2022年7月8日

コングというおもちゃと犬の心理

コング(Kong)という名前の犬のおもちゃがあります。


ゴム製で様々な大きさがあります。色違いでゴムの硬さが違いますから、買う時には犬に合った大きさと硬さのものを選びます。

噛んだり転がしたりして遊ぶおもちゃですが、ただこれを噛んだり転がしたりしても楽しいわけはありません。このおもちゃは中が空洞になっていて、上に小さな穴が、下に大きめの穴があり、この空洞の中に犬用のビスケットとかおやつを入れるのですよ。

簡単に転がり出ないような大きさのものを入れる必要があります。

犬はそのおやつが食べたくてこれを転がしたり噛んだりするわけです。遊ぶと言うよりも何とか中に入っている食べ物を食べようと頑張るおもちゃです。

頑張るんだけどなかなか食べられない、それでも食べたいから頑張って転がしたり噛んだり舐めたりします。頑張れば食べることができる場合が多いけど、どう頑張っても食べられない時には諦める必要もあるという、かなりストレスがたまるおもちゃです。

なんだか可哀想なことをしている気もしますけど、その間静かにしてくれますからね、人間がまとまった自由な時間を確保するためのおもちゃでもあるわけです。

ビシューは愛用のSサイズのコングとコング用のビスケット(ピーナッツバター風味)も持って来ましたが、ビスケットが無くなってしまったので、先日うちの夫が買ってきた巨大な豚のかたまり肉(幅22センチ長さ45センチ)の皮が残っていたのをオーブンでカリカリに焼いて、それをコングに入れてやっています。

コングに豚の皮を焼いたのを入れると、ビシューはビスケットどころではない「執念」を見せますよ。ヴィーガンの義弟家族の家では絶対に食べられないご馳走のはずです。

人間が食べるために焼く場合は塩をした方がいいです。作り方はこちらです。


この豚の皮を焼いたやつですが、ちょっと問題がありましてね。ビスケットはコングをガジガジ噛んでいると割れて穴から出て来ることが多いのですが、豚の皮を焼いたのは割れませんし、唾液で柔らかくなるとどんなに噛んでも転がしても出てきません。

相当ストレスが溜まると思います。

時々棒で上から押し出して食べさせてやっています。そうしないと可哀想ですからね。

さて、

昨日の午後のことです。

私はキッチンでケーキを焼いていました。そこにやって来たビシューが私に飛びついて来ました。何度も飛びついて来てしつこかったんです。

「ちょっとお!何なの!」

そう言ってビシューに注意を向けましたら、ビシューは私の目を見た後、自分の足元に視線を移し、再び私を見ました。視線の先の足元にあったのはコング。

「コングに豚の皮を入れて!」と言っているのでした。

コングを持って来ることはよくありましたけど、ここまではっきりと意思表示をしたのは初めてでした。

ボールで遊んで欲しい時にはボールを持って来ますしね、私がドアを締めて自室にこもっていると、よく部屋のドアの前におもちゃが持って来てあります。遊んで欲しくて持って来たのか、ご機嫌を取ろうとしているのか。

人間に怒られるとがっくり来ているのが顔にも行動にも出ます。

毎日散歩に出る時間になっても散歩に行かないと「何で行かないの?」と目で訴えて来ますし、食事の時間が近づいても私がデスクにいたりすると「早くご飯にしてよ」と伝えに来ます。

喋りませんけど、何を考えているのかはよく分かります。


最近は、朝5時頃に起きると寝室のドアの横に置いてあるソファに座っています。私が起きて来るのをそこで待っているのです。

ものすごく甘えてきます。

ビシューにとって私は最もたくさんの時間を一緒に過ごす人間。食事をあげるのもおやつをあげるのもたいてい私ですし、散歩に連れて行くのも私です。

私が一番大好きな人間になっても当たり前なのに、ビシューの様子を見ていると、うちの夫に対しては態度が変わるんですよ。

うちの夫は「マスター」(ご主人様)で「一番偉い人」で「絶対服従しなくちゃいけない人」という感じでね、私と一緒の時はチャラチャラしているのに夫が一緒だとシャキッとするというか。

我が家にいるのはあと1ヶ月ちょっとです。


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