な女の人で、テイクアウェイのお店で中華料理かタイ料理を売っていそうな感じの人でした。(これも私の偏見!)

ジェイカーのスタッフは、いかにも電子機器に詳しい感じのギークっぽいお兄さんというのがステレオタイプです。

私は一気に不安になりました。

この人で大丈夫なのか?

うちの夫はその小柄なアジア人女性スタッフに、どういう問題があって何が必要なのかを説明しました。

そんな説明をそのアジア人女性スタッフが理解出来るんだろうかと私が心配していると、その女性スタッフは私にはよく分からないことを話し始めました。

理解できたのは、接続部のオスとメスがどうのこうのというところだけ。

そして、棚にあった数多くの商品の中から「あなたに必要なのはこれだ!」と一つの商品を手に取りました。

ホントにその商品でいいのか?

私は心配だったんですけど、うちの夫は納得してそれを買いました。

お店を出てから、私は正直に言いましたよ。

「いやあ、私はねえ、スタッフが女の人だったから心配だったわ」
「ひどい!それって性差別じゃあないですか!ボクはアジア人だから心配でしたよ」
「あははは、女でしかもアジア人じゃあ心配よねえ」

私達はジョークを言って、自分達が持つステレオタイプや偏見を笑いながら家に帰ったのでした。

買って来たアダプターを使ったら、音声が片側からだけ聞こえる問題は解決したそうです。

あのアジア人女性スタッフはどういう人だったんでしょうかね。もしかしたら、N君と同じように大学で機械工学を勉強している学生だったかもしれません。あるいは電子機器関係のオタクだったかもしれません。

スタッフとして採用されたということは、電子機器や部品に詳しい人であるはずなんですけど。女だというだけで、しかも中華料理を売っていそうなアジア人だという理由で「この人は信用できるんだろうか」と考えてしまった私です。

ステレイタイプという無意識の思い込みは、克服するのがなかなか難しいのですけど、土曜日のような経験がそうした偏見を壊すきっかけになるんでしょう。

皆さんも大なり小なり偏見をお持ちだと思いますが、私がいまだにとらわれている最大の偏見は「女には大型車両の運転は難しい」という偏見。

ですからね、時々女の人が大型バスやトラックを運転しているのを見ると、びっくりしてしまうんです。

「すごい!女じゃん!」と思わず叫んでしまうのでございます。


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2024年1月14日

シュワルコルト・コテッジ

昨日の土曜日、うちの夫は仕事が休みで何も予定が無く、天気も曇りで暑くないということで、ついにシュワルコルト・コテッジ(Schwerkolt Cottage)というファームハウスを見学に行きました。

シュワルコルト・コテッジというのは、ミッチャム(Mitcham)という街にあるんですが、この地域に入植した人が建てた最も古いファームハウスなんだそうです。最初の家は1864年にドイツからの移民だったアウグスト・シュワルコルトという人によって建てられました。


何もない森のような場所を切り開いて農地に開拓し、近くのクリークから掘り出した石を使って建てたそうですけど、こうした場所には先住民が住んでいたわけで、それをヨーロッパ人が勝手に自分達のものにして売買し、開拓して行ったということは忘れてはいけません。

シュワルコルト家族は、その後、別棟の家、馬小屋、鍛冶場、食べ物をスモークする小屋、ワイン保存小屋などを増築して行きました。

下の写真は、食べ物をスモークする小屋です。ソーセージや肉や魚をスモークしていました。


1960年代になって建物の老朽化が問題になったそうです。取り壊しが検討された時に地元の皆さんの保存運動のおかげで市が買い取ることになり、建物は保存されることになったのです。

敷地内には博物館も建てられて、この地域の人々の19世紀から20世紀にかけての暮らしや歴史に関するものが展示されています。

うちの夫は、ここのすぐ近くにあった小学校に通っていたので、遠足で来たことがあると言っていました。

私達は20年以上もシュワルコルト・コテッジの前を何度も通りながら「いつか見に行こう」と話していたんですけど、今まで行くことが無かったんです。

ついに行くことが出来たのは、「今年はできるだけたくさん楽しいことをする」という新年の抱負を立てたおかげです。

私は、博物館にあった数々の美しいレースに感動しました。細い木綿糸を見えないほど細いかぎ針で編んで作ったレースや、たくさんの棒に巻き付けた糸を織って作るレースとか、有名なニードルレースとか、作り方にもいろいろあるんですが、昔の女性達の手芸技術は素晴らしいです。

そうして作られたレースをふんだんに使ったドレスなどもコテッジにはありましたから、シュワルコルト家は裕福だったんだなと思いました。


また、博物館で見た様々なタイプの洗濯機は印象に残っています。木製の桶をゆすって洗う手動式洗濯機に始まって、鉄の重いハンドルをぐるぐる回して回転させる洗濯機、そして私が子供の頃に見たことがある脱水用ローラー付き電気洗濯機とか、たくさんありましたよ。

人々の暮らしの移り変わりや地域の歴史に興味がある方には、シュワルコルト・コテッジは面白いと思います。


ところで、私は展示を読みながら時間をかけて見て歩いたんですけどね、博物館にいる時に中国人のグループが入って来たんですが、なんであの人達はあんな大声で話すんでしょうか。

うるさくて大変迷惑でした。展示などろくに見ていなくて、記念写真を撮ったらすぐに出ていきましたけど。

皆さん、博物館のような公共の場所では、もう少し周囲に気を使いましょう。他の見学者がいる時には、小さな声で会話した方がいいですよ。

そうそう、博物館には古い写真がたくさんあったんですが、この写真には驚きました。これはブラックバーン(Blackburn)という街のサリー・ロード(Surrey Road)です。


今では、この道路の両側は家がびっしりと建ち並ぶ住宅街ですが、メルボルン市内に続く高速道路への入り口があるので交通量は多い道路なんです。私もよく利用する道路なんですが、100年前はこんなだったんですよ。

自分が住んでいる街の昔の様子を写真で見ることが出来るのは、大変興味深いですよね。


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2024年1月13日

イケアのダイニングチェア

我が家には、ダイニングチェアが6脚あったんですが、4脚はモリーという名前の盲導犬パピーにかじられてボロボロでした。一つが壊れて5脚になり、さらにもう一つもかじられたところが折れて使えなくなり、4脚になりました。

4人家族なので普段は困らないんですが、お客様がいらっしゃるとたちまち困るんですよ。仕方がないので、仕事部屋からオフィス椅子を持って来たり、玄関においているスツールを持って来たりしていましたけど。

うちの夫は新しいダイニングチェアを買う必要を感じていなかったのと、新しい椅子を買う経済的な余裕もなくて、私はお客様がいらっしゃるたびにムチャクチャ恥ずかしかったんですよ。

いい歳になっている私達夫婦なのに、ろくな家具を持っていないというのは情けないことでしたが、2脚だけはマシな椅子がありました。

それがイケアで買った「Börje」という名前の黒い椅子です。(どう発音するのか不明な名前です。)品質はイケアレベルですから今一つで、体重3桁のうちの夫が座るとちょっと心配な感じの作りですが、私はデザインが気に入っていたんです。


椅子がモリーにかじられた後、この椅子をもう2脚買おうと思ったんですが、その時には売り切れで手に入らず、製造中止になったのでもう売っていません。

中古でも手に入れたいと思って探したんですけど、買いに行ける圏内では見つかりませんでしたから、結局イケアの別のデザインの頑丈な椅子を2脚買いました。

現在は、この「Börje」という椅子が2脚、新しく買った椅子が2脚、そしてまだ生き残っているボロ椅子2脚の合計6脚がありますので、先日夕食をご馳走になったイラン人ご夫婦と友人のエクリーさん夫婦を食事に招いても6人が座れます。

ところが、居間には6人が座れるだけのソファーがありません。うちの夫は床に座ればいいと言いますけど、もう1脚アームチェアがあったら居間がもっと快適になりますからね、フェイスブックのマーケットプレースで中古のアームチェアを探していたんです。

気に入ったのがいくつかありましたが売り手から連絡がもらえなくて、アームチェア探しは上手く行っていませんでした。

そんな昨日の午後のこと。

新しく売りに出ているアームチェアがあるかもしれないと思い、フェイスブックのマーケットプレースを再び開きました。

そうしたら、開いたページの先頭に出ていたのがダンボール箱の写真でした。

何だそれ…

ダンボール箱の写真に興味を持つ人は少ないと思いますが、その説明にイケアの「Börje」と書いてあったんですよ。

「Börje」が何のことかを知っている私は、すぐにダンボール箱の写真をクリックしました。すると別の写真も掲載されていて、それがまさに私が探していた黒色の「Börje」のダイニングチェアだったんです。

その人は3脚も売りに出していました。1脚は使用済みで少し汚れていましたがカバーは洗濯できますから大丈夫。あとの2脚はまだ箱入りで一度も組み立てて使っていないと書いてありました。写真のダンボール箱はその箱だったんです。

3脚とも黒色で、お値段は、

50ドル!

そして、その人の家は我が家から車で5分の場所でした。

すぐにメッセージを送りましたよ。50ドルが1脚の値段なのか3脚分の値段なのかを確認する必要がありましたから。

すぐに返事が来て、今週中に取りに来てくれるなら3脚で50ドルにするということでしたから、速攻で交渉成立!

晩ご飯を作ってから行くと連絡し、大急ぎで晩ご飯を作り、ちょうどそこに帰って来た夫が晩ご飯を食べ終えてから2人で買いに行きました。

夫が一緒に行ってくれて良かったです。箱に入ったままの椅子は2つがテープでつなげてあったので重かったですからね。

3脚分で50ドル払いました。

私が持っていた「Börje」は、一体いくらで買ったか覚えていませんけど、1脚100ドルはしたと思いますよ。3脚を50ドルというのは、ちょっと申し訳ないような気持ちになりましたが、その方はとにかく早く処分したかったようですから、まあいいか。


ということで、「Börje」のダイニングチェアが5脚になりましたので、やっとボロ椅子を処分できます。

ちなみに、ダイニングテーブルも大ボロで、脚はモリーにかじられてひどい状態なんですけど。


このテーブルは頑丈なパイン材製でね、ちょっと捨てるのはもったいなさ過ぎるので、もうしばらくは我慢して使って行くつもりです。


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2024年1月12日

高齢者優待シニアカード

メルボルンでは、公共の交通機関(電車、バス、トラム)を利用するにはマイキー(Myki)というICカードが必要です。あらかじめカードに入金しておかなければいけません。

使っていれば当然減ってきますから、残高を調べたりお金を補充したり出来る場所は至るところにあります。

機械が苦手な方や目が悪い方は、駅の窓口でやってもらえますから心配いりません。コンビニでも出来ますし、オンラインでも出来ます。

先日、久しぶりに電車を利用した際に、家を出る前にオンラインで入金しておこうと思いましたら、「このカードはキャンセルされました」というメッセージが出ました。

長期間マイキーカードを使わないとキャンセルされるようです。

私のマイキーカードは、60歳になった時に申し込んだ「シニアカード」という高齢者優待カードと一緒に無料で送ってもらったもので、このマイキーカードを使うと交通機関はお得な高齢者料金で利用できているはずでした。

しかし、カードのどこにも高齢者用とは書かれていないので、本当に高齢者用のカードなのか高齢者料金で使えているのかは分からなかったですし、調べようとも思わなかったんですけど。

カードをキャンセルされてしまってはどうしたらいいのでしょうか。とりあえず最寄りの駅の窓口(と言ってもプラットホーム上にある小さな建物の窓口)に行きました。

「スミマセン、このマイキーがキャンセルされたみたいなんですけど」
「ああ心配いりませんよ、すぐ使えるように出来ます」

白髪混じりの長髪を肩の下まで垂らした髭面中年男性駅員は、私のマイキーカードを何かの機械にかざしてピッとやったとたんに変な顔をしました。

「おおお… このマイキーはシニア用ですよ」

すかさず財布からシニアカードを取り出す私。

「はい、これが私のシニアカードです」
「おっ!あなたシニアカード持ってるの!オッケー!」

私のマイキーには10ドルしか残っていなかったので、20ドル入金してもらいました。

それはともかく、

長髪を肩の下まで垂らした髭面駅員が、私のシニアカードを見てびっくりしたのはですね、

私が高齢者には見えなかったからだと思ってます!

だってねえ、その駅員よりは私の方が若く見えたと思いますよ。落ち武者みたいな容貌で老けて見えたけど、たぶん50歳ちょっとでしょう。

私が50歳に見えるという意味じゃあないですよ。でもね、高齢者優待カードで電車を利用する年齢には見えなかったということかなと。

見た目はともかく、最近足腰が弱って来ていて長距離を歩くとすぐにへたばりますから、身体を鍛えないといけません。公共の交通機関を使って外出すると必然的にたくさん歩くことになるので、いい運動になります。


そう言えば、今観たい映画があって、その映画を上映している映画館の料金を昨日調べたんですけど、大人1人25ドルでした。ところが、シニアカードを持っている人は17ドル50セントだったんですよ。

7ドル50セントも割り引き!

長距離電車のVラインの運賃は5割引きになるらしいし、市民プールとかジムとかも割り引き料金で利用できるんだし、スーパーの食品配達料金も割り引きがあるらしいし。

まあアレですよ、ありとあらゆるところで料金を割り引きしてもらえるわけです、シニアカードを持っていると。

今年はできるだけたくさん楽しいことをするという新年の抱負を立てた私には、強い味方だと言えますね。

使うぞ〜、シニアカード!


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2024年1月11日

メールが5日も遅れて届いた謎

我が家の給湯器が壊れたのは1月4日で、私がうちの娘とウィリアムズタウンという街に行った日です。大汗をかいて疲労困憊して帰宅し、シャワーを浴びようとしたらお湯が出なかったのです。

夜遅く仕事から帰って来たうちの夫に見てもらうと、給湯器の中は水浸しで配管からポトポトと水漏れしていました。

翌朝、仕事が休みで家にいた夫が、この家を管理をしている不動産屋にメールを書いて事情を説明しました。

メールで説明したからもういいと言う夫に頼んで電話もしてもらいました。

不動産屋は迅速に対応してくれて、午後3時頃には新しい給湯器を取り付けてもらえたという話は「新しい給湯器と臭い寝室」という記事に書いたとおりなんですけど。

あの日の朝、うちの夫は不動産屋へメールを送った際に、私にもCCでコピーを送っていたんです。

そのメールがですね、昨日の朝、つまり1月10日の朝、私に届いたんですよ。どうして5日も遅れて届いたのかさっぱり分かりませんでしたが、私に昨日届いたということは不動産屋にも昨日届いたんじゃあないかと思いました。

すでに新しい給湯器を取り付けてもらっているのに、今頃「給湯器が壊れたのでなんとかしてくれ」というメールが届くと、誠意を持って迅速に対応してくれた不動産屋の担当者に失礼だし、感じが悪いし、

どうするの?

と思っていたら、やはり担当者からメールが来ました。

「この問題はすでに解決済みだと理解していますが、まだお困りでしたらご連絡ください」というような内容でした。

「McGrarth」という不動産屋のスタッフは、あくまでも腰が低くて親切で仕事が早いのでございますよ。うちの夫はお昼寝中だったので、私がすぐに事情を説明して謝ってお礼を伝えました。

それはともかく、

どうして1月5日の朝に送信したメールが5日も遅れて10日に届いたのかということですなんです。夫からのメールが2日ほど遅れて届いたことが以前にもあったんですよ。

私は、届いたメールのコピーのソースというものを確認しました。メールというのは、メッセージの文章以外にもいろいろな情報が一緒に送られて来ます。

ソースというのを見ると、誰がどういうサーバーを経由して何月何日何時にそのメールを送ったかが分かりますから、例えばアマゾンになりすました詐欺メールなどは一目瞭然で詐欺だと分かります。

夫からのメールは、10日の朝4時24分9秒に送信され、4時24分12秒に着信していました。

夫はマイクロソフトの Outlook というソフトを使っているのですが、夫の送信済みメールフォルダを確認すると、やっぱり10日の朝の4時24分に送信していたんです。

メールを書いて「送信」をクリックしたのは5日の朝ですよ。

夫が自分で気が付かないうちに5日後に送信するようにスケジュール設定をしたか、Outlook というソフトに不具合が生じているか、夫のパソコンがウイルスに感染したか、原因はいろいろ考えられると思います。

インターネットで解決法を調べるとたくさんの情報が見つかりますけど、いろんなウェブサイトで説明されている Outlook と夫が使っている Outlook は画面が違うのでよく分かりません。

送信のスケジュール設定なんて私は聞いたこともなかったですが、やろうと思ってもそういうことができるボタンも何も無かったですしね、Outlook の不具合じゃあないかと思いましたが、

原因は分からないままです…

一度スイッチを切って起動し直してから、私にメールを送ってもらったらすぐにメールは届きましたのでもう大丈夫かもしれませんが、これからは送ったメールが「送信済みフォルダ」に入っていることをいちいち確認した方がいいよと言っておきました。

それにしても、どうして5日も遅れて送信されたか、

謎です…


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2024年1月10日

落ちまくる3Mコマンドフック

3Mというメーカーの「コマンドフック」というのをご存知でしょうか。

物をぶら下げるために壁に貼るフックですが、跡を残さずキレイに剥がすことが出来るので、賃貸住宅暮らしの私達は長年愛用して来ました。

どんどん種類も増えて、様々な用途に応じた多種多様なサイズ&デザインのフックが販売されています。

昨年まで10年間住んでいた義妹所有の家では、好きな所にクギでもネジでも打って良いと言われていたのに「コマンドフック」をたくさん使っていました。

長年愛用して来てその便利さを知っているものですからね。それにたくさんフックを持っていたし、石膏ボードの壁や家具には、クギを打つよりも「コマンドフック」の方が都合が良いのです。

時計やカレンダーを掛けるのにも使いましたし、掃除道具を掛けるのにとても便利でした。キッチンではステンレスの鍋置きやエプロンなどいろいろ掛けておくのに使いました。

コート掛け、帽子掛け、アクセサリー掛けなどにも使いましたけど、写真を入れた額縁を壁にアレンジするのには「コマンドフック」が一番です。

10年経って、引っ越しの時に剥がしたら、全て跡形もなくキレイに剥がせたので本当に感心しましたよ。10年も粘着力が維持して、宣伝している通りに跡を残さず、壁を傷めることもなく、全部キレイに剥がれたんですからね、本当に大した商品だとあらためて思いました。

引っ越してきた家でも早速「コマンドフック」を使いました。

ところが、

落ちまくるコマンドフック!

最初に落ちたのは、うちの息子が小学生の時に描いた絵を入れていた額縁です。重さを量って、その重さに耐える十分な強さのフックで壁に掛けたんですよ。

もちろん、壁をスポンジでよく拭いて、壁が乾いてから使いました。使い方はよく知っているんです。かれこれ20年くらい愛用しているんですから。

ところが、フックは剥がれて額縁は落ちたんです。ガラスは割れました。

もっと小さくて軽い額縁も落ちました。

キッチンの壁の時計も落ちました。この時計はプラスチック製で軽いんです。10年住んでいた家のキッチンでこの時計を掛けるのに使っていたフックを使っていました。そのフックに新しい粘着テープを貼って壁に付けて時計を掛けました。10年そうしていたんです。

その時計は数週間前に一度落ちたんですが、昨日また落ちました。

粘着テープが10年以上経っているから劣化しているのかもしれないと思って、新しい粘着テープを買って来て取り付けたんですけど、やっぱり落ちました。

今のところ落ちていないのはカレンダーだけ。

何故なの?

落ちた時計をもう一度貼ろうとスポンジで壁を拭きながら気が付いたんですが、壁に塗ってある塗料が普通のマット系ペンキとはちょっと違うような気がします。

10年住んでいた家の壁もマットなペンキが塗ってありましたが、この家の壁はちょっとザラザラしていると言うか、微妙なデコボコがあると言うか。「コマンドフック」が落ちる原因は、これではないかと思います。

そうでなければ、新しく買ってきた粘着テープの品質が落ちたか、たまたま悪かったかでしょう。


私達が引っ越して来る前に、この家はカーペットもカーテンも新しくして、家中の壁と天井にペンキを塗り直したそうなんですけど、壁はとてもキレイで汚れなど無いんです。やはり塗り直したペンキが特殊なのかもしれません。

家の中に絵や写真を飾りたいんですけどね、賃貸住宅はクギやネジを打つことが出来ませんから、3Mの「コマンドフック」が使えないとなると壁に何も飾れないんです。

新しい粘着テープを買いに行った時に、額縁を壁に取り付けるための新商品がたくさん出ているのを見ました。壁に付けたフックに掛けるのではなくて、マジックテープのようなもので額縁を直接壁に付けるのです。

これを使えば、写真の額縁もうちの息子や娘が描いた絵の額縁も、好きなだけ壁に飾れると思ったんですけど。

時計もね、プラスチック製ではなくて木製の素敵な時計も持っているんですよ。でも、その時計は結構な重さがありますから壁に掛けるのはあきらめていましたが、お店で見た大型のマジックテープみたいなやつを使えば、居間の壁に取り付けられると思います。

引っ越しの際に持ち物を減らしましたので、家の中には限られた数の家具しかなくて殺風景なんです。額縁はたくさんあるんですが、額縁が無理となったら何を飾りましょうか。持ち物を増やしたくないので何も新しく買いたくないんですけど。

もっと大きくて強い「コマンドフック」でやってみましょうかね。


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