2024年9月6日

引き下がらないお客

…というのは、私のことです。

水曜日にうちの夫の薬を買いに行ったんですよ。ショッピングスクエア内にある薬局ですが、道路向かいにあるハイスクールから高校生が大勢出て来る時間でした。

この薬局では、処方してもらった薬は紙袋に入れてくれて、その紙袋に値段が印刷されたシールが貼ってあって、それをレジに持って行って代金を払うというシステムになっています。

最初のうちは毎回袋の中身を確認していたんですけど、何度も買っている薬ですし、最近はもういちいち紙袋の中身を確認していませんでした。

ちなみに、別の薬局ではカゴに入れてくれるので、受け取ったら容易に確認することが出来ました。

家に帰ってから紙袋を夫に渡しました。

夕方、薬の箱がテーブルに出してあるのを見ました。いつも買っている3種類の薬でした。薬局ではいつもと同じブランドのにしてくださいと頼んだので、いつもと同じ薬でした。

紙袋には処方箋のリピートが入っていたはずでした。


ここで、ちょっと説明させてもらいますとね、処方箋のリピートというのは薬局でもらう黄色い紙に印刷された処方箋です。オーストラリアでは、薬を購入するたびに医者に会う必要はありません。医者がくれる処方箋は、薬の種類にもよりますけど、数回購入が出来るようになっているんです。

夫は3種類の薬を服用していますが、1つの薬の処方箋は3回分、残りの2つは5回分です。ちなみに、私の睡眠薬は1回分です。もっと睡眠薬が欲しい場合は医者に相談に行くしかありません。簡単には処方してくれない薬です。

何回か繰り返し購入できる処方箋の場合は、薬を購入するたびに、あと何回購入できるという「リピート数」が印刷された黄色い処方箋を薬屋でもらうんですよ。

黄色い処方箋には最後に購入した日付が印刷されていて、購入日から一定期間は新たに薬の購入が出来ないように決められています。

「リピート数」がゼロになると当然黄色い処方箋はもらえませんから、医者に会って新しい処方箋を書いてもらわなければいけません。


さて…

我が家では、黄色い処方箋は保管用のフォルダに入れて薬と同じ棚に保管していますから、夫の薬の処方箋もフォルダに入れておかなければいけません。

テーブルには薬の箱と紙袋しか置いてありませんでした。黄色い処方箋はどこにあるのかと夫に聞いたら、紙袋に入っていなかったと言いました。

それはおかしい!

私は薬局に黄色い処方箋を2セット(合計5枚)持って行ったんです。1つには2枚の黄色い処方箋がホッチキスで止めてありました。もう1つには3枚の黄色い処方箋がホッチキスで止めてありました。

3枚のうちの2枚は、別のセットの2枚と同じ薬のものです。2枚セットの方が古かったので、2つの薬は古い方の処方箋を使うように頼みました。

夫はもう1つ別の薬が必要です。3枚がホッチキスで止めてあるセットの別の1枚がその薬の処方箋でした。

分かりにくいかもしれませんが、3枚がホッチキスで止めてあるセットのうちの2枚はまだ使っていなかったんです。だから「リピート数」は5回と書いてありました。

とにかく、私は合計5枚の黄色い処方箋を渡したのです。そのうちの2枚は使う予定はなかったわけですけど、ホッチキスで止めてあったので一緒に渡したんです。いつもそうしています。

さて、3つの薬を買ったので、たとえそれらの処方箋が全て「リピート数」がゼロになったとしても、使っていない2枚の処方箋は返してもらうはずですよね。それなのに紙袋には何も入っていなかったのです。

そこで、昨日の朝一番に、私は一人で薬局に行ったんですよ。事情を説明したスタッフは少し混乱していましたが、薬剤師に説明していました。薬剤師は事情が理解出来ないようで、私は何度も説明し直さなくてはいけませんでした。

スタッフがうちの夫のデータベースをチェックすると、最新の処方箋(3枚セットの方)に止めてあったまだ使っていない2枚分の情報が入っていませんでした。

古い2枚セットの方には、まだリピートが残っていたことが分かり、黄色い処方箋を印刷し直すことは出来るけどそれを私には渡せないと言うんです。薬局に置いておくことなら出来ると。どういうことですか?

まだ使っていない2枚については事情が不明だから申し訳ないけど何も出来ないと言います。

「どうしますか?」と言われて私は困りました。

うちの夫が医者に会って新しい処方箋を書いてもらえば済むことだからあきらめようかなと一瞬思ったんですけど、私は「あったはずの使っていない2枚の処方箋を見つけて欲しい」と言いました。

ここから大事になりました!

お客が次々にやって来て忙しくなる薬局で、なにやらもめている難しい客(に見えているはず)の私にお客さん達の視線が集まります。

明らかに薬局の誰かのミスで処方箋が行方不明になっているのに、それもまだ使っていない5回も購入できる処方箋が2枚ですよ。本当は古い方の2枚だって「リピート数」は残っていたのに。

薬局は忙しくなって来たし、スタッフはイライラしていたし、私が我慢して「もういいです」と言えば済むことだったかもしれません。

夫がもう一度医者に会いに行って、処方箋が無くなったことを説明すれば、新しい処方箋を書いてくれる可能性はありますよ。しかし、何らかの規則があって書いてくれない可能性もあります。その場合は大変困ることになります。

やっぱりね、私は納得がいかなかったし、ここで我慢して引き下がるのも悔しいと思いました。だから、少なくとも使っていない新しい処方箋だけは見つけてもらいたいと主張したんですよ。

100%本当のことを言っているので、私は自信もありましたしね。

前日に私が処方箋を渡したインド人女性スタッフが薬剤師に指示されて、処方箋の束を探していましたけど、私が言っていることが本当かどうか分からないというようなことを話している声が聞こえました。

私がウソをついてこんな面倒なことをしていると思うのか?

「昨日の午後のことですよ!ちゃんとアナタに説明したじゃないですか!」

そうしたら、薬剤師が店の防犯カメラをチェックすると言ったんです。

処方箋を渡すカウンターの上にカメラが設置されているので、それを見れば私が本当に処方箋を2セット(合計5枚)を渡したかどうかは確認できますからね。私もそれはいい考えだと思いましたよ。私が本当のことを言っていることが証明されますから。

防犯カメラをチェックするのは時間がかかると言われたので、私は連絡用の電話番号を教えて家に帰りました。

一日中待ちましたが連絡はありませんでした。今日は連絡があるでしょうかね。今度はうちの夫にも一緒に行ってもらいますよ。

アジア人のおばちゃんが来るのと、身体の大きな白人の男が来るのとでは、残念ながらスタッフの本気度に違いが出ますから。

ということで、この話は続きます。


お帰りの前に1クリックを!



0 件のコメント:

コメントを投稿