ミス・ユニバースのインドネシア大会でセクハラがあったと出場者が告訴したというニュースがありましたね。
複数の出場者が、運営関係者から身体検査と称して服を脱ぐよう強要され、写真を撮られるなどの被害にあったということです。
運営側の男性カメラマンから全裸になるよう強要され、下半身も確認されたそうで、被害者7人が運営側を刑事告訴しているそうですが。
このニュースを読んで、思わず自分のトラウマがよみがえって来ましたよ。
この話は、これまであまり人に話していないんですけど、私の中で確かにトラウマになっている出来事の一つなんです。
小学校6年生の時のことです。岡山県の当時川上郡と呼ばれていた地域の小学校から「健康優良児」を選ぶ選考会がありました。
Wikipedia によると、「健康優良児」とは、身長と体重が平均以上で、学習成績と運動能力共に優れ、性格明朗な児童を選び、朝日新聞社・文部省・都道府県教育委員会が合同で表彰したのだそうですが、そんなことは私は知りませんでした。
上記のような条件を満たす小学校6年生の男女児童1名ずつを各学校が推薦して、推薦された児童を集めての選考会が開かれたのです。運動能力テストをおこない、健康診断(身体測定)そして教師の面接を経て最優良児を選ぶわけですけど、私は自分が通っていた小学校から推薦されて参加しました。
本人は何のことかよく分かっていなかったんですよ。「健康優良児」に選ばれるのは名誉なことらしいという程度の認識でね、先生に言われるままに参加させられていたのです。
トラウマになっているのは、健康診断と教師の面接というやつです。
各学校の代表児童は、広い部屋(会議室だったと思いますけど)に集められて裸にならされたんです。下着のパンツ1枚だけはいていましたけど、全裸に近いんです。
小学校6年生と言いますとね、胸もふくらんで来ていますし、人前で裸になりたくないんですよ。しかし、学校の代表なんですし他の学校の代表達に勝たなければいけないと思っていましたし、その部屋には知らない他校の先生達もいるわけで、12歳の子供が抵抗出来るような状況ではないのです。
下着のパンツ1枚だけになって健康診断だか身体測定だかがあったと思いますが、トラウマになったのはその後です。
学校の先生達、おそらく各校の校長達だったと思いますが、中年の男達がずらりと並んで座っている前で、私達女子児童は一列に並んで「気をつけの姿勢」をさせられたんですよ。胸を隠すことが出来ない姿勢です。
この時、パンツまで脱がされた記憶はないので、パンツははいていたんだと思うんですけど、裸の身体を男達がジロジロ見ているわけですよ。ニヤニヤしている男もいるのです。結構長い時間「気をつけの姿勢」をさせられたと記憶しています。
非常に苦痛で、今でも思い出すと吐き気がしそうです。
私が12歳の時ですから、1972年のことです。
「健康優良児」の表彰には批判的な意見が多かったそうで、個人の表彰は1978年に廃止されたそうです。
私はこの年の地域の「健康優良児」に選ばれたので、この小学校には額縁に入れられた私の写真が長く飾ってありました。さすがに裸ではなくて水着を着ている写真でしたけど。
寒い部屋で水着になって写真を撮られたことも覚えていますよ。
大学生の時にこの小学校で教育実習をしたのですが、その時にもまだ飾ってありました。非常に腹立たしかったです。その写真を見ると、あの屈辱的な出来事を思い出して気持ちが悪くなりますからね。
保健の先生には、あの出来事について話した記憶がありますけど。あの水着姿の私の写真は、廃棄されたでしょうか。学校のどこかに保管されているんでしょうか。二度と私の同意なく展示したりして欲しくないです。
それにしても、ミス・ユニバースの出来事がセクハラなら、「健康優良児」のあれは何でしょうかね。12歳の女子児童を裸にして並べて比べるなんて、ひどい人権侵害だし、精神的虐待とも言えるんじゃあないですか?
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