「羊たちの沈黙」(トマス・ハリス著)という小説をお読みになったことがありますか?
映画にもなり大ヒットしたので、ストーリーは皆さんご存知ではないかと思います。
「羊たちの沈黙」をはじめ、「レッド・ドラゴン」「ハンニバル」「ハンニバル・ライジング」など、一連の小説で最も有名な登場人物であるハンニバル・レクター(Hannibal Lecter)は、もちろん架空の人物なんですけど、このハンニバル・レクターがどのような人物かご存知でしょうか。
彼の非常に複雑な半生は「ハンニバル・ライジング」に詳しいのですけど、実はうちの娘はハンニバル・レクターの大ファンなのです。
概してグロテスクなものに強い関心を寄せる娘は、自分が心理学を勉強していることもあって、この著名な精神科医であり猟奇殺人犯であり殺した人間の臓器を食べる、人並み外れた知能と身体能力を併せ持つ男の美食家としての面も大変にお気に入りなのです。
俳優マッツ・ミケルセン(Mads Mikkelsen)がハンニバルを演じたTVドラマ「ハンニバル」では、その美食家としての面も興味深く描かれていました。
このTVドラマシリーズのフードコーディネーターを務めたJanice Poonさんのレシピ本「Feeding Hannibal」を、私は娘の誕生日にプレゼントしたのですが、以来、娘はこの本に夢中です。
昨晩の晩ご飯は、娘が2日がかりで作ったこのミートパイとサラダでした。
ミートパイと言うよりも、羊の内蔵パイです。先日一緒に買い物をした時に、娘が買っているのを見たけど、このパイの中身は羊の心臓と腎臓と肝臓です。
もちろんワインで煮ていました。マッシュルームとか野菜やハーブ類もいろいろ入っているようです。
パイの上の飾りを作るのに、大変な時間を要したそうです。
私は、食欲が全く無かったので食べませんでしたが、娘をがっかりさせないために一口だけ味見をしました。そして、正直者のお母さんは、「この味は好きではない」と感想を述べたのでした。
味的にはね、レバーパイといった感じでしたから。レバーは好きじゃないんです。
「男たちには中に何が入っているか言うな!」
と、娘に釘を差されていたため、私は何も言いませんでしたが、息子は明らかに苦労している様子。そして、夫は、なんということか、会社の忘年会で帰りが遅くなり、晩ご飯には帰って来なかったのでした。
「そういえば、土曜日に忘年会があると言ってたわ…」
夫は、自分の分と食べなかった私の分も、今日のランチ用に大喜びで持って行きました。夫の鈍感な味覚なら、普通のミートパイとだいぶ味が違うな程度の感想になるのではないかと思います。
ところで、このパイをハンニバルが作った場合、中身は羊の内臓ではなくて…
いやいや、想像するのは止めておこう!
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