うちの夫は、昨年の夏に勤めていた仕事を辞めてしまった頃、ユニクロで白いリネンの長袖シャツを買いました。
サラリと気持ち良く、汗を吸い、お日様の下でも涼しいと、そのシャツが大変気に入った夫は、すぐに全く同じシャツをもう2枚買いました。
合計3枚のこの白いリネンの長袖シャツを、毎日毎日毎日毎日、夏中ずっと着続けたのでした。
家でNetflix 視聴の時も、昼寝の時も、コミュニティー活動の時も、野良仕事の時も、ず〜っとずっと、毎日毎日毎日毎日。
先日の息子の卒業式、私はてっきりドレスシャツかビジネスシャツにネクタイを締めていくのかと思っていたら、何と夫は、例の洗濯を繰り返してヨレヨレになっているユニクロの白いリネンの長袖シャツを着ようとしているのですよ!
えええっ!それで行くの?
私は、水色のシャツとか従兄弟の結婚式で着たシャツとか色々勧めてみたのですが、「いや、ボクはこのシャツで行くんです!」と、夫は私の話に耳を貸さない。
「しようがない、せめてアイロンしてください。いや、私にアイロンをさせてください!」
「いいですよ、アイロンさせてあげます」
ということで、そのリネンのヨレヨレしわくちゃシャツに私はアイロンをしました。
「ズボンは良いの?アイロンできているの?」
「ズボンは完璧です」
見ると、夫は糸がほつれて穴も所々に開いている作業ズボンのような茶色いズボンを履いているんですよ。
えええっ!そのズボンで行くの?
「うるさい!」と怒る夫。
ご機嫌が悪くなると尋常ではないほど怒る場合があるし、その日は運転をしてもらわないといけなかったわけですからね、私はもう黙って何も言いませんでしたが、もしかして最近お腹が突き出ている夫には、入るズボンがそれしかなかったのかもしれません。
さて、車を停めた立体駐車場(駐車料金は3時間以上50ドル)から卒業式会場であるコンベンション・センターへと歩きながら、ふと夫の足元を見ると、泥か牛の糞か分からないようなものにまみれたワークブーツを履いているんです!
えええっ!その靴で来たの?
夫は拳を握って歯ぎしりし、「これ以上何も言わないほうが良いですよ」と私をにらみましたが、私は黙っていられなかったの。
「R.M.ウイリアムズ(Williams)の高級革ブーツがあるじゃないの!なんでこういう時にあれを履かないのよ!」
「あのブーツはきついんだよ!」
ああそうか、最近体重が3桁になっている夫は、お腹だけじゃなくて足も膨らんでいるのに違いない。入る靴がこれしかなかったのかも。
夫には、新しいズボンと白以外のコットンかリネンのちゃんとしたシャツと新しい革靴が必要なようです。でも、はっきり言って、そんなものを買う余裕はないのよ。(一番良いのは減量することよね。)
でもね、そんな格好で行っても、全然目立ちもしないオーストラリアの卒業式は、良いですよ。見回すと、運動靴に半ズボンのお父さんとかアロハシャツにジーンズという人だっていたもの。夫なんて、ちゃんとしていた方だったからね。
しかし、ブーツはね、せめて泥(牛の糞?)を落として行くべきだったわよ。
なんでああいう風に身だしなみを疎かにするのか、うちの夫は!
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