2023年10月25日

引っ越し大変記(3)「再び押しかける人」

引っ越し3日目の日曜日、カローラでの荷物運びは午前中に終わりました。前日に義母がやって来て、私達がいない間に勝手に家から持ち出してガレージの汚いコンクリートに置いていた物をカローラに詰め込んで持って行き、ついに荷物の搬入は終了しました。

もちろんガレージの物はまだまだですよ。あと何日かかるか分かりません。

次に私がしなくてはいけないことは、掃除です。家が大きいので、掃除と言っても大仕事です。

この日の朝のことですが、うちの夫が暗い顔をして義母から電話があったと言いました。義母がこの日もパートナーのトラックで手伝いに来ると言ったそうですが、夫は断ったと言いました。

トラックで手伝いに来てもらえるのは願ってもないことなので、断ったと聞いて少し残念な気持ちもしましたけど、夫と義母は前日に険悪なムードになっていましたからね、仕方がないです。

しかし、

義母とパートナーは来たんです!

その時、うちの夫は息子に手伝ってもらって、再びガレージの片付けに取り組んでいました。私は2階の掃除をしていたんですが、そこへ突然義母が現れたのでびっくりしました。

義母は、うちの夫の機嫌が悪過ぎて手伝いが出来ないと言い、私の掃除の手伝いをすると言いましたけど、私は丁寧に断りました。掃除は私のペースでしたかったし、義母は目が悪いのでよく見えていませんから、義母が掃除をした場所は結局私がやり直さなくてはいけないのです。

しばらくすると、今度は夫が暗い顔をしてやって来ました。

「やっと帰った。来なくていいと断ったのにお母さんが来た」
「知ってるわよ。ついさっきここに来たから。あなたの機嫌が悪過ぎるから手伝えないと言ったわ」

前日に義母が勝手に物を家から運び出したので私達は困ったんですけど、この日は来なくていいと言うのにやって来て、すぐにガレージに残っていた物をごみ処分場に持って行くために自分達のトラックに積み込み始めたんだそうです。

「それはごみじゃあない!」と言うのにお構いなしにトラックに積み込もうとするので言い合いになり、喧嘩になったようです。

私だってガレージに残っているものは、全部ごみ処分場に持って行ってもらいたいですけど、そういうことは勝手に決められません。夫が納得して決めないといけないことです。

だから何ヶ月も頼み続けたわけですけどね、やっと自分から始めたんですから、夫を信じて任せています。家を完全に空にするのは水曜日が期限と一応決まっていましたが、家の持ち主である義妹はその点は寛容で、間に合わなければ教えて欲しいと言っています。

夫は自分でトラックの運転が出来ないし、ガレージにあるものは重い物が多いので自分で動かせませんから時間がかかっていますけど、8割くらいは片付きましたよ。

やっと終りが見えて来たところに手伝いを断った義母がやって来て、夫の判断も聞かずに物を捨てようとすれば、夫が苛立つのは当然でしょう。義母は床の修理用の木製タイル2箱分も捨てようとしたらしくて、言い争いのきっかけになったようです。

手伝ってあげようと思ってくれるのはありがたいことですが、手伝いは手伝いでなければいけません。たとえ息子でも、他人の持ち物を自分の判断で捨てたりしてはトラブルのもとです。

それに、義母はいつも自分の考えが正しいと思っていて、自分の思い通りに物事が進んで欲しい人なので、あれこれ指示せずにはいられない人です。

義母とパートナーは帰って行きました。

正直言ってホッとしました。


家を完全に空にするのは水曜日が期限だったのは、水曜日まで電気が使えるようになっていたことと、その日に不動産屋の写真を撮る人が来ることになっていたからです。

しかし、ガレージを空にするのが水曜日に間に合わなくてもなんとかなるということなら、それほどプレッシャーを感じることもありません。こういうことは、家の持ち主である義妹の依頼で不動産屋が決めるのですから。

残っている私の仕事は、家の掃除を終わらせることです。すでに腕や肩の筋肉が痛くて鎮痛薬なしでは眠れなくなっていますが、もうひと頑張りです。

(つづく)


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