検査では問題は見つからなかったものの肥満であるうちの夫に、10キロ以上の減量を申し渡した医者は、他の多くの腎臓提供希望者と同じようにてっきりあきらめるものと思っていたらしくて。
言われたとおりに(と言うかそれ以上の)減量を達成して診察に現れたうちの夫を見て、医者は目つきが変わったそうですよ。
「この人は本気だ」と分かったその医者は突然本気モードになり、直ちに次の検査が予定されました。次の検査は腎臓の造影CTスキャンと腎臓のろ過能力を測定する検査だそうです。
昨日その検査がありました。
朝9時半までにモナッシュ・メディカル・センター(Monash Medical Centre )という病院に行かなければなりませんでした。私が車で送って行くと言ったんですけど、朝のラッシュアワーだと往復2時間以上かかるので、夫はバスで行くと言いました。
2つのバスを乗り継いで行くと、通常でも1時間半かかるのですよ。ラッシュアワーだともっと時間がかかるでしょう。
我が家から歩いて5分のバス停で7時頃のバスに乗れば接続も良く、待ち時間を入れても確実に9時には病院に着くだろうと言いまして、家を7時10分前に出ました。
7時前だとまだ暗いです。
夫は視力の問題もありますし、事故防止のため、車の運転手からよく見えるように光を反射するテープがたくさん縫い付けてあるオレンジ蛍光色のハイビズジャケットを着て行きました。
主要道路に出てバス停の方に向かって歩いていた時です。向こうからバスがやって来るのが見えたそうです。
「しまったバスがもう来た!」
あせる夫。
バスは夫が利用する予定だったバス停を素通りしてこっちにやって来ます。夫は次のバス停でそのバスに乗るしかないと思い、反対の方向に走り始めました。
バスは夫を追い越して行きました。
そのバス待ってくれー!
朝の薄暗い道を手を振りながらバスを追いかける夫。光るオレンジ蛍光色のハイビズジャケットを着ているんですからね、運転手も気がついたのでしょう。ブレーキを踏んで速度を落としました。
ところが、
次のバス停が見えて来た辺りで、バスは速度を上げて走り去ってしまったのです。
息を切らし、ヘトヘトになって、ぼう然と立ち尽くす夫は、その時やっと見えたんだそうですよ。
追いかけていたのは、
宅配トラックだったのだった!
目は大丈夫か!
それにしてもねえ、早朝の暗い道を、光るオレンジ蛍光色のハイビズジャケットを着た大男が手を振りながら追いかけて来てご覧なさいよ。宅配トラックの運転手はあせったでしょうね。
ブレーキを踏んで速度を落としたということは、止まろうと思ったんでしょうか。追いかけて来る男の様子を確認しようと思ったんでしょうか。
下手に止まると危ないことに巻き込まれる可能性もありますしね。
これで疲労困憊した夫ですが、無事に病院に着きました。そして、病院に持参しなければいけなかった書類を持って来るのを忘れたから、見つけてそれを写真に撮って送ってくれと電話をして来ました。
またか…
あまりに頻繁にこういう事が起きるので、私はいつでも「あれを持ったか」「これを持ったか」と言ってあげるんですけど、昨日は言わなかったんです。
書類は見つかりませんでしたが、問題なく検査は終了したそうでございます。
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