昨日の日曜日のお昼過ぎ、玄関のドアをノックする音が聞こたような気がしました。「宅配かな?それとも隣りのジュリーさんがまた私達のごみ収集容器に自分達のごみを入れさせてくれと頼みに来たか?」と思っていると、誰かがドアを開けて家に入って来ました。
声ですぐに分かりました。義母(うちの夫の母親)でした。パートナー(事実婚の夫)も一緒でした。義母にとって自分の息子が住んでいる家は自分の家と同じですからね、ドアをノックして誰かが出て来るのを待ったりはしません。
しかし、昨日の訪問は突然でしたから驚きました。うちの夫が仕事で不在だと知っているのに来るなんて、普通は考えられないことなんです。何事だろうかと思っていると、義母は「スープを食べに来た」と言いました。
パートナーが特殊な道具が必要だったので、うちの夫が勤めるツールショップに買いに行ったんだそうです。そこで、夫と少しおしゃべりをした後、これからどこかでランチを食べてから帰ると聞いた夫が「家にスープの残りがあるから食べて行け」と言ったそうなんです。
先週の水曜日に、夫の伯母のジョーン(義母の姉)をランチに招待した時に、夫が2日がかりで作った子羊肉のスープのことですよ。子羊の骨を火曜日に一日がかりで煮込んでストック(出汁)を手作りし、巨大鍋いっぱい作った例のスープです。子羊の独特の臭いニオイがする塩味ゼロのスープです。
食べきれずに残った10リットルものスープは、夫が冷凍したと思っていたんですが、冷凍したのはストックだけで、スープは大鍋に移し替えて冷蔵庫に入っていたんです。作ってから4日経っていましたが、義母は4日なら大丈夫だと言うので、電子レンジで温めるのではなく私は大鍋ごと一度火を通すことにしました。
ゼリー状だったスープが溶けていくうちに、具がほとんど残っていないことに気付きました。わずかな肉とニンジンとパーシナップが数切れあるだけで、ほとんど汁だったんです。私は網じゃくしを使って出来るだけ具をかき集めてボウルに入れました。
「食べる前に言っておきますけど、塩を全く入れていませんから味がないですよ。自分で塩こしょうで味付けしてください」
「どうして塩を入れなかったの?」
「そんなことを私に聞かれても分かりません」
私は、具材の量に対してストックの量が多過ぎると思ったことや、柔らかくなるのに時間がかかる子羊の骨付きスネ肉と一緒に野菜を全部入れようとしたから、野菜を入れるのが早過ぎると言ったのに、夫(彼女の息子)は私のアドバイスなど聞かず、AI(人工知能)の「チャットGPT」が教える通りにしたことなどを話しました。
義母は、私の言うことにいちいち同意して、料理をする時にはレシピ通りにするのではなく、「常識」というものを働かせないといけないと言いました。その通りなんですけど、経験の足りていない人には「常識」というものが無いわけです。それに、最近の夫は「チャットGPT」に依存していますし。
義母は、スープを一口飲むと「塩は必要よ」と言いまして、自分で塩とこしょうをふりかけてもう一口食べた後、今度はウスターソースを出してくれと言うので出したら、それをスープにふりかけてから、黙って最後まで食べました。
美味しそうには食べていませんでしたよ。そりゃあそうでしょう。正直言って、美味しくなかったですもの。私はジョーンが来た時に作りたてを少し食べただけですが美味しいとは思わなかったし、昨日はかすかに腐敗臭のようなニオイもしていましたからね。お腹を壊したりはしていないと思いますけど。
しばらくおしゃべりをしましたが、二人はすぐに帰って行きました。
大鍋にはまだまだたくさんのスープが残っていましたが、ほとんど汁だけでしたし、腐敗臭がしているんですからもう限界です。夫は残ったスープは捨てました。大鍋も自分で洗いました。
そちなみに、ストックを作るのに使った巨大鍋は、数日間出しっ放しになっていましたが、私は洗ってあげませんでした。土曜日に夫がやっと自分で洗って、寝室の奥のクローゼットにしまったそうです。服をかけて収納している小さな部屋です。上の棚にはスーツケースとかを保管しているんですが、そこに置いたそうです。
冷凍してある子羊の骨を煮て作ったストック(出汁)ですけど、今度私が同じスープを作るのに使おうと思っていましたが、やっぱりニオイが臭いのでね、私が作る時にはビーフストックを使いたいです。だから、私があのストックを使うことはありませんよ。
冷凍庫に入れ放しになって、結局捨てることになるのではないかと思います。
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