2021年8月20日

ヘアカットと手芸店とロックダウン

今行きたい所は、美容院と手芸店。

少なくともあと2週間は行けません。

現在6回目のロックダウン中のメルボルンは、夜間外出禁止令も出ています。陽性者は増えてきていますが、入院している患者数は昨日の時点で13人、そのうち集中治療室に入っている患者が3人だそうですよ。

この程度の感染者数でロックダウンしているんです。

シドニーのあるニュー・サウス・ウェールズ州の状況は、悪化の一途です。昨日の新規感染者数は681人でした。現在の患者数は8400人くらいです。

ニュー・サウス・ウェールズ州はですね、州政府が保守の自由党政権で経済優先の政策ですから、規制とかロックダウンとかはやりたくないわけなんです。だから、感染者が増え始めた時に規制の導入が遅れました。

規制の導入が遅れただけでなく、規制そのものがゆるくて、感染者数は増え続けました。仕方なく、さらなる規制を導入し、それらの規制を厳しくし、仕方なくヴィクトリア州がやっているようなロックダウンも始めて、それでも感染者が増え続けたのでロックダウンは延長され、後手後手の対応でゆるく長くダラダラと何週間も規制を続けていますけど、感染者は減るどころか大爆発目前です。

ニュー・サウス・ウェールズ州のようにならないためにということで、ヴィクトリア州が6回目のロックダウンに入った先日、感染者数はわずかだったのもあって本当にこんなんでロックダウンが必要なのかとも思いましたけど、やはり増えてきました。

昨日は新規感染者数が57人だったのです。

日本の状況に比べたら大した数ではないように見えるでしょうが、この調子で増えたらヴィクトリア州の公共医療制度はたちまち破綻してしまいます。

ロックダウン中は5つの理由以外に外出は禁止です。何度も書きましたけど、その5つの理由というのは次の通り。
  1. 食料や生活必需品の買い出し
  2. 医療や介護
  3. 運動
  4. 在宅で行えない労働と教育
  5. ワクチンの接種
そして必需品の買い物や運動は、基本的に家から5キロ圏内に限られます。基本的にと言うのはね、5キロ圏内にお店が無い人もいるので、その場合は例外ということなんですけど。

うちの夫が勤めているツールショップは、市民の暮らしに必要な商業活動ということになっています。一般市民にとっては必需品とは言えませんが、建築や道路工事関係の労働者の皆さん及び政府機関やオーストラリア軍などに道具を提供していますので、おかげで夫はずっと仕事があって、すなわちずっと収入があって、私達は助かっています。

しかし、多くのサービス業や小売業は営業禁止なんですよ。「営業自粛」じゃあなくて「営業禁止」なんですから。

美容院と手芸店もそうなんです。

ああ…

私の頭はボーボーです。特に刈り上げていた襟足がカッパ化していて、大変みっともないです。サイドの髪も伸びて耳が隠れて来ていますし、前髪が目にかかって困り始めましたのでヘアピンで留めなくてはいけません。

いつも髪の毛を切ってもらっているLさんは、繰り返されるロックダウンで経済的に大変苦しいと話していました。Lさんの旦那さんはメルボルン空港と市内を結ぶバスの運転手さんでしたが、仕事が無くなって長期間失業しました。最近パートタイムで別の場所のバスの運転をやっていると聞きましたけど、大変でしょうね。

手芸店はオンラインで買うことが出来ますが、私が買いたいのは毛糸と生地なので、やはり実物を見て手触りとかを確かめてから買いたいですからね。当分の間は編み物も縫い物も出来ません。

ロックダウンが繰り返される度に、ショッピングセンター内の店が一つまた一つと閉店します。

飲食店は、テイクアウトに力を入れている所は結構儲かっているそうですけど。

いずれにしても経済被害はすごいのでして、とにかく早くワクチン接種を進めてもらいたいです。ヴィクトリア州民の80%が接種済みというのが指標になるそうですが、昨日の時点で、2回目の接種を完了した人の割合が28%、1回目を終えた人の割合は49.3%とまだ半分なのですよ。

ワクチン接種率が80%に到達したら、ロックダウンのない普通の暮らしに戻れるのかどうかも分かりません。だって、ワクチンを接種したって感染する人はいて、重い症状が出る人もいるんでしょ?死亡率は下がるかもしれないけど、医療制度の逼迫度次第では、ロックダウンは繰り返され続けるんじゃあないかとも思います。

はあ…

見通しは明るくないんですけど、とにかくロックダウンだけは早く終わって欲しいです。

ヘアカットが必要です。


日本でもロックダウンを導入することが議論されているそうですね。ロックダウンは厳しいですよ。

昨年は感染拡大の抑制に大きな効果を見せました。ロックダウンによって感染者ゼロを何度も達成しましたし。

でも、現在非常に感染力が強いデルタ変異種が蔓延している状況で、近くをすれ違った程度の接触でも感染するそうですし、ある程度感染が広まってしまってからではロックダウンの効果には疑問符が付きます。

ニュー・サウス・ウェールズ州を見ればよく分かります。

在宅で行えない労働も市民生活に必要なものはロックダウン中も許可されているわけですが、そうした職場で感染が広がっています。

そして感染した人の家族が感染します。

生活必需品の買い物には外出しても良いわけですが、すれ違っただけでも感染するようなウイルスですからね、もうどこで誰から感染るか分かりません。

現在のヴィクトリア州にとっては、ニュー・サウス・ウェールズ州のようにならないためにはロックダウンと夜間外出禁止以外に策がないとも言えますが、期待するのはワクチンの接種です。年齢も16歳以上が対象となることが発表されました。

一日も早く接種完了80%になることを期待します。その後はもう、新型コロナウイルスと共存する暮らしになるのでしょう。


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