日本が勝ち進んでいたことは知っていましたが、もう知っている選手もいませんしね、応援したいという気持ちが湧かないんです。スウェーデンに準々決勝で負けたことをニュースを読んで知りましたが、その時にオーストラリアも勝ち進んでいたことを初めて知りました。
オーストラリアの男子代表チームは、「サッカールーズ」と呼ばれます。ダサいネーミングなんですけど、サッカーとカンガルーをかけあわせたニックネームです。最後の「ズ」というのは複数形の「ズ」です。
女子代表チームは「マチルダズ」と呼ばれます。非公式の国歌とも言われる有名な歌「ワルチング・マチルダ」(Waltzing Matilda)から来ています。ちなみに、この歌は、一人の貧しい放浪者が羊泥棒を働いて、追いつめられて沼に飛び込んで自殺するというストーリーの歌なんですよ。
「マチルダズ」のキャプテン、サム・カー選手が怪我のために欠場が続いていたとは聞いていたんですけど、準々決勝まで勝ち進んでいたとは驚きました。
サム・カー選手は、オーストラリアでは知らない人がいないくらいに有名な選手です。今やベテランの貫禄ですけど、可愛らしかったハイスクールの頃から代表チームで特別な才能を見せていました。
ゴールを決めると宙返りのパフォーマンスをするのが有名になりました。
国民が尊敬するスポーツ選手ですからね、今年行われた英国連邦のチャールズ国王の戴冠式では、首相や総督を含むオーストラリア代表団の先導役を務めたくらいなんです。
それでも、私は土曜日の準々決勝を観ようとは思いませんでした。スポーツに関心の無いうちの夫が観ていたのには驚きましたけど。
犬を連れて家に帰って来ていた娘がメルボルンに戻った頃、夫が延長線の後半に入ったところだと言いました。少しだけ観ましたが、どちらのチームも得点できそうな感じはしなかったので、またペナルティーキック(PK)になるのだなと思いました。
どちらが勝っても負けても後味が悪いPK。私はその後は観ないでさっさと寝たんです。
そうしたら、翌朝夫が教えてくれたんですけど、やはりPKになってオーストラリアが勝ったんですって。
そのPKがものすごい緊張と興奮のPKだったんですって。
合計20人も蹴ったんですって!
PKというのは、両チームから5選手が交互にボールを蹴るはずですけど、なかなか勝負がつかず両チーム10人ずつ合計20人が蹴ったんだそうですよ。
ゴールキーパーも蹴ったし(外したけど)最後の方はサブの選手が蹴っていたというんです。どんなに緊張したことでしょうかね。
まあとにかく、サッカー史に残るようなPKでオーストラリアが勝ったので、俄然女子サッカーのW杯に注目が集まっているんですよ。次の準決勝の相手が永遠のライバルであるイングランドなのでなおさらです。
英国人がオーストラリアのことをどう思っているのかは良く知りませんが、オーストラリア人にとって英国は最大のライバル。かつて英国の植民地でしたからね、英国にだけは負けたくないという「特別な対抗心」がこの国にはあるんです。
ということで、16日の準決勝オーストラリア対イングランドの試合は、国民の大注目を集めています。会場はシドニーですから大観衆が集まるでしょう。メルボルンでやるんだったら行きたかったわ。
ところで、「マチルダズ」にはママさん選手もいます。この女の子のお母さんは右端の小さい方、カトリーナ・ゴリー選手。
"Everything the light touches... is our kingdom" 🦁#Matildas #FIFAWWC #TilitsDone pic.twitter.com/AsO0KSHPH7
— CommBank Matildas (@TheMatildas) August 13, 2023
ゴリー選手には同性のパートナーがいらっしゃいますが、出産当時は独身でした。子供が欲しかったゴリー選手は、当時プレーしていたスウェーデンでIVFにより妊娠し、一人で出産したそうです。
その後、パートナーとなる女性に出会ったのですが、それはチームメイトのサッカー選手でした。
「マチルダズ」のキャプテン、サム・カー選手にも同性のパートナーがいらっしゃいます。
異性愛者も同性愛者も同じように受け入れられて、同じ権利が認められて、同じように活躍できる社会はいいですよ。
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