ロックダウンとなったオーストラリアでは、人が多く集まる場所であるレストランやカフェなどの飲食店やパブやクラブなどの酒場、レジャー施設、スポーツ施設、イベント会場、エンターテイメント関係、観光地、宗教施設などが営業禁止となった結果、大量の失業者が発生しています。
完全に失業となっていなくても、収入が途絶えた人達が多いのでして、オーストラリア国内で2百万人が失業状態になる可能性があるとのことなんです。
食べていけなくなった時に頼るのが Centrelink(センターリンク)と呼ばれるところです。私も生活に困窮していた頃にお世話になりました。
Centrelink(センターリンク)というのは、オーストラリアの連邦政府の機関で、人々が自立して生活できるように援助したり、サポートを必要とする人々を助けてくれるところです。老齢年金をはじめとする社会保障給付制度を運営しているのもここです。洪水や山火事など災害からの復旧支援などもここがしています。
家庭内暴力、貧困、病気、突然の失業、災害…と、様々な困難に直面している人々を助けてくれるところですから、困ったらまず Centrelink へ相談してみればなんとかなると人々は信じているのです。
ということで、
ロックダウンが発表された直後の月曜日、各地の Centrelink には多くの人が列を作りました。様々な申請がオンラインで行えるウェブサイトはクラッシュしました。
通常は一日に6,000件くらいのアクセスがあるというウェブサイトに、一気に55,000件を超えるアクセスが集中してクラッシュし、原因はサイバー攻撃だという発表もありましたけど、実はサイバー攻撃などは無くて、100,000人もの困難に直面している人々がアクセスしたからクラッシュしたということが分かりました。
クラッシュした後、容量を増やすなどの改善はしたそうですが、ウェブサイトは繋がりにくい状態が続いているそうです。
営業禁止措置で休業状態となった飲食店や酒場、エンターテイメント関係の労働者が多い都市部の Centrelink には、ものすごい数の人が申請や相談にやって来て長い列を作りました。このため、月曜日は時間を延長して対応したそうです。時間内に対応しきれず、人々を追い返したのではなかったんですね。
Centrelink は確かに助けてくれますよ。
助けてくれますけど、私達の場合 Centrelink からもらえるお金だけで生活していくことは全く不可能でした。家族4人がなんとか食べていくことができる額です。
夫と私の二人合わせた収入がゼロの場合にもらえた給付金が、2週間分で500ドルちょっとでした。1週間当たり250ドルですよ。
どちらかに少しでも収入があると給付金はその分を減らされました。ですからね、家賃や光熱費の支払いなどは不可能だったのです。義妹からの経済的援助がなかったら、私達家族はホームレスになっていました。
ああ、どうなるのでしょうか…
2百万人の失業者が出る可能性があるなんて。
Centrelink から給付金がもらえても、多くの人が路上生活者になってしまう可能性があります。子供がいる人達は、住む場所がなくなったらどうしたらいいのでしょう。
家賃が払えない、水道代が払えない、子供に食べさせるものがない、そういう時にどんな気持ちになるか、私には分かります。経験していますから。
うつ病や不安症などメンタルの問題も出てきます。
新型コロナウイルスも問題だけど、こっちも大問題です。
ちなみに、Centrelink のウェブサイトは現在も繋がりにくくなっていますが、しばらくの間は我慢して、繋がるまで待ってくださいと政府は言っています。Centrelink のオフィスには来ないで欲しいとのことです。人が大勢集まる状況は避けなければなりませんから。
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