昨晩遅く、娘のサチがソファに横になってフードネットワーク(Food Network)の番組を見ていました。
ふと見ると、娘は目を閉じて眠ってしまっていました。
娘の寝顔を見るのは、本当に久しぶりでした。すっかり大人になった娘ですが、寝顔を見ると小さかった頃を思い出しました。
明るくて元気いっぱいだった娘。それでも、周囲の人の気持ちを常に敏感に感じ取る繊細なところがありました。
親の都合で父親が長期に不在な暮らし、事業の失敗と破産、経済的な困窮、両親のうつ病と不和、彼女の心に大きな傷をもたらす出来事が続きました。
一番悪かったのは、不安や不満を話せる人がいなかった私が、娘にグチっていたことです。娘が私の苦しみや怒りをスポンジのように吸い取っていることに、気づいていませんでした。
そして、気づいた時にはもう遅かった。
皆さんは、髪の毛を抜いてしまう抜毛症という病気をご存じですか。何らかの心理的ストレスが強くなってくることで発症します。髪の毛を抜く行為自体は言わば強迫的です。通常、何とも言えない不安がこみ上げてきた時、その不安に対処するように髪の毛を抜いてしまうことが多いそうです。髪の毛を抜くと気持ちがすっきりするなど、一時的に気持ちは楽になり、止められなくなります。
掃除の時に、カーペットに異常にたくさんの髪の毛が落ちているのを見つけたのと、当時バレエを習っていた娘の髪の毛を結っている時に気づきました。
この時にお世話になったのが、子供専門の精神科医 Kirsten Chalmers さん(MyTurn2Talk)です。
その後、摂食障害を発症した時には、GP(一般の開業医)、精神科医、栄養指導士の3者による治療プログラムにより、娘は比較的に速やかに回復しました。
現在、家から出られなくなっている娘ですが、先日彼女を説得してGPに相談に行きました。娘がお世話になっているGPのミッソ医師(Dr. Misso)(North Ringwood Medical Centre)は本当に素晴らしい医師です。
現在、ミッソ医師は、新たな治療プログラムを作ってくださっています。
ミッソ医師が提案されたのは、薬を変えたり増やしたりという選択肢を考える前に、小さい頃から娘をよく知っている、そして娘も信頼している Kirsten Chalmers さんのカウンセリングを受けることと、若い女性の治療を専門とする精神科医を見つけてチームによる薬に頼らない治療を試みるというものでした。薬は、治療の過程で必要だと判断されれば、変更あるいは増量を試みることになります。
娘は、これまで3年間ほど薬は飲み続けているのです。
昨夜は、これまでの辛かった出来事が次々と思い出され、私は眠りにつけませんでした。娘が、一日も早く普通の暮らしができるようになってくれることを祈るばかりです。
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