オーストラリアの首都キャンベラがある ACT(オーストラリア首都特別地域)がオーストラリアの新型コロナ撲滅宣言の第1号になりました。
新型コロナ感染者がいなくなったんだそうです。
おそらくそれに続くのは、ノーザンテリトリー(北部特別地域)でしょう。
5月1日現在の全国の感染者数を表すグラフはこの様になっています。感染者総数は6,752人、死亡者93人です。
このうち、ヴィクトリア州の感染者総数は1,361人、死亡者は18人です。
ACT 以外の地域ではまだ感染者ゼロにはなっていないわけですが、規制の解除が始まりました。ヴィクトリア州では規制の解除は始まっていません。
新しい感染者はほとんど見つかっていませんし、入院している人の数も減り続けていますから、そろそろ大丈夫かなあと思っていたら、メルボルンに近い老人介護施設で集団感染が見つかりました。
規制解除に向けて期待が高まっていますけど、州政府は慎重です。まだまだ油断は禁物と釘を刺しています。
ところで、
オーストラリアは、NZに続いて新型コロナウイルスの感染拡大を止めることに成功した国だと言われていますが、それはアジアからも欧州からも北米からも遠く離れて、しかも海に囲まれているからであって、幸運だったのだとか言う人もいますが、そうとばかりは言えません。
中国の武漢から始まった新型コロナは、どうやって世界中に広がったのかと言うと、主に飛行機で移動する人々がウイルスを拡散させたのです。
その点から言えば、オーストラリアにも欧州や北米の国々と同様にウイルスは持ち込まれました。
各国の感染の始まり具合を表すグラフを比べてみると、オーストラリアも欧米の国々と変わりません。
オーストラリアの周辺には、数多くのクルーズ船が運行していて、それらの中には何百人もの感染者を出した船もあり、クルーズ船の乗客によってウイルスが持ち込まれたケースも多いです。
オーストラリアで感染が爆発的に拡大しなかった最大の理由は、2月1日の時点で中国からの渡航を禁止した措置にあると言われています。中国からの航空便を禁止し、中国国内に滞在した外国人は滞在時期から2週間以内は入国禁止になり、オーストラリア国民や永住者の入国は許可されましたが隔離措置が取られました。
米国も同様の措置を取りましたけど、中国国内に滞在した外国人(主に中国人)は外国経由で入国することが可能でしたし、米国市民は自由に移動できました。
オーストラリアの場合は、抜け道がなかった。
ちょうど新学年度が始まる時期でしたから、中国人の学生達が入国できなくなり、そうした学生達が支払う授業料に依存している大学は大変に困ることになり、問題はいろいろありましたけど、この措置がウイルスの市中感染が拡大することを防いだと言われています。
さらに、オーストラリアでは、感染者が見つかった際に徹底的な感染経路の調査が行われて、感染の可能性がある人達を隔離しました。主に自宅で自主的に隔離という形でした。
その後、見つかる感染者のほとんどが海外からの入国者だったことから、全ての外国人の入国が禁止されました。自主隔離に従わない人が続出したために強制隔離措置も取られました。
ということでですね、
とにかく、初期の段階で中国からウイルスが持ち込まれることを防いだことで市中感染の拡大が防げたことが大きかったようです。
人命第一で対応した連邦政府や州政府の講じた措置のために大きな経済被害が出ていますが、ビル・ゲイツさんがおっしゃったように経済を回復させることは死んだ人を生き返らせるよりも容易ですからね。
普通の暮らしが戻りつつあるオーストラリアでございます。
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