2021年12月15日

腎臓を提供するための検査

9月15日に「腎臓を提供するそうです」という記事を書いていますが、提供したいと考えているのはうちの夫です。

日本では、腎臓の提供者は患者と血縁であることという条件があるようですけど、オーストラリアではそういう条件は無いようですね。うちの夫は、腎臓を必要としているどこかの誰か、つまり赤の他人に腎臓を一つ差し上げたいのです。

ホントにまあ、どこからそういう願望が出て来るのか知りませんが、差し上げたいと思っているのですから、その実現に向けての検査が10月の終わりから始まることになっていたんですけど、新型コロナ感染者急増のために延期になっていました。

評価検査の一連のプロセスの最初の一歩となる面接が、昨日ボックスヒル病院でありました。腎臓移植に関するリスクや評価検査に関する説明が行なわれ、昨日は夫の病歴に関する調査が行なわれたそうです。

そして、これからたくさんの検査が始まるんだそうですよ。

腎臓の提供者は、心身共に健康であることが重要で、肝心の腎機能が良好でなければいけません。

夫は、内臓脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満ですし、糖尿病じゃあないかと疑ってしまうような出来事が時々ありますし、「ヘモクロマトーシス」という遺伝子疾患がありますしね。

「ヘモクロマトーシス」というのは、肝臓や膵臓などに鉄が過剰に蓄積される病気ですが、夫の場合は肝臓に貯蔵鉄が沈着して、肝炎、肝硬変、肝臓がんを引き起こすのだそうです。だから定期的に瀉血(しゃけつ)を行います。

瀉血(しゃけつ)というのは治療の目的で血液を体外に除去することですけど、ただ血を抜いて捨てるのはもったいないことですので、夫は定期的に献血をしています。

さて、腎臓提供者になれるかどうかを評価するために、どんな検査をするかと言いますと、それはもう本当にたくさんの検査なんだそうです。

ちょっと聞いただけで、血液検査、レントゲン、超音波検査、CTスキャン、尿検査といろいろで、そうした検査の結果次第ではまた別の検査も必要になるんだとか。

尿検査は、24時間分の尿を全て保存するというのもあるそうですよ。それは仕事がお休みの日にしないといけませんね。

私は、こうした検査をボックスヒル病院でまとめて行うのかと思っていたのですが、そうではないようです。休みの日があまりない夫は、よく計画して検査を進めて行かなければいけません。今日は血液検査だそうですが、いつも行っている近所の採血センターに行くそうです。

オーストラリアには日本のように法的に義務付けられた健康診断制度がありませんので、これらの検査を受けることで病気を早期発見することができるかもしれませんから、たとえ腎臓提供者として不適正と判断されても、夫にとっては大きな利益があるでしょう。

人間ドックに入るようなもんですよ。


腎臓提供者として適正と判断されたら、お腹を切って腎臓を取り出すんですよね。最近は、もう切らないのかもしれません。穴を開けてそこから内視鏡と手術器具を差し込んで腎臓を取り出すという方法もあるはずです。

内臓脂肪が蓄積してお腹が妊婦のように突き出た肥満ですけど、そんなお腹でも穴から取り出せるんでしょうか。

何日くらい入院するんでしょうかね。有給休暇を取って入院するんでしょうね。

私は「できた人間」ではありませんので、息子や娘のためなら腎臓を提供するでしょうが、どこの誰とも知らない赤の他人のためにお腹を切って腎臓を差し上げるなど、ちょっとできません。

死んだ後なら、役に立つ部分があれば全部あげてくださいと家族には言ってあります。

夫の伯母は、死んだら葬式は不要で身体は医学生のお勉強のために献体すると決めていますが、そういう事も私にはちょっとできません。お葬式は不要というのは決めていますけどね。

とにかく、

これからしばらくの間、夫は休みの日は検査ということになるのですから、私は運転手くらいはしてあげるつもりです。


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