ただし、
今回は格闘とか身体の接触は一切なし。
使ったのは防犯カメラの映像とオンラインデータです。
ことの発端は、ツールショップの防犯カメラの映像を見せてもらえないかと訪ねて来た一人の男性でした。この人は、ショップの横の道路にバンを停めてインターネットのブロードバンドケーブルを埋設する仕事をしていたらしいのですけど、バンの中に置いていた発電機を盗まれたんだそうです。
協力することに同意した夫は、ツールショップからその人のバンが停まっていた方向に設置されていた防犯カメラの映像を調べることにしました。
1.防犯カメラの映像
怪しい黒い車を見つけるのにそれほど時間はかかりませんでした。
黒い車はバンの横を通り過ぎるとすぐにUターンして戻って来て、バンのすぐ横に停車しました。運転手の男が出てきて、携帯電話で話をしているふりをしながらバンの中を見ます。運転席側と助手席側と両方を確認し、キョロキョロと周囲を確認しながら、乗っていた黒い車のリア側のドアを開けました。
そこから後は一瞬でした。
ドアがロックされていなかったバン(これ致命的なエラー)から発電機とバックパックを取り出して自分の車に乗せるとあっという間に走り去りました。
ナンバープレートが分かれば良いのですが、距離があって映像が鮮明ではなかったため、はっきりと分かりませんでした。
バンが停まっていた道路に向けて設置されていた防犯カメラはもう1台ありましたので、そのカメラの映像も確認することにしました。
このカメラの映像ではナンバープレートは全く認識できませんでしたが、この黒い車がツールショップの駐車場から出てくるところが映っていました。
駐車場に設置された防犯カメラの映像を確認しましたところ、こちらはもう距離も近いし大変鮮明に映っておりまして、ナンバープレートはバッチリです。
2.VicRoads で車両登録情報をチェック
オーストラリアにお住まいの皆さん、ご存知かもしれませんが、州の運輸交通局(ヴィクトリア州であれば VicRoads というのがそれです)のウェブサイトで、ナンバープレートからその車両の登録情報をチェックすることが出来ます。
所有者の個人情報は見れませんが、その車両の車種とか盗難や事故などトラブル歴が分かります。
うちの夫は、VicRoads のウェブサイトのこのページで発電機を盗んだ男が乗っていた黒い車の登録情報をチェックしました。
鮮明な駐車場の防犯カメラの映像では、男の顔もしっかり映っていましたがマスクで半分隠れていました。男がある商品を車に乗せたのが映っていました。
この男はツールショップで買い物をしていたのです。
3.顧客データをチェック
ツールショップで商品を買いますと、品質保証のために顧客情報をデータに入力しますから、この男の名前と住所と電話番号とメールアドレスが記録されていました。
さらに駐車場の防犯カメラ映像をさかのぼって見て行きましたところ、男が駐車場に到着して車から降りた時には、まだマスクを付けていなかったのです。この映像のおかげで、男の顔がはっきりと分かりました。
ということでですね、
- 発電機とバックパックを盗んでいる犯行映像
- 車のナンバープレートの映像
- 車両の登録情報
- 男の個人情報(名前と住所と電話番号とメールアドレス)
- 男の顔の映像
これらの証拠を揃えて警察に報告したところ、報告を聞いている警察の人も「すごい!すごい!」と大興奮!
こうして、この男は証拠十分で即逮捕は確実ということになったのでございました。
優しいところのあるうちの夫は、この男が警察に捕まって犯罪歴ができることを気の毒に思ったのか、男に電話をして「盗んだものを返しに来いよ」と言ってあげることを考えたそうです。
反省してちゃんと全部返したら、目をつぶってやろうと。
しかし、盗まれた人は警察に報告したいということでしたので、男は泥棒としての犯罪歴ができることになったというわけです。
防犯カメラを批判する人がいますけどね、犯罪者を捕まえるのに大いに役立っていますよ。
ちなみに、店内の防犯カメラの映像も確認したところ、この男はツールショップでも商品を盗んでいたことが分かったそうです。
商品を4つ取っているのに3つ分しか支払っていませんでした。泥棒の常套手段ですね。
こういうヤツは、ちゃんと警察に捕まえてもらった方がいいです。
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