2020年11月12日

新型コロナのワクチン実用間近

昨日のトップニュースは、私的には間違いなくこれでした。

ドイツのベンチャーバイオ企業ビオンテック(BioNTech)と世界的な大手製薬会社のファイザー(Pfizer)が共同開発していた新型コロナのワクチンが、臨床試験の結果、その安全性と90%という高い有効性が確認され、一般への実用に向けて製造が始まるというニュースです。

このワクチン実用化の課題となっているのは、ワクチンの供給網だそうですが、実は一つ大きな問題があるのです。

このワクチンは、摂氏マイナス70度以下という超低温で保管する必要があるんですって。

輸送時にこの超低温度管理をおこなえる設備が必要なわけですよ。もちろん病院や薬局などにも超低温度管理ができる設備が必要ですが、アメリカでは大都市の病院でさえそのような設備は備えていないそうです。

そういう理由でこのワクチン実用化の課題は供給網の整備ということですが、超低温管理設備の導入はワクチンを開発するよりも容易でしょう。少なくとも、オーストラリアでは導入可能です。ただし、もうすでに超低温管理設備が奪い合いになっているとか。

クリスマス休暇の頃から実用が始まる可能性があり、オーストラリアでは3月までには一般の人がワクチンの接種を受けられるようになるという話です。

世界では数多くのワクチン候補の開発が進んでおり、臨床試験も最終段階に入った候補がいくつもあるそうですけど、少なくとも1つのワクチンが開発されたということで明るいニュースではあります。

温度管理が容易なワクチンが開発されれば、このワクチンは競争に負けそうですけどね。

このワクチンを開発したビオンテック(BioNTech)という会社は、最初はガンの免疫療法治療薬を研究する目的で、トルコ人研究者の Dr Ugur Sahin と同じく研究者である奥さんの Dr Özlem Türeci が始めたベンチャーだそうです。

奥さんの Dr Türeci は、トルコ系ドイツ人です。Dr Sahin は4歳の時にトルコから家族でドイツに移住し、両親は自動車工場で働いていたそうです。 

マインツというドイツの街でお二人が始めた小さな研究所は、今ではドイツの他の大都市や英国のケンブリッジ、米国のマサチューセッツにも研究所を持ち、1800人以上の研究者を有する大きな会社になりまして、お二人はドイツの長者番付に名前がのる程のお金持ちになったそうですが、暮らしは研究一筋だそうです。

会社の近くのアパートに住み、車は持っていないので自転車で会社に通っています。

共同開発している大手製薬会社ファイザーの社長アルバート・ブーラ(Albert Bourla)はギリシャ人です。ギリシャとトルコは長年敵対関係にありますが、トルコ人の Dr Sahin とは最初から強い信頼関係だとのことです。

会社の商業的な面を話し合うことが好きではない根っからの研究者である Dr Sahin を100%信頼していると語るファイザーの社長ですが、ファイザーはバイアグラの発売以降ヒット商品がなくリストラが進んでいるという話も聞きますから、この新型コロナワクチンで大儲けを目論んでいるんだろうなあとは思います。

元の記事はこちらです。


ちなみに、ヴィクトリア州は今日も新規感染者数がゼロです。13日間連続です!

一日で20,819人の検査をしての結果ですからね。

発症している患者数は3人にまで減っていますし、夏を前にして非常に明るい状況です。


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