2023年9月8日

完成目前の家が消えた理由

いつも通る道路にもう何年も工事中でなかなか完成しない家がありました。

塀が出来てからは中の様子はよく分からなくなりましたが、完成目前だったのにいつまでたっても完成した様子はなくて、どうしてこんなに時間がかかるんだろうと思いながら通り過ぎていたものです。

大きな家でした。グーグルマップで見たら、家の向こう側にはプールもあって、テニスコートも作っているようでした。

そのうち、この家がいつまでたっても完成しないことなど気にもしなくなって、通り過ぎるだけになっていたんですけど。

つい先日、気がついたんですが、

家が消えて無くなっていたんです!

消えたのは家だけじゃありません。すべて無くなっていたんです。広い敷地が土と草だけになっているというのは、どういうことなんですか?

家がなかなか完成しなかったのは、経済的な理由か何かで工事を続けられなくなったとも考えられますけど、そういう場合は売りに出しますよねえ。

でも、買った人が完成目前の家もプールもテニスコートも全部壊して更地にしてしまうとは、ちょっと考えられないんですけど。

ヘンなの…

と思っていたら、何でも良く知っているうちの夫が事情を教えてくれたんです。

なんと、その家を建てていた人達には、市から取り壊し命令が出て更地にしなくてはいけなくなったんですって。

取り壊し命令?

なんでそんなことを命令される?

実はですね、その人達は家を建てるために絶対に必要な建築許可を取得せずに建てていたんだそうですよ。

その家があるエリアは我が家のあるエリアと同様に、自然保護や住環境の保護の関係から、土地の開発や建築に関してはたくさんの規制があります。自分の敷地内の木を1本切るにも許可が必要なほどですから。

それに、家を建てるに当たっては、建築関係の法令や安全基準とかに適合しているかどうかも事前にチェックするものでしょう?

夫と私が、以前住んでいた家を増築したりウッドデッキを作ったりした時にも、いちいち許可が必要でしたし、作っている途中でも検査に来ましたし、完成したものについても、申請したとおりに作ったか、強度が十分か、安全かということを調べに来ましたよ。

建築とか設計とかに知識の無かったうちの夫が独学で設計図を描いて申請したんですけど、結果的には必要な強度の数倍もの不必要な強度を持つ増築だったらしいのですが、もちろん検査はパスしました。

取り壊された家を建てていた人達は、検査も受けずに許可無しで建てていたそうなんです。面倒だから無視したのか、そういう許可や検査が必要だと知らなかったのか、無許可でも建ててしまえば許可は出る踏んで工事をしたのか。

知らなかったはずがないですよね。作業をしている人達がそういうことは分かるはずですから。まあ、とにかく、完成目前のままいつまでたっても完成しなかったのは、こういう理由があったのです。

大きな家もプールもテニスコートも塀も自費で取り壊しさせられて、たくさんのお金を無駄にしましたね。違法なことをすると痛い目に遭うということです。


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