うちの夫が勤めているツールショップ会社の国内100店舗以上のスタッフの採用は本部の人事部がやっていますから、店長の立場のうちの夫も自分のチームに加わるスタッフの採用には関われません。
スタッフの入れ替わりは激しい会社です。優秀な人はもっと良い仕事を見つけたりヘッドハンティングされて辞めて行きますし、箸にも棒にも引っかからないような人が採用されてチームに加わることもあります。
いろいろな人がいます。年齢も経験も様々です。ツールに関する知識がほとんど無かったけど真面目で向上心があった若いスタッフが、勉強と努力を続けて店舗を任されるほどになった場合もありました。
うちの夫は、立場上これまで多くの若いスタッフにトレーニングをして来ましたけど、現在勤めている店舗で今年働き始めた若いスタッフのT君という人がいるんです。まだ20歳になったばかりだそうですが、このT君は、注意欠如・多動症(ADHD)と診断されているそうです。
真面目で正直者のT君のことは、うちの夫も気にかけているようで、よく話に出て来るんです。T君がどのような治療や支援を受けているのか詳しいことは知りませんが、ツールショップのスタッフとして頑張っていることだけは確かです。
話を聞いているとメンタルヘルスの問題もあるらしくて、そういうことに関心があり知識もあるうちの夫は、T君の相談にも乗っているそうなんですけど。
昨日は勤務日なのに仕事に来なかったそうです。理由を聞くと、お母さんの具合が悪くて世話が必要だから仕事に行けないと言ったそうです。
皆さんは「ヤングケアラー」という言葉を聞いたことがおありでしょうか?家族に世話や介護を必要とする人がいる場合に、本来なら大人が担う世話や介護や家事などを日常的に行っている子供あるいは若者のことです。
このT君というのは、子供の頃から腎臓病のお母さんの世話をして来たんだそうです。今もしていますけど。
長年人工透析を受けていたお母さんは腎臓移植手術を受けたそうですが、移植された腎臓の機能が落ちて来ているとかで、昨日は嘔吐し続けるお母さんの世話をしなくてはいけないから仕事に来れないと言ったそうなんですよ。
「嘔吐を続けて脱水状態になると悪化している腎臓をさらに悪化させるから、お母さんは病院に行かなくてはいけない」と夫が言うと、「お母さんは病院には行きたくないと言っている」と答えたそうです。
「行きたくなくても行かなくちゃあいけない」と諭すと、もしもの時には救急外来に連れて行くと言ったそうです。夫は今すぐ救急車を呼ぶように言ったそうなんですけど、どうなったのかは分かりません。
お母さんは一人で生活できない状態が長く続いて来ましたから、介護や世話を手伝ってくれる派遣スタッフが来てくれていたそうなんですよ。ところが、話を聞くとその派遣スタッフは最近になって椎間板に問題が起きて、来てくれても余りしてもらえることが無いと言うんですって。
何だそれ!
こういうT君のトラブルの話を日常的に聞いている夫は、「ああした方がいい、こうした方がいい」と教えているそうなんですけど、T君にはADHDのためかメンタルヘルスの問題のせいか、困難なことがいろいろあるんだそうです。
一つだけT君にとって良かったと思えるのは、うちの夫がいる店舗で働き始めたことですよ。職場の上司から理解が得られていることは良かったと思うし、T君のことを気にかけているスタッフが他にもいるようですからね。
お母さんは病院に行ったでしょうか。救急車は有料ですけど、T君のお母さんは「Ambulance Victoria」に加入しているんでしょうか。加入していればいつでも必要な時に助けを呼ぶことが出来ます。派遣スタッフが本来するべき仕事が出来なくなっている問題も、然るべきところに報告しないといけませんよ。
いろいろと気になってしようがないです。
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