2022年3月20日

ペルシャのお正月ノウルーズ(1)

行ってきましたよ、イラン人のご夫婦に招待されたイランのお正月「ノウルーズ」(Nowrūz)をお祝いするBBQに。

昨日は、朝起きたら頭が痛くて喉も痛くて「さあ困った」と思ったのですけど、パナドールという鎮痛薬はホントによく効きますね。頭痛はパナドールで治り、喉の痛みはリステリンでうがいをしたり、ものを食べたり飲んだりしているうちに気にならなくなりました。

これはもう絶対にBBQに行けるということが分かりましたので、手土産にペルシャのお正月用の何かを買いたいと思い、我が家からそれほど遠くない所にあるペルシャ菓子を売っているお店に行きました。

「Tavazo Confectionery」というお店です。ドンカスター・イースト(Doncaster East)にあります。近くには「Persian Halal」というハラルフードを売っているスーパーもあります。以前うちの夫の友人でイスラム教徒の方が食事にいらっしゃった時に、そこで鶏肉を買ったことがあります。

「Tavazo Confectionery」というお菓子屋さんに行くと、お店の前にはお正月の飾りが並んでいました。


「ノウルーズ」(Nowrūz)のお祝いでは、「ハフト・スィーン」(Haft Sīn)と呼ばれる、名前が「S」で始まる7つのものを飾る習慣があるそうです。

その7つのものは厳格に決まっているわけではないそうですが、代表的なものは「リンゴ」「ニンニク」「スーマックの実(スパイスみたいなもの)」「酢」「和名ヤナギバグミという植物」「青草(麦の若葉)」「サマヌー(小麦とナッツで作る甘いペースト)」だそうですが、これに加えて「創造の象徴である卵」「統一や明るさの象徴である鏡」「清らかさや恩恵の象徴である水」「活力や人生の象徴である金魚」「商売繁盛や投資の象徴である硬貨」「明るさや熱、光の象徴であるろうそく」、そして「スイセンの花」や「砂糖菓子」なども飾るそうです。

縁起を担ぐという点は、どこの国の文化でも同じですね。

こういうお店にアジア人のおばちゃんが入って来るのは珍しいことでしょうが、私が入って行きますとお店の女性は気持ちよく挨拶してくださいました。私が「ペルシャのお正月をお祝いするイベントに招待されたから何かお土産を持って行きたいのでアドバイスしてください」と言いますとね、満面の笑みで本当に嬉しそうにいろいろ出して説明してくださいましたよ。

お店にたくさん並んでいたハフト・スィーンの一つである「青草」は、後から買えばよかったと思ったのですけどそれは買わずに、小麦とナッツで作るサマヌーの瓶詰めとお正月用クッキーの詰合せを買いました。

このお菓子屋さんには、美味しそうなお菓子がたくさん並んでいましたよ。

私はドバイから帰って来て以来ずっと作りたいと思っているデザートがあるんですが、材料が見つからないから作れないでいたんですけど、このお店ではお菓子以外の食品や雑貨も売られていたので、今度ゆっくり行ってみます。

このお店に無くてもハラルフードを売っているスーパー「Persian Halal」になら売っているでしょう。

さて、

BBQは4時からとのことでしたが、こういうのは4時にBBQをスタートするのではなくて、お客さんたちに4時から来てねということなんですけど、うちの夫は4時からと言われたら4時に行きたい人なので、仕事を少し早めに終わらせてもらうから3時半にツールショップに迎えに来てくれと言われていました。

3時半ぴったりにツールショップに着きましたら、うちの夫はもう駐車場で待っていましたよ。

なんだかもう意気込みがすごい…

まずは高速道路で南に向かいました。

走り始めてすぐ、夫は車内の収納ボックスやグローブボックスをガチャガチャと開けて何かを探し始めました。

「何を探してるの?」
「デオドラント!」
「えっ…」

デオドラントが車の中にあると考えているところがもう理解に苦しむんですけど、オーストラリアの男性は、車の中にデオドラントを常備している人は多いらしいです。

ちなみに、私はハンドクリームは常備していますけど、デオドラントは…。

フランクストン(Frankston)という街の近くで高速を出ると、夫がビールを買いたいから酒屋を探すと言い出しました。言ってくれたら私が準備しておいたのに。

グーグルマップで酒屋を探して、ビールを買いに行きました。すると今度は、デオドラントを買わないといけないからガソリンスタンドに行くと言いましてね。ガソリンスタンドにはコンビニが併設されていますからデオドラントはほぼ確実にそこで売っているでしょうけど。

しばらく走るとガソリンスタンドがありましたので、そこで止まりました。夫はデオドラントを買いにお店に入って行きました。ところがなかなか出てこないんですよ。何でそんなに時間がかかっているのかと思っていたら、巨大な揚げ春巻きをかじりながら出てきました。

BBQに行く直前にそんなものを食べるのか…

揚げ春巻きを食べ終わる頃には、わけがわからない自然保護区みたいな所に入って行きまして、そこからはもうグーグルマップのカーナビが頼りでした。

イラン人のご夫婦の家はモーニントン(Mornington)に近い山の上にありました。

家の前の道路に車を停めると、夫は服を脱ぎ始め、パンツ一丁になって、警告なしにスプレー式デオドラントを大量に噴射!

私は大急ぎで車外に出て、夫の着替えが終わるまで待ちましたがね、

マイペースな夫です。

忍耐、忍耐…

もしも私がビールを買うから酒屋を探すとか、デオドラントを買いに行かなくちゃあとか、おやつを買って食べ始めたりとか、突然デオドラントを噴射したりとか、そういうことをしたらね、夫は絶対に不機嫌になっていたでしょう。

とにかく、

グーグルマップのおかげで無事にご夫婦の家に到着しました。

そして、この日のBBQは、私達夫婦にとって最も記憶に残るイベントになったのでございますが、長くなっちゃったので続きは明日。


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