2021年12月3日

クールチェンジで再び停電

3日間続いた30度越えの天気は、クールチェンジとともに終了しました。メルボルンでは夏はこういう天気の変わり方をします。

熱波というのは、北の内陸部から高温の空気が流れ込んで起きるわけで、北風は高温かつ乾燥した風なんです。気圧配置の関係で風向きが変わると、南極から吹いて来る冷たい南風に変わり、突然気温が下がります。

これをクールチェンジと呼ぶわけですが、昨日は30度を越えていたのがあっという間に17度くらいになりました。

極端に温度や湿度の異なる空気がぶつかる状況になるので、クールチェンジの時には嵐になることも多く、昨日もそうでした。

夕方が近づいて、私は晩ご飯の準備を始めたところでした。昨晩はカレーライスにするつもりでしたから、炊飯器のスイッチを入れ、野菜を準備し始めた頃、突然暗くなって突風が吹き始めました。

「来たよ、来たよ、クールチェンジ!」

喜びの声を上げた私。涼しくなるから嬉しいんです。

ポツリポツリと雹も落ち始め、天気予報どおりに嵐が来たなと思ったその瞬間、電気が消えました。

また停電か!

私達が住ん得いる地域は、大きな木が多いせいか、ちょっと強い風が吹くとどこかで木が倒れたり枝が折れたりして必ず停電になります。

本当に困ります。

炊飯器の中では水が熱くなりかけたところで、米粒が吸水して白くなっていまして、このままではふやけた生米で終わりです。4合の米を無駄にするわけにはいきません。

鍋に移し替えて少し水を足して火にかけました。小さな懐中電灯を手に、お米を救おうと奮闘していたところに夫から電話がかかってきました。

バスで帰宅中で、駅まで戻ったところで大雨に遭ったためにショッピングセンターで雨宿り中なので、迎えに来てくれと言うのでした。

タイミングが悪すぎましたので息子に行ってもらったのですが、その時は我が家は真っ暗でしたし、晩ご飯が作れない可能性もあったので、晩ご飯になるものをパン屋で買って来てくれるように頼んだのです。

嵐はすぐに静まって、そこそこに明るくなり、鍋でご飯を炊くこともできて、カレーも作ったんですけど、晩ご飯には夫が買ってくるパンを食べようと思っていました。カレーライスは翌日に食べればいいんですから。

私は想像していたんですよ。パン屋で夫ならどのパンを買うだろうかと。

パン屋は二つありますが、一つのパン屋だと晩ご飯になりそうなパンは、ピザみたいなパンしかありません。

もう一つのパン屋は日本のパン屋のようで、惣菜パンも売っています。夫ならカツサンドとかコロッケサンドとかソーセージパンとか、そういうのを買うのではないかと思いました。

きっとカツサンドを買うだろうと思い始めると、私の頭の中では「晩ご飯はカツサンドで決まり」になっていたんです。

おこげのいい匂いがするご飯が炊きあがり、カレーも出来た頃、夫が帰宅しました。

手に持っていたのは、

ローストチキン!

帰って直ぐ食べられて晩ご飯になるパンと聞いて、夫が考えたのはローストチキンサンドイッチだったのです。だからスーパーでローストチキンを買って、食パンに挟んで食べるつもりだったのです。

家にある食パンは少し古いのでサンドイッチには適さないと考えた夫は、食パンも買っていました。

私と息子はカレーライスを食べました。

勝手にカツサンドを期待してい私は、大変がっかりしました。いけませんね、ちゃんと具体的にカツサンドを買って来てくれと頼まないと。まさかローストチキンを買ってくるとは、思いもしませんでしたよ。


ところで、停電は案の定なかなか復旧しませんでした。

復旧の見込みは、夜中の1時と電力会社のウェブサイトには書いてあったのに、それがいつの間にか翌日の午前10時になっていまして

ローストチキンの残りもカレーライスを詰めた夫の弁当も、冷蔵庫に入れられませんでしたから、腐っても仕方がないと覚悟していました。

9時前には家の中も真っ暗になり、 することもないので寝たんですけど、夜の11時頃に目が覚めたら、寝室の空気清浄機が稼働していました。「スイッチを入れていないのになんでついてるの?」と思いましたが、タイマーもオンになっていたので気にせずにそのまま再び寝ようとしてから気が付きました。

電気が来てるじゃないの!

大急ぎでキッチンに行きましたら、エアコンが付いていて、キッチンをガンガン冷やしていました。停電になった時にエアコンを付けていたのです。

夜に何度も目が覚める私ですが、昨日はそれが役に立ちましたよ。

エアコンを消し、ローストチキンの残りとカレーを詰めた弁当を冷蔵庫に入れました。

今朝、夫をツールショップに送って行く時に、大きな木が何本か倒れているのを見ましたが、倒木のせいでつぶれたフェンスもありました。この地域に住み続ける限り、停電とは無縁ではいられないのだということを再認識した次第です。

さあ、今日は家の外掃除が大変です。


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