2020年4月4日

新型コロナで手術は無期延期

新型コロナの感染者が急増して、公立も私立も全ての病院は新型コロナの感染者対応が最優先ということになり、命に関わらない「Elective Surgery(選択的外科手術、待機手術)」は当面中止となりました。

いつまで中止になるのかなんて誰にも分かりません。

この影響をモロに受けた一人がうちの息子です。

長年肛門の痛みに苦しんでいるということをついにGP(一般家庭医)に相談したのが昨年の12月のこと。重症の痔核(通称いぼ痔)だということで、医者は直ちに専門医に診てもらえるよう手配してくれたのですが。

その2週間後に病院から診察予約日が知らされ、それからさらに待たされてやっと専門医の診察を受けたところ、痔ではなく「クローン病」という病気の疑いがあると言われたのです。

「クローン病」というのは、口腔から肛門までの全消化管のどこかに非連続性の慢性肉芽腫性炎症を生じる原因不明の炎症性疾患です。

息子の肛門は重症なので手術が必要なことは確かだけど、「クローン病」の場合には手術のやり方が変わってくるので、正確な診断のために大小腸内視鏡検査が必要ということになりました。

その後2週間くらい待たされて内視鏡検査をしてもらいました。

ちなみに、オーストラリアでは専門医のいる公立の病院で診察や治療を受ける場合、順番待ちが凄いことになっておりまして、診療や検査を受ける日を選ぶなんていうチョイスはありません。

内視鏡検査の結果を聞きに行くのにさらに2週間待たされました。

結果は「はっきりと分からない」だったので、さらなる検査が必要ということになり、血液検査やいろいろやって、さらに何週間か待たされて2回目の内視鏡検査もやって、

その間お尻は重症でずっと痛いのでですね、

お願い早くなんとかして!

そんな3ヶ月が過ぎて、どうやら「クローン病」ではないようだということになって、それじゃあ次はいよいよ手術だなということになって、手術日の連絡を待っていたところ、新型コロナウイルスの感染者が急増して、

手術は無期延期!

ということになってしまったのです。(泣)

重症の痔はとても痛くて生活に支障をきたしますけど、命には関わりませんからね。

経済的にゆとりがあれば、私立の病院でとっくの昔に手術をしてもらえて、今頃は元気百倍になっていたところですけど、私達家族は民間の健康保険に入る経済的ゆとりなどないので、国の公的医療制度「メディケア(Medicare)」が頼りなのです。

がっくりきている息子に、昨日病院から手紙が届きました。

次の診察日は6月5日だと書いてありました。手術日じゃあないですよ、診察日です。

ああ…

ホントにもう…

なんと言ってあげたらいいのか…

お母さんが買ってあげたTOTOの携帯ウォシュレットとリングクッションが、落ち込む息子の支えです。


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