2022年5月2日

息子の友人が泊まりに来たこと

うちの息子が高校生の頃から痔の問題で苦しんでいたと知ったのは、2019年の12月のことでした。

息子の痔が悪化した頃の我が家は、貧困の真っ只中。食べていくこともできないほど困窮した時期もあり、娘が深刻な病気になって医療費の捻出にも苦労していましたから、息子は自分の健康問題については誰にも言わなかったのでございます。

何が理由だったか覚えていませんが、GP(一般開業医)のリム医師に会う必要があった時に、長年お尻の痛みに苦労していることも相談したのだそうです。よほど状態が悪かったのかリム医師はすぐに専門医の診察を受けられるように手配してくださいました。

それが2019年の12月のことなんです。

専門医の診察の結果、手術が必要なのは100%確実なのだけど、クローン病かもしれないから検査が必要と言われて大腸内視鏡検査を受けることになり、しかも内視鏡検査は2回も受ける羽目になり、やっとクローン病ではないと分かって手術を受けることが決まった時に、新型コロナのパンデミックが始まったんです。

公立の病院で治療や検査を受けるには、通常でも待ち時間がすごいことになっているのですけど、新型コロナのせいで命に関わらない手術は中止になり、再開された後は順番が来るのを待ち続けましたが、症状が悪化して一時は痛みのために寝たきりになってしまいました。

結局、手術の順番は回って来なくて、これ以上待てないという状況になったために、夫の家族から経済的な援助を受けて費用全額自己負担で民間の病院で手術を受けました。

1回の手術では治すのは無理ということで、2回目の手術ともしかしたら3回目の手術も必要ということだったんですが、2回目の手術も結局費用全額自己負担で民間の病院で受けました。それが今年の2月です。

長かったです。

リム医師の診察を受けてから、

2年以上が経っていたんですから!

この間、息子は家から出ることはほとんど無く、誰にも会わなくなって、親としては本当に心配しました。このまま引きこもりになるんじゃあないかとも思いました。

2月の手術から2ヶ月が過ぎ、どうやら順調に回復しているようで、最近は絵を描く仕事もやり始めていますし、先月は黒ウサギの世話を引き受けて頑張ってくれました。

そして、数日前のことですが、息子の最も親しい友人であるLさんが泊まりに来てもいいかと聞いて来たんです。

Lさんは、息子が家から出られなかった2年以上の間に、何度か我が家の近くまで会いに来てくれた人です。

もちろん泊まりに来てもいいですよ!

そして、

Lさんが泊まりに来ることが決まってから、息子は一変しました。

自室の大掃除をし始めて、息子の寝室は見間違うほどに綺麗サッパリと片付きました。

仕事部屋の片付けと掃除もして、Lさんと一緒にやろうとしていることができるようにデスクを移動したりしてワークスペースも作りました。

トイレ掃除やバスルーム掃除もおこない、今は使っていない娘の寝室をLさんが使っても良いと娘から許可をもらって、ベッドにシーツを付けたり毛布を用意したりして寝室の準備も整えました。

そして、私が最も目覚しい変化だと思ったのは、知らない遠くの街の駅まで車を運転してLさんを迎えに行ったことです。途中ボックスヒルという道路がいつも混雑している街に寄ってから、高速道路を運転して帰って来ました。

車を運転して知らない街に行くというのはですね、私も怖くてできなかった時期がありますからよく分かるんですけど、こういうことに不安を強く感じる息子はもともと苦手なんですよ。

家に引きこもっている間に自信を無くして、外に出ることに強い不安を感じるようになっていましたし。

しかし、昨日はLさんのために頑張ったようです。遠くの知らない街まで車で行くなんていうことができたということに私は驚きました。

そして、Lさんが来てからは、久しぶりに友人と過ごしている様子が本当に楽しそうでね。お母さんはとても嬉しかったのですよ。Lさんが大変礼儀正しく感じの良い人でしたから、余計に嬉しかったです。こんな良い友人がいたのかと安心しました。

お尻の調子がさらに良くなって、トイレットペーパーが使えるようになれば、もう何処にでも行けますよ。今はまだトイレの後はシャワーをしていますけどね、せめて携帯用ウォシュレットが使えるようになれば、もう大丈夫でしょう。

若者らしく、遊びや旅行や好きなことをして、人生を楽しんで欲しいです。


昨日、遠くの知らない街まで車を運転して行けたことで自信をつけて、これからもっと車で出かけられるようになるといいなあと期待しています。

義弟(うちの夫の弟)からタダで貰って修理や所有者変更や自動車保険などで高額出費となった金色のレクサスは、息子が自由に使ってくれていいんですからね。息子以外に乗る人はいないんですから。

レクサスで友人達とキャンプに行ったり旅行に行ったり遊びに行ったり、そういうことを楽しんで欲しいのです。

深刻な心の病気になって心配させられた娘は、今では経済的に自立して一人で暮らしておりまして、クラヴ・マガという熱中できるものも見つけて人生を楽しんでいますから、私は安心しています。

息子も早く人生を楽しむことができるようになって欲しい。

それが今の私の最大の願いです。


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2 件のコメント:

  1. そうですよね。うちでは二人とも中年に突入していますが、私は自分が死ぬ頃になって「ママ!」と頼られても死ぬに死ねないと思って小さいころからいつまでもあると思うな親と金、と良く言いました。何しろ二人とも幼稚園以来、私のスカートを引っ張って離さなかったのですから。しかし大学生になるまでそうやっていたのに息子は遠い(新幹線の距離)大学に行き、娘も少し遠い(在来線で1.5時間)ところに住んで大学に通うようになったらまるで親は関係なくなりました。今では生きてるのか知りたいと思うほどです。お宅でもきっとそうなりますよ。

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    1. うちの娘がまさにそんな感じです。時々は週末に帰って来るのかと思っていましたけど、家に帰ってもすることがないそうで。そういう風になったら寂しく感じるのだろうかとも思っていましたけど、私は寂しくないです。娘が一人で暮らせるようになったことは本当に嬉しく思っています。息子も早く家を出て、好きなところで好きなように暮らして欲しいです。

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