2023年9月27日

移植患者数の新記録

昨日、うちの夫は腎臓摘出手術前の最後の診察があるということで仕事を休んでいたのですが、午前中は勤めているツールショップ会社の全店舗の店長と副店長がオンラインで会議をすることになっていて、夫はその準備をしていました。

新しく導入されるシステムについての説明講習会みたいなものだったらしいですけど。

夫の診察は午後1時半からでしたから、夫を病院に送って行くのはお昼過ぎです。私は午前中にヘアカットに行こうかと思っていたんですが、行くのをやめました。

バタバタしていると、夫の携帯に不動産屋から電話がありました。申し込みをしている家の見学ができることになりました。それは今日の午後させてもらえることになっています。

もうすぐオンライン会議が始まるという時になって、再び夫の携帯が鳴りました。病院からでした。

診察は午後1時半からだったのですが、午前中には血液検査とかの検査が予定されていたのだそうです。時間になってもうちの夫が来ないから連絡して来られたのですよ。

夫は検査のことはすっかり忘れていたそうです。

ヘアカットに行かなくてよかったわ!

夫は病院の担当者に「今からすぐに行きます」と答え、私も大急ぎで出かける準備をして家を出ましたが、オンライン会議はどうするの?

店長の夫に代わって誰かが会議に参加しなくてはいけません。私が病院へと車を走らせている横で、夫はその手配をしていました。

本当にむちゃくちゃバタバタしましたよ。


午前中の検査は、夫の腎臓が正常に機能していることを再確認することが目的だったそうですが、機能し過ぎくらいに完璧に機能しているそうです。午後の診察では、これから手術までの間に注意することなどを指導されたそうです。

最も注意しなくてはいけないのは、病気にならないことです。

特に新型コロナ!

手術前々日には、新型コロナの検査を受けに再び病院に行かなければいけません。そして、手術が行われる病院には前日の午後に入院します。全て順調なら手術後3〜4日で退院できるんだそうですよ。

夫が参加している生体腎臓移植プログラムは、移植を受ける患者と腎臓を提供するその患者の家族(家族とは限りませんけど)というペアで参加するプログラムです。

家族の腎臓が患者に適合しないために移植ができないというケースです。うちの夫のようなボランティア提供者の腎臓がある患者に移植されると、その患者の家族が提供する腎臓は適合する別の患者に移植されるのです。

昨日の記事にも書きましたように、うちの夫の腎臓がAさんという患者に、Aさんの家族の腎臓がBさんに、Bさんの家族の腎臓がCさんに、という具合につながって、今回12人の患者さんが腎臓移植を受けることになっていると聞いていたのですが。

昨日医者から教えてもらった話では、その後さらに患者さんとその家族の腎臓が適合する別の患者さんがつながって行って、今回移植を受ける患者数は、

なんと16人になったそうですよ!

そのスタートになるのが、うちの夫なのです。自分の家族には患者がいない、完全にボランティアの腎臓提供者です。

この生体腎臓移植プログラムとしては、一度に16人というのは新記録なのだそうです。手術が行われるオースティン病院でも、これまでにない大プロジェクトになったわけで、メディアも取材に来ることになっているんだそうですよ。うちの夫も取材されるらしいです。

16人の腎臓摘出手術と16人の腎臓移植手術ですからね、オースティン病院だけで行えるわけがないですから、どの病院でどのようにして手術が行われるのか、私も興味があります。

このプログラムは、オーストラリアだけでなくニュージーランドでも適合する患者を探すそうですから、ニュージーランドの病院でも手術が行われる可能性がありますね。

夫はメディアが取材に来ることを喜んでいます。この生体腎臓移植プログラムがテレビで報道されて、それをきっかけに自分のように腎臓を提供しようと思う人が一人でも増えると素晴らしいことだと言っています。

放送日が分かったら、またこのブログで紹介します。

「緊張したり不安になったりしていないの?」と聞いてみましたらね、不安などは全く無いそうですよ。

10年以上も前から、腎臓を提供したいと思って来たそうなので、ついにその時が来たということで、楽しみでしょうがないそうです。こんなにワクワクする気持ちになったのは久しぶりだそうですよ。

私は自分の腎臓をどこの誰とも分からない人に差し上げるなんてとても出来ませんけど、うちの夫を助けることで役に立ちたいと思います。

助けると言っても、私に出来ることは夫を病院に送り迎えすることと、退院後の世話くらいなものですけどね。

16人の患者さん達は、今どんな気持ちで手術を待っていらっしゃるのでしょうかね。患者さん達のことを考えると、私に出来ることは何でもしようと思います。


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