私は、昨年も今年もメルボルンから成田までの直行便を利用したんですが、娘はシドニーで乗り換えてシドニーから羽田に来る便を利用しました。これの方がはるかに便利だと言っています。羽田が成田よりも分かりやすいのと、羽田からの国内便が便利だからだそうです。
娘は前日のお昼過ぎにはまだ家にいたんですが、午後になって国内便でメルボルンからシドニーに行き、国際線のターミナルに移動して夜出発の便で羽田には早朝に到着。そして、朝一番早い日航便で岡山空港まで来たのでした。
ところが、今の時期は霧が出ることの多い岡山では、濃霧のために着陸ができず、しばらく上空で旋回していて、着陸できない場合は羽田に戻るというアナウンスがあったそうなんですよ。それでもなんとか着陸出来たのでした。
うっかり屋の娘はバスを乗り間違えて岡山空港から倉敷駅ではなく岡山駅に行ってしまい、伯備線の備中高梁駅ではバスに乗り遅れ、成羽の実家まで来るのに大変時間がかかりましたが、無事にやって来ました。
どら焼きを食べながら母と3人でお茶を飲んでいた時でした。娘が「あ、虫がいる」と言いました。昆虫を平気で手でつまんんだり手の平に乗せたりして外に逃がしてやることが出来る娘が、その虫をつまもうとしました。
さわっちゃダメ!
私は叫びました。
その虫は、臭いことで有名なカメムシだったからです。私の実家のある地域では「ハットウジ」と呼ばれます。緑色ではなく茶色のことが多いです。この虫は強烈な悪臭を放ちますから素手でつまんだりしてはいけないんです。
ところが、知らないというのは恐ろしいものでしてね、うちの娘はティッシュを一枚持つとそのティッシュを被せて「ハットウジ」をつまんだのですよ。一瞬のうちに部屋は悪臭に包まれました。
くっさー!
私は大急ぎで紙の上に乗せて外に持って出ましたが、悪臭はしばらく消えませんでしたよ。言葉ではちょっと表現のしようがない独特の臭さです。臭いを発する生き物はいろいろいますけど、昆虫界最強だと思いますね。
ところで、カメムシのことをどうして「ハットウジ」と呼ぶんだろうと、ふと思いついて調べてみたら、岡山県備前市にある八塔寺(はっとうじ)というお寺が関係していることが分かりました。
昔、八塔寺のお坊さんが何日もお風呂に入らずに山々を歩いていたため(おそらく托鉢)大変な異臭を放っていて、人々が「八塔寺(のお坊さん)が来たぞ!臭いぞ!」と噂していたものが、臭いカメムシを指す言葉に変わっていったというんですけど、八塔寺のお坊さんが独特の臭いのする薬草を売り歩いていたからという別説もあるそうです。
カメムシの捕獲には、空きペットボトルが便利ですよ。コロッと簡単に入りますから、外に持って出て逃がします。決して、素手で捕獲を試みてはいけません。ティッシュなんてなんの役にも立ちません。


