「Wilderpeople」をカタカナで「ワイルダーピープル」と表記している場合が見られますけど、荒野とか原野とか言った意味の「Winderness」を「ウィルダーネス」と発音するのと同じで「Wilderpeople」は「ウィルダーピープル」とするのが正しいです。
この映画は封切り以来非常に評価が高く、オーストラリアでもヒットして、度々面白いと聞いていたので、最近映画を見たいと思うことが殆ど無い私ですらずっと見たかったのです。
それにしても便利な世の中ですよねえ。レンタルビデオショップにわざわざ足を運ぶ必要もなく、アップルTVで映画を簡単にオンラインでレンタルできるんですねえ。(今頃気づくお母さん!)
ビデオショップが次々につぶれていく理由ですよ。
それはともかく...
お話の主体は、太っちょ悪ガキのリッキー君と頑固おじさん二人の逃走劇です。映画は、児童保護や少年拘置所の実情といった社会問題も描きます。
リッキー君は、親に捨てられた孤児なのです。里親を転々とされられて育ったリッキー君は、悪い子のレッテルを貼られて、今はもう本当にグレかかっています。この子が、山奥に暮らす夫婦のもとに里子として送られるのですが、里親おばさんの愛情のおかげで徐々に生活に馴染んでいく様子に心が温まります。
ところが、そのおばさんが突然亡くなり、刑務所同然の児童保護施設に連れ戻されることになっちゃうんです。
優しいおばさんと過ごした山奥の家での暮らしが気に入っているリッキー君は、施設に戻りたくない。(実は戻りたくない理由はそんなに単純じゃないんだけど。)
ブッシュの奥に逃げ込んだリッキー君は、その後いろいろあって、結局おじさんと一緒に逃走することになります。
ニュージーランドの大自然が美しいです。「ロード・オブ・ザ・リング」を激しく意識したシーンがいくつも出てきます。ニュージーランドのスラングもたくさん出てくるので、映画をご覧になる前に勉強しておくのもいいですよ。
リッキー君は、俳句を読むのを趣味としているのですが、映画の途中途中でひねりの効いた句を披露してくれます。映画の終盤でも「俳句」がうまく使われています。
親に捨てられて孤児として育ち、いまだに自分の居場所がない少年と、最愛の妻に先立たれて生きる居場所をなくしたおじさんが、逃亡生活の果てに新しい世界を発見する。ユーモアたっぷりでコミカルで、大笑いしつつホロリと来る、ハートウォーミングな素敵な映画でした。
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