2021年12月9日

マグパイのヒナとの遭遇

お天気の悪かった昨日の朝、生ゴミをコンポスト容器に捨てに出たら、階段のところで何かが「ギイィ」と言いました。

足元から聞こえたので下を見ると、これが私をにらんでいたんです。


マグパイのヒナです。

巣立つにはちょっとまだ若すぎるような様子のヒナで、私が近づいても逃げないのです。警戒した様子でこっちをにらんでいましたが、飛んで逃げられないほど幼いのなら、巣から落ちたのかもしれないと思いました。

その時、バサバサと木の上から物音がしたので見上げると、枝の上に親鳥がいました。


「おお、ハロー!」

いつものように呼びかけました。

子育ての時期にヒトを襲うことで有名なマグパイですが、我が家に住むマグパイ達は(おそらくマグパイのジョージの子孫たち)皆んなフレンドリーで、私が近くで洗濯物を干していてもへっちゃらでエサを探しているような様子ですから、襲って来るとは思えませんでしたが、状況が状況ですので少しヒヤヒヤしました。

マグパイのヒナの横を通って生ゴミを捨てに行き(コンポスト容器はヒナがいる階段から2メートル)再び戻って来ても、ヒナはもう「ギイィ」とは鳴きませんでしたし、私を見上げもしませんでした。

家に入ってカメラを手に戻ってみると、ヒナはまだ階段のところにいて、親鳥は木の上から見守っていましたが、私への警戒心は見せませんでした。

親鳥の方は「この大きな生き物は敵ではない」と知っているはずなんですからね。

マグパイというのはそういうことがよく分かっている鳥なんですよ。その逆に「この生き物は敵だ」と判断すると、何年でもそれを覚えていて、繰り返し襲って来ます。

ヒナの様子を見ていましたら、そのうち親鳥が草の上に降りて来て、ヒナもぴょんぴょん跳ねるように歩いて親鳥の近くに行きました。そして「ピャアピャア、ピャアピャア」とエサをねだっているのでした。

マグパイは、ヒナが親鳥と見分けがつかないほど大きくなっても、ヒナは「ピャアピャア、ピャアピャア」とエサをせがみ、親鳥はせっせとエサを与えます。

しかし、そのうちに「ピャアピャア、ピャアピャア」をだんだんと無視するようになり、ヒナの方は自分でエサを探すようになるんです。

それにしても、マグパイの繁殖期は春なのに、ヒナが巣から下りてくるのが遅いですよねえ。今年は寒い日が長く続いたせいかもしれません。もう12月ですから夏なんですが、今日も肌寒いです。


我が家はたくさんの大きなユーカリの木々に囲まれていますが、よく見ると高い枝の上に巣がありまして、バードウォッチングがお好きな方には、楽しみがいっぱいの環境です。

マグパイは縄張り意識が強く、同じ場所にいつまでも留まる特徴があると言われます。私達がこの家に住むようになった時にすでここに住んでいたマグパイ達のうち、身体が大きめの一羽を私はジョージと名付けまして、ジョージ一家に対してはフレンドリーを心がけてきました。

でも、最近ジョージを見かけないので、もしかしたら死んだのかもしれないと思っています。そして、現在住んでいるマグパイ達は、ジョージの子孫に違いないと私は思っているんです。

ヒナの「ピャアピャア、ピャアピャア」は大変うるさいですが、アパートに引っ越した娘から車の騒音がうるさいという話を聞くと、マグパイのヒナの鳴き声がうるさいというのは贅沢な悩みなのかもしれないと思ったりします。

マグパイの親鳥の鳴き声は特徴があって、なかなか心地良い鳴き声ですよ。



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