2023年8月8日

野生のキノコは食べない方がよろしい

今年もまた毒キノコの犠牲者が出ています。

毎年毒キノコを食べてお亡くなりになる方がいらっしゃいます。このブログでも何度か毒キノコのことを話題に取り上げていますが、オーストラリアの野生のキノコは食べない方がいいんですよ。

日本でもキノコ狩りを楽しみとしている方がいらっしゃると思いますが、オーストラリアでは「食べても大丈夫なキノコ」と「食べても大丈夫なキノコにそっくりだけど実は毒キノコ」というのを見分けることができる人は、ほとんどいないだろうと聞いたことがあります。

だって、簡単に見分ける方法が無いそうですから。

キノコの専門家でもない限り、野生のキノコは食べない方がいいのです。専門家でも、初めて行く場所で見つけたキノコが食べても大丈夫なキノコかどうかは分からない場合があるそうです。

先日、ヴィクトリア州南東部のある小さな町で、教会の牧師さんをしていらっしゃる方とその奥さん、奥さんのお姉さんとその旦那さんがランチに食べた料理に毒キノコが含まれていたそうなんです。

4人全員が激しい腹痛と嘔吐下痢の症状で病院に運ばれましたが、姉妹とお姉さんの旦那さんの3人がお亡くなりになり、牧師さんは今も重体で肝臓移植を待っている状態だそうです。

料理をしたのは亡くなった方達ではなくて、お姉さんご夫婦の元義理の娘にあたる女性だそうです。この女性の2人の子供達(お姉さんご夫婦の孫達)もいたそうですが、子供達はキノコは食べなかったようです。

毒キノコを食べて亡くなる事故の原因で最も多いのが、普通の白いマッシュルームにそっくりの毒キノコです。

その名も、

デスキャップ!

毒キノコによる死亡者の9割はデスキャップ(Death Cap)が原因だそうで、20セント硬貨サイズが大人一人の致死量だそうですよ。

激しい嘔吐・下痢・腹痛はしばらくすると小康状態になりますが、数日後には肝臓や腎臓など内臓の細胞が破壊され高確率で死に至るそうです。

デスキャップは我が家の敷地内にもよく生えていますけど、開きかけの丸いやつなんて本当にお店で売っているマッシュルームにそっくりで見分けがつきません。でも、これを1個食べたら死ぬんです。



昨年、オーストラリアの冬を真夏のスペインで過ごした義弟家族のために、彼らが飼っている犬のビシューの世話をしたんですけどね、ある日ビシューがこのデスキャップをかじってしまいまして。

口の中に指を突っ込んで全部取り出したんですけど。あの時、ビシューが食べかけたのはこれです。


大事には至りませんでしたから、もしかしたら飲み込まなかったのか、食べたのがわずかだったから助かったのか。

まあ、あの時はあわてましたよ。

いつだったか義母(夫の母親)が自分の牧場のどこかで採って来た白いマッシュルームでパスタ料理を作った時は、私は食べませんでした。

毒キノコかもしれないということもあったけど、泥がついたままのを料理していたのでね、ちょっと私的には無理だったんです。義母は、お店で買って来る野菜もあまり洗うことがありません。トマトもキュウリも洗わずに切ってサラダに入れますから。

誰も死ななかったので、あのキノコは毒キノコではなかったわけですけど、やっぱり私は野生のキノコは食べたくないです。毎年毒キノコを食べて死ぬ人達がいて、死んだ人達は皆んな食べられるキノコだと思って食べて死んでいるんですからね。

亡くなられた皆さんが住んでいらっしゃった地域では、野生のキノコ狩りを楽しむ人達もいらっしゃるそうです。野生のキノコの危険性は良く知っていたはずの方達が毒キノコを食べたとは、どういう経緯だったのでしょうかね。

料理をした元義理の娘の女性は、詳しいことを警察に話しているはずなんですけど、詳細を警察がまだ発表していません。どのキノコだったのか、誰がどこで手に入れたのか、どんな料理にしたのか、一緒に食べたはずのこの女性はなぜ症状が出なかったのか、食べなかったのか、気になるところです。

ただの事故ではなく事件性がある可能性もあるので、警察の殺人課が現在捜査中だそうです。

毒キノコ殺人とかじゃあないとは思いますけど、そういう犯罪もやろうと思えば簡単でしょうね。それくらい、毒キノコはそこら辺にいっぱい生えていますから。


先月のことですが、道路脇に車を停めてキノコを採っている女性を見かけました。いつも通っているごく普通の道路でです。

松の木の下に茶色いキノコが生えていたんですよ。私ならあんな物を採って帰って食べようなんて思いませんけど、その女性はせっせと採っていました。

ちょうどその頃、女性が採っていた茶色いキノコとそっくりのパインマッシュルームというのをフェイスブックのマーケットプレースで売っている人がいました。

野生のキノコをフェイスブックで売って、それを買って食べる人がいるということですね。

怖いですよ、それ…

だって、松の木の下に生える食べられる茶色いキノコと見た目がそっくりの毒キノコもあるんですから。そして、見分ける方法は無いんですよ。

私はお店で売っているキノコだけ食べます。

オーストラリアにお住まいの皆さんは、公園とかで小さい子供さんやワンちゃんが毒キノコに触らないように気をつけて下さい。


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2 件のコメント:

  1. ありがとうございます。全然知りませんでした!!よく雨上がりに生えるキノコを子供達が踏んで遊ぶので注意しないとだめですね。

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    1. 記事を読んで下さってありがとう。毒キノコに触れたくらいで死んだりしませんけど、毒キノコに触れた手で目や鼻をこすったり、その手で食べ物を食べたりすると毒が身体に入ってしまいますからね。嘔吐下痢とか問題が起きる可能性がありますから、気をつけないといけないと思います。

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