2020年11月27日

もらい手がいないグレープフルーツ

我が家の東隣りに住むテイラーさんご夫婦は、ご主人は元高校の数学の先生で奥さんは元小学校の先生です。ご高齢になられても毎日活発です。

特に楽しんでいらっしゃるのが園芸と野菜作り。完全オーガニックで殺虫剤なども全く使用せずに作っていらっしゃるので、おすそ分けしてくださる野菜やハーブも虫食いだらけです。

いただいた野菜には、しょっちゅうナメクジやアオムシがついていますから注意が必要です。

ところで、

おすそ分けは大変ありがたいのですけど、もらって困ることもあるんですよ。

いつだったかスモモをバケツ1杯分ほどもくださった時は、本当に困りました。だってね、テイラーさん家のスモモは、

美味しくないんです!

我が家のスモモは、実が熟れてくるとインコがやって来てあっという間に食べ尽くしてしまうほど美味しいのですけど、インコはテイラーさん家のスモモには目もくれない。美味しくないのを知っているのです。

そのテイラーさんから、毎年もらってくれと頼まれても断り続けているのがグレープフルーツ。苦いので私は好きではないのです。うちの家族は皆んなグレープフルーツは嫌いです。

実はテイラーさんもグレープフルーツは好きではないそうです。

だったらどうして植えたの?

毎年たくさん実をつけるので、もらい手を探していらっしゃるのですが、子供達家族も友人達ももらってくれないらしくて、私達にもらってくれとおっしゃるんですけど、その度に「グレープフルーツは苦手だ」と言って断ってきました。

大豊作となった今年、食べないからどんどん腐っていくのがもったいなくてたまらないテイラーさんは、なんと他の野菜やハーブやレモンと一緒に袋にいっぱい詰めて我が家に持って来ました。

でっかいのが5個も入っていました。

さて…

グレープフルーツを最後に食べたのはいつのことか。

私は基本的に味覚が敏感なんですけど、特に苦味や渋みやえぐみには非常に敏感でして、ゴーヤーなんかは苦くて食べられないんですよ。

しかしね、せっかくくださったのだし、久しぶりにグレープフルーツを食べてみるかと、娘と二人で一つを切ってみました。みずみずしいグレープフルーツでした。お店で売っているのよりも芳香が良いです。

「香りは悪くないわねえ…」
「問題は苦味よねえ…」

皮を厚めに切り落とし、実のところだけを切り取って、一切れ口に入れました。

「あれ?けっこう美味しいかも!」

と思ったその瞬間ですよ、例の苦味が襲ってきました。

「うわっにが!」
「ぐへっ!」

少しお砂糖をふりかけたら食べられるというようなレベルではありませんでしたから、もう捨てるしかないと私は言ったんですよ。

ところが、せっかくいただいたものを無駄にしてはいけないと感じたのか、チャレンジ精神からか、娘はレモンとハーブで作るマリネの漬け汁のようなのをそのグレープフルーツで作り、私が料理する予定だった鶏のささ身12本をフリーザーから無断で取り出して、それを漬け汁に漬けたんです。

一晩漬けて翌日の晩ご飯に焼きました。

焼いている時は大変良い香りがしました。

さて、お味の方は?

「うわっにが!」
「ダメだ!これは食べられない!」

結局、翌日になっても誰も手を付けようとせず、ささ身は捨てるしか無くなったのでございます。

テイラーさんがくださったグレープフルーツはまだ4個あるんですけど、食べるのは無理です。欲しいという人は誰一人いませんし、捨てるしかないと思います。

せめてコンポストに捨てようと思いますが、それでもなかなか捨てられません。だからいらないと言って来たんですよ。ホントに困ります。


以前もらったバケツ一杯のスモモは、どうしたのかって?

あれはですね、

内緒ですけど、

ゴミに出しました。すみません。


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