2021年7月17日

衣類乾燥機の最期と熱気球

先週の日曜日を最後に、車の運転をやめたうちの夫。遺伝性の黄斑変性という疾患で運転に適性な視力が無いと分かったからなんですけど、勤めているツールショップが我が家から片道1時間近くかかるので、今週はツールショップから車で20分の所に住む伯母さんの家に泊まらせてもらって、伯母さんの家から通勤していました。

土曜日の夜に帰宅することになっていました。

久しぶりに自分のベッドで気持ちよく眠るのを楽しみにしているに違いないと思いましたので、シーツを洗濯しておいてあげることにしました。

もうね、目が見えなくなっていることに同情しておりますので、寝室を散らかしていることも、床に汚れた衣類を脱ぎ散らかしていることも大目に見てあげるくらいに、私は優しい気持ちになっているのでございます。

夫が寝ているベッドはクイーンサイズ。以前は夫婦で寝ていた大きなベッドですが、私がかつての避難部屋を自分の寝室にして別々に寝るようになって以来、夫は一人でこのでっかいベッドで寝ているのです。

クイーンサイズのベッドはですね、シーツ類がとにかく大きいので干すのに困ります。外に干せない冬場はついついシーツ類の洗濯が滞りがちになるもんですから、臭くなっていたのです。うちの夫は寝る前にシャワーを浴びませんから、なおさら臭くなるのです。

真冬でも天気が良い日には、外に干せば70〜80%は乾きますから、それを衣類乾燥機に入れるとあっという間に乾きます。ただし、昨日はお天気が悪くて、どんよりとした真冬の曇天で時折にわか雨という天気でしたから、洗濯が終わったらすぐに乾燥機に入れました。

スイッチオン!

ウォーン…ウォーン…

回りません。

こういうことは最近時々あるんです。こういう時は揺すってみると回ります。

しかし、昨日は揺すっても回りませんでした。

ウォーン…ウォーン…ウォーン…ウォーン…ウォーン…ウォーン…

あれ?

おいおい、ちょっと、どうした? 

「頑張ってよお!」と、揺すったり叩いたり励ましたりしてみましたけど、衣類乾燥機は動くそぶりを全く見せず、ウォーン…ウォーン…も小さくなっていくばかり。

高齢ではありました。

子供達が小さかった頃、おもらしやおねしょで洗濯を頻繁にしていた頃に、干すのに困って買ったんですよ。

以前にもこういうふうに動かなくなったことがありましたが、あの時はうちの夫が修理をしてくれて再び動くようになったんですけど、再修理が可能でしょうかね。

衣類乾燥機はあると便利ですが、無ければ無いでなんとかなります。

でもあった方が便利です。

あった方が便利ですけど、安くはないです。

でっかいシーツはクリップ付きハンガーにつるして、突っ張り棒にぶら下げました。1日で乾かなかくても、土曜日の夜までには乾くでしょう。

と思っていたらなんと、昨日(金曜日)の夕方電話があって、土曜日が休みになったから今晩帰ると言うんですよ。

迎えに行くと言いましたら、

ロックダウンだから来ちゃあダメでしょう!

そうか、ロックダウンだった。

確かに「家族を勤め先まで迎えに行く」は外出しても良い5つの理由に入っていない。家から5キロ圏内どころか30キロも離れているし。でも、我々の事情だと許されるんじゃあないの?車から出ないんだし。

しかし、

ああ…

こういう時にも、真面目な私達はルールを守るのでございます。

夫は「なんとかバスで帰る」と言いましたが、その時、私は気が付きました。

シーツが乾いていない!

そりゃあね、シーツ無しでも寝ることは出来ますよ。擦り切れた古いシーツもボロ布として掃除に使うために捨てずに取ってあるから、それを使えないことはないんですけど。

でも、なんだか申し訳ないし…

親切が仇になったというやつです。

何とかしてあの大きなシーツを乾かす方法はないものかと考えて思いついたのが、セントラルヒーティングの温風吹出口を利用することでした。温風をガンガン吹き出させるために設定温度を少し上げました。

大きさが大きさですから、上手く行くかどうか分かりませんでしたが、とりあえず半乾きのマットレスカバーを温風吹出口に置いてみたら、


私って天才!

マットレスカバーは薄手で半乾き状態でしたから、あっという間に乾きました。

それじゃあ今度は、まだジットリと湿ったままの掛け布団カバーをやってみましょう。これは厚手ですし、濡れているので重いです。クリップ付きハンガーでぶら下げるようにして温風吹出口の上に置きましたら、


すごいすごい!

どんどん乾いていくんですよ。乾いて軽くなると更に丸く膨らんで、だんだん浮いてくるんです。まるで熱気球のようです。

写真ではシーツの端が床にしっかり届いていますが、乾いた時には浮いていましたよ。

この天才的アイデアのおかげで、夫のベッドにはちゃんと乾いたシーツを掛けてあげることが出来ました。


夫は2つの路線バスを乗り継いで、2時間以上かけて帰宅しました。来週からは我が家からバスで20分の所にある店舗に2週間ほど勤務した後、新しく開店する店舗に勤めることになるそうです。その新店舗にどうやって通勤するのかは、まだ未定です。

VicRoads というヴィクトリア州の運輸交通局みたいなところから「もう運転をしてはいけません」という正式な通知が届きました。来週運転免許証を返納します。


お帰りの前に1クリックを!



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