メルボルンは、今日は「AFL決勝戦前日」という祝日です。
AFLというのは、オーストラリアン・フットボールのプロリーグのことで、決勝戦が明日の土曜日に行われるのです。今日は、その決勝戦の前日という祝日なんですよ。
メルボルンには世界が驚く2つの祝日がありまして、1つはこの「AFL決勝戦前日」で、もう1つは11月第一火曜日の「メルボルンカップの日」です。メルボルンカップというのは、競馬のレースのことですよ。
すごいでしょう?フットボールや競馬のために、学校も会社も休みになるんですから。
うちの夫が勤めるツールショップは祝日でも営業していますが、夫は休みです。オーストラリアでは、祝日に従業員を働かせると通常の2倍、祝日が土日だとさらに余分の給料を払わないといけません。うちの夫を働かせると給料が高く付くので、今日は給料が安いスタッフが出勤しているそうです。
うちの夫は、ごみ屋敷状態のガレージを片付けないといけないんですから、仕事が休みの今日はそれに取り組んでもらいたいのですが、片付けを始める前に故障しているトラックを直さないといけないとも言っていますから、トラックの修理で一日が終わる可能性がありますね。
引っ越し先は、まだ決まっていません。
私達が住んでいる家の持ち主である義妹(うちの夫の妹)がこの家を売ると決めたのは1ヶ月くらい前のことです。
すぐに家探しを始めて、ツールショップから徒歩圏内に見つけた家に賃貸の申込書を出したのは11日でした。
いろいろ足りない書類があったりしましたが、必要な書類と身元証明が全部揃った後、1週間以上たっても不動産屋からは何の連絡も無かったので、私達は別の家にも申し込みをしました。
その家は、最初に申し込んだ第1希望の家よりも私は住みたい気持ちが強いのですけど、何しろツールショップまで歩いて6〜7分という絶好の場所だし、すべての部屋にエアコンがあるのでね。
しかし、その家を管理している不動産屋からは全く何の連絡もありません。
おそらくたくさんの申し込みが来たのだろうと想像できますが、その不動産屋の社長とうちの夫が知り合いだったので、もう決まったも同然と私は期待していたんですけど。
第1希望の家は、やっと見学させてもらえることになり、水曜日の午後に見に行って来ました。
他の見学者はいませんでした。私達だけということは、見学の後で私達がこの家で良いと言えば決まりじゃあないのかと思っていたんですけど。
不動産屋の担当者が来なかったんですよ。
歯が折れたとかで…
確かに、歯が折れたら仕事どころじゃあないでしょうねえ。
急遽、代わりに事務所のアシスタントだという女性が来ましたが、このアシスタントは事情をよく知らない様子で、「あなた方が賃貸人に選ばれたんですか?」と私達に聞くんです。それはこちらが聞きたいことです。
歯が折れた担当者からは、昨日も連絡は無かったです。
見学させてもらうのに2週間以上も時間がかかり、入居可能日が二転三転して決まらないのも、おそらく入居日が決まらないから契約書が作れないのも、現在住んでいる方の事情のせいだと思います。
この方は、他州に引っ越しをされるのでいろいろなことが簡単ではないらしいのですよ。それに、家を不特定多数の知らない人達に見せる見学会(Open For Inspection)というのをしたくないと拒否しておられたらしいです。
私達は、この家が賃貸に出た時にすぐに場所を確認するために見に行ったんですけど、その時、住所を覚えていなかったので、8軒あるタウンハウスのどの家が賃貸に出ているのかが分かりませんでした。
偶然通りかかった犬を連れた女性に「どの家が賃貸に出ているのかご存知ですか」と聞いたら、「知ってますよ、私が住んでいる家です」と教えて下さいましてね、その時しばらく立ち話をしたんです。
この女性とは、水曜日に見学にうかがった時にも話をしました。
私達はこれまでずっと賃貸暮らしだったので、知らない人が家を見学に来る見学会というのは何度も経験しています。私はその都度きれいに掃除をして家の中を片付けたものですけど、この女性は掃除も片付けもしていませんでしたよ。
それに、私はいつも見学会の間は外に出ていてくれと言われましたが、この女性はずっと家の中にいて、不動産屋のアシスタントとおしゃべりをしていました。
家の中は、引っ越し作業を始めている様子はなかったですが、いろんなものが出しっぱなしでしたし、キッチンの流しには鍋や食器が突っ込んであったし、誰かが家を見に来るからキレイにしておこうとした様子は無かったです。
こういう対応でいいんだと思って、私は気が楽になりました。
賃貸契約中の自分の家に他人を入れて自由に見て歩かせて、そのために掃除や片づけをしても、得をするのは家主と不動産屋だけなんですからね。
見学会をしたいと不動産屋が言って来たら断れないのだと思っていましたけど、断れるんですね。家の中の写真を撮るのも拒否できるらしいですよ。
いろいろ話を聞いていたら、この女性は弁護士だったと分かりました。法律のことには詳しいので、賃貸人の権利というのもよくご存知なんです。
歯が折れた担当者の代わりに来たアシスタントの話から判断すると、やはり私達が賃貸人に選ばれたから見学させてもらえたらしいのですが、まだはっきりしません。
アシスタントには「私達はこの家を借りたいです」と言っておきましたから、後は契約書を作ってもらって、サインをして、ボンド(敷金みたいなもの)と最初の月の家賃を支払うだけだと思うんですよ。
早く決まるとありがたいのですけど、歯が折れた担当者と連絡がつかないので、待つしかないです。
ところで、不動産サイトに掲載されて1週間ほどで消えていく物件も多いのに、絶対に人気があるはずだと思える物件なのに掲載されたままの状態が何週間も続いているのがあります。
私達が申し込んだもう1件の家もそうです。
私はね、もしかしたら家賃入札を期待して時間をかけているんじゃあないかと疑っているんです。家賃入札は違法ですから、家主にしても不動産屋にしても、それを勧誘するようなことを言うと罰せられます。
ですからね、時間をかけてじらすのではないかと。
申込みが殺到しているのは確実なので、時間がかかって借りられる可能性があるのか無いのか分からない宙ぶらりんの状態が続くと、イライラした申込者が「家賃をもっと払ってもいいですから私達に貸してください」と自発的に高い家賃をオファーする場合もあるだろうと思うんですよ。
家主はそれをねらっているんじゃないかと。
現在、メルボルンは賃貸住宅不足ですから家主の立場が圧倒的に強いのです。条件が悪い家なのに法外な家賃を要求する人もいるんですよ。
それに、借り手がいろいろとリクエストをすると嫌がられて賃貸契約を更新してもらえなかったり立ち退きを要求されたりもするらしくて、それを恐れるあまり賃貸人は不満があってもおとなしくするしかないという状況もあるそうです。
第1希望の家に住んでいらっしゃる女性ですけど、これまで6年もこの家に住んで来られたそうですが、やはり夏は2階の寝室が耐え難い暑さになり、とても眠れない状況だったそうです。しかし、何度リクエストをしても家主はエアコンもファンも付けてくれなかったんですって。
そこで、天井に付けるファンを自費で取り付けたけど、引っ越しを前に全部取り外したとおっしゃっていました。付けたままにしておいてくださると助かるんですけどね。どうせ処分するのにもったいないです。
2階には寝室が3つありますが、主寝室だけに小さいエアコンがあります。その部屋以外は、ものすごい暑さになるそうですよ。1階にはエアコンはありません。
この家を借りることになったら、暑さ対策を何とかしないと熱中症が心配です。猛暑の日は、夜になっても室内の気温が30度以上あるなんてことはザラなんですからね。
エルニーニョの夏ですから暑さが心配です。暑さに弱い私がこの家に住めるんだろうかと不安でいっぱいです。
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