只今、世界は米国ニュースに釘付けになっております。
大統領選挙の結果がいまだに分からない大接戦。そのスリルとサスペンスはサッカーやラグビーのW杯の白熱試合を見ているようです。ハラハラ・ドキドキ感がなかなか終わりません。負けそうになっている片方は、審判に抗議しまくりっていう感じ。
たとえ国の経済立て直しに優れた力量が見込まれているとしても、道徳的に間違っている「悪い人間」を国のトップにするべきではないと私は思いますので、トランプが負けることを祈っています。
トランプが勝ってしまうと、ファウチ博士がクビにされる可能性が大きいそうですし。
大統領選挙のニュースの影に隠れていますけど、米国の昨日の新規感染者数は9万4千人以上、死亡者は約1200人ですよ。一日でですよ。トランプが選挙集会をおこなった地域では感染者が急増しているそうですけど、そりゃ当たり前でしょ!
ウイルスの感染が拡大している中でマスクもせずにあんなに大勢が密集して集まれば、増えるのが普通です。そしてまた死ななくてもすんだはずの人々が死ぬのです。
メルボルンでは、新規感染者数が5日連続でゼロになっています。
ゼロですよゼロ!
先月、感染者数が減ってきた頃に、早急な規制緩和を求める声が様々な業界から、そしてキャンベラの連邦政府からも上がりました。
ウイルスが完全に無くなることはあり得ないんだから、どうせ私達はウイルスと共に暮らしていかなくちゃあいけないんだから、ある程度減ったら経済を再開しろと。
ところが、アンドリュース州首相も州保健省も「データに基づいた規制の緩和」に固執していて批判には反論するばかりでしたから、「ヴィクトリア州政府は慎重過ぎ」「州首相は責任をとって辞任しろ」なんていう声も再び大きくなっていたんですよ、新聞上では。
でもね、多くのメルボルン市民は州政府の姿勢を支持していましたので、州首相が理解と忍耐と努力を求め続けるのに応えて我慢し続けたのです。
4ヶ月も!
倒産する会社も続出ですよ。特に飲食業や小売業。
失業者は激増しました。
感染者や死亡者が出るのは覚悟の上で、経済を優先するという手もあったはず。しかし、ヴィクトリア州政府は人命優先だったわけです。
ちなみにビクトリア州政府は労働党政権です。
さて、
新規感染者数の14日間平均もゼロに近づき、現在発症している患者数は30人にまで減っています。入院している患者も2人だけですから、規制の緩和も次のステップに進むはずです。8日の日曜日に発表されます。
少なくとも25キロ圏内ルールはなくなると期待しています。州境が開放される可能性も大きいです。
今後は、帰国者の管理と隔離を正しく徹底することと、感染者が見つかった場合に接触者を追跡して隔離することで、ウイルスの抑え込みが可能な状況だということです。第3波が来る確率はデータ的には非常に低いということですから、感染の心配をせずに、ほぼ普通の暮らしができるところまで来たということなんですよ。この夏には、クリケットなんかのスポーツ観戦も可能になるそうです。
我慢した甲斐があったというものです。
しかしね、州政府が異なり、経済優先で対策が取られていた場合、今頃は欧米のように何時どこで感染するか分からない暮らしをしていた可能性もあります。
誤った情報を与えられて、ウイルスの危険を自覚せずに人々が集まっていたかもしれません。そして、毎日何百人もの人々が死んでいたかもしれません。
ですからね、ファウチ博士のような専門家のアドバイスに基づいた対策を取ったビクトリア州政府を、私は支持するわけです。
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