先日、アメリカの俳優ブラッド・ピットさんが、新作映画の試写会の際にスカートを着用して登場したというのが話題になっていました。
欧州も北米も熱波に見舞われていましたから、ピットさんが涼し気なリネンのスカートをはいているのを見て「男がスカートをはいている!」と驚いた人もいる反面、なんだか涼しそうでいいじゃんという人もいたのでした。
私は、オーストラリアに住むようになってからスコットランドの民族衣装であるキルトを着た男性を頻繁に見て来ましたから、男性のスカート姿には全く違和感がありません。
最近では、性差を超えて好きなタイプの服を着て楽しむ人が増えて来ていますよね。メルボルンの有名な芸能ジャーナリストの方の息子さんは、度々イベントにドレス姿で登場してそれを批判されているんですけど、21世紀の今の時代に「これは男が着る服」「これは女が着る服」と決めつけるのもおかしなことです。
皆んな自分が好きな服を着れば良いのですよ。
そもそも、人間の生物学的な性別にしても男と女の2つだけではないことが知られて来ましたし、自身の性認識にしても性的指向にしても、人間の歴史が始まって以来、様々なタイプの人間がいるという事は分かっていることじゃないですか。
もうそろそろ人を枠にはめるのは止めましょうよ。
皆んな違ってそれで良いのです。
男性のスカート姿に違和感を感じる方は、女性のズボン姿にも違和感を感じるんでしょうかね。ズボンは男性が着る服であると認識されていた時代がありました。当時は、スボンを着用した女性は批判されました。
女がズボンを着用してはいけないという法律があった国もあるのですよ。ズボンをはくと法律違反で逮捕されたんです。
「せかいでさいしょにズボンをはいた女の子」という絵本がありますけど、このストーリーはメアリー・エドワーズ・ウォーカー(Mary Edwards Walker)というアメリカ人女性の幼い日のことを描いています。
メアリー・エドワーズ・ウォーカーは、南北戦争で活躍したアメリカの軍医で、女性として名誉勲章を授けられた唯一の人物だそうです。
詳しいことは Wikipedia でお読みいただくとして。
この方は、よく男性の服装をしていたそうですが、そのために逮捕されてもいるんです。今では女性がズボンをはくことは常識ですけど、そうではなかった時代があるということです。
時代というのは変化していくものです。
今の時代に生きる私達の「当たり前」の中には、変えるべき、変わっていくべき「当たり前」もたくさんあるんじゃあないですか。
一部の人々の自由を奪ったり人権を抑圧していたりする「当たり前」も、まだまだたくさんありますよ。
変えるべき「当たり前」は、変えようとする人々がいるから変わります。幼いメアリーが批判されてもズボンをはいたように、私達も身近なところから変えて行きましょうよ。
他人の自由をとやかく批判しないというのは、すぐにでもできることです。
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