2020年5月2日

新型コロナとメンタルヘルス

家に閉じこもる暮らしでも、今の世の中は家族や友人達と容易にコミュニケーションを取る方法がたくさんあるし、もしも退屈が問題なら、その解決方法もたくさんあります。

しかし、

家に閉じこもる暮らしが、失業を意味していたら。

収入が無くなったとしたら。

貯金も無くて、

家賃や光熱費の支払いもできず、

食べていくことすら困難になったとしたら。

私はそういう困窮を実際に経験しているから分かるのですけど、お金が無い、食べ物が買えないというのは、ものすごいストレスになるんです。

子供がいる親であれば、自分は食べずに我慢できても、子供には毎日食べさせたいわけですからね、食べ物が買えないというストレスは深刻です。

そこまで行かなくても、困窮すると心配が増えて、努力しても状況を改善できないと悲観的になり、眠れなくなって体調も悪くなるし。

そういう時期に孤立していたら。

あるいは家庭でパートナーから暴力を受けていたら。

暴力は受けなくても精神的に追いつめられたら。


新型コロナの規制が始まって以来、うつ病や不安症など心の病気に苦しむ人が増えているそうですが、最も増加しているのは労働年齢の女性だそうです。新型コロナの影響を大きく受けている宿泊飲食関係の接客産業や小売業は女性の就労者が多い産業ですから、経済的に苦しい状況に置かれていることは容易に想像できます。

食べていけなくなった時に頼るのが Centrelink(センターリンク)と呼ばれるところですが、Centrelink から給付金がもらえても、給付金で生活していくことはできません。特に子供がいる家族の場合には、食べ物を買うのが精一杯の金額ですから。

新型コロナウイルスによる死者よりも、心の病気による死者の方が多くなる可能性があると言う人がいるのも理解できます。

精神的に苦しくて困っている場合は、オーストラリアなら Lifeline(13 11 14)や Beyond Blue(1300 224 636)等に電話をすれば相談に乗ってくれます。


苦しんでいる人達が大勢いることを思うと、自分がこうして暖房のある家に住み、コロナ太りを悩むような暮らしができていることに感謝せずにはいられません。


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