2023年10月12日

賃貸住宅市場は入札式

引っ越し先の家探しが難航しています。

理由の1つは、うちの夫が勤めるツールショップから徒歩圏内という限られたエリアで探しているせいです。そのエリアには賃貸物件が少ないのです。

昨日は寝室が2つのアパートを見に行きましたけど、小さ過ぎましたし暗過ぎました。そこに自分達が住むことを想像した時に気持ちが沈むようでした。真新しいアパートでしたけど。

バスか電車が利用できるエリアも探していますが、住みたいと思えるような家で家賃が私達に払えるような物件は少ないです。

こうなったら、自転車で通勤出来るエリアにも範囲を広げないと無理かもしれません。ツールショップにできるだけ近くて、早朝の道路が暗くなければ、夫はまだ自転車で通勤できるのではないかと思います。

夫の目は、暗いとよく見えないので危険なのですよ。

先日賃貸契約の申込書を出した家ですけど、「Open For Inspection」(家を開放して誰でも家を見学できる日)に見学に来た人の数がすごかったので、相当たくさんの申し込みが来ているだろうとは想像できるんですが、2回目の「Open For Inspection」が今日予定されています。

2回目をする必要が無いくらいたくさんの申し込みが来ているはずだと私は思っていたんですが、なんと3回目が今週の土曜日に、そして来週には4回目も予定されているんですよ。

不動産屋の担当者が処理できないほどたくさんの申し込みが来るだろうと思います。最近は平均すると1つの物件あたり20くらいの申し込みがあるそうですが、すでにそのくらい来ているはずですよ。

どうしてこんなにわざわざ時間をかけて4回も「Open For Inspection」をして、よりたくさんの申し込みが来るようにしたいのか。

それはですね、どう考えても、申込者からの自主的な家賃の競争入札を狙っているからです。

賃貸住宅の数が不足していて、家探しに苦労している人が大勢いますからね、賃貸契約を勝ち取るためには、より高い家賃をオファーするしか無いんですって。

不動産屋も家主も、家賃の入札を勧誘したりリクエストすることは出来ません。それは違法ですから、そんなことをちょっとでも言ったら罰せられます。質問しても、そういうことをやっているとは言いませんよ。

しかし、申込者の方から自主的に提案されたより高い家賃を受け入れることは、ヴィクトリア州では違法ではないので、不動産屋も家主もそれを狙っているのです。

家を売る時には、入札式よりも競りにかけるオークション式の方がより高い値段で売るには効果的ですが、賃貸の場合はそういうことをしちゃあいけないことになっているのですけどね、オークション式は不可能でも事実上の入札式になっているということですよ。

より高い家賃をオファーした人が勝つのです。経済力のある人が得をする世の中なんですよ。悔しいけどそれが現実。

ですからね、私達が申し込んだ家は広告家賃が週550ドルですけど、550ドルで借りるつもりで申し込んでも、

勝てるわけがないんですって!


うちの夫は、より高い家賃をオファーしたそうです。オファーした後で、その額では勝てないと思ったらしく、さらに高い額の家賃をオファーしたそうです。

その額を聞いて、私は「あの家にその家賃は高過ぎる」と言いましたが、夫は「家じゃあなくて、あの場所の便利さに対して払うんだ」と言いました。

場所のことだけを言えば、あれ以上の物件はなかなか見つからないでしょう。夫は歩いて通勤できるし、電車やバスも利用しやすいし、息子の仕事探しにも選択肢が広がります。とても静かで騒音問題とは無縁のようですし、ショッピングスクエアも病院も近いです。

夫がオファーした家賃の額が他の申込者に勝てる額かどうかは分かりません。どのくらいの額にすれば勝てそうかとか、そんなことを不動産屋の担当者に相談することも出来ませんしね。

他の申込者があれ以上の額をオファーしていないことを祈るだけですよ。

これはもう、まさに「入札」です。

私達が勝てそうじゃあなかった場合に、もう少し値上げするといいよと教えてくれる内部関係者がいるといいんですけどねえ。いやあ、競争入札に関わる不正が起きるのも納得の心境です。

あの額でダメなら他を探すしか無いです。

厳しいですよ。


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