2023年9月23日

津波のように押し寄せる悪い思い出

ドバイ在住の義妹(うちの夫の妹)と彼女の英国人パートナーが、2ヶ月ほど前からオーストラリアを旅行していました。

もちろんずっと旅行していたわけではなくて、旅行していない時は義母の家に滞在していましたから、家族と一緒に過ごすこともあったんですけど。

私達の家で一緒に焼肉をしようという話が度々出ていたのに、出来ていませんでした。

2人が月曜日にドバイに帰ることになったので、最後のチャンスということで、昨日の夜に焼肉をすることになっていました。

焼肉はタレさえ作っておけば、後は材料を切って準備するだけですから私には簡単です。デザートは、現在旬で安くなっているイチゴを使ってショートケーキを作ることにして、後は和食のおつまみを作ることにしていました。

午前中に買い物を終えて家に帰り、ケーキ作りを始めた頃、ある些細なことがきっかけで私はメンタルがおかしくなってしまいました。

詳しいことは書きませんけど、私のこれまでの人生で起きたつらかったこと、苦しかったこと、無理して頑張るしかなかったこと、いろいろな悪い思い出が津波のように押し寄せて来たのです。

トラウマ体験があって心の病気になったことがある方ならお分かりでしょうが、元気になった後でも何かをきっかけに突然メンタルのバランスを失ってつらい状況に陥ってしまうことがあります。

私は涙が止まらなくなって、ベッドに潜り込むしかありませんでした。

義妹とパートナーは、ずいぶん早くやって来ました。その時、私はまだベッドで泣いていました。顔を合わす元気も出ず、息子が対応しました。

とても焼肉の準備など出来ないと思いました。スポンジケーキは焼き上がったのをオーブンから出してそのままでした。デコレーションなどする元気もありませんでした。

でもね、2時間ほど寝ているうちに気持ちは落ち着いたんです。

義妹達は、敷地内の掃除をしていたのでまだ家にいました。うちの夫が仕事から帰って来たら、どこかに食事に行くとのことでした。

このまま義妹達とサヨナラしてしまったら後悔すると思ったので、起きて焼肉の準備をしました。おつまみを作る時間はなかったけど、ご飯を炊いて、ショートケーキのデコレーションもしました。

頑張って良かったです。

焼肉の準備を始めた頃はまだ気持ちが落ち込んでいましたけど、とても楽しい夜になったので、私は落ち込みから回復できたのです。

義妹のパートナーは、焼肉は生まれて初めての経験だったようです。焼肉のタレが美味しいと言って、タレにご飯を混ぜて食べていましたよ。

買ったタレではありません。私の母がいつも作っていた我が家のタレです。お肉は奮発して良い肉を買って来ていたのですが、美味しい肉でしたから皆んなが満足していました。野菜も山ほど準備しておいたのに全部なくなりました。

義妹のパートナーは、甘いものが好きではなくて、レストランなどではいつもデザートは食べないのだそうですけど、イチゴのショートケーキは2切れ食べましたよ。

20cmのケーキ型で作ったクリームもイチゴもたっぷりのケーキでしたが、そのケーキの4分の1を食べたことになるんですから、作った私は嬉しかったです。


義妹のパートナーは、とても感じの良い人です。義妹は40代半ば、パートナーは50歳なんですけど、そういう年齢で良い相手にめぐり逢った2人は幸運でした。

いつかまたオーストラリアに来ることがあれば会うこともあるでしょうが、それがいつになるか分からないんですから、私は頑張って良かったです。

これで後悔することもありません。

それにしても、一度壊れた心というのはもろいものですね。本当に些細な出来事が悪い記憶をよみがえらせて、せっかく治った心を一気に壊しにかかるのですから。

一晩で回復できたのは、義妹達を含めた家族と心が和む時間が持てたおかげです。その場に緊張や不安を生むような人が誰もいなかったことも助かりました。


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2 件のコメント:

  1. ひろこさんのブログを読んで、何度勇気づけられたかわかりません。
    私も昔、パニック症候群になったことがあるので、気をつけながら生活しています。
    ひろこさんのブログ、大好きです。

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    1. E子さん、あなたのコメントを読んでさらに元気が出ましたよ。ありがとう。私達家族は、義妹も含めて全員がそれぞれメンタルの問題を抱えています。心の病気というのは、すっかり治って忘れてしまえるものではないですね。気をつけながら暮らす、まさにそれしかないです。それでも、何かがきっかけでまた具合が悪くなることがあるかもしれません。でもね、大丈夫ですよ。また元気になれますから。

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