以前から関心があったドキュメンタリー映画の「Learning to Skateboard in a Warzone (If You're a Girl)」(戦場でスケートボードを習う女の子達)を見ました。
今年の米国アカデミー賞の短編ドキュメンタリー賞を受賞した作品です。
SBS放送のオンデマンドで来年の8月まで視聴可能です。
ご存知かも知れませんが、この映画は、貧困や戦争などの苦境の中で生きる子供達に、読み書きなどの基本的な教育とともにスケートボードを教えるというプログラムを実施しているNGO「スケーティスタン(Skateistan)」のアフガニスタンにおける活動を取り上げています。
長年の紛争で国土が荒廃したアフガニスタンですが、映画を見ると人々の暮らしが想像していたよりも安定していて、明るさが感じられました。
学ぶことも働くことも禁じられ、外出すら許されず、服装も厳しく制限されて、自由も人権もなかった女性達が、タリバーンの支配から開放された今、生き生きと日々の暮らしや家族について語る様子がとても印象に残りました。
先生達や少女達が身に着けている服にもびっくりしました。とてもおしゃれで素敵なんですよ。
女の子も学校へ行って学ぶことができるようになったとは言え、まだ誰もが学校に行けるわけではありません。貧困家庭の子供ならなおさらです。そんな状況の中で、「スケーティスタン」に行く機会を得て、親にもそれを許された少女達が、本当に楽しそうに生き生きと学んでいます。
しばしば自爆テロが発生して少女達を不安にしますが、彼女達はテロや戦争が日常という社会の中でも前向きで、元気いっぱいです。
学校で教えているのは基本的な読み書きと算数ですが、先生達が最も重要視しているのは「自分には言いたいことがあるという意識を持つこと」「それを発言するために手を挙げたり教室の前に出たりする勇気を持つこと」「恐怖や不安に立ち向かおうとすること」です。
スケートボードは、そうした重要なことを教えるための役割も担っているのです。
女性がスケートボードをすることは好ましくないと考えられているため、少女達も体育館の外でスケートボードをすることはできません。
でも、少なくとも、体育館の中では挑戦できるんです。少女達にスケートボードを教えている先生達も、タリバンからの解放後に「スケーティスタン」でスケートボードを習った元少女達です。
そして、さすがは子供達、どんどん上達していきます。
少女達へのインタビューが随所に盛り込まれていて、彼女達の気持ちや考えていることが分かります。
将来どんな仕事をしたいかを語る少女達。そういう夢や希望を持てる社会になってきたわけですね。明るい笑顔の中に希望が見えて、心がほっこりしました。
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