2023年11月30日

メンズシェッドに入会

「平均年齢は160歳だよ!」

これはメンズシェッドから帰って来たうちの夫の第一声です。「もうすごいおじいちゃんばっかりだった」そうです。

先日の記事「メンズシェッド」に書きましたように、うちの夫はお隣りのビルさんに誘われて、昨日リングウッドという街にあるメンズシェッドに行ったんです。

メンズシェッドは各地にありますが、このメンズシェッドが我が家から最も近くて、ビルさんはこのメンズシェッドのメンバーなのです。

ビルさんに一緒に行こうと誘ってもらって夫は大変楽しみにしていたんですけど、このメンズシェッドを始めたのが夫の古い知り合いのMさんで、夫は行く前にMさんに電話をしていました。Mさんと話すのは10年以上ぶりのはずでした。

聞こえてきた会話によると、夫はMさんに本を借りていたんだそうで、Mさんがメンズシェッドに来るのならその本を返したいと言っていました。

本を貸したことなどすっかり忘れていたMさんは、昨日はメンズシェッドに行く予定はなかったのに来られたそうですよ。10年以上ぶりに会って話をして、気になっていた本もちゃんと返したそうです。

自分の父親以上の年齢のおじいちゃん達ばかりのメンズシェッドだったそうですけど、夫は入会費50ドルを払ってメンバーになったそうです。

夫が行けるのは水曜日に限られますし、毎週行けるわけではありませんけど、行ける週にはビルさんと一緒に行くそうです。

このメンズシェッドは廃校になったハイスクールがあった場所にあって、かつての図書室がメンズシェッドの作業部屋になっているそうです。


作業場は広くてキレイで、たくさん過ぎるほどの道具や機械がそろっているそうですが、活動日が週3日だけなんですって。そのうち1日は午前中だけということなので、素晴らしい設備や道具はあまり有効に利用されていないようなんですよ。

メンバーは60人いるそうですが、毎日60人が集まるわけではありませんしね。

どうしてもっと活動できる日を増やさないんだろうと私は思ったんですが、活動できる日を増やすと鍵を開けたり閉めたりを担当する人がメンズシェッドに拘束される時間が増えるわけです。

担当する人を増やせばいいだろうと私は思うわけですが、こういう場所を運営する責任者は資格の取得が必要で、救急法(First Aid)を学んでおく必要もあったりするんだそうですよ。

おじいさん達はそういうことをやりたくないんです。好きな時に行って好きなことをして帰るのはいいけど、責任のある役目を任されたくないんですって。

メンズシェッドの運営に関わる組織の役員も皆さんなりたがらないので、同じ人が何年もやり続けているんだとか。Mさんは長年ずっと会計係だそうです。

そういうところにうちの夫のような「若い」メンバーが入るといろいろ頼りにされそうなんですけど、うちの夫は働いていますから来れるのは水曜日だけだし、それも毎週ではないし、車の運転ができませんから出来ることに限りがあります。頼りにされても困るでしょう。

メンバーの皆さんの活動は完全に自由だそうです。趣味で何か作っている人もいるし、地域の人達のために作っている人もいるし、誰かに依頼されたものを有料で作っている人もいるしと、いろいろだそうです。

皆んなで話し合ってプロジェクトを決めて、一緒にそのプロジェクトに取り組むというわけではないんですね。

とにかく、メンズシェッドは、来なくてはいけないという義務はないし、プレッシャーやストレスを感じるようなことをさせられるわけでもなく、来たい時にここにて来て他のメンバーたちとおしゃべりをして、好きなことをして帰るという、そういう気楽な場所だそうです。


お隣りのビルさんは毎週通っているそうですけど、いつも半日だけ行ってキャノン(Cannon)を作っているということでした。「キャノン」って英語で「大砲」のことですよ。砲弾を発射する兵器ですよ。

どういうこと?

と思ったら、兵器の大砲を作っているんだそうですけど、もちろんフルサイズの大砲ではなくて、縮小したサイズの大砲だそうです。何のために作っているかと言うと、置き物として楽しむためです。

このメンズシェッドのフェイスブックページを見ていたら、制作中の大砲の写真がありました。ビルさんはこういうのを作っているんですね。


ビルさんって、若い頃は何をしていたんだろうと思ったら、機械エンジニアだったそうですよ。機械を作ったり修理したりするのが得意でミニチュアの大砲も作れるということですけど、どうやって作るのか私には想像もできません。

うちの夫はまだやりたいことが分からないと言っています。

私に調理用のまな板を作って欲しいと頼んでおきましたけど、まな板は作るのが簡単ですよ。板を切ってルーターで端を加工してから表面をサンディングして油を塗ればいいんでしょ?大砲を作るよりも簡単ですよ。

夫には技術と知識がすでにあるので、必要なのは場所と道具とやる気です。きっと作ってくれるでしょう。


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