2017年12月8日

まさに歴史的瞬間

2017年12月7日午後5時58分、オーストラリアの歴史に残る瞬間を目撃しました。

同性婚合法化決定の瞬間です!

(こんなおめでたいニュースなら文句を言われないだろうとの判断で、今日は新聞から拝借した写真をじゃんじゃん載せちゃいます!)


私は「Parliament Question Time」という国会中継をよく見るのですが、こんなシーンは初めてでした。

先日、同性婚合法化法案が連邦政府上院(Senate)において賛成多数で可決された瞬間を生放送で見ましたが、あの時も嬉しかったけどまだ決定したわけではなかったですからね。

オーストラリアの議会での採決の方法は、箱に札を入れたり手を挙げたりするのではなく、大抵の場合、賛成者は「Aye(アイ)」反対者は「No」と声を上げさせます。

その声の大きさから判断できない場合は、議長が「Devision required」と議員に告げまして、席を移動するのです。すると、議員は法案の立案者側(賛成側)と反対側に分かれて座ります。そして、それぞれの側の議員の数を数えるのです。ですから、誰が賛成していて誰が反対しているかは一目瞭然です。

上院での投票の様子はこれ。

向こうが賛成側で、反対側にけっこうな人数が座っています。この日は欠席者や棄権者が多かったので、議場はスカスカです。

こんなのでいいのか!


そして、これが昨日の下院(House of Representatives)での採決の様子です。

「Aye(アイ)」の声が圧倒的に大きかったのに、Division が行われました。


反対側に座ったのは、たったの4人。

法案に修正を求める議員もいましたが(例えば前首相のトニー・アボット)修正案は全て否決されました。

修正の目的は、宗教上の理由で同性婚を認めない人達が、同性愛者達を差別する権利を認めようというものですから、わざわざ「差別する権利」を文言にすることを認める議員は少なかったのです。

当たり前だ!

そして7日の午後5時58分、議長によって法案の可決が告げられますと、賛成派の議員、中でもこの法案成立に向けて長年活動を続けてきた議員たちの喜びが大爆発!


喜び大爆発の象徴として、本日の各新聞がこぞって掲載したシーンがこれ。



保守与党の自由党議員ウォレン・エンチ議員に抱き上げられる野党労働党のリンダ・バーニー議員。そして、それを笑顔で見守る他の議員達。

エンチ議員は同性愛者の平等な権利のために活動を続けてきた自由党議員の一人です。下の写真は、エンチ議員と法案を執筆したディーン・スミス議員。



先日、国会での審議中に同性パートナーに求婚したティム・ウィルソン議員がLGBTQIのシンボルである虹色の旗を持った議員とハグしています。


同性愛者であることを公表している議員の皆さん。所属政党はいろいろです。


野党労働党のペニー・ウォン議員は、将来首相になるかもしれないと言われています。同性のパートナーとの間に確か2人の娘さんがいます。

いつもクールなウォン議員も、先日の同性婚合法化の是非を問う「郵便による意識調査」の結果発表の際は、感極まって号泣されていました。


傍聴席(Public Gallery)には、LGBTQIの人々の平等な権利のために活動している俳優のマグダ・ズバンスキーさんや競泳選手のイアン・ソープさんの姿もありました。お二人とも同性愛者です。

法案可決後のパーティーでのお二人。


ある議員が言っていました。

「オーストラリアという国を、すべての子供達が生まれて大きくなるのに最も素晴らしい国にしたい!さらに公正で平等で偏見のない国にしていきたい!」

そういう信念と使命感で、実際にしっかり働いてくれる人を議会に送り出さなければなりませんよね。

そうして、彼ら代表者に私達の意思に基づいた法律を作らせ、国をより良く変えていく。

民主政治というのはそういうこと!


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