2024年1月17日

二度とゴメンだと思ったけど

最高気温が32度になった昨日、私達の家にはお客様がいらっしゃることになっていました。

夫が勤めるツールショップの同僚Cさんとそのお母さんです。

うちの夫は目が見えなくなって来ているので車の運転が出来ませんから、今住んでいる家に引っ越して来る前は通勤が問題になっていました。一番早いバスを利用しても間に合わないので私が送って行くしかなかったんですが、これを大いに助けてくださったのがCさんだったのです。

わざわざ遠回りをしてうちの夫を乗せてくださったんです。帰りも送ってくださることがよくありました。

昨年の引っ越しの時には何度も手伝いに来てくださって、Cさんの助け無しには引っ越しはできなかったと思います。

Cさんのお母さんは高齢で、脳のがんの進行に伴って認知症の症状が進んでいるそうで、身体も弱って来ているので独身のCさんが同居して家事をしたりお母さんの世話をしておられるんです。

先日、うちの夫がCさんの家の修理を手伝いに行った時に、私はCさんのお母さんと知り合いました。Cさんの家まで夫を送って行ったんですが、待っている間にお母さんとおしゃべりをしたんですけど、それがとても楽しかったんですよ。

すっかり親しくなったので、昨日はCさんへのお礼という意味もあって、お母さんと一緒に晩ご飯にお呼びしたのです。

ところが、

昨日は運悪く天気が良過ぎて暑くなりました。

午後にはキッチンの気温が30度を超え、夕方が近づくと西日が差し込み始めて耐え難い暑さになりました。

「晩ご飯作りが暑過ぎる」という記事に書いた通り、この家のキッチンはすごい暑さになるんですよ。

献立は「照り焼きチキンちらし寿司」と「豆腐と卵のお汁」にしたんですが、それだけではアレなので夫のリクエストに応えて「餃子」も作ることにしていました。

カナダ人のお母さんのために「ピーナッツブリトル」も作りました。

煮たり焼いたりしないといけないものは、できるだけ涼しいうちに作り終えていましたけど、照り焼きチキンもお汁も餃子も食べる前に作る必要があるわけでして。

暑くてたまらん!

首にタオルを巻いて汗を拭きながら作りましたが、のぼせるほどでした。もちろんキッチンの分厚いカーテンは閉めて、天井に付いているシーリングファンを回しながらですよ。

ふと気がつくと、錦糸卵を乗せたお皿にかけていたラップに隙間が出来ていて、天井のシーリングファンの風(温度は30度)に吹かれ続けた錦糸卵がカリカリになっていました。

まあそのくらいの暑さです。

私はそんなくそ暑いキッチンで大汗を流しながら奮闘しているというのに、うちの夫はシャワーを浴びてスッキリしたあと居間で昼寝をし始めまして、頭に来たから餃子を包んでもらいました。息子にも手伝わせました。

あまりに耐え難いので「蒸発冷却式クーラー」を入れましたが、やはり日が出ている間は湿度が上がるばかりであまり涼しくはなりません。

暑い日にお客さんを晩ご飯に呼ぶのは、

二度とゴメンだ!

照り焼きチキンを焼き終えて、洗濯物を取り込んで、大急ぎでシャワーを浴びた直後、予定よりも15分も早くCさんとお母さんがいらっしゃいました。

やっぱりね、少し早めに行くというのは避けた方がいいですよ、皆さん!

大急ぎで服を着て出たら、Cさんもお母さんもとても素敵な服を着ていらっしゃったので、私は再び大急ぎでもっとマシな服に着替えました。


餃子を焼く頃には家の中が涼しくなっていたので助かりましたが、本当に暑かったです。誰かを食事にお呼びするなら、涼しい日を選ばないといけません。

うちの夫は、前の日にデザートの「クリームブリュレ」を一人で作ったので、それでもう自分の役目を果たしたような気分だったんでしょう。昨日はぜんぜん手伝わないので頭に来たんですけど、息子がいろいろ手伝ってくれたので助かりました。

ちなみに、夫の「クリームブリュレ」は私のレシピを使わず、マーサ・ステュアートという有名アメリカ人のレシピを使ったそうです。私にはちょっと甘過ぎて、焼いた温度が高過ぎたんでしょう、すが入っていました。普通はなめらかなカスタード状になるんですが、ドロドロしたコッテージチーズみたいになっていました。

それでもまあ、夫が作ったというのでCさんもお母さんもその失敗作を大変喜んで食べてくださいましたけど

私達はとても楽しいひと時を過ごしました。「二度とゴメンだ!」と頭に来ていたことも、私はすぐに忘れました。

Cさんのお母さんはピアノ教師をされていたんですが、大変教養のある知的な方で、おしゃべりをしていると脳のがんで認知症の症状が進んでいるとは信じられないほど頭脳明晰なんです。

でもね、前回お会いした時に話した内容を忘れていらっしゃいました。私がオススメした盲目の少女ルーシーのピアノ演奏動画はCさんと一緒にご覧になったそうなんですけど、ルーシーのことも動画を見たことも忘れていらっしゃいました。

うちの息子は、VR(バーチャルリアリティ)を使ってお母さんのお母さんが住んでいたという懐かしいカナダの町を見せてあげたんですよ。

お母さんは、最近の出来事は忘れやすいのですけど昔のことはよく覚えていらっしゃいますから、VRのゴーグルみたいなやつを付けて懐かしい場所を何十年ぶりかで見て感激されていました。

Cさんは今日も仕事でしたし、遅くなっているから帰らなくちゃあいけないと何度もお母さんに言うのについついおしゃべりが続いてしまう、そんな楽しい夜でした。

暑くて作るのに大汗をかいた「ピーナッツブリトル」も、喜んで持って帰ってくださいましたよ。「歯を折らないように気をつけて食べなくちゃあ!」とジョークも言いながら。

脳のがんの進行がゆっくりであることを祈りたいです。


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