2017年12月16日

毒になる親

心身の不調を引き起こす要因を親に植え付けられて育った人が、不調から回復し自分を取り戻るために読むと助けになると話題の「毒になる親」(スーザン・フォワード著)を読みました。


著者から読者への繰り返されるメッサージには、勇気づけられます。

でも、親への「怒り」「苦しみ」「悲しみ」という言葉が繰り返される、前半の「毒になる親とはどんな親か」が自分の経験としっくりきません。

私の親への感情の主体は、毒親であった父には「恐怖」と「嫌悪感」、愛情を持って育ててくれた母親には「罪悪感」だと考えていたけど、よく考えると母に対しても負の感情を持っていると感じます。

母は、辛い時や父や父の家族に不満がある時には、長女でしっかり者であった私にいつも愚痴をこぼし、父の悪口を言い、自分の不運を話して聞かせましたから。母の心の苦悩を幼い私がスポンジのように吸い取り続けていたわけです。

私は、子供の頃から意識下で思い詰めていたのだと思うのです。私が自分の生を生きるための唯一の方法は、「親から逃げること」「親や親戚がいる社会から逃げること」だと。

そして、現在こんなに遠くまで逃げてきてはいるのですが、「毒になる親」を読んでいると、これほど遠くまで逃げてきていても、自分がまだまだ親に心理的に絡みとられていて、感情が親によって支配されているのだと気づかされます。

この本には、そういった自己診断ができる項目がたくさんあるのです。

「毒になる親」の後半は、「毒になる親から人生を取り戻す道」について書かれていますが、これがはっきり言ってぜったいに無理だと感じる。

親に対して、自分の思いを吐き出すことをしなくちゃいけないと書かれているのです。

でも、私は父親の顔は二度と見たくないと思っているし、母親には、負の感情を持っているとはいえ、何よりも感謝の気持ちが大きいので、今さら母に対する負の感情を伝えたくない。

対決して会話するなんて、怖くて絶対にできない。

手紙を書くという方法も提案されているけど、私にはそれもできそうにない。

でも、書いた手紙を実際に親へ送らなくても、それを声に出して読むだけでも効果があるとのことです。

とにかく、自分の中に溜まっているものを吐き出さなければいけないとのこと。

そりゃそうだな。

実は、一度書き始めたことがあるのだけど、あまりにしんどくなって途中で止めてしまったのです。

はあああ…

考えるだけでもしんどくなります。

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