2023年9月2日

「ゆかり」は不味い?

「ゆかり」というふりかけがありますよね。三島食品が製造販売している赤じそのふりかけです。他のメーカーからも似たような赤じそのふりかけが出ていますが、赤じそのふりかけと言えば「ゆかり」です。

私の好きなふりかけのトップ3に入ります。一番好きなのは田中食品の「旅行の友」ですけど、味が根本的に違いますから比べ難いです。

先日、メルボルンの日本食品店に行った時に見て衝動買いしました。

ご飯にふりかけて食べるのはもちろん、ご飯に混ぜておにぎりにしたり、料理にも使いますよね。天ぷらの衣に混ぜたり(今はちょっと天ぷらは油が怖くてできません)、鶏ささみにまぶして焼いたりね、大根とかキャベツをちょっと茹でたのとかに混ぜて和え物にしたり、使い方も他のふりかけとは比べ物にならないくらいいろいろあります。


でも「ゆかり」を使ったお料理は、私が食べる分しか作りません。うちの家族に「ゆかり」は超不人気で、作ると嫌がられるからです。

うちの家族は「赤じそ」の味が嫌いなんですよ。「梅干し」も大嫌いなんです。永谷園の梅茶漬けなんて、絶対に誰も手を付けません。いつだったか鮭茶漬けと間違えて食べようとしたうちの娘が「うへっ!何これ!」と言って一口も食べなかったことがありました。

子供達が幼かった頃、日本に住んでいる私の妹の義実家でおにぎりを頂いて大喜びしてかぶりついたものの、中に「梅干し」が入っていたもんですから「うわっ!」となったこともありました。もちろん息子も娘も食べませんでした。

「梅干し」は受け入れがたい味だそうです。私が風邪を引いた時とかに、無性にお粥と梅干しが食べたくなったりすることは、理解できないようですよ。

他にも、うちの家族が拒否反応を示す日本の食品はいろいろあります。

「赤じそ」がダメなんですから「青じそ」もダメです。変な味だから食べたくないと言います。「青じそ」のどこか変な味なのか私には分かりません。食欲を増進する爽やかな風味だと思うんですけど。

「わさび」もダメです。唐辛子の辛いのは平気なのに「わさび」のピリッとするのは絶対にダメだそうです。不快な刺激だからだそうです。

辛くない程度に、風味のためにほんの少し入れて作った和え物も、「ちょっとこれ!わさび入ってるの?」とすぐに気が付きます。

「お刺し身にほんの少し付けて食べてご覧なさい、美味しいから!」と言っても、せっかくの刺し身が不味くなると言うんですから、話にならないんでございます。

我が家では「わさび」は使用禁止です。自分のために買ってありますけど。

それから「ゆず」もダメです。私は自家製の七味やポン酢に「ゆず」を使うために、大きな植木鉢に柚子を育てています。柚子の皮が入った七味は風味が格別ですしね、柚子の果汁入りポン酢も美味しいと思うんですが、家族はありがたがりません。

不味くて食べられないとは言いませんけど、全くありがたがらない人達に貴重な「ゆず」を食べさせるのももったいないので、「ゆず」入りの七味やポン酢は私用です。

納豆は、うちの娘だけは食べます。男達は黙ってその「腐った靴下みたいな臭い」に耐えているようですから、食べるわけがありません。納豆のにおいが「腐った靴下みたいな臭い」だと言ったのは、義母(夫の母親)です。

不思議ですねえ。どうしてそんなに不味いと感じるのでしょうか。


しかし、その逆もあるのでしてね、彼等の気持ちも分かると言えば分かるんです。

オーストラリアには有名なベジマイトという食品がありますが、これは黒に近い焦げ茶色のペーストで、見た目はチョコレート味のペーストに似ていますが、超塩からくて臭いです。味は少し味噌に似ています。

これをトーストやクラッカーに塗って食べるんですけど、私は大嫌いでした。「なんでこんなものを食べたいと思うんだろう?」と長年理解できませんでした。

しかし、今では時々食べたくなるんですよ。もちろん必需品ですからいつでもパントリーに入っています。

トーストにバターを塗ってからこれを薄く塗るとなかなか美味しいと感じるようになりました。ベジマイトとチーズは合うので、チーズサンドイッチを作る時に少し塗ったりもします。


しかし、ミントジェリーというのは、30年経った今でも口にしたくない食品です。これは、酸っぱいジェリーですが歯磨きのようなミントのにおいがするんです


うちの夫は、子羊肉を焼いたのにはこれを塗って食べるんです。確かにミントの風味や酢の味は子羊肉に合うと思いますけどね、私には酢と歯磨きが混ざったような食べ物はちょっと食べられませんよ。

でも夫は、これを塗ると子羊肉が美味しいと感じるらしいですからね、食習慣の違いと言うか、何を食べて育ったかの違いと言うか。

昨日キャベツの「ゆかり」和えを作ったんですよ。もちろん私の分だけ作ったんですが、「ああ美味しい」と思って食べながら「うちの家族はこれが不味いと感じるのか」と、食文化の違いについて考えたのでございます。

そう言えば、私の日本人の知り合いのHさんは、よく「とろろ昆布」のお吸い物をふるまってくださるのですけど、私はいつも我慢していただいています。

Hさんは大好きらしいのですがね、私は正直言って「とろろ昆布」のお吸い物は、子供の頃から美味しいと思ったことがありません。全くありがたがっていない私に、こちらで買うと結構な値段がする「とろろ昆布」はもったいないです。

同じ日本人でも好みはいろいろですね。


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